2006年12月31日

映画の友 オードリイ・ヘップバーン全集

映画の友 オードリイ・ヘップバーン全集 こちらは1966年に映画の友 秋の増刊として発売された「オードリイ・ヘップバーン全集」です。

 “映画の友”は、今も元気な“スクリーン”のような雑誌で、“スクリーン”よりもさらにファン雑誌的な存在だったということです。

 惜しくも1968年頃に廃刊になってしまい、その後は72年に“ロードショー”が創刊されるまでは“スクリーン”に対抗する雑誌はなかったわけですね。

 さて、この写真集は凄いです!今の写真集というと、1ページに写真1枚か、見開き2ページ使って写真1枚、ってのが多いのですが、これは1ページに何枚も画像が載ってます。

映画の友 オードリイ・ヘップバーン全集 しかも文章量も凄い!とても1日では読むことも見ることもできません。カラーグラビアはちょうど印刷技術がよくなってきたところなので、今見ても十分美しいし、本文でも珍しい画像が多い!

 僕にとって難があるとすれば、淀川長治さんの文章かな。
 (「おしゃれ泥棒」は未見ということで)「ローマの休日」から「マイ・フェア・レディ」までの作品を“オードリー映画”という観点から評価してるんですけど、「パリで一緒に」のパンフではこの作品をえらくほめてた文章を書いていたのに、こちらでは「パリで一緒に」のことを、“1万円やるからもう一度見ろと言われても二度と見たくない作品”なんて書いてありました。

 ということで、淀川長治さんの二枚舌にちょっとげんなり(笑)。
 それならパンフの方にも寄稿しなけりゃいいのに…と思いました。(ちなみに当時の1万円って今の10万円くらいの価値?)

映画の友 オードリイ・ヘップバーン全集 そして66年秋の臨時増刊号なので、「おしゃれ泥棒」は年末に公開が控えてるし、「いつも2人で」は撮影が終わったところ。
 なので期待の新作2本、「おしゃれ泥棒」と「いつも2人で」中心で組まれている構成。
 これは「おしゃれ泥棒」「いつも2人で」ともに大大大~~~~~好きな僕としてはめちゃくちゃ嬉しい!

 しかも読み終わって、裏表紙はまもなく公開の「おしゃれ泥棒」の宣伝。オードリーファンは最後の最後まで大満足!です。

 中学時代に一度手に入れて、高校のときに他の趣味のため手放したんですが、これはあとでめっちゃ取り戻したいオードリーグッズの1つになりました。無事に戻ってきてよかったよかった!(T-T

 息子ショーンが出した写真集が実像オードリーの最高の写真集であるとするならば、これは質・量ともに女優オードリーの最高の特集号であり、写真集であると思っています。(「暗くなるまで待って」が載ってないけど…)

おススメ度:★★★★★(古本で見つけたら迷わず買いです!)

それでは、みなさんよいお年を。



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Posted by みつお at 00:00│Comments(6)特集号映画の友
この記事へのトラックバック
淀川長治さんの名解説が復活する
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070418-00000027-dal-ent

この人の解説は好きだったなぁ。

映画評論家では一番好きだったかもしれない。

その淀川長治さんの...
淀川長治さんの名解説が復活する【今日は何あった?】at 2007年04月19日 23:59
この記事へのコメント
古本屋で買った様々なオードリィ特集号のなかでは一番気に入ってます。
なにしろカラー頁がもろ総天然色してますから。
60年代くらいまでのカラーって独特の美しさがありましたもんね。
彩度が強くて粒子粗め、まぁとにかくカラフル!変な着色してないし。
NHKBS放送告知での「おしゃれ泥棒」の画像は、ココからの出典とみました!
「おしゃれ泥棒」のアメリカ版オリジナルポスターも付録で付いてるし、嬉しい。
僕は60~70年代に多く見られる、それまでの肖像画から変容した
遊び心あふれるイラストポスターが大好きなんですよ。
このイラストレーターは「ティファニーで朝食を」を描いた人だそうですね。

あと「いつも2人で」の海岸での撮影風景なんて素敵。
オードリィが真剣にダッシュしてる写真です。
これがカラーだったらなぁ。
Posted by まる at 2007年04月18日 23:17
そう!僕もオードリー特集号ではこれが最高に大好きです!!
どうやら「マイ・フェア・レディ」や「シャレード」の時に
オードリー特集号を出さなかった「映画の友」が、「おしゃれ泥棒」の時には
“「スクリーン」に負けてたまるかっ!”ってな感じで出したんでしょうか?
「いつも2人で」の特集は嬉しい限りです!

「おしゃれ泥棒」はお察しのとおり、ここからの画像です。(^^
この画像、パンフにも載ってるんですが、白黒なもんで、
カラーでこの画像を見たときはホントに感激しました!

それと、ダッシュする「いつも2人で」オードリー、
この本を高2で手放した後も妙に頭に残ってて、
この本を思い出すたびにこの画像が浮かんできてました。
最高のオードリーの1つですよね!(^-^
Posted by みつお at 2007年04月18日 23:54
映画の友というと
うちにある臨時増刊号 『外国スター名鑑1964』で
表紙を飾っているのですが
(映画の友は何年かごとに?スター名鑑を発行してたような)

腕を組み横を向いて椅子に座っているスナップ風
(ポーズを決めていないフツーのショット)の写真が使われていて、
正直あまり美しく撮れていません…

読者選出の女性№1に選ばれ
“いよいよ待望のマイ・フェア・レディが登場”とキャプション。

単色グラビア1ページ、ヘプバーンのアップ写真の向かいに
スザンヌ・プレシェット、クラウディア・カルディナーレの写真。
男性№1にスティーブ・マックイーンが選ばれているのが
時代を感じさせてます。

オードリーの新作を待つことができた時代は幸せでしたね。。。
Posted by マサヒロ at 2009年05月04日 00:05
その「映画の友」の臨時増刊号って、ネットで見たことありますが、
「シャレード」の撮影スナップですよね。
うーん、結構キレイだと思ってたんですが…。(^^;

オードリーの新作が来る、っていうのは、
今考えると凄いことですよね!
特に57年とか64年とかは
1年に3本も新作を見れて、
ホンと羨ましいな~って思います。
Posted by みつおみつお at 2009年05月05日 12:49
It was rain when I first met her.
海外のファンには、おしゃれ泥棒の興奮を、決まり文句で伝えています。
未知との遭遇でした。
Posted by 明智常楽 at 2018年12月06日 13:38
明智常楽さんは「おしゃれ泥棒」が初オードリーだったんですか!?( ・∇・)

「おしゃれ泥棒」は初オードリーにはピッタリですよね!(*´ω`*)
僕も他の人に最初に勧めるのは「おしゃれ泥棒」一択にしています。
「おしゃれ泥棒」からだと偏らずに本当のオードリーファンになれますよね!
オードリーが「おしゃれ泥棒」を残してくれて良かった~ヽ(・∀・)ノ
Posted by みつお at 2018年12月06日 21:40
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