2007年04月13日
第6位「おしゃれ泥棒」原作マイクル・シンクレア著 早川書房刊
今日は15日と17日にシネマヴェーラ渋谷で上映の「おしゃれ泥棒」です!
いきなり裏焼き画像の表紙ですけど(階段の向きが逆)、これは早川書房から出ていた「おしゃれ泥棒」の原作です。作者はマイクル・シンクレア。他にどんな作品があるのかは全く知りません(笑)。、翻訳は高橋泰邦さんって方。
ストーリーは基本的には映画と一緒なんですけど、映画のほうが細かい所までひねってて「おしゃれ」。
映画ではラストシーン、ニコルとシモンが見てる前でパパが南米のお客さんを受け入れるシーンがありますけど、原作ではニコルたちは既に行った後だったりするし…。これじゃその後の二人を暗示する最後の会話ができない。
だいたい女主人公の名前が違います。映画はニコルですけど、原作ではリネット。
どうもねー、リネットってアガサ・クリスティ原作の「ナイル殺人事件」で最初に殺されるキャラクターを思い出してしまいます。ミア・ファローが“リネット、リネット!”って叫んでる印象が強くて…。(^^;;;
あと美術館に忍び込んでからの場面がめっちゃ少ないんです。小説だから緊迫感を長く保てないのかもしれませんが、本当にちょろちょろ。
物置に外から鍵をかけられることもなく、あまりにも順調に計画が進行します。
それと、映画ではシモンはヴィーナスをタダでデイビス・リーランドにあげちゃうんですけど、映画「おしゃれ泥棒」のあらすじで“最後はヴィーナスを100万ドルで売りつけてめでたしめでたし!”なんて嘘っぱちを書いている記述がやたら多いのはなんでかなー?と思ってたんですけど、原作がそうなってるからなんですねー。
それを元に20世紀フォックスが作ったあらすじにも売りつけたことになってて、パンフでも初版・リバイバル共売りつけたことになってます。
映画をきっちり見てないか、見た後うろ覚えで参考にパンフなんかを見たら、こういう“売りつけた”表現になるのかなーって。
「パリで一緒に」のウイリアム・ホールデンが3役などというデマ(実際は2役)と同じ現象ですね。
それから、撮影されたのに編集でカットされた、ニコルがNATOで働く場面が原作にはあります。なんとニコル(リネット)はコンピューターオペレータだったんですね!
当時だから多分コンピューターはめっちゃ巨大で、パンチングした紙をギギギ…ガチャン!って通すタイプ。今だったらパソコンで十分な仕事を、当時の300万ドル(そういう記述がある)もするコンピューターでやらせてたんだろうなーって。
僕はめちゃめちゃ見てみたいけど、カットされてよかった場面かも。今見たら古臭いのが際立ちそうだし。(^^;A
なんでデイビス・リーランドがニコルと唐突にマキシムで食事してるのか、って思う方もいらっしゃるかもしれないですけど、これ実は先に金持ちのリーランドがNATOに見学に来た、という口実でニコルに近づくからなんですよ~~。
あと、映画だともうすっかり警官もいっぱい来てるのに、変装してるとはいえ、あの2人はどうやって美術館から逃げ出せたんだろう…って思うんですけど、原作ではなんとシモンがリネットを警察に連行するように見せかけて、エンジンのかかっているパトカーに乗って行ってしまいます。す、すごい大胆且つむちゃくちゃな方法ですね…。(^^;;;
オススメ度:★★★(細かい裏設定がわかるのでいいのですが、おしゃれ度は映画の方が上です。)
いきなり裏焼き画像の表紙ですけど(階段の向きが逆)、これは早川書房から出ていた「おしゃれ泥棒」の原作です。作者はマイクル・シンクレア。他にどんな作品があるのかは全く知りません(笑)。、翻訳は高橋泰邦さんって方。
ストーリーは基本的には映画と一緒なんですけど、映画のほうが細かい所までひねってて「おしゃれ」。
映画ではラストシーン、ニコルとシモンが見てる前でパパが南米のお客さんを受け入れるシーンがありますけど、原作ではニコルたちは既に行った後だったりするし…。これじゃその後の二人を暗示する最後の会話ができない。
だいたい女主人公の名前が違います。映画はニコルですけど、原作ではリネット。
どうもねー、リネットってアガサ・クリスティ原作の「ナイル殺人事件」で最初に殺されるキャラクターを思い出してしまいます。ミア・ファローが“リネット、リネット!”って叫んでる印象が強くて…。(^^;;;
あと美術館に忍び込んでからの場面がめっちゃ少ないんです。小説だから緊迫感を長く保てないのかもしれませんが、本当にちょろちょろ。
物置に外から鍵をかけられることもなく、あまりにも順調に計画が進行します。
それと、映画ではシモンはヴィーナスをタダでデイビス・リーランドにあげちゃうんですけど、映画「おしゃれ泥棒」のあらすじで“最後はヴィーナスを100万ドルで売りつけてめでたしめでたし!”なんて嘘っぱちを書いている記述がやたら多いのはなんでかなー?と思ってたんですけど、原作がそうなってるからなんですねー。
それを元に20世紀フォックスが作ったあらすじにも売りつけたことになってて、パンフでも初版・リバイバル共売りつけたことになってます。
映画をきっちり見てないか、見た後うろ覚えで参考にパンフなんかを見たら、こういう“売りつけた”表現になるのかなーって。
「パリで一緒に」のウイリアム・ホールデンが3役などというデマ(実際は2役)と同じ現象ですね。
それから、撮影されたのに編集でカットされた、ニコルがNATOで働く場面が原作にはあります。なんとニコル(リネット)はコンピューターオペレータだったんですね!
当時だから多分コンピューターはめっちゃ巨大で、パンチングした紙をギギギ…ガチャン!って通すタイプ。今だったらパソコンで十分な仕事を、当時の300万ドル(そういう記述がある)もするコンピューターでやらせてたんだろうなーって。
僕はめちゃめちゃ見てみたいけど、カットされてよかった場面かも。今見たら古臭いのが際立ちそうだし。(^^;A
なんでデイビス・リーランドがニコルと唐突にマキシムで食事してるのか、って思う方もいらっしゃるかもしれないですけど、これ実は先に金持ちのリーランドがNATOに見学に来た、という口実でニコルに近づくからなんですよ~~。
あと、映画だともうすっかり警官もいっぱい来てるのに、変装してるとはいえ、あの2人はどうやって美術館から逃げ出せたんだろう…って思うんですけど、原作ではなんとシモンがリネットを警察に連行するように見せかけて、エンジンのかかっているパトカーに乗って行ってしまいます。す、すごい大胆且つむちゃくちゃな方法ですね…。(^^;;;
オススメ度:★★★(細かい裏設定がわかるのでいいのですが、おしゃれ度は映画の方が上です。)