2007年05月14日

「オードリーの愛と真実」イアン・ウッドワード著

 …ちょっと写真テカッてて見にくいですけど。
 これはイアン・ウッドワード著の「オードリーの愛と真実」です。

 原書はもともと1984年に刊行されてベストセラーになったもので、オードリーの死後1993年に最後の2章が書き加えられて改訂されました。日本語版はこの改訂後のものが訳されて1993年年末に刊行されています。

 チャールズ・ハイヤム著のオードリーの伝記も1984年発行で、どちらが先に世に出たのかはわかりませんが、とりあえず先にこちらから紹介させてもらいます。

 この伝記は息子のショーンが後に否定する2重の間違いがそのまま書いてあります。これが諸悪の根源かもしれません。その間違いとは

 1.オードリーの本名をエッダとしたこと。(本名もオードリー)
 2.ショーンの誕生日を60年1月17日にしたこと。(実際は7月17日)

 これが後のオードリーの伝記でことごとく“正しいもの”として扱われるんですよね。だからこの本では戦時中名前を改名したことまで書いているのに、“その名前は今になるまで明かされていない”などと書いてあって、エッダがそれであるということには気づいてない。

 で、これ以降の伝記が転載ばっかりで、いかに自分で調べてないか、ということもわかるということですね。少なくともショーンの誕生日くらいは簡単にわかると思うのですが…。

 これでは息子のショーンがオードリーの伝記を7冊読んで、バリー・パリスの一部以外は“いい気がしなかった”と書かかれても文句が言えません。
 おそらくはこれら以外にも、誤記は相当数あるものと推察されます。

 ま、ただこの著者はオードリーにもの凄い敬意をはらって書いているのはわかります。 間違いがあっても、悪意ある捏造ではないのは確かです。
 でも同年発売のチャールズ・ハイアムの伝記と比べてどうも突っ込みが浅く、オードリーの表層をなぞっているだけのような気がするのは僕だけでしょうか?

 これはきっとオードリーが存命中にもかかわらず、オードリー本人に対するインタビューはなく、周りの人からの話だけで構成されているからなのでしょう。
 というのも、当時はまだオードリーがユニセフに関わる前の段階で、自分のことはいっさい語らない、というのを実行してたから無理だったのかもしれません。

 オードリー映画に関しては、最初に刊行されたのが1984年だったため、その段階の最後の作品である「ニューヨークの恋人たち」をけなすわけにもいかなかったのか、「ロビンとマリアン」に比べて、「ニューヨークの恋人たち」への評価がかなり甘いのが気になります。

 とまあ、いろいろ問題はあるにせよ、まだ海外ではオードリーの再評価がなされてない1984年当時に、これだけのものを書き上げた、ってことに対するポイントは高く、後味は悪くありません。

伝記としての価値:★★(最初の本格的な伝記の1つです)




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