2009年12月30日
「戦争と平和」1957年初公開時 相鉄映画劇場版プログラム
毎日記事アップ第4弾!今日は相鉄映画劇場版の「戦争と平和」パンフレットです。サイズはB5の横幅が2/3のもの。全8ページです。
これはですね、「懐かしの映画館」のゴマちゃんさんからなんと無料で!いただいたものなんです。それまで、こんなのがあるとは全く知らなかったんですよ。しかもこれ、紙の状態がピンと張ってて、折れも無いし、かなり美品なんですよ~!(^-^
ゴマちゃんさんはチラシを集めているので、これもチラシ?と思ったそうなのですが、どうも違うということで僕がいただきました。本当にやさしい、いい方ですよねー。(T-T
いただいて僕も調べてみると、6ページ目に“次週上映”ということで「八月十五夜の茶屋」の紹介があるので、確かに「戦争と平和」に関しては現在上映中のもの。チラシではありませんでした。
チラシじゃないなら、売っていたかどうかはわからないので、無料で配るプログラム、とでも言う性格のものなんでしょうかね?それとも館ニュース?
でも横浜国際劇場の例もあるし、売っていたパンフレットなのかも…。
映画館1館が独自で映画パンフレットを作るとなると、やっぱりどうしても限界はありますよね。
東宝や松竹という配給会社から強力なバックアップのある銀座の一流封切館は別として、地方の劇場がパンフを作ると、いっぱい広告を取って、製作代をまかなって…みたいになりますよね。
このプログラムもそんな感じ。いーっぱい広告があります。「戦争と平和」に関しては、表紙もいれて5ページ分のみ。6ページ目は先ほど書いたように「八月十五夜の茶屋」、7・8(裏表紙)は広告のみですし。
その「戦争と平和」に関してもほとんどストーリーの紹介のみ。解説と言える物はなく、あとはトルストイの紹介と宣伝文みたいなのが2箇所載っているだけ。
その宣伝文らしきものの1つが面白いですよ。
“あなたの生涯にかくも偉大なかくも豪華な作品に再びめぐりあうことは不可能です。
三時間半に及ぶ興奮と陶酔と感激の長尺に描かれた……
ひしひしと万人の胸に迫る人生の真実!
あらゆる偉大な作品の上に聳え立つ至高の名作!!”
いやあ~、大仰ですね~。(^^;;;
でもこの50年代って、こういう大げさな宣伝文が当たり前に使われていた時代だったので、文だけ“歴史に残る世紀の傑作!”みたいなのが山のようにあったんですよね。それからしたら「戦争と平和」に対してだったら、まあ当然かも。
現在でこそ、オードリー作品ではあまり取り上げられない「戦争と平和」ですけど、昔は全然!批評家の評価も高かったし、興行的にも大ヒット!
1967年の「おしゃれ泥棒」公開後までのデータでは、オードリー作品では「マイ・フェア・レディ」「ローマの休日」に次ぐ第3位のヒット!
しかも当時の戦後日本で最も稼いだ20作品(3億6千万円以上の配給収入)にも堂々と入っているんですよー!ちなみにその当時の「戦争と平和」の配給収入は3億8657万円。昔は一目置かれる作品だったことは間違いないです。
さて、この相鉄映画劇場ですが、相模鉄道の横浜駅西口のところにあったようです。現在は場所も経営母体も変わって相鉄ムービルとしてやっているそうです。
でもネットで調べると相鉄映画劇場は東宝系の劇場だったとのこと。松竹系の配給作品である「戦争と平和」が上映されたというのは、やっぱりそれだけ「戦争と平和」の上映に魅力があった、ということなんでしょうね。
銀座の封切館である松竹セントラル劇場が「戦争と平和」を上映した時も、上映できたことの喜びがパンフに書かれていたくらいですからね~。
レア度:★★★★★(地方劇場独自の物は入手が難しいです)
さあ、明日は今年の締めくくりのオードリー・ヘプバーン大賞の発表です!
これはですね、「懐かしの映画館」のゴマちゃんさんからなんと無料で!いただいたものなんです。それまで、こんなのがあるとは全く知らなかったんですよ。しかもこれ、紙の状態がピンと張ってて、折れも無いし、かなり美品なんですよ~!(^-^
ゴマちゃんさんはチラシを集めているので、これもチラシ?と思ったそうなのですが、どうも違うということで僕がいただきました。本当にやさしい、いい方ですよねー。(T-T
いただいて僕も調べてみると、6ページ目に“次週上映”ということで「八月十五夜の茶屋」の紹介があるので、確かに「戦争と平和」に関しては現在上映中のもの。チラシではありませんでした。
チラシじゃないなら、売っていたかどうかはわからないので、無料で配るプログラム、とでも言う性格のものなんでしょうかね?それとも館ニュース?
でも横浜国際劇場の例もあるし、売っていたパンフレットなのかも…。
映画館1館が独自で映画パンフレットを作るとなると、やっぱりどうしても限界はありますよね。
東宝や松竹という配給会社から強力なバックアップのある銀座の一流封切館は別として、地方の劇場がパンフを作ると、いっぱい広告を取って、製作代をまかなって…みたいになりますよね。
このプログラムもそんな感じ。いーっぱい広告があります。「戦争と平和」に関しては、表紙もいれて5ページ分のみ。6ページ目は先ほど書いたように「八月十五夜の茶屋」、7・8(裏表紙)は広告のみですし。
その「戦争と平和」に関してもほとんどストーリーの紹介のみ。解説と言える物はなく、あとはトルストイの紹介と宣伝文みたいなのが2箇所載っているだけ。
その宣伝文らしきものの1つが面白いですよ。
“あなたの生涯にかくも偉大なかくも豪華な作品に再びめぐりあうことは不可能です。
三時間半に及ぶ興奮と陶酔と感激の長尺に描かれた……
ひしひしと万人の胸に迫る人生の真実!
あらゆる偉大な作品の上に聳え立つ至高の名作!!”
いやあ~、大仰ですね~。(^^;;;
でもこの50年代って、こういう大げさな宣伝文が当たり前に使われていた時代だったので、文だけ“歴史に残る世紀の傑作!”みたいなのが山のようにあったんですよね。それからしたら「戦争と平和」に対してだったら、まあ当然かも。
現在でこそ、オードリー作品ではあまり取り上げられない「戦争と平和」ですけど、昔は全然!批評家の評価も高かったし、興行的にも大ヒット!
1967年の「おしゃれ泥棒」公開後までのデータでは、オードリー作品では「マイ・フェア・レディ」「ローマの休日」に次ぐ第3位のヒット!
しかも当時の戦後日本で最も稼いだ20作品(3億6千万円以上の配給収入)にも堂々と入っているんですよー!ちなみにその当時の「戦争と平和」の配給収入は3億8657万円。昔は一目置かれる作品だったことは間違いないです。
さて、この相鉄映画劇場ですが、相模鉄道の横浜駅西口のところにあったようです。現在は場所も経営母体も変わって相鉄ムービルとしてやっているそうです。
でもネットで調べると相鉄映画劇場は東宝系の劇場だったとのこと。松竹系の配給作品である「戦争と平和」が上映されたというのは、やっぱりそれだけ「戦争と平和」の上映に魅力があった、ということなんでしょうね。
銀座の封切館である松竹セントラル劇場が「戦争と平和」を上映した時も、上映できたことの喜びがパンフに書かれていたくらいですからね~。
レア度:★★★★★(地方劇場独自の物は入手が難しいです)
さあ、明日は今年の締めくくりのオードリー・ヘプバーン大賞の発表です!
2009年10月01日
「戦争と平和」1964年リバイバルパンフレット 一般用
これは1964年リバイバル時の一般用パンフレットです。
2008年1月14日に紹介した、おそらく本命版だと思われるパンフと全く同じ表紙です。が、あちらは2色刷りのページがあるのですが、こちらはオール墨一色。
ページ数も、あちらは20p、こちらは16pと減らされています。なので、本命版での表紙裏と裏表紙裏の画像、および“名匠キング・ヴィダーの足跡”という解説が丸々カット。ページの入れ替えが行われてます。で、明らかにお金かかってません。(^^;
もともと内容は1957年初公開時の日活シアター版とほぼ同じで残念賞なので、これはページ数が少ない分、輪をかけて残念なパンフ。
さらにこの表紙のパンフには内容違いがあるようなので、表紙同じでも、色々あるんだな~って感じですね。
ところで、この1964年リバイバルの「戦争と平和」って、なんでか忘れられてることが多いですよね。
先日紹介した「麗しのサブリナ」の65年リバイバルプレスでも“「ローマの休日」に次いで”とか、「昼下りの情事」65年リバイバルプレスでも“これまでリバイバルした作品には「ローマの休日」と「麗しのサブリナ」がある。”とかって、なぜかはずされてます。
銀座の劇場でなく、渋谷・池袋・新宿などの東急チェーン系での公開だったってのがダメなんでしょうかねー。なんだかよくわかりません。
とりあえず、「戦争と平和」の1回目のリバイバルは、1964年10月でした。
その後も1973年、1987年、1989年とリバイバルされており、初公開の56年と合わせて、計5回も日本で劇場公開!
意外にもオードリー作品の中では「ローマの休日」「マイ・フェア・レディ」に次いでリバイバルが多いんですよ~。
レア度:★★★
2008年1月14日に紹介した、おそらく本命版だと思われるパンフと全く同じ表紙です。が、あちらは2色刷りのページがあるのですが、こちらはオール墨一色。
ページ数も、あちらは20p、こちらは16pと減らされています。なので、本命版での表紙裏と裏表紙裏の画像、および“名匠キング・ヴィダーの足跡”という解説が丸々カット。ページの入れ替えが行われてます。で、明らかにお金かかってません。(^^;
もともと内容は1957年初公開時の日活シアター版とほぼ同じで残念賞なので、これはページ数が少ない分、輪をかけて残念なパンフ。
さらにこの表紙のパンフには内容違いがあるようなので、表紙同じでも、色々あるんだな~って感じですね。
ところで、この1964年リバイバルの「戦争と平和」って、なんでか忘れられてることが多いですよね。
先日紹介した「麗しのサブリナ」の65年リバイバルプレスでも“「ローマの休日」に次いで”とか、「昼下りの情事」65年リバイバルプレスでも“これまでリバイバルした作品には「ローマの休日」と「麗しのサブリナ」がある。”とかって、なぜかはずされてます。
銀座の劇場でなく、渋谷・池袋・新宿などの東急チェーン系での公開だったってのがダメなんでしょうかねー。なんだかよくわかりません。
とりあえず、「戦争と平和」の1回目のリバイバルは、1964年10月でした。
その後も1973年、1987年、1989年とリバイバルされており、初公開の56年と合わせて、計5回も日本で劇場公開!
意外にもオードリー作品の中では「ローマの休日」「マイ・フェア・レディ」に次いでリバイバルが多いんですよ~。
レア度:★★★
2008年07月11日
「戦争と平和」オリジナル・サントラ 新盤 ニーノ・ロータ
これは今年2008年6月に発売されたばかりの、ニーノ・ロータ作曲「戦争と平和」オリジナル・サウンド・トラック新盤です。
で、これの意義は、1989年に出た旧盤が廃盤になって久しいので、コレクター価格で何万円もしたのがぐっと手に入れやすくなった、ということと、ジャケットの表とケースの裏で珍しいオードリーが見れる!ということに尽きるでしょう!
これねー、めっちゃ期待してたんですよ。旧盤の音があまりに悪いので、絶対音質は良くなってるに違いない!って…見事裏切られました。(-_-;
たぶん旧盤とマスターは同じ。そりゃ以前のが1989年というレコードとCDの交代時期で、今回のはもうCDの成熟期ですから、そういう音質の向上は多少あるでしょうが、受ける印象は一緒。
いきなり最初から音が割れてるし、こもった音もそのまんま。しかも曲が進むにつれてますます音質がヒドくなっていくのもおんなじ。
最後の12曲目なんてほんとヒドイですよ!次第次第に音が霧の中に埋もれていく~っ!…って感じ。最後、きっとこれティンパニが“ドドドドドド”ってドラムロールをしているんでしょうけど、どう聞いても“ボァ~~~~ン”ってハウリングを起こしているようにしか聴こえません。
まあ、1955年か56年の録音だから仕方ないのかもしれませんけどね。マスター、これしか残ってないのかもしれないし。
僕もクラシックのCDって買いますけど、さすがに50年代の録音はどんなに名演と言われても絶対買わない!だって絶対音質悪過ぎだから。最低でも60年代のです。
でも翌年の「パリの恋人」は随分マシな音なんですけどね。それに2005年に出た58年か59年録音の「緑の館」サントラなんて、“これが50年代!?”ってほどのクリアな音だったんですけど。この違いはなんなんでしょうね。
ライナーノートは全12ページなんですけど、「戦争と平和」に関してはど真ん中のオードリーの写ってない見開きカラー画像のページも入れて7ページ。あとはこのメーカーの他のCDの案内。
中面のページの画像はまあ踊ってるシーンのがちょっとテイク違いで珍しいかな?という程度。
ケース裏の画像は撮ったんですけど、ボケてました。(^^;;
なので紹介できなかったんですけど、オードリーとヘンリー・フォンダが脚本を読みながら椅子に座って待機しているスナップです。
そうそう、他のCDの案内でアンソニー・パーキンスのCDがあったので、“もしや!”と思い、収録曲をネットで調べましたが、“緑の館の歌”は入ってませんでした。残念!(≧≦
オススメ度:★★(旧盤と変わらず。曲も音質も聴きづらいデス)
で、これの意義は、1989年に出た旧盤が廃盤になって久しいので、コレクター価格で何万円もしたのがぐっと手に入れやすくなった、ということと、ジャケットの表とケースの裏で珍しいオードリーが見れる!ということに尽きるでしょう!
これねー、めっちゃ期待してたんですよ。旧盤の音があまりに悪いので、絶対音質は良くなってるに違いない!って…見事裏切られました。(-_-;
たぶん旧盤とマスターは同じ。そりゃ以前のが1989年というレコードとCDの交代時期で、今回のはもうCDの成熟期ですから、そういう音質の向上は多少あるでしょうが、受ける印象は一緒。
いきなり最初から音が割れてるし、こもった音もそのまんま。しかも曲が進むにつれてますます音質がヒドくなっていくのもおんなじ。
最後の12曲目なんてほんとヒドイですよ!次第次第に音が霧の中に埋もれていく~っ!…って感じ。最後、きっとこれティンパニが“ドドドドドド”ってドラムロールをしているんでしょうけど、どう聞いても“ボァ~~~~ン”ってハウリングを起こしているようにしか聴こえません。
まあ、1955年か56年の録音だから仕方ないのかもしれませんけどね。マスター、これしか残ってないのかもしれないし。
僕もクラシックのCDって買いますけど、さすがに50年代の録音はどんなに名演と言われても絶対買わない!だって絶対音質悪過ぎだから。最低でも60年代のです。
でも翌年の「パリの恋人」は随分マシな音なんですけどね。それに2005年に出た58年か59年録音の「緑の館」サントラなんて、“これが50年代!?”ってほどのクリアな音だったんですけど。この違いはなんなんでしょうね。
ライナーノートは全12ページなんですけど、「戦争と平和」に関してはど真ん中のオードリーの写ってない見開きカラー画像のページも入れて7ページ。あとはこのメーカーの他のCDの案内。
中面のページの画像はまあ踊ってるシーンのがちょっとテイク違いで珍しいかな?という程度。
ケース裏の画像は撮ったんですけど、ボケてました。(^^;;
なので紹介できなかったんですけど、オードリーとヘンリー・フォンダが脚本を読みながら椅子に座って待機しているスナップです。
そうそう、他のCDの案内でアンソニー・パーキンスのCDがあったので、“もしや!”と思い、収録曲をネットで調べましたが、“緑の館の歌”は入ってませんでした。残念!(≧≦
オススメ度:★★(旧盤と変わらず。曲も音質も聴きづらいデス)
2008年06月10日
メル追悼「戦争と平和」1957年初公開一般用青版パンフレット
こないだの2008年6月2日にオードリーの元夫であるメル・ファラーが亡くなったそうです。享年90才。
「緑の館」の製作のエピソードを知る生き証人だっただけに、「緑の館」DVD化の際には特典でメルのインタビューが欲しい!と思っていたので残念です。
なにより、女優オードリー・ヘプバーンの時代を最もよく知る人物だったことですしね。
もっとも息子ショーンの伝記では、離婚後オードリーは限られた機会でしかメルと会おうとしなかった、と書かれてますので、やはりオードリーの考えてた“結婚”というものを破壊し、オードリーの心を深く傷つけた人物であることもまた間違いのないことでしょう(会えば笑顔で接してましたが)。
今日はそんなメルとオードリーの新婚当時の共演作、「戦争と平和」1957年初公開時の一般用青版パンフレットの紹介。
これね、正直なんら取柄のないパンフです。全12p(紙3枚折ったもの)で、簡単な解説とストーリーと監督・主要キャストの紹介しか載ってません。これだけの文章などというものは全くなし!その上オードリーの画像は今でもよく見るありふれたものばかり!
今まで紹介が遅くなったのはこれが原因。なんせ書くことがなんにもないもんで。(^^;;;
僕の持っているものは浅草大勝館の館名入りのものと、館名なしのものですが、これには新宿東宝の館名入りのものがあるそうです!
というのも、この「戦争と平和」は初公開時は松竹系の公開。名前からして東宝系であろう新宿東宝が公開したっていうのが不思議!
まあこういう東宝系の公開なのに松竹の劇場、松竹系の公開なのに東宝の劇場、ってことは大阪の「ティファニーで朝食を」や「許されざる者」など、調べるにつれて結構あったようなので、今では驚きませんが、初めて知った時はビックリしましたよ~。
さて、僕の持っている館名の浅草大勝館は、東京浅草の大劇場!初代は明治41年に建設されたという由緒ある劇場。
この「戦争と平和」の頃は客席が1345席もあったという浅草でもかなり大きな映画館!でもここも松竹の映画館にもかかわらず、「ローマの休日」と「麗しのサブリナ」も公開しています。昭和46年くらいに当時ブームのボーリング場に建て替えられて閉館になったそうです。今は大衆演劇の劇場としてその名前が生きています。
それと、このパンフの裏表紙に“株式会社山口自転車工場”という会社の広告があるんですが、そこでの自転車の値段が2万円前後!当時の大卒の初任給が1万円くらいですから、いかに自転車が高級品かもわかりますよね。ここでも6ヶ月の分割払いを勧めています。
さて、このパンフのメル・ファラーの紹介を読んでいると、この当時がメルのピークだったのかな…と。後年、ホラー映画の出演はあるものの、これという作品もほとんどないですから…。
メルに合掌…。
レア度:★★★
ちなみに、オードリーとメルが舞台で共演した「オンディーヌ」の現代語訳の文庫が今年出たようです。僕も近いうちに買おうと思っていますが、興味のある方は。↓
「緑の館」の製作のエピソードを知る生き証人だっただけに、「緑の館」DVD化の際には特典でメルのインタビューが欲しい!と思っていたので残念です。
なにより、女優オードリー・ヘプバーンの時代を最もよく知る人物だったことですしね。
もっとも息子ショーンの伝記では、離婚後オードリーは限られた機会でしかメルと会おうとしなかった、と書かれてますので、やはりオードリーの考えてた“結婚”というものを破壊し、オードリーの心を深く傷つけた人物であることもまた間違いのないことでしょう(会えば笑顔で接してましたが)。
今日はそんなメルとオードリーの新婚当時の共演作、「戦争と平和」1957年初公開時の一般用青版パンフレットの紹介。
これね、正直なんら取柄のないパンフです。全12p(紙3枚折ったもの)で、簡単な解説とストーリーと監督・主要キャストの紹介しか載ってません。これだけの文章などというものは全くなし!その上オードリーの画像は今でもよく見るありふれたものばかり!
今まで紹介が遅くなったのはこれが原因。なんせ書くことがなんにもないもんで。(^^;;;
僕の持っているものは浅草大勝館の館名入りのものと、館名なしのものですが、これには新宿東宝の館名入りのものがあるそうです!
というのも、この「戦争と平和」は初公開時は松竹系の公開。名前からして東宝系であろう新宿東宝が公開したっていうのが不思議!
まあこういう東宝系の公開なのに松竹の劇場、松竹系の公開なのに東宝の劇場、ってことは大阪の「ティファニーで朝食を」や「許されざる者」など、調べるにつれて結構あったようなので、今では驚きませんが、初めて知った時はビックリしましたよ~。
さて、僕の持っている館名の浅草大勝館は、東京浅草の大劇場!初代は明治41年に建設されたという由緒ある劇場。
この「戦争と平和」の頃は客席が1345席もあったという浅草でもかなり大きな映画館!でもここも松竹の映画館にもかかわらず、「ローマの休日」と「麗しのサブリナ」も公開しています。昭和46年くらいに当時ブームのボーリング場に建て替えられて閉館になったそうです。今は大衆演劇の劇場としてその名前が生きています。
それと、このパンフの裏表紙に“株式会社山口自転車工場”という会社の広告があるんですが、そこでの自転車の値段が2万円前後!当時の大卒の初任給が1万円くらいですから、いかに自転車が高級品かもわかりますよね。ここでも6ヶ月の分割払いを勧めています。
さて、このパンフのメル・ファラーの紹介を読んでいると、この当時がメルのピークだったのかな…と。後年、ホラー映画の出演はあるものの、これという作品もほとんどないですから…。
メルに合掌…。
レア度:★★★
ちなみに、オードリーとメルが舞台で共演した「オンディーヌ」の現代語訳の文庫が今年出たようです。僕も近いうちに買おうと思っていますが、興味のある方は。↓
2008年04月02日
「戦争と平和」1989年リバイバル スピードポスター
これは1989年、「戦争と平和」が日本ヘラルドによって5回目の公開になった時のポスターです。
「戦争と平和」の1989年リバイバルにはB2のポスターも存在しますので、このスピード・ポスターは日本全国の劇場で、いろんな映画の組み合わせで上映された時に使われた物じゃないかなーと思ってます。
オードリー映画に限らず、当時の日本ヘラルド配給のクラシック映画には、このスピードポスターが存在しているので、今回上映作品・次回上映作品、次回上映作品・次々回上映作品みたいな感じで並べて飾られていたんじゃないかなーと。
この「戦争と平和」はオードリーとメル・ファラーが写っている白黒画像。意外と珍しい画像なんですが、なんとなくわびしさを感じさせます。(^^;;;
「戦争と平和」の1989年リバイバルにはB2のポスターも存在しますので、このスピード・ポスターは日本全国の劇場で、いろんな映画の組み合わせで上映された時に使われた物じゃないかなーと思ってます。
オードリー映画に限らず、当時の日本ヘラルド配給のクラシック映画には、このスピードポスターが存在しているので、今回上映作品・次回上映作品、次回上映作品・次々回上映作品みたいな感じで並べて飾られていたんじゃないかなーと。
この「戦争と平和」はオードリーとメル・ファラーが写っている白黒画像。意外と珍しい画像なんですが、なんとなくわびしさを感じさせます。(^^;;;
2008年03月15日
「戦争と平和」1957年初公開時 大阪版パンフレット
これは初公開時の大阪版パンフレットです。発行元は不明。「戦争と平和」の初公開は東京では1956年年末ですが、それ以外では翌1957年になってからだったようです。
「昼下りの情事」の初公開時の大阪版パンフレットと同じで、中身の広告を見ると、大阪でもミナミと呼ばれる地域の広告ばかりなので、その地域の劇場で公開されたときのものなんでしょうねー。
出現率はきわめて低く、同じ大阪ものとしては「昼下りの情事」よりも入手はさらに困難。僕も今まで2回しか見たことがありません。
ページ数は少なく、全12p(紙3枚を重ねてホッチキスで留めたもの)。
中の記事では“映画「戦争と平和」におどろく”という袋 一平さんという方の文章が大きな文字で紹介されています。
そこでは“この映画をみて、第一に感動したのは、主な登場人物が原作のイメージに広く、深く溶けこんでいることである。”と手放しの褒めよう。
いまでこそ「戦争と平和」はオードリーのフィルモグラフィーでもマイナーな位置に置かれていますが、当時はあの「戦争と平和」を映画化した!ということでみんなが圧倒されていたんでしょうねー。
ヒットとは関係なく、批評家の厳しい目で判断される「スクリーン」の執筆家の選んだ作品ベスト10でも、公開当時第10位に選ばれています。
ヒットと言う面では1956年度公開作品の第3位!その後も64年、73年、87年、89年とリバイバルされています。多いですねー。オードリー作品では「ローマの休日」「マイ・フェア・レディ」に次ぐ第3位のリバイバル数を誇ってるんですよ~。
このパンフ、裏表紙は松下電器産業の広告なんですが、そこでは高峰秀子さんの宣伝するナショナルクリーナーが。
“買いやすいお値段の…”というコピーなんですが、値段はなんと15500円!
当時は映画パンフレットが10円、20円。映画はセレブ御用達の銀座の封切館の指定席で350円、自由席で200円くらい。一般館はもっと安くて100円~150円の時代。大卒の初任給で1万円前後だったそうで、そうするとこの掃除機はめっちゃ高嶺の花!全然買いやすくなんてないですって!
レア度:★★★★★
「昼下りの情事」の初公開時の大阪版パンフレットと同じで、中身の広告を見ると、大阪でもミナミと呼ばれる地域の広告ばかりなので、その地域の劇場で公開されたときのものなんでしょうねー。
出現率はきわめて低く、同じ大阪ものとしては「昼下りの情事」よりも入手はさらに困難。僕も今まで2回しか見たことがありません。
ページ数は少なく、全12p(紙3枚を重ねてホッチキスで留めたもの)。
中の記事では“映画「戦争と平和」におどろく”という袋 一平さんという方の文章が大きな文字で紹介されています。
そこでは“この映画をみて、第一に感動したのは、主な登場人物が原作のイメージに広く、深く溶けこんでいることである。”と手放しの褒めよう。
いまでこそ「戦争と平和」はオードリーのフィルモグラフィーでもマイナーな位置に置かれていますが、当時はあの「戦争と平和」を映画化した!ということでみんなが圧倒されていたんでしょうねー。
ヒットとは関係なく、批評家の厳しい目で判断される「スクリーン」の執筆家の選んだ作品ベスト10でも、公開当時第10位に選ばれています。
ヒットと言う面では1956年度公開作品の第3位!その後も64年、73年、87年、89年とリバイバルされています。多いですねー。オードリー作品では「ローマの休日」「マイ・フェア・レディ」に次ぐ第3位のリバイバル数を誇ってるんですよ~。
このパンフ、裏表紙は松下電器産業の広告なんですが、そこでは高峰秀子さんの宣伝するナショナルクリーナーが。
“買いやすいお値段の…”というコピーなんですが、値段はなんと15500円!
当時は映画パンフレットが10円、20円。映画はセレブ御用達の銀座の封切館の指定席で350円、自由席で200円くらい。一般館はもっと安くて100円~150円の時代。大卒の初任給で1万円前後だったそうで、そうするとこの掃除機はめっちゃ高嶺の花!全然買いやすくなんてないですって!
レア度:★★★★★
2008年03月03日
「戦争と平和」1987年リバイバル チラシ
「華麗なる相続人」のDVDが4月25日に廉価版で発売されるようです!
1987年UIP配給の「戦争と平和」リバイバルはオードリーブームに乗って大ヒットしたようで、それは出回っている「戦争と平和」の1987年版パンフからもわかるんですが、じゃあチラシはどんなんだったかと言うと、こんなの。
あちゃー、「風と共に去りぬ」との合併チラシ。“同時上映ではございません”って、それならチラシを分けて欲しかった!
どう見ても、これは同時上映のチラシじゃないですかっ!
しかし「戦争と平和」と「風と共に去りぬ」が同時上映だったら…見終わるのにいったい何時間かかるんでしょうかね(笑)?
いや、「風と共に去りぬ」もヴィヴィアン・リーだから、めっちゃ好きなんですけど、なにもいっしょくたにしないでも…。
有名だし、ほっといてもお客は来るから、って考えたんでしょうかねー。
これが一気に安っぽさを醸し出していて、チラシコレクターさんから見向きもされない原因になってます。
1989年リバイバルの日本ヘラルドさんは一応1枚もののチラシを作ったんですけどねー。
絵柄はポスターと同じもの。パンフの表紙もこれでしたよね。絵柄自体はいいんですが…。
1987年UIP配給の「戦争と平和」リバイバルはオードリーブームに乗って大ヒットしたようで、それは出回っている「戦争と平和」の1987年版パンフからもわかるんですが、じゃあチラシはどんなんだったかと言うと、こんなの。
あちゃー、「風と共に去りぬ」との合併チラシ。“同時上映ではございません”って、それならチラシを分けて欲しかった!
どう見ても、これは同時上映のチラシじゃないですかっ!
しかし「戦争と平和」と「風と共に去りぬ」が同時上映だったら…見終わるのにいったい何時間かかるんでしょうかね(笑)?
いや、「風と共に去りぬ」もヴィヴィアン・リーだから、めっちゃ好きなんですけど、なにもいっしょくたにしないでも…。
有名だし、ほっといてもお客は来るから、って考えたんでしょうかねー。
これが一気に安っぽさを醸し出していて、チラシコレクターさんから見向きもされない原因になってます。
1989年リバイバルの日本ヘラルドさんは一応1枚もののチラシを作ったんですけどねー。
絵柄はポスターと同じもの。パンフの表紙もこれでしたよね。絵柄自体はいいんですが…。
2008年02月20日
「戦争と平和」1973年リバイバル版 プレスシート
今日は「戦争と平和」1973年リバイバルのプレスシートです。この当時の流行、B3のポスタータイプ。
これはですねー、僕にとっての「戦争と平和」プレスシートの決定版!ってな感じの表面に仕上がってます。
1956年初公開版が大作らしさ、64年リバイバルは文芸作品らしい重厚さを出そうとしてたのに比べて、この73年版はオードリー映画であることを前面に出して、華麗さで売ろうとしてますね。
僕はこのプレスを中学時代に一度持っていましたが、このバックの色が大好きで、よく部屋に飾ってました!赤(あか)、というより紅(あか)というべき色合い!このマゼンタ寄りの色にゾクゾクしたものです。(^.^
右下のオードリーのピンクに塗られたドレスと、グリーンに塗られた床もいい味出してますよね。
この1973年リバイバルでのもうひとつの絵柄は既に紹介済みのように、パンフレットとポスターで採用されましたが、コチラの絵柄はプレスとチラシで採用。ただし、チラシのバックの色はこの僕の好きな紅色ではなくもっと赤寄りの色で、どうももうひとつ発色がパッとしません。
なので僕的には同じ絵柄でも、チラシよりプレスの方が好きです。
さてこの時期のデザインは優秀な物が多いのですが、このプレスもしかり。ビデオ時代には208分もの超大作のため2本組みだった「戦争と平和」、1つはパンフレットとポスターの絵柄、もう1つがこのプレスシートの絵柄でした。
それと、56年初版プレスでは1909年生まれ、64年リバイバルプレスでは1930年生まれになっていたオードリーの生年、やっとこの73年リバイバルプレスで正しい1929年生まれになりました。めでたしめでたし。(^_^;;
これはですねー、僕にとっての「戦争と平和」プレスシートの決定版!ってな感じの表面に仕上がってます。
1956年初公開版が大作らしさ、64年リバイバルは文芸作品らしい重厚さを出そうとしてたのに比べて、この73年版はオードリー映画であることを前面に出して、華麗さで売ろうとしてますね。
僕はこのプレスを中学時代に一度持っていましたが、このバックの色が大好きで、よく部屋に飾ってました!赤(あか)、というより紅(あか)というべき色合い!このマゼンタ寄りの色にゾクゾクしたものです。(^.^
右下のオードリーのピンクに塗られたドレスと、グリーンに塗られた床もいい味出してますよね。
この1973年リバイバルでのもうひとつの絵柄は既に紹介済みのように、パンフレットとポスターで採用されましたが、コチラの絵柄はプレスとチラシで採用。ただし、チラシのバックの色はこの僕の好きな紅色ではなくもっと赤寄りの色で、どうももうひとつ発色がパッとしません。
なので僕的には同じ絵柄でも、チラシよりプレスの方が好きです。
さてこの時期のデザインは優秀な物が多いのですが、このプレスもしかり。ビデオ時代には208分もの超大作のため2本組みだった「戦争と平和」、1つはパンフレットとポスターの絵柄、もう1つがこのプレスシートの絵柄でした。
それと、56年初版プレスでは1909年生まれ、64年リバイバルプレスでは1930年生まれになっていたオードリーの生年、やっとこの73年リバイバルプレスで正しい1929年生まれになりました。めでたしめでたし。(^_^;;
2008年02月10日
「戦争と平和」1964年リバイバル プレスシート
今日は「戦争と平和」1964年リバイバル時のプレスシートを紹介します。
形はスピード・ポスタータイプ。B3の横の短い物。
1956年初公開時のプレスシートが大作を意識していたような作りだったのに比べて、こちらは重厚を意識したんでしょうか、この真っ黒なバック。
これが雰囲気を重く・暗くしてしまい、おそらくオードリー映画のプレスの中でも、あんまり人気の無いものにしてるように思います。
初公開時のプレスはオードリーの生年が1909年になってましたが、こちらの1964年リバイバルは1930年。一気に21歳も若くなったオードリー(笑)。
これを基にした64年リバイバルパンフレットはまたまたオードリーの生年を1930年として製作しました。
でもこれも間違いで、実際のオードリーの生年は1929年。
全体的にどうってことのないプレスシートだし、僕も持っていてもあんまり嬉しくはないかも。(^^;
これが1973年リバイバル時には同じ画像からでも、ぐっと綺麗なプレスシートが出来上がります。
そのお話はまたこんど。
形はスピード・ポスタータイプ。B3の横の短い物。
1956年初公開時のプレスシートが大作を意識していたような作りだったのに比べて、こちらは重厚を意識したんでしょうか、この真っ黒なバック。
これが雰囲気を重く・暗くしてしまい、おそらくオードリー映画のプレスの中でも、あんまり人気の無いものにしてるように思います。
初公開時のプレスはオードリーの生年が1909年になってましたが、こちらの1964年リバイバルは1930年。一気に21歳も若くなったオードリー(笑)。
これを基にした64年リバイバルパンフレットはまたまたオードリーの生年を1930年として製作しました。
でもこれも間違いで、実際のオードリーの生年は1929年。
全体的にどうってことのないプレスシートだし、僕も持っていてもあんまり嬉しくはないかも。(^^;
これが1973年リバイバル時には同じ画像からでも、ぐっと綺麗なプレスシートが出来上がります。
そのお話はまたこんど。
2008年01月31日
「戦争と平和」1956年初公開時 プレスシート
これは1956年初公開時の「戦争と平和」プレスシートです。僕のは館名のスタンプが押されてますけどね。(^^;
サイズはA4。開くと中はまた観音開きになっていて、「緑の館」プレスシートと同じ形式。
1950年代はこういうパタパタ折るタイプのプレスが多いですね。
ここには画像は載せていませんが、裏表紙はスタッフとキャストの文字のみだし、まず開くとこんな感じ(↓)。
大作らしい雰囲気はありますけど、オードリーがいないですねー。
パンフレットやチラシなどがオードリーを前面に出して作っているのに比べると、オードリーファンはちょっと物足りない(笑)。
全部開くとこんな感じ(↓)。いかにもプレスシート!って感じです。
で、その中のオードリーの紹介には重大な間違いが!!
→これがその問題の部分です…。オードリーの生年が1909年になってるっ!
ということは1955年撮影の「戦争と平和」、当時のオードリーは46才!?
しかもこれを信じてオードリーの生年を1909年のままで作った1957年地方公開時の一般用パンフレットが半数にのぼります。
若く見えるけど相当なお年なのネ!って思った当時の人もいるんじゃないかなー。
諸悪の根源はこのプレスだったのでした。(^^;;;
サイズはA4。開くと中はまた観音開きになっていて、「緑の館」プレスシートと同じ形式。
1950年代はこういうパタパタ折るタイプのプレスが多いですね。
ここには画像は載せていませんが、裏表紙はスタッフとキャストの文字のみだし、まず開くとこんな感じ(↓)。
大作らしい雰囲気はありますけど、オードリーがいないですねー。
パンフレットやチラシなどがオードリーを前面に出して作っているのに比べると、オードリーファンはちょっと物足りない(笑)。
全部開くとこんな感じ(↓)。いかにもプレスシート!って感じです。
で、その中のオードリーの紹介には重大な間違いが!!
→これがその問題の部分です…。オードリーの生年が1909年になってるっ!
ということは1955年撮影の「戦争と平和」、当時のオードリーは46才!?
しかもこれを信じてオードリーの生年を1909年のままで作った1957年地方公開時の一般用パンフレットが半数にのぼります。
若く見えるけど相当なお年なのネ!って思った当時の人もいるんじゃないかなー。
諸悪の根源はこのプレスだったのでした。(^^;;;