2008年06月27日
コレット著作集11「ジジ」 ガブリエル・コレット
これは1975年年末に二見書房というところから刊行された「コレット著作集」の第11巻です。
もちろんこのブログでコレットというからにはオードリーが舞台で演じた「ジジ」が収録されています。
この著作集は1970年の第1巻の刊行から、最後の第12巻は1980年刊行という、足掛け10年にもわたるものだったようです。
コレットというと断然「青い麦」が有名ですけど、僕は残念ながら読んだことが無いんです。いや、読もうと思ったことはあるんですけどね。(^^;
小学生だか中学生だかの頃、近所の本屋で「青い麦」を買おうかと思ったんですが、横にあった新潮文庫版「牝猫」のいかにも絶版になりそうな佇まいを見てですね、これから先に買おう!と決めて買ったのがいけなかったんでしょうかね。なんか読んでも全然面白くなかったんですよね、僕には。
それで「青い麦」にはたどり着かなかったんですけどもね。ま、「牝猫」は予想通りすぐに絶版になりましたけど。
でもなんだか「青い麦」には最後、仕掛けがあるんですか?なんか面白そうですよね。やっぱ先に「青い麦」を読んでおくべきでしたね~。
さて、そんなコレットとの出会いでしたので、この「ジジ」もオードリーと関連がなかったら、おそらく一生読まなかったであろう作品。入手も難しいし。
この本を手にしてわかった意外なことは、「ジジ」は1冊の長編ではなく、3編の短編集だってこと!
だから実際にはオードリーの演じた「ジジ」は、「ジジ」という短編集の中の「ジジ」というお話なんですよねー。
で、読んでどうだったかと言うとですね、“ふ~ん”って感じ。
僕はレスリー・キャロンがジジを演じた映画「恋の手ほどき」も未見ですが、おそらくオードリーの演じた舞台にしろ、映画にしろ、この短い小説を膨らませているんでしょうけどね。
映画のモーリス・シュバリエにあたる人は出てきません。
途中何度もジジは話から引っ込むので、ハラハラしました(笑)。本当にジジは主役なんだろうか?って。
それにジジはプラチナ・ブロンドの15才なんですよね、原作では。
これでよくコレットはオードリーを見て、“私のジジがいる!”と言ったなぁ…と。なんかイメージちゃうんですよね、オードリーとは。
コレットが見ていたのは「モンテカルロへ行こう」の撮影中ですから、確かに「モンテカルロへ行こう」の中にはオードリーが金髪のカツラをかぶっているシーンがあるので、そこを見て“私のジジ!”だと思ったのかもしれませんが…。
こうなると、何かの本で、コレットはオードリーだけに“私のジジ!”だと言ったのではなくて、それまでにも何人にも“私のジジ!”発言をしていたというのも、なんとなく信憑性があるような…。
さて原作のジジ、15才だというのに、お酒は軽く飲むわ、タバコ(葉巻?)は喫うわという“純粋なネンネの娘”という設定ですからね~。こういうことを15才がしててもよかったのかなーと実感の無い昔のフランスを思うばかり。(いや、精神的には確かに純粋なんですけどね。)
しかも最後はそれまで何人もの女性を変えたり、高級娼婦(「ティファニーで朝食を」のホリーみたいな)と遊んでいる33才のガストンと結ばれるというんですから、今じゃ犯罪やん、それって!みたいな。
二人の純粋な気持ちはわかるけど、設定は今の時代としては“ついていけない!”かな、やっぱり。(^^;;;
なお「ジジ」の翻訳には、他に1956年創芸新社発行の「コレット選集第2巻」と、映画の公開の頃(1959年)発行された秋元書房のジュニア向け「恋の手ほどき」として訳出されているものがあります。
オススメ度:★(でも、コレットの作品では傑作扱いになってると書いておきます。)
もちろんこのブログでコレットというからにはオードリーが舞台で演じた「ジジ」が収録されています。
この著作集は1970年の第1巻の刊行から、最後の第12巻は1980年刊行という、足掛け10年にもわたるものだったようです。
コレットというと断然「青い麦」が有名ですけど、僕は残念ながら読んだことが無いんです。いや、読もうと思ったことはあるんですけどね。(^^;
小学生だか中学生だかの頃、近所の本屋で「青い麦」を買おうかと思ったんですが、横にあった新潮文庫版「牝猫」のいかにも絶版になりそうな佇まいを見てですね、これから先に買おう!と決めて買ったのがいけなかったんでしょうかね。なんか読んでも全然面白くなかったんですよね、僕には。
それで「青い麦」にはたどり着かなかったんですけどもね。ま、「牝猫」は予想通りすぐに絶版になりましたけど。
でもなんだか「青い麦」には最後、仕掛けがあるんですか?なんか面白そうですよね。やっぱ先に「青い麦」を読んでおくべきでしたね~。
さて、そんなコレットとの出会いでしたので、この「ジジ」もオードリーと関連がなかったら、おそらく一生読まなかったであろう作品。入手も難しいし。
この本を手にしてわかった意外なことは、「ジジ」は1冊の長編ではなく、3編の短編集だってこと!
だから実際にはオードリーの演じた「ジジ」は、「ジジ」という短編集の中の「ジジ」というお話なんですよねー。
で、読んでどうだったかと言うとですね、“ふ~ん”って感じ。
僕はレスリー・キャロンがジジを演じた映画「恋の手ほどき」も未見ですが、おそらくオードリーの演じた舞台にしろ、映画にしろ、この短い小説を膨らませているんでしょうけどね。
映画のモーリス・シュバリエにあたる人は出てきません。
途中何度もジジは話から引っ込むので、ハラハラしました(笑)。本当にジジは主役なんだろうか?って。
それにジジはプラチナ・ブロンドの15才なんですよね、原作では。
これでよくコレットはオードリーを見て、“私のジジがいる!”と言ったなぁ…と。なんかイメージちゃうんですよね、オードリーとは。
コレットが見ていたのは「モンテカルロへ行こう」の撮影中ですから、確かに「モンテカルロへ行こう」の中にはオードリーが金髪のカツラをかぶっているシーンがあるので、そこを見て“私のジジ!”だと思ったのかもしれませんが…。
こうなると、何かの本で、コレットはオードリーだけに“私のジジ!”だと言ったのではなくて、それまでにも何人にも“私のジジ!”発言をしていたというのも、なんとなく信憑性があるような…。
さて原作のジジ、15才だというのに、お酒は軽く飲むわ、タバコ(葉巻?)は喫うわという“純粋なネンネの娘”という設定ですからね~。こういうことを15才がしててもよかったのかなーと実感の無い昔のフランスを思うばかり。(いや、精神的には確かに純粋なんですけどね。)
しかも最後はそれまで何人もの女性を変えたり、高級娼婦(「ティファニーで朝食を」のホリーみたいな)と遊んでいる33才のガストンと結ばれるというんですから、今じゃ犯罪やん、それって!みたいな。
二人の純粋な気持ちはわかるけど、設定は今の時代としては“ついていけない!”かな、やっぱり。(^^;;;
なお「ジジ」の翻訳には、他に1956年創芸新社発行の「コレット選集第2巻」と、映画の公開の頃(1959年)発行された秋元書房のジュニア向け「恋の手ほどき」として訳出されているものがあります。
オススメ度:★(でも、コレットの作品では傑作扱いになってると書いておきます。)
Posted by みつお at 16:00│Comments(4)
│原作本
この記事へのコメント
ヘプバーンのサイトは初めて見ました。
ヘプバーンだけですか?
すごいですねぇ。
ヘプバーンだけですか?
すごいですねぇ。
Posted by えいじ at 2008年06月28日 14:43
えいじさん、初めまして!
お越しいただき、ありがとうございます!(^-^
はい、オードリー・ヘプバーンだけでやってます。
記事総数は500以上ありますので、
他にも気になった記事がありましたら、
またコメントいただけると嬉しいです!
どうぞこれからもよろしくお願いいたします。m(_ _)m
お越しいただき、ありがとうございます!(^-^
はい、オードリー・ヘプバーンだけでやってます。
記事総数は500以上ありますので、
他にも気になった記事がありましたら、
またコメントいただけると嬉しいです!
どうぞこれからもよろしくお願いいたします。m(_ _)m
Posted by みつお at 2008年06月28日 18:19
レスリー・キャロンのジジを見ましたが、
どーも何というか、微妙でした(^^;
古典的な娼婦の家に生まれた娘が、育っていく様を描いているんですが、
まぁ時代も違いますし、一概にはなんとも言えませんが、
私としては、そこまでしてあんな男と一緒になりたいの???って
ついつい思ってしまうような作品でした(笑)
オードリーがどう演じたのか・・・については興味深々ですけどね♪
どーも何というか、微妙でした(^^;
古典的な娼婦の家に生まれた娘が、育っていく様を描いているんですが、
まぁ時代も違いますし、一概にはなんとも言えませんが、
私としては、そこまでしてあんな男と一緒になりたいの???って
ついつい思ってしまうような作品でした(笑)
オードリーがどう演じたのか・・・については興味深々ですけどね♪
Posted by カリン at 2008年06月28日 22:08
カリンさん、そうですか~。
確かに「恋の手ほどき」、アカデミー作品賞のわりには…
って批評が一般的ですよね。
なかなか見る!って思う所までいかなくて、
ずっとほったらかしなんですけど、
まああえて見なくても…って程度なんですかね。
この本では挿絵のガストンもおっさんくさくて、
本当にどこに惹かれるのか理解不能です(笑)。
確かにオードリーのジジはめっちゃ見たいんですけど…。
あの当時、舞台を映像で残す、というのが
一般的ではなかったのが残念です。
確かに「恋の手ほどき」、アカデミー作品賞のわりには…
って批評が一般的ですよね。
なかなか見る!って思う所までいかなくて、
ずっとほったらかしなんですけど、
まああえて見なくても…って程度なんですかね。
この本では挿絵のガストンもおっさんくさくて、
本当にどこに惹かれるのか理解不能です(笑)。
確かにオードリーのジジはめっちゃ見たいんですけど…。
あの当時、舞台を映像で残す、というのが
一般的ではなかったのが残念です。
Posted by みつお at 2008年06月29日 21:04