2015年05月04日

ミニチュア版「昼下りの情事」1965年リバイバル時 立看ポスター

 今日はオードリーの86回目のお誕生日です!

 ミニチュア版のポスター紹介も、次はぐっと飛んで、1965年「昼下りの情事」リバイバル時の立看ポスターです。

 お気づきかと思いますが、現在のDVDではこの65年リバイバル時の「昼下りの情事」というタイトルロゴが使われています。

 そして前回の1959年の「緑の館」に比べて相当垢抜けているのがおわかりですよね?

 1950年代の “レトロ”、1960年代前半の “スカスカ” 感から抜け出して、一気に洗練された60年代後半に突入しています。

 もちろんまだまだ時代は昭和なんですけど、今の人が思う “昭和” な感じは微塵も無いですよね。

 グラフィック・デザイナーさんも、このころにきっと若くて凄い人が出てきたんだろうなーと思います。
 戦前・戦中時代のデザイナーさんの、どうも堅い&重い…っていう感じはなくなって、効果的な白の空間の使い方や、パステル色の多用など、今でも充分通用するデザインが続々と生まれてきます。

 1960年代後半〜1970年代前半にかけてのポスターは、1966年の「パリの恋人」リバイバル、「おしゃれ泥棒」鉄兜バージョン、1967年「いつも2人で」サングラスバージョン、1968年「暗くなるまで待って」、「シャレード」リバイバルB2&立看ポスター、1970年「ローマの休日」リバイバル(73年・77年も同じ)、1972年「パリで一緒に」リバイバル、1973年「戦争と平和」リバイバル「シャレード」リバイバルと、傑作の森が続きます。

 それらは約50年経った今でも世界でトップのデザイン!
 「暗くなるまで待って」のように世界でのDVDのジャケットに採用されたものもあるし、「おしゃれ泥棒」のように今でも全世界でこれを超えるデザインが出てないもの、ポスター蒐集兼展示販売の「リール・ポスター・ギャラリー」で堂々飾られていた「パリで一緒に」72年リバイバル、世界で賞賛される「シャレード」73年リバイバル、今でもデザインが踏襲される「ローマの休日」70年リバイバルなど、本当に凄いです!

 というか、50年経っても超えられない…って!この当時のグラフィックデザイナーさんのレベルがスゴ過ぎますよね!

 昔ってアドビの Photoshop や Illustrator などというものはなかった超アナログな手作業だったわけで、かかる手間ひまは今の比ではなかったと思います。
 配置するだけ…ってわけじゃないし、ぼかすための透明機能なんてものはないわけだし。

 実際このポスターもそうですけど、モノクロ画像を使う場合は、ポスターサイズの大きな画像に綺麗に着色して…という気の遠くなるような作業がまず有ったわけで、それが今の Photoshop で作業するよりも自然で繊細な仕事っぷりっていうのがホンとびっくり仰天です。日本の職人技ってすっごいですねー!

 「パリで一緒に」72年とか「おしゃれ泥棒」の鉄兜とか、あまりにも精巧で、本当はモノクロ画像なんだよってことに気づかない人も多いんじゃないでしょうか。

 これだけの世界に誇れるデザイン力を持っているのに、それぞれのポスターにはデザイナーの名前はどこにも無いという…。本当にもったいないですね。

 当時のデザイナーさんはもう亡くなってらっしゃるかもしれませんが、こうして世界がいまだに絶賛していますよ!っていうのは、ぜひ!ここに書き留めておきたいですね。

 きっと当時の映画会社も、これだけズバ抜けたデザイン力を持っているデザイナーさんだと、“またお願いします!” ってことに当然なってたんだろうなーと思います。そしてそれに感化された周りのデザイナーさんのレベルもこの時期に大きく上がっていったんだろうなと。

 ちなみに立看ポスターって、B2サイズのポスターを2枚上下に並べて(あるいは貼り合わせて)使うものなので、少しダブる部分があります。
 なので、ズレてしまうとこの画像のように “昼” の部分が2重になったりするわけですね。(^^;

 「昼下りの情事」って、1965年リバイバルの次は1989年までないんですよね。「スクリーン」とかを見ると、1972年頃にユナイトが「ウエストサイド物語」「2001年宇宙の旅」などと共に正式リバイバルする予定があったようなんですけど、実現せずに終わってしまいました。

 でも、1972年頃までは名画座での上映はあったようで(ちょうどフィルムの7年契約が切れる時期)、実際に1972年に名画座で見た人の話を伺うと、この立看ポスターが階段上に貼られたのを見ながら、降りていって名画座に行ったそうです。想像するだけでもぞくぞくっとしますね。羨ましいです。

 その後は1975年にテレビ放送されたのを最後に、1989年リバイバルまで「昼下りの情事」は一切テレビでも劇場でもビデオでも見ることの出来ない幻の作品となっていました。僕なんかも1989年まで全然見れなかったクチです。本当に恋い焦がれたものでした。
  


Posted by みつお at 09:00Comments(16)昼下りの情事

2015年04月14日

ミニチュア版「昼下りの情事」1957年初公開時ポスター Aタイプ

 今日からしばらく、持っているけど持っていないポスターの紹介をしていきます。

 僕の持っているのは、約25年前につかしん(当時は西武系列)にあったシネマガイドさんで買ったミニチュア。
 これはポスターを写真撮影して、それをプリントしてパウチ処理したものみたいです。

 サイズは本当に小さくて、シャーペンと並べて写真を撮ってみましたが(2枚目のもの)、どれくらいかわかりますでしょうか?
 1枚200〜300円くらいだったかな?シネマガイドさんは今は西宮北口にあります。
 ちなみに本物のポスターは持っていません。

 いつか手に入れたら…と思っていましたが、そうなるといったいいつになったら紹介出来るのかわからないので、ミニチュア版で紹介する事にしました。
 ポスターの年代順で紹介していく事にします。

 最初は「昼下りの情事」の1957年初公開時のB2ポスター。
 初公開時の「昼下りの情事」B2ポスターは2種類あるのですが、こちらの方がよく見かけるそうなので、便宜上Aタイプにしておきます。
 もうひとつはオードリーがアリアーヌ巻きをしていて、ちょっと泣いているアップのもの。
 そちらはミニチュアを持っていません。

 絵柄は “レトロ!” って感じですね。
 「ローマの休日」の頃の大時代がかった宣伝コピーは影を潜めましたが、昭和の半ば頃の町並みにはピッタリな感じのデザイン。
 でも50年代前半ほどあんまりごちゃごちゃしてないのも、これから60年代前半のちょっとスカスカ感のあるデザインへの移行の過渡期的なものも感じます。

 さて「昼下りの情事」は初公開時、1957年公開の洋画配給収入の第5位の成績を残したほどの大ヒットを記録したのは何度か書いているとおり。
 8月公開の「昼下りの情事」、9月公開の「パリの恋人」と合わせて、1954年以来のオードリーブームが来た事は特筆に値します。

 今に続くオードリーの人気は「ローマの休日」公開の1954年ではなく、1957年に実は決定的になったと言えるでしょう。
 事実この年以降、約20年もの間、人気投票で3位以下に落ちることはありませんでした。
 翌年(1958年)早々の人気投票では「スクリーン」1位、「映画の友」は2位という結果になっています。

 参考に、前年に「ローマの休日」「麗しのサブリナ」のあった1955年の人気投票では「スクリーン」1位、「映画の友」5位。
 その翌年1956年は「スクリーン」16位、「映画の友」15位と惨憺たる結果に。
 「戦争と平和」のあった1957年は「スクリーン」7位、「映画の友」6位。
 決して「ローマの休日」だけでは今に至るオードリー人気は続かなかったのがわかると思います。

 公開当時の興行成績についてですが、当時の「映画の友」を見てみましょう。まずは1957年11月号。

 “八月十五日に日を同じくしてビリー・ワイルダーの二作品が封切されるというめずらしい現象がおこったが、いずれ劣らぬA級作品だけにその帰趨は注目されていたところ。
 結局は「昼下りの情事」が「道」以来のヒットとなり、「翼よあれが巴里の灯だ」をかなりひきはなした。
 これはなんといってもそのロマンティックなムードがものをいったわけでもあろうが、これでオードリイ・ヘプバーンの株はまたしても大暴騰。
 おそらくこのあと「パリの恋人」が出れば、今秋は「ローマの休日」以来のヘプバーン・ブームが再現するものと見られる。”

 ちなみに、ここで引き合いに出されている「道」は同じ1957年の配給収入8位にランキングされています。

 翌月の「映画の友」1957年12月号では

 “八月から九月の映画界は、完全に「昼下りの情事」におさえられた感がある。
 ともかく七週間ほとんど一定の客足をおとさなかったことは偉とするに足りよう。
 (中略)有楽街をおさえて松竹セントラル、東劇ラインがここまでガンばったのはめったにないことであろう。”

 と載っています。

 ここでわかるのは「昼下りの情事」は松竹セントラルで7週間の上映だったという事。
 今だったら、大ヒットで客足が落ちてないのだったらさらに続映するでしょうが、この当時は本当に上映期間が短かったんですね。

 それでも「ローマの休日」の頃は上映期間が普通は1〜2週間くらいで、超超大ヒットの「ローマの休日」で5週間と3日というのから考えると、確実に伸びてきていますね。

 さらに1960年代になると大ヒットは12週上映が当たり前になってきますし(「シャレード」「いつも2人で」など)、「マイ・フェア・レディ」などの特大ヒットは294日などというものも出てくるようになります。

 大ヒットで大喜びだったであろう配給会社の松竹ですが、オードリーものでは「戦争と平和」「昼下りの情事」「許されざる者」「シャレード」「いつも2人で」「暗くなるまで待って」と大ヒットばかり初公開していますね。
 唯一初公開時にヒットしなかったのは「噂の二人」だけですね。まあでも「噂の二人」はオードリー作品では初公開時、日本で一番コケた作品なんですけども…。(^^;;;
  


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2010年04月16日

「昼下りの情事」 宣伝用キャビネ写真

 さあ、“午前十時の映画祭”でのオードリー作品は東海地方での劇場公開に移ります。TOHOシネマズ浜松にて2010/05/01(土)~2010/05/07(金)「ローマの休日」、2010/05/08(土)~2010/05/14(金) 「昼下りの情事」上映です!静岡は今「オードリー・ヘプバーン オフィシャル・コレクション」が発売中なので、盛り上がりそうですね~!(^-^

 あ、それと「オードリー・ヘプバーン オフィシャル・コレクション(週刊 オードリー・ヘプバーン)」ですが、全国発売未定だそうです。静岡で月刊になったのは、全国発売に備えてというのは間違いないそうなのですが、発売日まではまだ決まってないそうです。
 以前の記事で4月全国発売と書いたので、お詫びしておきます。m(_ _;)m
 静岡版での誤りなどを無くして、より良くしているのかもしれませんので、もう少しお待ちください。

 さて、今日も“午前十時の映画祭”での上映を記念して、「昼下りの情事」の宣伝用キャビネ写真の紹介です。
 これまたいも源氏さんにいただいたもの。
 やはり昔僕も30枚組みのを持っていましたが、手放してしまい…。(T T

 




 さて、最初の写真(↑)は映画では存在しないシーンです。ミシェルがタートルネックのセーターを着ているということは冬の設定ですが、そんなシーンはないですね。



 そうそう、「昼下りの情事」の初公開時の松竹セントラル横浜ピカデリーのパンフレットには大変貴重な裏話が色々と載っているのですが、ミシェル役のヴァン・ドゥードのお母さんが昔オードリーにピアノを教えていたという、意外なエピソードが載っています。














































 ではみなさん、劇場で「昼下りの情事」をお楽しみください。(^-^
  


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2009年11月29日

手嶌葵さんが歌う!オードリー映画の曲(含「緑の館の歌」)

 今回は、まだ僕は買ってないCDの紹介なのですが…。(^^;;;

 この手嶌葵(てしまあおい)さんという方は、スタジオジブリの「ゲド戦記」で、挿入歌「テルーの唄」およびヒロイン=テルーの声で一挙に有名になった歌手の方だそうです。

 で、なんでこのブログで取り上げたかと言いますと…

 この手嶌葵さんは2008年3月発売のアルバム、「The Rose 〜I Love Cinemas〜」で既に「ティファニーで朝食を」の “Moon River” をカヴァーしてたんですよね。それはそれですっごくいい感じなんですけど、それだけならきっとここでは取り上げなかったと思うんですよね。“ムーン・リヴァー” を歌った歌手なんて山のようにいるはずですし。

 でも、ここで取り上げなければ!と思ったのは、今年2009年10月発売のアルバム、「La Vie En Rose 〜I Love Cinemas〜」の方!ここでは全11曲中、オードリー映画からなんと4曲も選ばれています!
 その中でも画期的なのが “Song Of Green Mansions”!!

 これは「緑の館」の中でアンソニー・パーキンスが歌う “緑の館の歌” ですよね!
 この曲を選ぶなんて、なんとお目が高い!と。
 これがあるなら、ここで取り上げないわけにはいかないでしょう!みたいな。

  ネットで色々調べましたら、選曲は手嶌葵さんが行ったとのこと。この曲を選んだ、ということは、かなりのオードリーファン!だということがわかりますよね。

 でも、他の有名な3曲、
“La Vie En Rose(バラ色の人生~「麗しのサブリナ」)”
“Wouldn't It Be Loverly?(素敵じゃない?~「マイ・フェア・レディ」) ”
“Fascination(魅惑のワルツ~「昼下りの情事」)”
に比べて、未だ日本ではDVD化もされていない「緑の館」の “Song Of Green Mansions” はヤマハさんが楽譜の入手に大変困ったそう。(^^;

 でも、他の3曲がピアノ伴奏なのに比べて、これはギター伴奏なので、かなり原曲の雰囲気に近いです!もともとアンソニー・パーキンスも映画の中ではギターで歌ってましたもんね。

 下(↓)のアマゾンのでは“緑の館の歌”の試聴は出来ないのですが、上の画像(↑)から行けるタワーレコードでは全曲試聴が可能なので、ぜひぜひ皆さんも一度お聴きになってみてください!かな~りいいですよ!!
 普段だったら絶対買ってると思うんですけど、ちょっと今月は金欠なので…。
 またおいおい買いますね。(^^;;;

 あ、でも手嶌葵さんはオードリーファンだということなので、今度はぜひぜひ「いつも2人で」、「パリの恋人」の“ボンジュール・パリ!”、「パリで一緒に」の“THAT FACE”なんかも収録していただきたいですね!(って、「パリの恋人」は手嶌さんの雰囲気だと、“ス・ワンダフル”かな?)
 あ、そうそう、「暗くなるまで待って」や、アルバムだけで聴ける「おしゃれ泥棒」の“二人は恋人”とかもいいですけどね~!


  
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2009年11月13日

DVD発売!「昼下りの情事」1957年初公開時 プレスシート

 今日は「おしゃれ泥棒」と一緒に、このあいだ80周年記念DVDが発売になった「昼下りの情事」の、1957年初公開時のプレスシートの紹介!

 「昼下りの情事」の初公開時にはプレスが3種類ほどあるんですけどね。今回のはその中の1つ。

 「昼下りの情事」といえば、日本では長い間オードリーの代表作の1本に数えられてましたよね。
 作品の出来の良さもさることながら、1957年の配給収入でも第5位に入る大ヒットぶり。
 オードリーの代表作を製作順(出来の順ではない)に並べると、「ローマの休日」「昼下りの情事」「ティファニーで朝食を」「マイ・フェア・レディ」と、絶対に外せない4本のうちの1つでした。

 でも、海外での情報やオードリーの伝記が日本でも読めるようになった1990年代後半以降になると、アメリカの評価の影響なのか、なぜか「昼下りの情事」の評価が下がり、代わって同じビリー・ワイルダー監督の「麗しのサブリナ」がその4本の座に入ろうとしていますよね。

 うーん、海外の評価を鵜呑みにするってどうなんでしょう…。大体、「昼下りの情事」の評価がアメリカとかでいまいちなのは、“ゲーリー・クーパーとオードリーの年齢差がありすぎて不謹慎!違和感がある!”とかそんな理由なので、僕なんかは“なんてくだらない批判!”って思いますけどね。

 この「昼下りの情事」と一緒に出た「おしゃれ泥棒」のDVDに付いていた「マジック・オブ・オードリー」でも、池田昌子さんの声で “次の「昼下りの情事」はパッとしませんでした。” とかって聞くと、かなし~くなります。
 もちろん池田昌子さんは、翻訳された台本をお読みになっているだけであり、本人がそう思っているとは思わないんですけどね。

 正直、アメリカの評価なんて、気にしないでいいんじゃないですか?双葉十三郎さんはじめ、日本の名だたる映画評論家の方は、みなさん「昼下りの情事」を映画として非常に高い評価をくださってますし。

 きっとアメリカの大雑把な捉え方では、この「昼下りの情事」の繊細な感覚を掴みきれないんでしょう。(^^;
 なんせ、アメリカでは「噂の二人」も「おしゃれ泥棒」も失敗作扱いですし。
 僕は「昼下りの情事」は、やっぱりオードリーの代表作の1本だと思っていますよ!(^-^

 …って、前置きがかなり長くなりましたが…。(^^;
 このプレスはB3の幅短いサイズ。「おしゃれ泥棒」のスピードポスター型プレスシートと同じ大きさですね。

 このプレスで面白いのは、宣伝文案と放送原稿が載っているとこ。
 宣伝文案は8つも載っています。これらが宣伝で使用されたんでしょうかねー。

 放送原稿は長いんで、最後だけですけど、
 “早くも本年度のベストワンの呼声高い「昼下りの情事」 「昼下りの情事」の公開を御期待下さいませ。”
 と書いてあります。
 こうやって劇場で、上映前にアナウンスされてたんでしょうかね。
 今ではこんなアナウンスはないので、なんか当時のレトロな映画館を想像するとホワ~ンってなりますよね。

 昔の映画館って、現実には椅子の幅も狭いし、長時間だとお尻が痛くなるような座り心地だし、あんまり段差がないので前の人の頭で見えにくいし、タバコの煙で見えにくいし…と設備的にはあんまりいいことないんでしょうけど、いっぱいの人で笑いや感動が共有できるのがいいですよね。

 そうそう、そういえば1957年にはオードリーのお母さんエッラが日本にいるオードリーの異父兄の所に来てて、東京の松竹セントラルで「昼下りの情事」を観たんでしたよね。

お気に入り度:★★★


  


Posted by みつお at 16:00Comments(10)昼下りの情事

2008年07月21日

「昼下りの情事」1965年リバイバル みゆき座/東宝版

 さて、今回は「昼下りの情事」パンフレットの最後の紹介になる、1965年リバイバル時の本命版、みゆき座館名入りと東宝版の紹介です。

 みゆき座の館名が入っていると言っても、中身はもうこの時代は東宝版と全く一緒です。

 ページ数は20pで、本命版としては珍しく、65年リバイバルでは一般用裏白版の24pに負けてます。
 しかも読む部分の充実度は大阪映実版と同じくらい。ちょっと弱い本命版ですねー。

 といっても画質はさすが!です。表紙が同時期の63年リバイバルの「ローマの休日」東宝版と同じで、なんとなく暗いイメージで損してますけど。

 ちなみに館名無しには裏表紙違いがありますよ(→)。中身は一緒ですが。

 本文では淀川長治さんと小森のおばちゃまの解説が読めます。この小森のおばちゃまの解説は、65年リバイバルの外映版では途中で途切れてたもの。ここで完全版が読めます。

 というかですね、この65年リバイバルの外映版って、全16ページのうち、この東宝版からなんと12ページもそのままパクッているだけというシロモノ!

 ひゃ~~、ほんっと60年代の外映版って最低ですね!
 残りの4ページは表紙や表紙裏や裏表紙だったりするだけで、ほとんど自力では作ってないということ。
 もちろん、パクリですから、画質もヒドーいです。

 コレクターには不評の大阪映実版の方が100倍も出来がいいです。大阪映実がヒドイっていう人は、外映版がどれだけもっとヒドイか中身を見てないんでしょうかね?

 右にこの東宝版と外映版の中身を載せておきました(→)。ほら!全く一緒でしょ?

 上のが今回紹介の東宝版でB5サイズ、下の外映版はA4サイズなんですが、外映版はA4サイズゆえの拡大などもしておらず、東宝版のパクリのまんまA4の中心に印刷してます。これが12ページ分あるんですから…。
 製作者の努力も工夫もないですね!face09

 小森のおばちゃまの文章が外映版で途中で途切れたのは、ページ数を端折ったから。

 そうそう、小森のおばちゃまの文章で、当時観れた「昼下りの情事」のタイトルの画面のことがあるんですよね~。“一輪のカーネーションの上にタイトルがかぶさる”って…。そう、ここでも何度か書いてきたように、この当時観れたのは今DVDなどで観れるバージョンとは違うタイプ!

 オードリーの伝記でも、アメリカ版とヨーロッパ版があることが述べられているんですが、1957年の初公開時と1965年のリバイバル時はヨーロッパタイプが輸入されたんじゃないかなーって思ってます。

 (↓)下に2種類のタイトル画面を載せておきますね。

 左が1989年リバイバルからはこのバージョンになったタイトル。
 女の人がブラインドを下ろして、その上にタイトルがかぶさるもの。ビデオ・LD・DVD(過去に発売されたソニー版・ジェネオン版・20世紀フォックス版の全て)ともこのタイプ。

 右が1957年・65年に日本で公開されたときのタイトル。ちょっと暗いですが、わかります?カーネーションの上にタイトルがかぶってますよね。










 (ここからラストシーンのネタバレになりますので、未見の人は次の段落まで飛ばしてください)
 おそらく、57年と65年の公開時はラストシーンでシュバリエの“アリアーヌとフラナガンが結婚した”ってセリフの無いタイプだったんじゃないかと。
 過去の日本での「昼下りの情事」のストーリー紹介で最後に結婚てことは全く書いてないですしね。
 あのセリフはアリアーヌとフラナガンの年齢差を不道徳だと感じるアメリカ人のために追加されたものらしいですし。

 (ここでネタバレ終わりです)タイトルとラスト以外に他に違いがあるのかどうかは知りませんが、かつて日本では同じビリー・ワイルダー監督の「麗しのサブリナ」よりも遥かに上を行くオードリーの代表作だったはずの「昼下りの情事」が、今ではどうも「麗しのサブリナ」に負けているんじゃないか?って感じになっているのは、当時と観ている物が違うからかもしれませんね。

 そういう意味でも、一度過去の日本で公開されたバージョンが観てみたいと思ってるんですが…。
 ありゃ、今回はほとんど話が脱線してましたね。(^^;;;

レア度:★(入手は簡単です)
  


Posted by みつお at 16:00Comments(2)昼下りの情事

2008年03月19日

「昼下りの情事」1957年初公開時 外映版パンフレット

 これは1957年、「昼下りの情事」初公開時の外映版パンフレットです。サイズはB5。

 この表紙の画像は、松竹セントラル劇場横浜ピカデリー劇場の表紙と同じものを使用しているのですが、着色のしかたの違いで、なんかこの外映版はちょっとおデブに見えます。(^^;

 しかもご丁寧に半開きの口の中に歯を書き込んでしまったため、お口もヘン!という大失敗。

 なんだかあんまりかわいくないオードリーになってます。(^^;;;

 さて中身ですが、全12pです。
 でも開いて最初の2ページは英語で書いたスタッフ・キャストのクレジットと、ストーリー。裏表紙の裏はゲーリー・クーパーのポートレートだったりするもんで、実質本文に当たるのは7ページしかないことになります。

 当時の外映版は60年代の物とは違ってまだやる気満々なので、初公開時のプレスシートにあまり頼ることもなく、解説に当たる「この映画について」、「監督ビリイ・ワイルダー」の記事はこのパンフ独自のものになっています。

 ところが、オードリーの解説でも「戦争と平和」から持ってきて記事を追加したのが裏目に出て、オードリーの生年が「戦争と平和」外映版と同じく、1909年生まれになってしまってるものがあります。

 もしこれが本当だったら、56年撮影のこの映画、オードリーは47才で18才の女学生役をやっていることに!
 うーん、これは37才で18才の役をやった「いつも2人で」を上回りますねー。(^^;;;

 そういえば、「いつも2人で」も18才の役をやってますから、ジョアンナとアリアーヌは同い年ということになりますね。二人並んでもらったら…うっ!やっぱりジョアンナ苦しいかな?

 さて、「昼下りの情事」は大ヒットしましたので、追加追加で刷ったのか、このパンフは判明してるのだけで、裏表紙が4種類。
 ブドー・テックスのものと、テルミー・パレトーン、テルミー・ゲーラ・パレトーン、そして未入手ですが、ブドー・シリーズのものです。

 また、表紙の紙質も光沢のあるものと、光沢の無いマットのものが存在。ブドー・テックスは光沢あり・なし両方、テルミー・パレトーンは光沢あり、テルミー・ゲーラ・パレトーンは光沢なしです。

 さて、この中でブドー・テックスの光沢ありのものと、テルミー・ゲーラ・パレトーンのものはオードリーの生年が修正されています。直したのが1930年生まれ!また間違ってます…。

 でもまあこの当時、オードリーの生年は1929年説と1930年説があったようなので、まあいいかと…。

 製作から50年以上経ったのに、「昼下りの情事」の初公開パンフの中ではセントラルシアター版と同じくらい入手が非常に簡単です。

レア度:★


  


Posted by みつお at 16:00Comments(4)昼下りの情事

2008年02月16日

「昼下りの情事」1989年リバイバル公開版 プレスシート

 これは1989年にリバイバル公開した時の「昼下りの情事」プレスシートです。

 この「昼下りの情事」がリバイバルされた1989年はオードリーブームの真っ只中。1984年に日本ヘラルド(現:角川映画)の「噂の二人」で幕を開けた怒涛のオードリー映画リバイバルは、この89年までに既に11作品!

 日本各地のオードリー映画の上映館では行列が出来るほどの大ヒットを記録していました。

 その中でなぜかまだリバイバルされていなかったのがこの「昼下りの情事」!

 何度かこのブログでも書いてきたように、1975年以降、権利切れを起こして映画館での上映もなく、テレビの放送も無い、16mmフィルムを貸し出すところもないので自主上映も無し、しかもビデオ未発売という状況、なのに代表作の1本。まさに幻の作品と化していたんですよね。

 当時のオードリー映画の公開順は権利の取れた順だったそうで、アライド・アーチスツというマイナーな映画会社の作品だったためか、日本ヘラルドが権利を取るのに時間がかかったよう(20世紀フォックスの「おしゃれ泥棒」と「いつも2人で」はさらに遅れるんですけどね)。

 本当にファン待望の作品だったのがこの「昼下りの情事」でした。もちろん僕も「昼下りの情事」のリバイバルを切望してましたよ~~!だってまだ一度も観た事ないオードリー主演作品なんですから!

 本当に89年は満を持してのリバイバル公開となったわけです。

 なので、他の作品では一切プレスシートを作らなかった日本ヘラルドもこの「昼下りの情事」は別格扱い。
 まるで新作かのようにこのプレスシートを作り、優秀なデザイナーに依頼してB1B2ポスターも作り、パンフレットも復刻版ではなくお金をかけた新しい物。いかに力が入っているかわかりますよね。

 このリバイバルの前からビデオ化の権利の激しい争奪戦が繰り広げられていて、結局リバイバル後にやっと権利を取ったのはパイオニアLDC(現:ジェネオン)でした。

 このときのパンフレットでも書いてありましたが、このプレスでも解説に“いまだビデオ化されることのない、これぞアメリカ映画の名作である。”と載ってます。
 僕も89年当時に映画を観る前に買ったパンフを読んで、この部分で“うんうん!そうだよね!”って思ったものです。

 プレスは紙もしっかりしていて、手に入れた時は嬉しかったです!(^-^


  


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2008年01月27日

「昼下りの情事」1965年リバイバルプレスシート

 いや~、なんなんでしょうねー、この寂しいプレスシート!

 「昼下りの情事」1965年リバイバル時のプレスなんですけど、白黒映画だし、ほっといてもオードリー映画だからお客さんは来るとしても寂しいですねー。

 ゴマちゃんさんのサイトに同じ1965年リバイバル時のチラシがあるんですが、そちらはカラー。プレスもそんな感じで作って欲しかったですよね。

 サイズはB4横開きの2つ折。
 とりたててどうこうという記事はありませんが、オードリーの生年が1930年になってるのと、これまでにリバイバルしたのが「ローマの休日」と「麗しのサブリナ」だけになってるのが“?”。1964年に「戦争と平和」もリバイバルしてますけどねー。

 一番嬉しいのは最後のページのオードリー演じるアリアーヌを重しにして、スーツケースの鍵を閉めるフランク・フラナガン(ゲーリー・クーパー)の画像でしょうか。


  


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2008年01月10日

日活名画座 世界名画特集週間 「ローマ」&「昼下り」

 これは新宿の日活名画座で“世界名画特集週間”と題して上映された時のパンフレットです。

 何年の物なのかはわからないのですが、1970年の作品があるところから考えると1971年以降に製作されたものなんでしょうね~。

 A4サイズで20p。上映18作品を表紙裏や裏表紙裏まで使って各1pずつ載せていますが、レイアウトも文字の大きさも書体もバラバラ。
 独自で活字を組んだわけではなく、きっとプレスシートなどからの切り貼りなんだろうなーって感じ。




 オードリーの作品では「ローマの休日」と「昼下りの情事」が収録されています。「昼下りの情事」の紹介は裏表紙の裏ページ。

 他には「哀愁」「真夜中のカーボーイ」「めぐり逢い」「勝手にしやがれ」などが収録されています。

 が、こういうパンフなので、ストーリーが主で、解説は無いに等しいほど少ないです。
 レア物ではあるのですが、手に入れてもあんまり嬉しくはないかも。(^^;;;

レア度:★★★★★
  


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