2013年08月27日

写真集「AUDREY HEPBURN IN HATS」

 さて、今日は更新しなくて溜まっていた物から、海外の写真集、「AUDREY HEPBURN IN HATS」を紹介。

 これ、期待してたんですよー!おそらくこれが没後20年の今年のベスト写真集になるんじゃないか、というのはうすうす感じてましたし。
 で、先月届いたので、ワクワクして見ました!
 ウン、やっぱり出来はいい!

 オードリーの帽子姿って、本当にエレガ〜ンス!
 どれもいいんですけど、60年代のピルボックス・ハット(頭の上にちょこんと載ってるタイプ)って、本当にオードリーの一部にすらなってますよね。

 ただ、この形って、帽子としての役目はほとんど果たしてないんじゃないの?(^^;A
 髪の一部にしか載ってないから、日差しを遮るってことはなさそうだし…。

 ほんとファッションとしてのみの役目ですよね。
 でもこれがオードリーの場合、すんごいサマになってる!

 画像はかなり綺麗です。50年代・60年代に撮られた画像が、奥行きもしっかりある画像として現代の印刷技術で甦っています。
 おそらく当時に発表された印刷物より、写真としては上でしょう。

 ただ、残念なことに、既に既存の写真集で掲載されている物が多い!あと、色が退色ぎみな画像がちょくちょくあるのが惜しい!

 おそらくこの写真集も Adobe Photoshop の加工は入ったでしょうから、それならもっと彩度は上げて欲しかった!

 画像の奥行きはあっても、色が途中から地味になるので、華やかさに欠ける写真集って感じでしょうか。ホントもったいない!

 裏焼きは3〜4枚くらい。
 これはこの収録点数からしたらかなり少ない方。

 よくネットで裏焼きになってる「おしゃれ泥棒」の鉄兜型帽子の、正面向いてサングラス持ってるポートレートも正しい向き。
 でもJuan Tejero の「AUDREY HEPBURN」と同じで、本来赤のバックが白になってる。
 おんなじ所からポジ借りた?

 オードリーって「パリの恋人」以降、ポートレートはほとんど左側からか正面からしか撮らせなかったってのは有名なのに、そこに気づく編集者ってのが全世界的に皆無(息子たちも含めて)ってのが不思議。

 なのでだーれも咎めないからいつまでたってもレンタルポジ屋さんも裏焼きをどんどん平気で世に送り出してる。
 出典が同じポジの場合、どの写真集でも結局裏焼きは改善されないまま。
 ほんま、誰か直して〜!!o(> <)o

 この写真集、「ICONS OF OUR TIME:Audrey Hepburn」以来の、オードリーが正面向いてる画像で、オードリーの鼻が左右非対称である、というのがよくわかるようになってます。
 「ティファニーで朝食を」の頃と「シャレード」でのカラー写真で顕著。

 あとオードリーのシワとかクマはわりとそのまんま載せてます。一部本来カラーの画像もモノクロになってるので(これは入手したポジがモノクロになっていたのでしょう)、最後の方のセシル・ビートンが撮った「マイ・フェア・レディ」の宣伝写真は、ちょっと痛々しいのもあり。(^^;;;

 でもここまでやつれるほど、「マイ・フェア・レディ」ではオードリーも全力投球でやってたんだね、ってわかるんですよね。それだけ「マイ・フェア・レディ」へのオードリーの意気込みは凄い!

 というわけで欠点があるにせよ、上位の写真集であることに間違いはなく、今まで小さい写真でしか見たこと無かった「パリで一緒に」の撮影スナップとか、ハウエル・コナンの別テイク画像とか、「パリの恋人」の美麗画像とかは収穫でした。

オススメ度:★★★★(ハードカバーむき出しの表紙が海外っぽい。日本ならカバーが付くはず)



  


Posted by みつお at 18:00Comments(6)海外の写真集

2013年06月17日

AUDREY HEPBURN IN THE MOVIES

 アメリカのアマゾンでオードリーの「マイヤーリング(うたかたの恋)」が“在庫あり”ってことで取り扱いが始まっています!
 ただし、DVD-Rみたいですし、リージョンが1になってますので、日本の家庭用のDVDやブルーレイデッキで再生ができるかは不明です。

 あと、ちょっと追加に手こずっていてしばらく放置していた「おしゃれ泥棒、オードリー・ヘップバーン!」のブログの方に、オードリー作品で文章を作った記事をアップしました。もしよければそちらも覗いていただけると嬉しいです。

 それと、今年何も出ないのかな?と思っていた「スクリーン」から、“新版 オードリー・ヘプバーン スタイル”という本が出るそうです。
 でもこれビミョ〜!今までの「オードリー・ヘプバーン スタイル」に読み物を追加しただけって…。その読み物のためだけに同じ本をもう1冊ファンに買え!と?これって売れるのか??
 僕は「オードリー・ヘプバーン スタイル」の方針で、カラーの物が欲しかった…。買うかどうか静観です。

 はい、ちょっと間があいてしまいました。(^^;;;

 今日は“AUDREY HEPBURN IN THE MOVIES”という写真集を紹介します。
 著者は TIMOTHY KNIGHT って人。

 これ、だいぶ前から出てたんですけど、最初はDVDなのか本なのかよくわからなくて(表紙にDVDって書いてるしね)、本だとしても表紙の画像から“これって映画の場面をそのままキャプチャーして掲載しただけじゃないかなー。”ってずっと購入をためらっていた物です。

 で、日本のアマゾンでは長らく扱いがなかったんですけど、今年の1月に新版が出るのか、昨年から注文できるようになってて、そこでは“洋書”扱いだったし、ま、買ってみよっか、って発注したんですよね。

 でも、日本のアマゾンでは発売になっても待てど暮らせど入荷せず、結局アマゾン側から注文をキャンセルされてしまいました。

 そうなると気になって欲しくなってしまい(笑)、アメリカのAmazonで注文しちゃいました。
 ただし、内容がいまひとつっぽいのはうすうす感じてたんで、中古にしました。2009年版のほう。

 で、届きましたけど、見事読みどおりの、“映画のシーンをキャプチャーした写真集”でした。

 でもこれが意外と新鮮!
 スチール写真だと絶対に出てこない「ローマの休日」とか「尼僧物語」のラスト・シーンや、ピンクの扉の前で歌うケイ・トンプソンや梯子に乗るオードリーの「パリの恋人」やら。

 ま、もちろん映画を見れば全部出て来るシーンなので、これは気分の問題なんでしょうけど。

 スチール写真も一部出てきます。初期の作品や舞台など。
 それと、初版がこれ2009年(執筆は2008年?)だからかな、とも思いますが、その時点でDVD発売のなかった「緑の館」と「華麗なる相続人」もスチール画像。
 画像の元はフィルムなどではなく、DVDなんだね、っていうのが丸わかりになってます。

 それに、小さな画面を大きく引き延ばしたものは解像度が低く、デジタルがモロバレなジャギー大発生になってます。

 著者のTIMOTHY KNIGHTの文章がついてるんですが、読めないので、内容はわかりません。(^^;;;
 わかるとこでは、最初の方のページで著者が“HEPBURN'S GREATEST PERFORMANCES”として6作品挙げている所で「ローマの休日」「麗しのサブリナ」「尼僧物語」「ティファニーで朝食を」「マイ・フェア・レディ」「いつも2人で」になっているとこでしょうか。

 「いつも2人で」は、画像はジョアンナで、役名もジョアンナ・ウァレスになってるんですが、題名は“Wait Until Dark”になってます。
 でも説明はちゃんと「いつも2人で」のことになっているので、「いつも2人で」でいいのでしょう。

 「シャレード」が入ってないのが気になるのと、日本なら「麗しのサブリナ」の代わりに「昼下りの情事」、「いつも2人で」の代わりに「暗くなるまで待って」なのかなーとか思いますが、これはこれでアリな選択。まんべんなく50〜60年代の作品が入ってますもんね。

 あと、表紙の“DVD”表記ですが、DVDが付いてました。
 ま、でも本体の写真集がDVDから撮った画像で構成されているような、お金のかかってなさそうなものなので、きっとDVDも…と思ったら、案の定一番お手軽で経費のかからない“映像は予告編、+ナレーション”の、今までイヤというほど見て来たパターン。

 著者がナレーションで何か言ってますが、映像だけで言うと、見る価値は全く無いもの。

 いっぱいいっぱい写真集をお持ちの方には新鮮でいいでしょうが、今オードリーの写真集を持っているのが15冊までくらいの方には、もっと他に買うべき写真集はたくさんありますよ〜、という写真集。
 ここで見る画像は映画観りゃ見れる写真ばっかですしね。映画観た方がいいですよ。

オススメ度:★★(ただし完全にオードリーの写真集をたくさん持っている人向け。ファン歴浅い人には星無しで。)


  
タグ :★★写真集


Posted by みつお at 18:00Comments(6)海外の写真集

2013年04月07日

“IRRESISTIBLE AUDREY HEPBURN”

 さて、4月になりましたね。
 今月は“AUDREY A ROMA”の英語版の“AUDREY IN ROME”も発売されますので、注文なさった方は、楽しみに待っててくださいねー!
 内容は僕が太鼓判押しときます!

 さて、今日もmengさんに教えてもらった写真集から、“IRRÉSISTIBLE AUDREY HEPBURN”の紹介です。
 フランスの写真集。

 これ、著者はIris Lanelouってなってるんですが、フランスのアマゾンではYann-Brice Dherbierってなってます。

 Yann-Brice Dherbierというと、“AUDREY HEPBURN : Life in Pictures”という写真集があるんですよね。
 (記事は
http://audreyhepburn.ko-co.jp/e17404.html
http://audreyhepburn.ko-co.jp/e17412.html
http://audreyhepburn.ko-co.jp/e17414.html
の3回に分けて書いてます。)
 それで、これは同じ写真集かなと思って、知ってたけど買わなかったんですよね。

 で、届いて見ましたけど、まあ確かに違うっちゃあ違う写真集でした…。

 “AUDREY HEPBURN : Life in Pictures”からだいぶ画像を間引いて、そこへちょっと新しい画像を放り込みました、って感じ。
 そして“AUDREY HEPBURN : Life in Pictures”でキャプションが大間違いなのはそのまんま、という状態。

 相変わらずジヴァンシィの有名な衣装を着けた「麗しのサブリナ」が「オンディーヌ」に混じってるし、「パリの恋人」で歌うオードリーが「戦争と平和」。
 オードリーが写ってない、ジヴァンシィと見知らぬ女性の画像がでかでかと載ってるのも同じ。

 そして章の区切りでオードリーの言葉を載せているんですけど、“忘れないで、あなたには二つの手があるということを。ひとつは自分を助けるため、そしてもうひとつは他人を助けるため。”というサム・レヴェンソンの詩が、ここでもオードリーの作だとされています。

 というわけで、たとえ違う作者の名前が載っていても、実際はYann-Brice Dherbierが編集したんだろうなーっていうのがわかります。
 ホンと、前と比べて何も進歩してなくて、全然調べずに書いてお金儲けのためだけに出版したのが丸出し。

 “AUDREY HEPBURN : Life in Pictures”でも見た画像が多いし、確かにどの写真集でも収録されていない画像もありますけど、結局この写真集のターゲットが全然見えないんですよねー。
 初めての写真集を買うファン向きじゃないし、かといって前と同じ写真も多いのでコアなファンが喜ぶわけもない。

 結局、“ファンなら買ってね!”的安易な発想で作られた、粗悪写真集の部類でいいんじゃないかと思います。
 僕もすすめられません、こんな写真集。

 まあ、「パリの恋人」の新たなベタ焼きのフィルムとかは嬉しいですけどね。
 あ、それと「許されざる者」「パリで一緒に」と「暗くなるまで待って」以降の作品は載ってません。「いつも2人で」まで。

 日本のアマゾンでは取り扱いがなくって、フランスか英国・米国のアマゾンで入手は可能ですが、これを買って満足できなくても、僕は責任持てません(笑)。

オススメ度:★★(新しい画像にだけ星を進呈。)
  
タグ :★★写真集


Posted by みつお at 09:00Comments(0)海外の写真集

2013年03月31日

Juan Tejero “AUDREY HEPBURN”

 mengさんにいくつかオードリーの写真集の情報を教えていただきましたが、注文していたのが届きましたので、紹介したいと思います。

 まずはこれ、Juan Tejero の“AUDREY HEPBURN - UNA PRINCESA EN LA CORTE DE HOLLYWOOD(オードリー・ヘプバーン、ハリウッドの王女)”というスペインの写真集です。

 著者の Juan Tejero って人、前にもオードリーの写真集を出していますよね。「audrey cara de ángel」ってやつです。
(記事は
http://audreyhepburn.ko-co.jp/e41884.html
http://audreyhepburn.ko-co.jp/e41971.html
スペインでのオードリーの研究家なんでしょうか。ちなみに前のは1998年初版、これは2010年初版です。

 前のは、もろ日本の「デラックスカラー・シネアルバム」(未だに破られない全世界でのオードリーの最高傑作写真集)からのパクリ画像とかあったんですけど、今回のは、うーんどうでしょう。なんか怪しげな画像がポロポロありますね。

 画質がね、統一されてないんです。綺麗なのもあったり、めっちゃヒドいのがあったり。
 なので、いろんな所から画像持ってきたのかなー、なんて思います。著作権者に許可を取ってないのも結構あるんじゃないかなー。

 たとえば、これ(→)は明らかに日本の外映版パンフの表紙を持ってきたね!って感じ。印刷のズレによる色のにじみ具合までそっくり同じ。

 さて、スペイン語のオードリーの写真集って、調べるとそんなに無いように思います。
 その中ではスペインのファンにとって、この著者の本って貴重なのかな、と。質は低くてもね。

 今回のは、前の印象の薄い「audrey cara de ángel」よりは中身がよくなってるように思います。珍しい写真も大幅増。

 でも、さっきも書いたように、スペインではオードリーの写真集が少ないので初心者向けにもなっているのか、有名な(そして珍しくない)画像がドーンと大きく載っていて、珍しい画像がもったいないことにめっちゃ小さかったりします。
 僕ならこれとこれのレイアウトは逆にするよなー…ってもどかしく思うこともしばしば。

 →これなんかも「マイ・フェア・レディ」のページですけど、珍しいのは左ページの左下と右下の画像。僕も初めて見ます。

 こんな貴重な画像がこの大きさの扱い!…ってのが、本当にもったいないです。

 それに右ページの大きな画像は裏焼きだしね。

 そうそう、それとオードリーの本を2冊も出すわりに裏焼きとかには無頓着。僕が判断する時みたいに、鼻で見分けろ!とまでは言いませんけど、「麗しのサブリナ」「パリの恋人」「おしゃれ泥棒」とか、髪型の分け目だけでもわかるやん!みたいなのも堂々と裏向きでプリントされてます。

 →この鉄兜型帽子をかぶるオードリーも完全な裏焼き。
 この画像、どこから持ってきたのかネットでもこの裏焼きのまま載ってるのが多くて、僕は“ホンマ嫌やな〜。”といつも思ってます。

 オードリーの写真は撮影時から相当年月が経っているので、管理が悪くなっているのはわかりますが、複製ポジの氾濫で表か裏かわからないようになっている状態を正すのは、やっぱりこういう写真集を出す著者や会社だと思ってます。なので、この点でもこの写真集は減点。

 ←これもネットでは裏焼きでよく見かける鉄兜帽子のオードリーなんですけど、珍しく向きは合ってます。
 でも、バックが赤から白に変えられているのはなんででしょうね。オードリーの服にバックの色が反射して赤くなってますから、赤が正しいですね。

 オードリーをちょっとでも研究すれば「パリの恋人」以降、オードリーは右からは写真を撮らせない、っていうことはわかるはずなんですが、前の本から12年も経っているのにそこは知らないってのが、ファンとしても研究家としてもどうかと。
 単なる金儲けなら知りませんが。

 あとスペイン語は読めないので、文章量は多いんですが内容はわかりません。
 でも、最後のページに参考文献らしきものが2ページにまたがって載ってるんですが、ハイアムウッドワードのはあるんですが、肝心のバリー・パリスのがなくて、ダイアナ・メイチックのが載ってます!
 なので、内容は相当信憑性に欠けるものなんでしょうね。この辺も著者のダメダメぶりを露呈してます。

 それ以外に、オードリーの出演した映画・舞台のみならず、詳細なテレビ作品も載ってるんですが、「エクスラン・ヴァリーエ」のことは載ってますが、「銀座リザ」のことは全く触れられていません。

 インタビューだけの番組でも載っているので、どうやら世界ではオードリーが1982年にも日本のCMに出た、ということは、全く知られていないようですね。世界のオードリーファンは、それを知ったら、きっとビックリするでしょうね!

オススメ度:★★★(ページも多いし、紙質もいいのに、惜しい写真集)


  


Posted by みつお at 17:00Comments(3)海外の写真集

2012年11月30日

美麗写真集 “Audrey The 60s”

 待望の写真集、“Audrey The 60s” が出ました!!

 今年一番の写真集になることは間違いない!と出る前からわかっていた写真集です。今年一番ってだけでなく、過去の写真集に比しても、トップを狙うだろうという、かなり上位に食い込む出来であることもみんな予想していただろうと思います。

 いつも来ていただいている、まるさんに教えていただいた、この本のホームページ(こちら)を発売前に見る限りでも、かなりレアな写真が準備されているのがわかりました。

 あがってきたのを見ると、確かに凄い装丁で製本されています。
 ハードカヴァーで、表紙は銀の箔押し文字。序文や見返し、章の区切りは銀刷りです。
 明らかにお金かかってます。それだけ著者(David Wills、Stephen Schmidt)がこの本に自信があるんでしょうね。

 でも、僕はこれほどの出来でも、不満があります。
 不満、というより、なんか不安という感じかもしれないのですが…。

 まずは、残念ながら印刷はFMスクリーンや高精細印刷の方法ではなく、通常の印刷方法である、AMスクリーン175線で刷られたようです。

 これは著者は印刷のことに詳しくないでしょうから、印刷会社が提案してあげるべきでしたね。

 でも、そんなことは些細なことです。僕もこれを書く時に気づいたくらいですから。

 もっと残念に思ったのは、HPで紹介しているのが、あんなちょっとでもスゴイんやから、本物はさらに上を行くに違いない!と勝手に思ってたんですが、そうでもなかったことです。

 このブログで載せるために、写真を撮ろうと思ったら、結局載せたいのは既にHPに載っているものばかりだった…って感じですかね。

 もちろん、ほかにもレアな画像はあるんですが、思ってたほど多くなくて、写真集初収録だけど、見たことはある、ってのが多かったです。

 それに、映画のフィルムから持ってきた画像はいらない!と思うのですが、これがまた幅をきかせてたりするんですね。

 章の区切り部分にちょっと連続で小さくあしらうだけならいいんですけど、結構見開きページにドーンと何枚も使われてたりして…。

 さらに、英文の宣伝文句では、オリジナルポジっぽいことを謳ってたんですけど、やっぱりすべてがそうではないようで、デュープ(複製)も混じっているのか、このクオリティにして裏焼きがポロポロ紛れ込んでいます。
 裏焼きを見る度に悲しくなってしまいました。

 オードリーの死後20年も経つと、もう写真の品質管理できる人はいないのかな…と思ってしまいます。オードリーを撮ったカメラマンの人たちも亡くなっていることが多いでしょうし、どのように粗雑に扱われようと、文句を言えなくなっているでしょうしね。

 それと、これはかなり複雑な気分になったのですが、やはりデジタル製版がなされた現代の写真集なので仕方のないことなのでしょうが、“Adobe Photoshop” の存在をかなり感じてしまいました。

 というのは、表紙の画像など、今までの雑誌やパンフレットで見たことのある画像でハッキリするのですが、明らかにオードリーの顔に “修正(レタッチ)” が入っています。

 「おしゃれ泥棒」や「いつも2人で」の画像に本来あるはずの、目の下のシワや、ほうれい線が綺麗サッパリ消されています。ついでに毛穴も。

 「いつも2人で」の宣伝写真などは、当時のオードリーの心痛が顔に出てる痛々しいものが多くて、シワも深いんですが、ここで掲載されているのを見ると、そんなことはなかったかのよう。

 まあ、これは僕が担当してたならシワを消さないのか?と言われると、やっぱり消すだろうと思うので、何も言えないんですが…。

 フィルムに職人さんが手修正でちまちま直さなければならなかった昔と違って、デジタル技術が進んだ今の世の中、修正の入らないモデル写真は無い!と言われています。

 なので、修正を入れるな、とも言えないですし、この写真集を見て、オードリーのファン歴の浅い人が“オードリーってずっと綺麗!”だと思ってくれれば、それはそれでいいのでしょうしね。

 でも、本当のオードリーを見ることはもう出来ないのかな、と思うとちょっと残念でもあるのです。
 オードリーって、その時の内面が顔に出る人でしたしね。

 それで「いつも2人で」撮影中は悩んでいるのもわかりましたし、「暗くなるまで待って」では決断を下して、立ち直ってるのも判断できましたからね。「パリで一緒に」なんかは明らかに楽しんでるし。
 そういうのはもう見れないのかな、と。

 あと、この綺麗な写真集にしても昔の写真集に負けたクオリティでしか載せていない画像もあって、たとえば「おしゃれ泥棒」の警備員さん役の方達に囲まれて笑っている宣伝写真なんかも、66年発行の「オードリィ・ヘップバーン全集」以来のカラー収録なんですけど、60年代の印刷に比べても質が落ちています。

 他には、「いつも2人で」パンフに載っていたサテンのドレスを着た画像も、本来ブルーのドレスの色が白になってしまってるし…。

 …などと不満ばかりを書いてしまったのですが、そしたら評価が低いのかというとそうではなくて、HPを見てしまった後で勝手に期待してたさらに上を行かなかっただけで、これは写真集の責任ではありません。

 むしろカラー画像は多いし、貴重な画像も多く収録されているし、最近軽視されがちだった60年代でまとめられた初めての写真集だし、で、評価は決して悪くないです。最高、ではないかもしれませんが、最高クラスの写真集です。

 そうそう、アマゾンで注文してたんですけど、英版・米版の2種類があるみたいで、先に出る予定の方に予約してたら、発売時期が来ても届かなくて、“遅れて申し訳ありません、いつになるかわかりません。”って案内が来たから、もうひとつの方に切り替えたら、そちらも到着予定日に再び同じ文面が届いて…。

 で、先に頼んでた方を見ると“在庫3点”って!
 また注文を切り替えてやっと届いたんですけど、そしたら後の方にも“在庫1点”って出てました。なんじゃそれ!

オススメ度:★★★★★(ファンなら持っておきたい写真集の1つ)


  


Posted by みつお at 19:00Comments(12)海外の写真集

2012年11月22日

写真集“Audrey Hepburn (LP book)”

 今日は、海外の写真集、“Audrey Hepburn From Hollywood Legend to Style Icon (LP book)” なるものを紹介します。

 実は、 “これ、なんだろう…?”ってずっと思ってたんです。
 こないだ紹介したMichael Heatley 著の “Audrey Hepburn” とジャケット違いなのかな?とも思ったり。

 しかも“LP book” ってのがよくわからなくて。
 もしかして、昔の特殊レコードみたいに、オードリーの印刷されたレコード?とか思ったり。
 で、知ってたけど放置してました。

 まあ、よくわからなかったんですけれども、こないだアメリカアマゾンを見たら、もう売り切れになってて、あわてて各国のアマゾンで安いのを比べて、結局英国から買いました。
 日本円で1600円くらいでしたよ。

 で、届いてみたら、Michael Heatley 著のとは全く違いました。表紙に付いてるのはDVDだし。

 結局これって、“LPサイズの写真集” だったわけですね。

 これ、外側にはケースが付いてます。つっても、結構ペラペラの薄いのですけど。
 取り出したのが2番目の写真。

 中身も結構薄い紙。折れそう。
 箱に“64ページの本とDVD付き!”って書いてますが、写真集部分は表紙周りを入れると68ページ。

 1ページに1点の画像、っていうレイアウトが多いので、収納はジャマだけど、迫力はあります。

 しかも、この点数なのに、極力過去の写真集に収録された画像は排除したみたいで、結構珍しい画像多いです!

 裏焼きは4点。画像の収録点数からすると多いほう。「ティファニーで朝食を」とか「マイ・フェア・レディ」の裏焼きは特に違和感大きいな~。

 6章に分かれていて、「映画」「プライベート」「共演者」「衣装のこと」「ユニセフ」「オードリーの言葉」みたいな分かれ方。

 「映画」の章には10本。
 「ローマの休日」「麗しのサブリナ」「戦争と平和」「パリの恋人」「昼下りの情事」「尼僧物語」「ティファニーで朝食を」「シャレード」「マイ・フェア・レディ」「おしゃれ泥棒」が取り上げられています。

 でも、必ずしも映画のシーンではなくて、「麗しのサブリナ」は「パリで一緒に」製作発表会での船上パーティでのオードリーとウィリアム・ホールデンだし、「シャレード」は「シャレード」の演技でもらった65年の英国アカデミー賞授賞式でのもの。

 65年の授賞式って、62年秋冬撮影の「シャレード」からしたら、2年半くらい経ってますよね。
 「おしゃれ泥棒」撮影寸前の、ギリギリ「マイ・フェア・レディ」までのメイクのもの。髪はすでにショートに切られています。

 おまけの“Story of Audrey Hepburn” ってDVDは、まあもとから期待もしてなかったけど、ざっと見てみたら読みどおりの “オードリー映画の予告編+ナレーション” っていう一番安易でお手軽に激安で制作出来るオードリーの生涯のドキュメンタリー。

 「別冊宝島 オードリー・シネマスタイル」に付いてたDVDや「オードリー・ヘプバーン・フィルムス」と作りがおんなじで、見る価値ナシ。

 こういうものでは海外製作では「思い出のオードリー・ヘプバーン」を超えるものはまだないし、日本の番組でオードリーを紹介するときに俳優さんを使って再現VTRを作ったり、現地に行ってゆかりのある人にインタビューしてる方がはるかに上出来。

 なので、大々的にDVDを扱ってるにもかかわらず、この商品の価値は写真集にのみあります。

 企画物っぽくて、そんなにめっちゃ価値の高いものでもないけど、画像はきっちり選んでくれてるし、印象に残る、良い写真集。

 美しい「パリで一緒に」のオードリーのアップを1ページ丸々で載せてくれてるのが嬉しい!

オススメ度:★★★(お買い求めは、イギリス・フランス・ドイツなど、ヨーロッパのアマゾンでの方がずっと安くていいと思います。2000円以内で買えますよ!)

  


Posted by みつお at 21:00Comments(0)海外の写真集

2012年11月17日

CD付き写真集 “Audrey Hepburn”

 “午前十時の映画祭” 「シャレード」「麗しのサブリナ」、12月はMOVIE ON やまがた(複数回上映:残りは「麗しのサブリナ」のみ)、ユナイテッド・シネマ札幌、TOHOシネマズおいらせ下田 青森 です。

 それと、昨年ローマで開かれた「ローマのオードリー展」の写真集の“Audrey a Roma” の英語版である“Audrey in Roma” が、没後20年である来年の4月に発売されることになりました。
 以前紹介したように、オードリーの最高レベルの写真集の1つですので、まだお買い求めでない方は要チェック!です。
 でも、この本が出るってことは、英語圏のどこかで「ローマのオードリー展」をするってことですかね?日本でもやってもらいたいものです。

 さて、超期待の“Audrey The60s” がまだ届いてないので、先にこちらの写真集を紹介。

 こちらは、Michael Heatley 著の “Audrey Hepburn” という写真集です。なぜか音楽CD付き。

 これ、取り寄せるまではなんだかよくわからなかったんです。CDが付いてるし、なんか怪しげじゃないですか~。
 もしかしたら、読み上げるCDの付いた伝記なのかなーって思ったし。

 でも届いてみたら、ちゃんとしっかり写真集してました!
 しかも、見てみたら結構珍しい画像も多いじゃないですか!
 期待値が低かっただけに、ポイント高かったです。(^-^

 サイズは、2000年2004年のオードリー展の図録とほぼ同じ大きさ。

 表紙に見えているCDの方は、きちんと音楽CDでした。全11曲入り。
 裏から取り出せるようになっています。

 中身は、
 ・ヘンリー・マンシーニの別バージョン「ムーン・リバー」
 ・ルディ・ドブスンの駄作曲集から3作、「ティファニーで朝食を」「シャレード」「マイ・フェア・レディ」
 ・「パリの恋人」からサントラが2曲、「ス・ワンダフル」「いつからこんなことに?」
 ・そしてあの「ロビンとマリアン」の全曲のオリジナル・サウンドスコアを録音した、プラハ市フィルハーモニー管弦楽団(The Prague City Of Philharmonic Orchestra)の演奏が5曲。「ムーン・リバー」「ロビンとマリアン(ジョンが突然に)」「オールウェイズ」「許されざる者」「ラベンダー・ヒル・モブ」。 

 うーん、なんだか選曲の基準がよくわかりません。(^^;A
 入ってる最後の曲が「ラベンダー・ヒル・モブ」ってのも、オードリーの出番は最初にちょっとだけのただの端役じゃん!みたいな。

 プラハ市フィルハーモニー管弦楽団は、相変わらず重厚なオーケストラの響きを聞かせてくれます。

 「ロビンとマリアン」をはじめとして、「許されざる者」「ラベンダー・ヒル・モブ」はオリジナルのスコアからの演奏のようです。

 基本、映画音楽のオリジナルの楽譜はプロでないと貸してくれないそうなので、こうしてその特権を最大限に活かしてオリジナル・サウンドスコアを演奏してくれるってのは、映画音楽ファンにはたまらなく嬉しいことですよね!

 このオケ(オーケストラ)に希望するのは、いまだに出てこない「ローマの休日」や「麗しのサブリナ」のオリジナル・サウンドスコアですよね~!

 さて、肝心の中身ですが、なかなかいいんじゃないでしょうか~。

 カラーページなのに、モノクロ画像が多くて、少ないカラーの品質はあんまり良くないのが残念ですけど…。
 裏焼きは3点ほど。これは少ない方ですね。

 あと、オードリーに詳しくなさそうな人の書いたキャプションで年代の間違いがいくつかありました。
 50年代のオードリーの画像を60年代とか、50年代前半のオードリーを59年とか。

 最初の方のページに出てくる、オードリーが「ティファニーで朝食を」で着たというジヴァンシィのピンクのドレスの写真が載っているのですが…(→)。

 …えっと、これ本当に「ティファニーで朝食を」でオードリーが着た物ですか?
 僕にはどう見てもピンクじゃなく、赤にみえるのですけれども…。(^^;;;

 ジヴァンシィ・アーカイヴからの出品の物って、2000年のオードリー展でも“「ティファニーで朝食を」のものです!”って、映画ではオレンジのコートだったのに白いのが出品されてたり、映画のとは裾の処理の違うリトル・ブラックドレスが出てたりとか。

 2004年のオードリー展では、「麗しのサブリナ」の有名なイブニング・ドレスが、レプリカなのにレプリカの表示が抜けてたり(2000年の時にはレプリカってしっかり表示してた)、その後にオークションで超高額で落札されたという「ティファニーで朝食を」のブラックドレスが、オードリーが着た物とは違う、横にスリットの入った物だとか…。


 そんなこんなで、いまいちジヴァンシィ・アーカイヴからの出品って僕的には信頼性が薄いのですけど、これもオードリーが着たのとは違うものじゃないんでしょうか?

 他の写真では、エド・サリヴァンの“Toast of Town”でレックス・ハリスンと共演した「1000日のアン」でのスナップとか、「マイヤーリング」や「ニューヨークの恋人たち」での新たな写真が見れるのが嬉しいですね!

 とにかく、意外な掘り出し物!って感じの写真集でした。

オススメ度:★★★(星4つに近いです)


  


Posted by みつお at 09:00Comments(2)海外の写真集

2012年02月18日

中国のパクリ写真集「奥黛丽·赫本」

 今年2012年の4月に、「シャレード」のDVDが元々の権利者のジェネオン・ユニバーサルさんと、新しいパラマウントさんの両方から出るそうです!
 僕は権利はもうすっかりパラマウントさんに移っていたんだと思っていたので、本家ユニバーサルさんからも出ると知ってビックリ!!

 仕様は明らかにユニバーサル版の方が上です。

★パラマウント 2.0chモノラル、池田昌子さんの日本語吹替なし
★ユニバーサル 2.0chステレオ、池田昌子さんの日本語吹替あり

 ユニバーサルさんに問い合わせましたけど、ブルーレイを出す予定は今のところ無いそうですが、ブルーレイも仕様が上のユニバーサルさんで買いたいので、しばらく待ちたいと思ってます。(というのも、「シャレード」は来年製作50周年なので、本国アメリカのユニバーサルから特典満載の特別版ブルーレイが出るかも!という可能性に賭けます。)

 というか、スタンリー・ドーネン監督の音声解説の付いたクライテリオン版をどこかで出して欲しいですね。
 パラマウントさんがどこで「シャレード」の権利を手に入れたのかわからないですが、なんにも特典ないので、どうせならクライテリオンと契約して欲しかったです…。
 
 「シャレード」は著作権マークを映画のどこにも入れなかったことでパブリック・ドメインになってしまって、いろんなところから廉価版DVDが発売されてます。ただ、そういうのは画質にかなり難ありで、今の大画面フルハイビジョンテレビではとても見れたもんじゃないです。買うなら後悔しないようにパラマウントかユニバーサルの正規版を買ってくださいねー。


 さてこれは、中国発行のオードリー写真集「世纪之美 奥黛丽·赫本 Audrey Hepburn」です。
 サイズは18.7×21cm。VCDなるディスクがおまけで付いています。

 中身は、なんと言っていいか…もうパクリまくりです!

 元になったのは、日本が誇る全世界での最高傑作写真集「デラックスカラーシネアルバム オードリー・ヘプバーン決定版オードリー・ヘプバーン)」や、「オードリースタイル」や、ショーンの監修の物(「timeless audrey」「母、オードリーのこと」「the audrey hepburn treasures」のどれか)など。

 ヒドイですねー。きちんと権利金を払って載せているなら、当然あるはずの写真の権利者の名前はいっさい掲載されていませんが、奥付には図々しくも著作権所有だとか版権所有とか印刷されています。
 こんなことを平気でするってことが、中国の評価をどんどん下げてしまうんですよね。

←「デラックスカラーシネアルバム」からのパクリ画像










→あまりにもあからさまな、「オードリースタイル」からのパクリページ。

 ←こちらはショーンの本から。

 印刷の質は元の本に依るので、元の印刷が汚いと汚く、「デラックスカラーシネアルバム」のように元が綺麗だと、わりと綺麗に印刷されています。なので、質がてんでバラバラ。

 パクリだから当然ですが、全部どこかでみた画像ばかりで、手に入れての喜びは全くありません。
 作品の紹介はなぜか「噂の二人」まで。

 おまけで付いているVCDディスクですが、いろんなディスクの再生が出来る家のBDレコーダーでは再生がムリでした。PCではなんとか再生できましたが、とっても小さくて低画質のものが収録されていました。貴重な動画ではあるんですが、どうせYouTubeとかから持ってきたんでしょうね。

 アマゾン・チャイナで入手が可能ですが、本体価格は日本円で150円くらいなんですけど、送料が1200円以上かかります。
 でも、買ってもオードリー子供基金には1円も行かないでしょう。

オススメ度:なし。こんなもの評価する価値なし!

  


Posted by みつお at 09:00Comments(0)海外の写真集

2011年11月28日

「AUDREY A ROMA」“ローマのオードリー”展写真集

 はい、これは2011年10月26日~12月5日までローマのアラ・パチス博物館で開かれている、“ローマのオードリー”展の写真集「AUDREY A ROMA(AUDREY IN ROME)」です。

 もちろんこの情報は、mayumi-romaさんのブログ、“ローマより愛をこめて”で教えていただいたものですね。

 mayumi-romaさんのブログの記事“愛しのオードリー♪@ローマ”で見ても、ビックリするくらいレアな画像ばかりだっていうのはわかるので、なんとかこの写真集を手に入れられないかなーと思ってたんですが、アマゾン・イタリアで手に入ることがわかったので、早速取り寄せました!
 急ぎの飛行機便で注文したんですけど、“えっ、国内便!?”って思うほど早く届きました。18日に注文して、21日には手元に持ってました。はや~。(^^;

 サイズはB5より縦が短く、横がちょっと長いです。ハードカヴァーで、ページ数は本文で192p。
 表紙は1968年にローマを歩くオードリー、裏表紙は1955年「戦争と平和」撮影中にローマのチネチッタ撮影所で休憩するオードリーになってます。

 ローマとオードリーっていうのは結構縁が深く、「ローマの休日」の撮影中はもちろん、「戦争と平和」と「尼僧物語」もチネチッタ撮影所でセット撮影、それに2番目の夫アンドレア・ドッティと結婚して暮らしていたのもローマでした。

 なので、オードリー的には迷惑至極であろうパパラッチに撮られたものも含め、膨大な数の写真が残されたようです。
 それを展示したのがこの“ローマのオードリー”展。

 そうそう、写真集には載ってないんですが、この展覧会では洋服の横にオードリーがそれを着た写真が展示してあったようです。
 今までの2000年(フェラガモ主催)2004年(ショーン主催)の大規模なオードリー展では、洋服だけ展示してあって、それを着たオードリーの画像ってのはなかったんですよね。

 これが僕は不満でした!
 だって、“はい、これがオードリーの洋服ですよ!”って言われたって、それを着たオードリーの写真がなきゃ、“ふ~ん。”で終わりですよね。確かにこんな細いウエスト!ってのには目が行きますけど、服に思い入れは少ない。

 でも、こうして洋服の横に、その服を着て街を行くオードリーの画像があったら、“そうなんだ~!こうしてオードリーは着てたんだ~!”って一気にそれを見る観客の関心を惹くことができますよね。
 なので、写真集では関係ないけど、そういう展示にしてくれたことが嬉しい!

 さて中には画像が300点ほど掲載されているんですが、僕も10点ほどを除いて、見たことない画像ばっかり!!
すんげー!すごすぎやーん!!

 うーん、全く新しい写真集の登場やー!
 しかもこれはポートレート撮影みたいなのよりも、圧倒的に素のオードリーが多いです。
 街中を行くオードリーってのが大半。

 常にパパラッチに付きまとわれて、たまにはキレることもあったでしょうが、ここでのオードリーは“それは私が女優をしていたのだから仕方ない。”って感じであんまり気にしてないような風情です。それも堂々としていて好感が持てます。

 オードリーって「緑の館」「許されざる者」のロングヘアってカツラなんですけど、58年撮影の「緑の館」頃から髪の毛を伸ばし始めて、ショーンを産む60年頃にはロングヘアになってますよね。
 なので60年撮影の「ティファニーで朝食を」では自毛でアップに結ってるし。

 でも映画では「マイ・フェア・レディ」撮影後に髪を切るまで、「パリで一緒に」の一部で髪を下ろす以外はアップにしてるのばっかりなんですけど、この写真集では髪をなびかせてローマの街を闊歩する1959年のオードリーという珍しい画像とかも見れます。

 1962年のタオルミナ映画祭で、「ティファニーで朝食を」の演技で受けたダヴィッド賞(この映画祭は3年後「マイ・フェア・レディ」を正当に評価して、オードリーに女優賞を与えた唯一の賞)を受け取りに向かうオードリーと、同じく「さよならをもう一度」で男優賞を受け取りに行くアンソニー・パーキンスとの2ショットも今まで見たのと別テイクが載ってますしね。

 それと、あと僕が勝手に感じたことなんですけど、やっぱオードリーって「マイ・フェア・レディ」撮影後のバッシングや、夫メル・ファーラーとの不仲で相当こたえたのか、1965年を境に、急激に年を取った感じがします。

 1964年までの、いつまでも変わらない若さのオードリー!ってのと違って、1966年になると口の横や目の下のシワが、目立ち始めるんですよね。

 でもその頃ってミニが流行りだしてるし、アンドレア・ドッティと結婚してからは年下で浮気性な夫のためにも若々しい妻でいたいためか、“若い”というより、“若作り”って感が漂ってるんですよね。

 晩年は年を取ってシワの増えた自分の顔が好き!と言えるようになって、年を隠さなくなったオードリーでしたけど、やはり年に抗ってた時期があったのかなーと。

 それが1975年、「ロビンとマリアン」の髪型にしたあたりから、その痛々しさがなくなって、急に綺麗になるんです!

 「ロビンとマリアン」の宣伝写真で着ていたヴァレンティノのドレスを着た1973年のオードリーの画像が載ってるんですけど、その時よりも「ロビンとマリアン」の宣伝写真の方がずっと綺麗だし、似合ってる!

 これってオードリーが自分の年を受け入れて、そんなありのままの自分と前向きに生きていこう!って決意で、逆に素敵になったのかなーって思うんですよね。

 オードリーの映画は「暗くなるまで待って」の後、「ロビンとマリアン」まで飛びますけど、その間って「エクスラン・ヴァリーエ」以外はよくわからなかったんですよね。
 でもそんな時期のオードリーの心の変遷も辿れるようなすばらしい写真集なのでした。

 で、これは凄い!と思いながらも、欠点が…。

 残念ながらカラーがありません。でも、収録されている画像を見ると、元々はカラーやろなーっていうのが見受けられます。
 開催してる博物館のHPでもカラーで紹介されているのに、写真集ではモノクロ収録。
 「ローマのオードリー」展でもオールモノクロだったそうです。

 本来はカラーなのに、全部モノクロ処理しちゃうって、残念やなーって思うんですよねー。
 オードリーを眺めるだけだとモノクロでもいいのかもしれませんけど、そうじゃなくって、オードリーが存在したローマを一緒に追体験したいじゃないですか。

 せっかくその時オードリーが着ている服や付けている口紅、風景、その日の天気のわかる色の付いたカラーを、なんでわざわざモノクロにせなアカンの?って思うんです。カメラマンもカラーで撮る、という前提で撮影してる(カラーとモノクロでは撮り方が違う)のに、なんでもかんでもモノクロっていうのは納得いかんのですよね。

 あと、せっかく激レア画像のオンパレードなのに、紙質が上質紙系…。ザラザラ紙目が画像に影響してます。あーもったいない…。

 とまあ、僕ならこうして収録するのに…っていう残念なトコロはありますが、それを差し引いてもこれは最高級に優秀な写真集の1つであることは間違いないです!

 あー、日本でもこの展示会やってくれへんかな~。そんでもって、この写真集の紙の種類はコート系で。
 その時には、日本独自で「エクスラン・ヴァリーエ」の撮影中のオードリー(これもローマでロケ)なんかが展示してあると、なお良いんですけどね。

オススメ度:★★★★★(まず始めに買う写真集ではないけど、ファンなら絶対嬉しくなるはず!)

 日本のアマゾンに商品の案内はありますが(↓)、入手は難しいと思います。やはりアマゾンイタリアや、イタリアの書店のHPをあたるべきでしょう。


追記:2013年に英語版 “AUDREY IN ROME” が発売されるようです。

追記2:2014年4月21日に日本版が発売されます!題名は「オードリーのローマ」となりました。


  


Posted by みつお at 09:00Comments(6)海外の写真集

2011年08月02日

写真集「La principessa di Tiffany」

 これはイタリアで発行されたオードリーの最新写真集、「AUDREY HEPBRN La principessa di Tiffany」です。訳すと「オードリー・ヘプバーン、ティファニーの王女」。
 ティファニーって謳ってるわりに画像は「パリの恋人」ですけどね。

 著者は過去に「ライフ・オブ・オードリー・ヘップバーン」も出しているロビン・カーニー(Robyn Karney)。サイズは25.2cm×26cmくらいです。

 これ、2007年に発売された「Audrey Hepburn in Breakfast at Tiffany's and other Photographs」と同じように発売→即完売な所が多いですね。各国アマゾンで品切れ状態。
 きっとまたあんまり売れないと思って刷らなかったんでしょうか。

 僕もアマゾンでは手に入らないので、検索してイタリアの書店?みたいな所で在庫があったのでそこで買いました。

 実はかなり文字数が多くて、画像との割合は半々。18年ぶりにカーニーさん、オードリーの評伝を書いたね!って感じなんですが、イタリア語では全く読めないので、便宜上ここではカテゴリーを写真集にしておきます。(^^;;;

 モノクロ画像はえんじ色寄りの赤紫で刷られているのがほとんどで、しかも画像が濃い!めっちゃ見にくく汚いです。これで大幅減点(←)。

 最近思うのは、実は日本が一番印刷が綺麗なのではないかということ。これも日本で刷っていれば、もっと綺麗に仕上がったと思います。

 画像はオードリーの年代順に収録されているのですが、この汚いモノクロ画像にいい加減うんざりしていたところに、「戦争と平和」で初めてカラー画像が登場。こちらはまあまあ綺麗で、ホッとしました。

 でもカラーも全部が全部綺麗なわけでもなくって、ピンボケとか色褪せとか多いですしね。「尼僧物語」は初収録の1枚を除いて、カラーは映画から直接持ってきてるだけで、しかもピンボケ。

 たまにモノクロ画像でもグレースケールで刷られているのがあって、それは濃くもなく、見苦しくないので、ますます赤紫印刷がイラッと来ます。

 「許されざる者」にちょっと珍しい画像があったり、ちょこちょこ初収録の画像もあるのですが、全体にはあんまり新しい画像は多くないです。

 しかも最後に“ニューヨーク・タイムズ”に掲載されたティファニーの弔辞があったり、最後を飾る画像が静かに微笑む晩年のオードリーだったりと「ライフ・オブ・オードリー・ヘップバーン」と同じ〆かた。
 文字が読めないけど、文章の内容も「ライフ・オブ・オードリー・ヘップバーン」の使いまわし?って勘ぐってしまいます。

 比べると前作「ライフ・オブ・オードリー・ヘップバーン」の方が印刷もずっと綺麗だし、カラーも多い。写真集としては今回の方が圧倒的に不出来。
 オードリーの写真集ならなんでも欲しい!って人以外にはあえて手に入れるほどでもないレベル。

オススメ度:★(文章は全くわからないので、写真だけの評価)




  
タグ :★写真集


Posted by みつお at 10:00Comments(0)海外の写真集