2007年12月09日

FLIX 創刊第3号 1990年8月号 オードリー特集

 これは今はなきビクター・ブックス社から発行されていた「new FLIX」の創刊第3号、1990年8月号です。
 ここでは「特集●永遠のオードリー」ということで、オードリーの特集が組まれています。

 ビクター・ブックスという会社がなくなって、現在FLIXの発行はビジネス社という会社に移ってます。
 今では100ページほどしかないんですが、この当時は150ページ以上あります。

 これが創刊した頃は、表紙にクラシックなスターを使って、内容にも新しい映画だけではなく、昔の映画も取り上げてくれてたので“おおっ!大人向けの映画雑誌が出たっ!”って思ってました。
 でも今ではすっかり新しい映画だけを取り上げる、若者向け雑誌になっちゃってますよね。

 売るためには仕方ないのかもしれませんが、なんか残念ですね。他の「スクリーン」や「ロードショー」とかの雑誌との違いがわからなくなってしまってます。

 さて、この号でのオードリーは表紙や広告も入れて25ページでオードリーが取り上げられています。

 文章では淀川長治さんの文章やジヴァンシーのインタビュー、そして当時「昼下りの情事」のオードリーをコマーシャルで使っていた低カロリー食品「メルビオ」の担当者のお話などが載っています。

 淀川さんのお話は、“オードリーはあせった”とか“プロデューサーに泣き付いた”とかっていう、例によって実際とはかけ離れた淀川さんの創作物語。
 淀川さんの判断する映画の出来によって架空のオードリーが右往左往しているので、オードリーファンからするとちょっと失笑ものの文章に仕上がってます。

 率直に言わせてもらえば、あんまり淀川さんの文章はオードリーファンからは気に入られてません。 こういう勝手な創作がさも本当のように書かれるのもそうですし、なんといっても発表雑誌によってコロコロと書くことを変えるからです。

 たとえば、「パリで一緒に」の一般用パンフや大阪映実版パンフではこの映画がさも面白いように書いているのに、別の「オードリイ・ヘップバーン全集」文章では“1万円やるからもう一度見ろといわれてもご免である”とか。
 「いつも2人で」公開当時は絶賛していたのに、このFLIXではダメダメ扱い。などなど…。
 いったいなんなんでしょうねー。

 さて、ここで取り上げられている画像を見て思ったのですが、1990年当時はいろんなオードリー映画がリバイバルされており、表紙はモノクロの「麗しのサブリナ」ですが、中身の画像は50年代も60年代も色々あるってこと。

 まだまだ今みたいに「ローマの休日」を褒め称えることで、逆にオードリーを「ローマの休日」だけの女優に矮小化してしまうという弊害もなかったんでしょうねー。

 これは本当に遺憾なことなんですが、狂信的な「ローマの休日」信奉者がいるせいで、日本でのオードリーはだんだん小さくなってしまったと思ってます。

 1980年代後半からあれだけいろんな作品がリバイバルして(10年で15作品がリバイバル)、それぞれがヒットしたのに、2003年に「ローマの休日」がリバイバルした後、続いてオードリーの作品はリバイバルされていません。
 「ローマの休日」がヒットしたのに!です。

 そう、日本ではもはや「ローマの休日」以外のオードリーはカネにならない!と思われてしまってるんです。あまりにも「ローマの休日」に偏ってしまったせいですよね。
 「ローマの休日」のオードリーをもてはやすことによって、オードリーはどんどんどんどん小さくなってしまったんですよね。

 「ローマの休日」だけじゃない、オードリー作品全部のファンの僕としては、気づいたら日本でのオードリーがこんなに小さくなってしまったことがとても残念でなりません…。

 あ、本は結構印象のいいオードリー特集になっています。


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この記事へのコメント
以前、文芸春秋(だったかな)の文庫で、
わが思い出の女優とかいう特集号があったの覚えていますか?
あれで、オードリィは外国女優の2位にランクされたんだけれども、
選出者のコメントがやっぱ「ローマの休日」ばかりに集中していたのに、
違和感覚えました。
キネ旬の同様の企画でもほぼ同じ
(ただしこのときの写真はなぜか「ティファニー~」ばっかりでしたが。

現在の女優(といってもなんか男優偏重のような気がします)だと、
また勝手が違うようですが、
60年代くらいまでの、特にスターと呼ばれる方々のなかでは、
作品の粒より度や(意外と)多彩であることは、
結構抜きん出ていると思うんですがねぇ。

とにかく日本人(それも往年のファンの方々)にとって
いかに「ローマの休日」が絶大であるかということなんでしょう。
僕もあの作品が素晴らしいことには全く異論はありません。
でも実はそれほど思い入れってないんですよね。
“高貴なおてんば娘”とか“妖精”とかいうイメージにはめられてる頃より、
60年代のちょっと大人の役もやるようになってくる頃のほうが好きだし、
唯一無比の個性を確立し円熟してきていて、
子供の頃TVで観たときのインパクトは、それこそ“絶大”でした。
世代の違いなのかなぁ。
Posted by まる at 2007年12月09日 22:25
僕もまるさんとほぼ同じ意見です。
「ローマの休日」が非常に質の高い作品であることは認めながらも、
思い入れはほとんどありません。

僕にとっては最初のオードリーでもなく、
いくつも既にオードリー作品を見た後だったので、
初めに観たとき期待が大きすぎて
“えっ、こんな程度なの?”と思ったものでした。

おそらく現在70歳前後の人は「ローマの休日」が最初のオードリーで
思い入れもあるのでしょうが、
オードリー暗黒時代にファンになった僕らの世代というのは
テレビ放送に左右されるので「ローマの休日」から入るわけでもなく、
必ずしも「ローマの休日」が絶対ではないんでしょうね。

ただ、その下の世代はオードリーが亡くなった時に
今70歳前後の人たちの追悼文で
「ローマの休日」ばかりを持ち上げる記事が溢れて
まず「ローマの休日」を観てしまったんでしょうね。

当然最初のオードリーということで印象も強いですし、
「ローマの休日」絶対になったんだと思います。

なので僕なんかはオードリー作品を観てもらう時に
まず「おしゃれ泥棒」を推すんですよね~。(^^
これならどの時期のオードリーにも違和感なく入ってもらえるし、
オードリー全体を好きになってもらえるようなんですよねー。

僕も60年代のオードリーが一番のびのび演じてて、
オードリーの素が出てとてもいいと思ってます。(^-^
Posted by みつおみつお at 2007年12月11日 17:02
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