2007年05月10日

「許されざる者」60年初公開 本命東京劇場版・松竹版パンフ

 こちらは1960年初公開時の「許されざる者」東京劇場(東劇)の本命版パンフレットです。サイズはA4。

 「許されざる者」は肝心の中身がパッとしないパンフが多いんですけど、さっすが本命版!「許されざる者」パンフの中では唯一読むところが充実してます。

 この「許されざる者」は原作本のところでも書いたんですが、映画化に際して相当量の改変が加えられています。その過程で、どのようなストーリーが考えられていたか、っていうのが詳しくわかって、かなり面白いです。

 一番重要度が変わるのがジョン・サクスン演じるジョニー・ポーチュガル!彼って、映画の途中で唐突に出てこなくなるんですが、決定稿になるまでには彼がレイチェルと結婚してザカリー家から出て行くとかっていう案もあったそうです。

 だから当時アイドル的人気のあったジョン・サクスンを起用しておいたんだね~って納得。
 でも最終的にはこんな扱いではどうなんでしょう…。ジョン・サクスンも納得しないでしょうけど、観客だっていきなりいなくなったら納得しませんよね。

 でもそんな結婚してトンズラ、っていう結末にならなくてよかった!もし本当にそんなラストになってたら、ネイティブ・アメリカンもザカリー家も観てる僕らだってキレますって!
 「許されざる者」とはお前らのことじゃ~~っ!みたいな。

 なお、このパンフは東劇の館名入りが多いんですが、ごくまれに館名無しの松竹版があります。内容は一緒ですが、裏表紙の裏に東劇の次回上映予告がありません。

 僕の持っているのは中に東劇の座席表が挟み込まれてますので、「許されざる者」の大ヒット(1960年公開作品の第5位!)で、追加で刷られたか、地方の松竹直営館用に準備された物を東劇で売ったものだと思います。それでも足りなくなって、外映版まで座席表を挟んで販売していた、と。

 東劇って、1500席以上の大劇場だったのに、それでも追加しないとパンフが足りないなんて!
 今の「許されざる者」の扱いを考えると、僕らには考えもつかない、本当にもの凄い大ヒットだったんですね!

レア度:★★★(館名無しは★★★★★)


  


Posted by みつお at 00:00Comments(9)許されざる者

2007年02月07日

「許されざる者」1960年初版 大阪映実版パンフレット

 こちらは「許されざる者」1960年初版の大阪映画実業社版パンフレットです。オードリー作品での大阪映実版はこれが初お目見え。まだまだ後のパンフのようにカラーページがあるわけでもなく、他にはない解説があるわけでもなく、ページ数も少なくて、いたってシンプル。
 サイズはA4…と言いたいけど、なぜか上下は1cmほど長い。A4のクリアファイルでは保存がちょいムリ。

 これ、神戸シネマガイド(現:大阪シネマガイド)さんと西宮シネマガイドさん両方でおっしゃってましたが、昔は関西にザラにあったそう。ところが最近では全然見かけなくなったらしいです。

 内容も他の「許されざる者」パンフにない事が書いているわけでもないんですが、オードリーのことを“来年のアカデミー賞候補になっていると言われる”って書いてあるのがファンとしてちょっと嬉しい。実際はノミネートされなかったけどね。

 他のパンフでは表紙は必ずオードリーとバート・ランカスターの2人なのに、この大阪映実版だけお花持ったオードリーの横顔で、えらくのんびりした雰囲気なのも嬉しい(笑)。

 なお、なんば大劇場の館名入りは、裏表紙の裏の下の段が劇場案内になってる(上の画像)。館名なしはそこが画像(右の画像)。パンフの価値は館名入りが上だけど、オードリーファンは画像が多い方が嬉しい(さっきから嬉しいばっかだし)。

 コレクターさんには、裏表紙違いがあることも書いておきます。

←左から大阪映実の表記なしのなんば大劇場館名入り、大阪映実表記あり広告あり、大阪映実表記あり広告無しの3パターン。

レア度:★★★★(関西で出回らなくなったので、レア度・値段共に急激アップ)


  


Posted by みつお at 00:00Comments(2)許されざる者

2007年01月29日

映画よりも傑作!?アラン・ルメイ著「許されざる者」

 こちらはオードリーの「許されざる者」の原作です。作者はアラン・ルメイ、訳者は「緑の館」も訳出してる蕗沢忠枝。新書サイズ、奥付は1960年7月20日発行になってて、発行元は新潮社。現在は絶版。

 「許されざる者」は原作を読んだオードリーが演じたがった、という記述をよく見るのですが、映画を観てもレイチェルのどこにそんなに惹かれたのかがわからない…。あんまり演じ甲斐があったようにも思えないし。設定がドラマティックな役だから?なんて思ってましたが…。

 この原作を読んで思ったのは、レイチェルの重要さが全然違うということ!他のキャラもかな~り映画と違います。長男ベンは出番は少ないながら、もっともっと家族のことを考えて慎重だし、次男キャッシュはめっちゃカッコいい!!(←おそらく映画と原作で性格が一番違うのがこのキャッシュ) 三男アンディもめっちゃ頼もしい。母マティルダはもっと優しい。
 隣のジョージアもザカリー家と共に戦う、そのお母さんのヘイガーのカイオワを憎む理由もきちんと説明される、ケルシーはもっと卑怯。そしてカイオワはもっともっと残忍。

 テキサスで生きていくことの難しさは、映画で描かれている様子の比ではないです。もし映画のように暮らしていたら、ザカリー家はおそらく1年ももたないうちに全滅間違いなし!

 たまに映画「許されざる者」は人種差別してる云々…っていう記述をみかけるんですけど、僕はむしろかなりネイティブアメリカンに対して配慮していると思います。だいたいザカリー家を差別するのは白人だし。少なくとも白人に対してと同じ扱いである、と僕は思ってます。

 原作も人種差別とかじゃなく、“カイオワ族とはこういうものである”って正確な当時のカイオワ族を淡々と述べてるだけなような気がするんです。
 頭の皮を剥ぐ、というのも当時現実にあったことだし、だからって作者はそれを否定も肯定もしてない、“そんなことがあった”というだけなんですよね。

 原作はそういったかなり残酷な描写があり、文章であってもそういうのが苦手な人にはオススメしません。
 ただ、読んでいると途中からは読むのを止められなくなります!それだけ惹き付ける力がすごい作品なんでしょう。
 友人のMさんが先に手に入れて、僕は貸してもらってたんですが、合言葉は“リンダは来ましたか?”(笑)。これ、「どうにもとまらない」とかけてあるんですけどね。(^^;;;
 あまりの面白さに、後に自分でも入手。

 そしてカイオワとの戦いは、ベンは留守中、キャッシュはジョージアを送っていった帰りに殺され、母マティルダは戦いではなく病気で死亡。結局家で戦っているのはアンディとレイチェルだけ。しかもアンディは映画のように途中で怪我をして戦線離脱…ということはレイチェルはたった一人で最後戦うんですよ!ベンが戻ってくるのは何もかも終わった後…。
 まさにレイチェルのための「許されざる者」なんです!オードリーがなぜ演じたがったのか、よ~くわかります。イメージもレイチェル=オードリーで読み進められます。キャッシュはもっとハンサム・マンが浮かんでくるけど(笑)。

 もしこの原作のままで映画になっていたらどうなっていたか…そんなことを考えながら読むととても感慨深いです。原作の読ませる力も凄い作品で、とても気に入ってます。(^^

オススメ度:★★★★★(めっちゃ面白いです!)

  


Posted by みつお at 00:00Comments(0)許されざる者

2007年01月18日

「許されざる者」1960年初版 外映版パンフレット

 今日は「許されざる者」が埋まったし、だいぶカテゴリー欄の(0)ってのが無くなってきました。結構気になるんですよねー、これ(笑)。
 見ていただいてる皆さんも、残りがどんな順で埋まっていくのか、予想してみてくださいです。

 オードリー・ヘプバーンの映画のパンフを各映画、最低1種類は集めたい!と思うとき、必ずつまずくのが「許されざる者」と「尼僧物語」。この2作はリバイバルがないので、どうしても初版を手に入れないといけない羽目に陥るから。

 「許されざる者」の中では最も手に入れやすいのが今回紹介する初版外映版。50年代と60年代の境目の外映版パンフで、手に入れやすく、また内容もそこそこ(といっても取り立てて言うことなし)なんですが、これ以降の外映版はもうどうしようもない。やる気まったくなし。

 さて、この1枚目の画像は大阪のニューOS劇場の館名が入ってるけど、「許されざる者」って確か松竹系の公開。なのに大阪キタでは東宝関連のOS系での公開。なんででしょうねー。ちなみに大阪ミナミではちゃんと松竹系のなんば大劇場での公開で、パンフは大阪映実版
 つーことは、この「許されざる者」の公開時は同じ大阪のロードショー館でも売っているパンフが違っていた!おもしろいなー。僕だったら、2種類のパンフが欲しいから、絶対どっちの映画館でも「許されざる者」を観に行くだろうなー。

 2枚目の画像は館名無しのもの。
 この「許されざる者」外映版には裏表紙違いがあります(中身一緒)。さらにライオン靴クリームタイプの物には、東京のロードショー館である東劇の座席表が付いているものもあり。
 といっても東京劇場にはちゃんと本命版と言われる東劇版の「許されざる者」パンフがあるので、「許されざる者」が大ヒットしてパンフが足りなくなったため、急遽外映版に東劇の座席表を挟み込んで販売したんでしょうねー。
 でもやっぱり東劇の座席表が入ってるとそれが外映版の中で一番価値のあるものになるのかな~。館名が印刷してあっても大阪館名じゃあダメなんですかね?納得いかないパンフの世界…。(^^;;

↓それぞれパンビタン、ライオン靴クリームの裏表紙、東劇の座席表














 中身に関しては、本当に特に言うこともない、可もなく不可もなくなんですが(笑)、オードリーに関して“「許されざる者」が封切られる頃、オードリーはママになっているはずで、しばらくの間、映画出演は休むつもりだ”ってことが書いてあるのが新鮮な驚き。あ、オードリーって当時は現役の女優さんなんだ!みたいな。あたりまえなんですけどね。

レア度:★★
    (東京劇場座席表挟み込みあり★★★★★、ニューOS館名あり★★★★)


  


Posted by みつお at 00:00Comments(2)許されざる者