2007年07月03日

スクリーンビッグ3アルバム ドロン・マックィーン・ヘプバーン

 これは「スクリーン」誌がおそらく1972年11月末に出した、「スクリーン1月号臨時増刊 ビッグ3アルバム ドロン マックィーン ヘプバーンのすべて」という特集号です。

 72年のスクリーンでの人気投票で1位だったオードリーとアラン・ドロン、それと男優2位のスティーブ・マックィーンの3人を特集した物。

 オードリーが72年度に1位に返り咲いたのは、71年に「おしゃれ泥棒」「暗くなるまで待って」のリバイバルがあったこともあるのでしょうが、なんといっても大きかったのは、ウィッグのエクスラン・ヴァリーエCMでお茶の間に登場!したことだと思ってます。

 「暗くなるまで待って」で引退状態後、40才を越えて“オードリーは老けてしまったに違いない…”と思っていたファンの恐れを、ものの見事に打ち砕いて、ますます若返って登場したオードリーに安堵して、拍手喝采した、というのが72年のファン投票なんだろうなーって。

 それと、ドロンとマックィーンの方は72年度の人気投票では200票しか差が無く、どちらも5回トップを取っているということで、73年が決戦!ということになっているようなのですが、結果はアラン・ドロンが1位で、その後に1位二人による「ドロン・ヘプバーン魅力集」が作られています。

 さて、中身ですが、うーん、イラストなどの雰囲気で、いかにも70年代はじめ!という雰囲気が漂っていますねー。裏表紙の広告でも、“ナウな雑誌”とかって文章があるし。

 この時期って、「スクリーン」よりもオシャレを目指した「ロードショー」なんかもっとひどいんですが、“ナウなヤング”とか“ナウなファッション”とか、なんでもかんでもナウナウばっかで、今読むとかなりイタい文章が多いです。

 ま、「スクリーン」はそこまで流行を追ってないので、今この特集号の文章を読んでもそんなに違和感を感じなくてすむんですが。

 で、表紙が表しているように、他の二人と比べて、オードリーの扱い小さいです。2人が65ページくらいなのに、オードリーは45ページくらい。少なーい!

 後の「ドロン・ヘプバーン魅力集」ほどに雑な作りではなく、文章量も多いので、それなりの満足はできます。

 イラストのページで、“ヘプバーンのシークレットルーム”というのがあります。
 上半身裸のオードリーがせんべい食いながら寝そべってて、部屋にはホコリまみれの「マイ・フェア・レディ」の帽子だとか、「ローマの休日」で壊したギター、アスコット競馬の有馬記念のハズレ馬券、「いつも2人で」のパスポート(なぜか菊の紋入り)、「暗くなるまで待って」で使ったナイフで刺してあるメル・ファーラーの写真、などなど、めっちゃ失礼!なんですが、思わず笑ってしまうのがあったりします。
 あと架空の座談会で、3人と小森のおばちゃまが話しているとか、アイディアが面白いです。

 それと、そろそろ“映画で老醜をさらして欲しくない”的文章がちらほら目に付き始めます。エクスラン・ヴァリーエのCMを見ている渡辺祥子さんはここではひとまず安心しているようですが(「ロビンとマリアン」撮影前には彼女も“老醜見たくない派”になっている)…。

 それと、ここにはオードリー映画のベスト5が選ばれています。みなさんも「客観的に見て」、どれがオードリーのベスト5映画だと思いますか?
 まず普通はベスト4つまでは簡単に決まると思うんです。「マイ・フェア・レディ」「ティファニーで朝食を」「昼下りの情事」「ローマの休日」というところははずせないかと。

 残り1つが大いに悩むところですが、ここでは「暗くなるまで待って」が選ばれています。なるほど~、演技力を取ったわけですね。

 1975年ごろの「スクリーン」本誌でのオードリー映画ベスト5では「暗くなるまで待って」がはずされて、「シャレード」が入っていました。オードリーらしさを取ったわけで、これまた納得!

 他にも残り1枠に入る候補としては、「麗しのサブリナ」「パリの恋人」「尼僧物語」「いつも2人で」などがあるとは思います。何を基準に選ぶか、ってので分かれるんでしょうね。

 それに最近ではアメリカでの評価の影響か、「昼下りの情事」の地位がだんだん落ちてきているようにも思えるんですけどね。今だったら固定代表作は「マイ・フェア・レディ」「ティファニーで朝食を」「ローマの休日」の3本だけかもしれない。

 小森のおばちゃまのオードリーに会った時の記事もあるし、ヴァリーエの撮影の話もあるし、画像は珍しい物もあるしで、マアマアいいんじゃないでしょうか。

オススメ度:★★(と言っても、この程度のオススメですけど)
  
タグ :★★写真集


Posted by みつお at 15:00Comments(8)特集号

2007年05月08日

スクリーンジャンボ73年冬の号「ドロン・ヘプバーン魅力集」

 これは1973年10月ごろに近代映画社発行の「スクリーンジャンボ73年冬の号 ドロン・ヘプバーン魅力集」です。

 その名のとおり、73年度の人気投票で第1位だったアラン・ドロンとオードリー・ヘプバーン二人だけの特集号。
 付録のポスターは「おしゃれ泥棒」のメダルを持ったアップのオードリー。

 この当時は「スクリーン」と「ロードショー」がどんどん増刊号を発行していた時期みたいです。
 お互い相手に負けないために、なぜか内容の充実度ではなく大きさで競い合ってたので、ムダにデカイ!
 画像では小さいですが、実際はB4です。収納に困る大きさ。

 この73年くらいに始まった巨大増刊号の争いは、74年のブルース・リーの大ブームが来ると両誌ともにリーの特集号ばかりになり、その人気の落ち着きと共にいつしか消えていったようです。

 さて肝心の中身の方ですが、ページ数は多くないです。中綴じ(紙を半分に折ってホッチキスで留めている製本方法)できるくらいの薄さですから。
 しかもドロンとオードリーは対等ではなく、半分より多くドロンにページが割かれています。

 印刷も決して良くなく、73年にしては汚い印刷。上で「ムダにデカイ!」と書いたとおり、大きい分、記事や画像の量が豊富なのではなく、単にいつもよりデカイ画像にしてるだけで、スカスカの印象。

 しかもカラーページなんか見開き使って画像1枚だったりするもんだから、オードリーの顔は左右で分割されてるわ、大きくしすぎで画像が荒れてるわで、どうよって感じ。
 とどめは裏表紙裏の「マイ・フェア・レディ」のアスコット競馬場イライザの裏焼き画像。

 表紙も出現率の低い60年代前半のオードリーは嬉しいんですが、裏焼きに全く無頓着な当時の「スクリーン」らしく、ここでも裏焼きオードリー。
 だから~!60年代のポートレートにこの向きのオードリーはないんだってば!!

 昔こういう特集号が発行されてたことを知った時は、「スクリーン」の編集だから!って将来手に入れることを思い、もの凄く期待したものですが、残念ながら70年代以前に発行された「スクリーン」のオードリー特集号にはことごとく裏切られてます。
 この特集号も作った人の姿勢がオードリーファンの方を向いているとは思えないのが悲しいです。

 オードリーがリアルタイムで人気があった頃の最後に「スクリーン」から発行された特集号ですが、名前だけが「魅力集」で、魅力には乏しい…。
 おそらく「SCREEN」が現在までに作ったオードリーの特集号としては、最低の出来だと思われます。

 ただ画質は悪いですが、これ以外の写真集や特集号では取り上げられてない画像も多く、今の若いファンの方は見たことの無い60年代のオードリーに会えるのが新鮮なんじゃないかと…。それが取り柄になっています。

オススメ度;★(この★1つは、僕の好きな60年代の画像中心で構成されている、ということに対してであって、正直サービスなのが残念です。)


 明日予定していた記事は、神戸阪急会館閉館に伴う「ローマの休日」お別れ上映の記事に緊急で差し替えます。  
タグ :★写真集


Posted by みつお at 00:00Comments(5)特集号

2007年02月20日

スクリーン臨時増刊 オードリー・ヘプバーン特別号

 これは1963年3月くらいに出た近代映画社の「スクリーン臨時増刊 オードリー・ヘプバーン特別号」です。表紙にもあるように、新作「パリで一緒に」と初リバイバル「ローマの休日」を中心にオードリーのことを特集してます。

 「パリで一緒に」のオードリーが好きな僕は、「パリで一緒に」特集だなんて、めっちゃ嬉しいじゃないですか!で、中を見て、カラーページはたった4p。うち「パリで一緒に」は3pぶん。でもこの当時はまだまだカラーページが少なかった時代。美しすぎるブルーのナイトガウンのカラーもあったし、“しかたないな~”と気を取り直して本文へ。まず「パリで一緒に」の白黒グラビアが続いて、すぐ「ローマの休日」。えっ!「パリで一緒に」もう終わり???

 そこからフィルム直焼き画像で綴る「ローマの休日」ストーリーがえんえんと続いて、「麗しのサブリナ」から各作品見開き2ページで画像と解説。でも各作品の右下に小さいオードリーの顔の画像があるんだけど、みんな顎が切れてる。なんや~これ?レイアウト悪すぎやし!
 が「緑の館」には美しい画像があって嬉しい!と思っていたら「許されざる者」で大きく載っているオードリーの画像が「戦争と平和」のもの…。おいおい。
 「噂の二人」で紹介が終わっているのもびっくり!当時は「噂の二人」までしかまだ公開してないから、当然ちゃー当然なんだけど…そういう感覚に慣れてないもので…。(^^;;;

 ところがですね、そのあとから始まる林冬子さんの“オードリー・ヘプバーンの歩んだ道”というページに異変が!
 これが年度ごとにオードリーのことを区切って書いてくださってるんですけど、1929~1939、1939~1948と来て、1951。“んん?”と思ったけど、まあ読んでいって、「ローマの休日」の主役が決まったところまで。そしたら次の次のページに1948~1950のお話が…。オードリーはやっとイギリスに渡るところ…。
 林冬子さんが悪いんじゃなくって、版下(印刷原稿)を作る際にページ配置を間違えた編集部のせい。その後のグラビアにも新作の題名が「シャレレド」って…。

 64年末に発売の「別冊スクリーン オードリー・ヘプバーン特集号」よりは内容も充実してる気はするけど、どーも作り方が雑な印象で、満足感は薄い。2冊続けて「スクリーン」さん、どうしちゃったの?
 「パリで一緒に」はおまけで、実質「ローマの休日」特集号的な内容だけど、「ローマの休日」が大好きな人でもこれはどうだろ…って出来が悲しい。

 でも「パリで一緒に」はアメリカ本国での発売が遅れて、1年後の64年5月にならないと日本公開しなかったんですよね。その間に後から撮った「シャレレド」(笑)が公開。今ならわかる、そんな裏事情が面白かったりもする。

オススメ度:★★★(こんなもんかという感じ。満足度は低い)
  


Posted by みつお at 00:00Comments(2)特集号

2007年02月06日

別冊スクリーン オードリー・ヘプバーン特集号

 これは1964年年末に近代映画社の「スクリーン」から出た、オードリー特集号。実質「マイ・フェア・レディ」特集なんだけど、天下の「スクリーン」が出したとは信じられないくらい出来が悪い!

 まず表紙からして有名な「マイ・フェア・レディ」の衣装のオードリー(右側の写真)が裏焼き。表紙をめくったカラーページも引き続きオール裏焼き。裏表紙も裏焼き…。いったい校正はどないなっとるんや!映画専門誌の名が泣く出来ばえにがっかり。

 画像はね、さすがに「マイ・フェア・レディ」初公開時だから、今となっては珍しい画像が豊富。でもね、印刷技術が悪すぎ!翌々年に出る「映画の友 オードリィ・ヘップバーン全集」が今見ても綺麗な印刷なのに、これはダメ。対抗誌に大きく水をあけられてます。見てて美しい!と言うより、汚らしい…という印象が先に立ってしまう特集号です。

オススメ度:★★(もしこれを発売時に手に入れていたら、間違いなく近代映画社に電話でクレーム。画像の多さと珍しさのためだけに★2つを進呈。編集の良さとかは全く無し。)
  
タグ :★★写真集


Posted by みつお at 00:00Comments(0)特集号

2007年01月27日

FRAU Legenden Audrey Hepburn

 これはドイツ版FRAU、2005年5月12日のオードリー特集号です。全100pのうち、ごくごくわずかな広告ページを除いて、裏表紙までまるまる1冊オードリー。

 息子ショーンの伝記やボブ・ウィロビーの写真集で見知った画像も多いですが、これは珍しい!っていう画像も多く、嬉しい特集号。というか、オードリーを好きな人が作ってる!って感じられる丁寧な造りが嬉しい。やっつけ仕事でやっていると発生しがちな、オードリーの画像の裏焼きは2点だけです。

 オードリーの誕生から、順を追って節目節目に章に区切ってあって、タイトルページにはそこで重要となる画像が見開き2Pにわたってデーン!と(僕の最愛の「いつも2人で」のもおっきい画像があった)。おそらく内容もオードリーの伝記的なことが綴られているんだろうけど、ドイツ語読めないのでよーわからん…。(^^;;;

 オードリーは戦時中の忌まわしい思い出から、ドイツ語が好きではなかったようですが、戦争をすでに知らない世代のドイツ人には、とてもオードリーを愛している心優しい人がいる!っていうのがわかる特集号。ぜひオードリーの精神も受け継いでほしいですね!(人のこと言える立場ではありませんが…)

 なお、Legenden シリーズにはマリリン・モンローとかのもあるみたいなので、入手したい方は要注意。

オススメ度:★★★★(選ばれている画像、ページ構成、すべてが素晴らしい特集号)








  
タグ :雑誌特集号


Posted by みつお at 00:00Comments(2)特集号

2006年12月31日

映画の友 オードリイ・ヘップバーン全集

 こちらは1966年に映画の友 秋の増刊として発売された「オードリイ・ヘップバーン全集」です。

 “映画の友”は、今も元気な“スクリーン”のような雑誌で、“スクリーン”よりもさらにファン雑誌的な存在だったということです。

 惜しくも1968年頃に廃刊になってしまい、その後は72年に“ロードショー”が創刊されるまでは“スクリーン”に対抗する雑誌はなかったわけですね。

 さて、この写真集は凄いです!今の写真集というと、1ページに写真1枚か、見開き2ページ使って写真1枚、ってのが多いのですが、これは1ページに何枚も画像が載ってます。

 しかも文章量も凄い!とても1日では読むことも見ることもできません。カラーグラビアはちょうど印刷技術がよくなってきたところなので、今見ても十分美しいし、本文でも珍しい画像が多い!

 僕にとって難があるとすれば、淀川長治さんの文章かな。
 (「おしゃれ泥棒」は未見ということで)「ローマの休日」から「マイ・フェア・レディ」までの作品を“オードリー映画”という観点から評価してるんですけど、「パリで一緒に」のパンフではこの作品をえらくほめてた文章を書いていたのに、こちらでは「パリで一緒に」のことを、“1万円やるからもう一度見ろと言われても二度と見たくない作品”なんて書いてありました。

 ということで、淀川長治さんの二枚舌にちょっとげんなり(笑)。
 それならパンフの方にも寄稿しなけりゃいいのに…と思いました。(ちなみに当時の1万円って今の10万円くらいの価値?)

 そして66年秋の臨時増刊号なので、「おしゃれ泥棒」は年末に公開が控えてるし、「いつも2人で」は撮影が終わったところ。
 なので期待の新作2本、「おしゃれ泥棒」と「いつも2人で」中心で組まれている構成。
 これは「おしゃれ泥棒」「いつも2人で」ともに大大大~~~~~好きな僕としてはめちゃくちゃ嬉しい!

 しかも読み終わって、裏表紙はまもなく公開の「おしゃれ泥棒」の宣伝。オードリーファンは最後の最後まで大満足!です。

 中学時代に一度手に入れて、高校のときに他の趣味のため手放したんですが、これはあとでめっちゃ取り戻したいオードリーグッズの1つになりました。無事に戻ってきてよかったよかった!(T-T

 息子ショーンが出した写真集が実像オードリーの最高の写真集であるとするならば、これは質・量ともに女優オードリーの最高の特集号であり、写真集であると思っています。(「暗くなるまで待って」が載ってないけど…)

おススメ度:★★★★★(古本で見つけたら迷わず買いです!)

それでは、みなさんよいお年を。
  


Posted by みつお at 00:00Comments(4)特集号