2015年03月29日

「おしゃれ泥棒」1971年リバイバルチラシ ヴァリーエ版

 またまた長い間が開いてしまい、申し訳ありません。m(_ _;)m
 ちょっと仕事など色々な事情で更新出来ませんでした。

 さて、今年の午前十時の映画祭にはちょっと呆れ返っています。
 オードリーからはまた「ローマの休日」!

 もちろん稼げるから、なのでしょうが、10年・11年・13年・15年では有り難みがもう完全になく…。
 今年は上映期間が1週間と2週間の作品があるのですが、「ローマの休日」は上映のし過ぎで年々客足も衰えてきてるのだと思いますが、1週間の短い方です。
 「ローマの休日」の濫発は作品のためにもオードリーのためにも、本当にやめて欲しいです。
 申し訳ないですが、今年の午前十時の映画祭はオードリーファンとしては応援出来ません。

 さて、今日は「おしゃれ泥棒」の1971年リバイバル時のチラシの紹介です。

 これ、実は以前にも紹介しています。その時は東京での上映のメイン館スカラ座でのチラシを紹介しましたが、今回は地方版の紹介です。

 なぜわざわざ再度紹介するかというと、こちらにしかない貴重な「エクスラン・ヴァリーエ」の紹介があるから。
 前回スカラ座チラシの紹介時には持ってなかったんですけど、その後手に入れました。(^-^

 僕のは “7月24日ロードショウ公開” とスタンプされている広島ピカデリーのものです。
 一緒に割引券も手に入ったのですが、そちらは同時上映の 「ソング・オブ・ノルウェー」という聞いた事も無い作品のもので、かなり残念。

 そこに広島ピカデリーの上映時間が載っていて、「おしゃれ泥棒」が10:30/3:10/7:40、「ソング・オブ・ノルウェー」が12:40/5:25になってます。

 なんと!上映回数からすると「おしゃれ泥棒」がメインやん!それならビジュアルも「おしゃれ泥棒」にして欲しかったなー…。

 さて、表は「おしゃれ泥棒」ならなんといっても絶対このビジュアル!っていう鉄兜オードリー。
 この少し横を向いた鉄兜オードリー(もちろん顔の左側を見せている)でないと「おしゃれ泥棒」の感じが出ません。

 本当に日本の20世紀フォックスさんは、66年の初公開時でいきなり、世界最高峰の「おしゃれ泥棒」のビジュアルを出してしまったんですね!
 未だにこれを超える「おしゃれ泥棒」のビジュアルデザインは世界には存在しません。
 これを考えた当時の日本のグラフィックデザイナーさんは本当に凄い!と思っています。

 さて、そこまで完成されたものなので、71年リバイバルでもこのチラシのメインビジュアルは同じ。
 66年初公開時と比べると、枠が角丸になったのと、初公開時には右下に小さくいたピーター・オトゥールも省かれて、オードリーだけになったことが変更点。
 あと、パンフレットもそうでしたが、66年時よりも唇の色がナチュラルに着色されています。

 さて、東京のスカラ座リバイバル公開時(1971.5.22)には、撮影は奇しくも前日に終わってたけれども情報はまだ完全に極秘だったであろうオードリーの「エクスラン・ヴァリーエ」。

 でも地方で「おしゃれ泥棒」が公開される7月頃には一斉に情報が解禁になって、“オードリーがCMに出る!”ということが大変な話題になっていただろうと思います。

 何といっても「暗くなるまで待って」以降映画界を引退してしまったかのようなオードリーが世界で初めてテレビCMに出る!しかも日本のためだけに!ということがもうセンセーショナルですよね。
 僕が当時オードリーファンで、それをリアルタイムで知ったら“うわーっ!!”ってそれこそ「踊り明かそう」ワールドに突入していたと思います。

 なので、地方版のチラシには、東京版になかった「エクスラン・ヴァリーエ」の記事が後刷りで右下に黒一色で追加されています。
 組版で後刷りという当時のアナログな印刷技術でのため、位置などは全然元と合っていませんが、それでもこの記事を載せる、ということが、「エクスラン・ヴァリーエ」にオードリーが出演するということがどれだけ驚きをもって迎え入れられたのかがわかります。

 「エクスラン・ヴァリーエ」があることで、「おしゃれ泥棒」もさらに地方での入りが良かったんじゃないかな?と想像しています。

 オードリーの新しい話題がなかった配給元の東宝さんからしたら、まさに棚からぼた餅的話題作りだったということですよね。
 でももうちょっと早く、東京公開時には話題が欲しかったかも(笑)。

 次の「パリで一緒に」72年リバイバル(松竹系)ではもう公開前のプレスシートに「エクスラン・ヴァリーエ」のことがしっかり載っています。

 さて「エクスラン・ヴァリーエ」に出るまでは、もうオードリーも40才代に入ってるし、すっかり老けたんじゃないか、などと言われていたんですが、「エクスラン・ヴァリーエ」での若々しさでそんな声を完全に黙らせてしまったのはお見事でした。

 当時の雑誌「スクリーン」でグラビアが載った時のキャプションが “テレビCMでますます若返るオードリー・ヘプバーン” だったことからも、日本の当時の人たちがオードリーの若さに驚いていた様子が伺えます。
 今と違って、当時の40代はもうすっかりオバサンだったはずですしね。ウエストも相変わらず細いまんまで、プロポーションが全然崩れてないオードリーは驚異だったと思います。

 でもオードリーにとっても、これが最後の若いオードリーになりました。次にオードリーに会えるのは4年後に中年の悲哀を演じた「ロビンとマリアン」(撮影は1975年夏)ですしね。

 でも当時はファン雑誌的な映画雑誌が「スクリーン」しかなかったのがもったいないですよね。「映画の友」は1968年に廃刊、「ロードショー」は1972年からなので、「エクスラン・ヴァリーエ」を見れるのは「スクリーン」以外では当時の女性雑誌くらいです。

 このチラシや当時の記事では、CMを作成した博報堂からの情報(おそらく)で、“衣装はすべてオードリーの専属デザイナー、ジバンシーによるものです。” などと書かれていますが、今では「エクスラン・ヴァリーエ」の衣装は主に、当時オードリーが住んでいたローマのヴァレンティノ・ガラヴァーニの物であったとわかっています。

 突飛な衣装も作るヴァレンティノですが、オードリーがチョイスしたものは “ジバンシー作です” で通ったくらい、ナチュラルな物が多かったです。
 ただし、馬車で使用した金と赤のドレスは、やっぱりヴァレンティノらしい尖った感が出てますが…。

 さて、同時に公開前の「スクリーン」に載った20世紀フォックスさんの広告も載せておきます。
 “圧倒的なみなさまのご熱望がこの3大傑作を呼びかえしました。近日日本大公開!” とのコピー通り、きっと「おしゃれ泥棒」をもう一度見たい!という要望が高かったのでしょう。

 今と違って、リバイバルかテレビ放映でもない限り、好きな作品が見れなかった時代です。録画用VTRも当時はNHKですら大河ドラマや連続テレビ小説も残してないほど高価だった時代。
 66年初公開時大ヒットした「おしゃれ泥棒」ですから、人気も高かったのでしょう。なお、テレビ初放送は1975年までさらに待たされる事になります。

 「おしゃれ泥棒」以外では「ミクロの決死圏」「素晴らしきヒコーキ野郎」が載ってますが、扱いが一番大きいのは「おしゃれ泥棒」。
 オードリーが珍しく右側からの顔になってますが、これは裏焼きではありません。本当に貴重ですね。
 嫌がる右側からわざわざ撮らせたとは考えにくく、たぶんこれは宣伝写真ではなく、映画からの直接のシーンなんでしょう。

 ここでのキャッチコピーは “ロマンチックなパリのムードが、オードリーの素晴らしい魅力が、あなたの心を盗みます” になってますが、チラシでは定番の “パリです オードリーです 世界の恋人です 100万ドルをシックに盗みます!” に戻っています。

 メインビジュアル共々、キャッチコピーも最初から100%完成されてたんですね。当時のコピーライターさんも凄いです!
 本当に当時のグラフィックデザイナーさんやコピーライターさんにお話を伺いたいです。

 それと、1971年というと、世間が「おしゃれ泥棒」のメイクに追いついてきた頃。
 日本でも当時活躍していた歌手の方が「おしゃれ泥棒」のような縁取りアイメイクやつけまつげをしています。

 「おしゃれ泥棒」初公開の66年には “派手なメイク!” とビックリした人も、71年頃には違和感無く、むしろ “なんて新しい!” と見れたんではないでしょうか。
 当時出ていたレコードジャケットなどでも、オードリーは「おしゃれ泥棒」が最も多く使用されていました。一番時代に合っていたんでしょうね。

 なお、この鉄兜型の帽子が印象的な「おしゃれ泥棒」ですが、衣装はわりとオーソドックスで、現代でイメージされる “60年代風ファッション” 的な物はむしろ次の「いつも2人で」で顕著になります。



同じカテゴリー(おしゃれ泥棒)の記事
 「おしゃれ泥棒」が!“午前十時の映画祭8” 作品&スケジュール発表! (2017-02-21 09:00)
 祝!「おしゃれ泥棒」日本公開50周年!「映画の友」66年11月号 (2016-11-12 12:00)
 「オードリー・スペシャル '91」チラシ&前売券 (2016-11-08 18:00)
 「おしゃれ泥棒」1966年初公開時立看ポスター (2012-08-10 09:00)
 DVD発売記念!「おしゃれ泥棒」スチール集 その3 (2009-11-09 16:00)
 DVD発売記念!「おしゃれ泥棒」スチール集 その2 (2009-11-07 16:00)

この記事へのコメント
  お久しぶりです。久々の更新、「待ってました!」という感じで、嬉しかったです。
 ヴァーリエのCMをリアルタイムで御覧になった方たちがうらやましいです。
私は放映当時まだ幼児で、これはさすがに見てないです。ほぼ同じころ放映されていた(?)ブロンソンのCM「うーん、マンダム」はわりと長期にわたって
放映されたせいか、おぼろげに記憶しているのですが。
 昔読んだ加藤タキさんの自伝に、このCMの打ち合わせの為に、タキさんがスタッフと共にオードリーの自宅を訪れた時の事が書かれていたのを思い出しました。オードリーのスタッフに対する様々な気づかいのおかげで、仕事がスムーズに進行して嬉しかった・・みたいな事をお書きになってましたね。
 「おしゃれ泥棒」・・・・劇中でオードリーとピーター・オトゥールが博物館から盗みだす小さな女性像が、たしかオードリーそっくりの顔に作ってありましたよねえ。オードリー扮するヒロインの祖母をモデルに作られたという像という設定の為でしょうが、芸の細かさに感心しましたね。
 80年代に作られた、ロバート・ワグナー共演の「おしゃれ泥棒2」(「新おしゃれ泥棒」という題名の、キャンディス・バーゲン主演の映画もあるので、ややこしくて困ります)はひどいものでしたねえ。故水野晴男氏は絶賛してましたが。
 
 
 
  
 
 
 
  
Posted by ヴェロニカ・ハメル at 2015年03月29日 21:24
「待ってました!」と言っていただけるなんて、とても光栄です。(^-^
本当にありがとうございます。

ヴァリーエは本当にリアルタイムで見てた方達が羨ましいですね。
まともに見れたのは未だにブラックドレスバージョンだけですし…。
ブロンソンのマンダムは有名でしたよね(笑)。
あれくらいのインパクトでオードリーのCMも作って欲しかったです。
ブラックドレスバージョンを見る限りでは雰囲気CMみたいで、ちょっとさらっと流れちゃうかなーと思いました。

あと、CM撮影中にオードリーと現地スタッフがこっそり撮っているカメラマンをを見つけて、“あっ!パパラッチ!”と言った事で日本人はパパラッチという存在を知ったとか…。
今ではパパラッチって有名ですけどね。

「おしゃれ泥棒」って小ネタが多いせいか、僕には結構合ってます。(^^;
僕の最初のオードリーのイメージも、「おしゃれ泥棒」のオードリーなんですよねー。決して最初に見たオードリー作品ではないんですが、ビジュアルインパクトが強かったのかなーと思います。
でもそのおかげでどの時代のオードリーも好きなんですけどね。

「おしゃれ泥棒2」は僕も最初に見た時はあまりの内容にがっかりした覚えがあります。オードリーが亡くなった時にもビデオも再版されなかったし、LDも結局出ませんでしたね。
でも水野春郎氏は褒めてたんですか?それはそれで嬉しいものです。(^-^
でも今では僕もなんとなく好きなんですよ。
「ニューヨークの恋人たち」よりは見てもいいかな〜?とは思ってます。
Posted by みつおみつお at 2015年04月01日 12:40
懐かしいcmを思い出しました。
赤いストライプのシャツ。
黒い半ズボン。
長い足!
自転車。
Posted by 常楽 at 2015年04月06日 14:39
あああああ〜!
常楽さんはリアルタイムでヴァリーエをご覧になってたんですよね!
赤いストライプに黒い半ズボン(黒いミニスカートかと思ってました…)。
そのバージョンは未だに全く見れてないです。
WOWOWの番組でもそのタイプは静止画だったような…。
本当に羨ましいです。早くフィルムが見つかって欲しいですねー。
Posted by みつおみつお at 2015年04月06日 18:47
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。