2011年09月28日

「ティファニーで朝食を」カポーティ 村上春樹:訳

 更新が遅くなってすみません!m(_ _;)m

 「Fifth Avenue, 5 A.M.: Audrey Hepburn, Breakfast at Tiffany's, and the Dawn of the Modern Woman 」の日本語版が中央公論社から出るようです!仮題は「ティファニーで朝食を」ビハインドストーリー。
 うーん、僕としては「Breakfast at Tiffany's: The Official 50th Anniversary Companion」の方が出て欲しい気も…。

 10月の“午前十時の映画祭”は
★青の50本「シャレード」「麗しのサブリナ」:TOHOシネマズ長崎、福岡の天神東宝、TOHOシネマズファボーレ富山
★赤の50本「ローマの休日」「昼下りの情事」:福井の鯖江アレックスシネマ、イオンシネマ金沢フォーラス、長野グランドシネマズ
 です。ぜひご覧になってくださいねー!!(^-^

「ティファニーで朝食を」カポーティ 村上春樹:訳 これって、オードリー=ホリーでいけるや~ん!

 これが僕がトルーマン・カポーティ「ティファニーで朝食を」の村上春樹訳の新潮文庫、新訳版を読んだ感想。

 うーんとね、村上春樹さんや原作のファンには異論もおありでしょうが、龍口直太郎さんの旧訳よりも、翻訳が変わった分、よっぽどオードリーのホリーらしくなりました。

 原作者トルーマン・カポーティはマリリン・モンローを希望したそうですが、僕の中でのマリリンは、ここでの日本語訳のような“~なんだ。”って言葉遣いはしないんで。

 モンローって、昔はセックス・シンボルだなんていわれて、よっぽど役もそういう色気丸出しの男に媚びる役ばっかりかと思ってたら、全然違ってすんごいかわいい役が多いんですよね。
 50年代のオードリーは高校生~大学生くらいの役なので、ちょっと交換はムリかもしれませんが、オードリーが60年代に演じた、たとえば「シャレード」や「パリで一緒に」だったらマリリンでも演じられたんではないかと思うようなかわいい女性の役が多いんですよね。
 でもマリリンって、オードリーみたいに完全主役ではなく、なんか助演のような役が多いのがもったいないです!

 で、オードリーがホリーに向いてない、という話ですが、僕もプライベートのオードリーとホリーは全然キャラも違うし、合わないと思います!特に50年代のオードリーにホリーを演じるのはムリですね。

 でも、映画での1960年に撮った(製作は1961年になってるけど、撮影は60年)オードリー=ホリーはこの村上春樹さんの訳にもうピッタリ!!

 確かに映画のホリーは原作と違ってウェットなんですよね。特に後半かなりジメジメしてきます。心の苦悩をあからさまに見せたりしてますしね。
 でもそのウェット感を無くして前半のようにずっと演じたら、そう!「シャレード」のレジーのようにカラッと演じたら(天然部分は除いて)、もうホリーにピッタリじゃないですか!

 昔の漫画の話で申し訳ないんですが、「うる星やつら」のラムちゃんが原作はやっぱり飄々としてて好きだったんですよねー。でもアニメのラムちゃんはかなりウェットでちょっと違和感あったんですが、そんな感じなのかな~みたいな。

 オードリーがホリーに向いてないというのは、「ローマの休日」や「麗しのサブリナ」でのイメージですかね?
 大体原作は戦時中の話ですし、原作どおりだと当時の俳優さんというとヴィヴィアン・リーやイングリッド・バーグマン、リタ・ヘイワースってとこですか?でもそんな俳優さんで合うのかな?

 60年当時の他の女優さんを考えても、今見るときっとヘアスタイルやメイクに時代色が色濃く出て、きっと古臭くなってたと思うんですよね。パーティのシーンでの端役の女優さんたちを見てもそうだし。
 なんか、結果的にはホリーはオードリーだったから古くならなかったんじゃないのかなーと思うんですよね。

 あとがきで村上春樹さんは今原作に忠実にリメイクして欲しいって書いてるんですが、オードリー作品のリメイクは主演女優がオードリーに対抗しなければならないということでリスクが高すぎますよね。
 「シャレード」とか「サブリナ」とかテレビ版の「ローマの休日」とか、オードリー作品のリメイクは全然成功してないし。
 「マイ・フェア・レディ」もリメイクするって言われて久しいのに、全然製作が進んでる様子がないのは、やっぱりその辺に問題があるんじゃないかな~。

 「ティファニーで朝食を」もオードリーのホリーを考えたら、大概の女優さんは腰が引けちゃうんじゃないかな~。絶対オードリーと比べられるし。
 普通に考えたら、そんな危険な劣化リメイクに出演して評価が地に落ちるより、全く別の役柄で自分らしい当たり役を出す方が、よっぽど演じる女優さんにとってもプラスになりますよね。

お気に入り度:★★★(訳者の村上春樹さんの意向で映画の画像はなくなりました)





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