2010年02月17日

使われなかったミシェル・ルグランの「ロビンとマリアン」

 “午前十時の映画祭”、いよいよ東京のTOHOシネマズ六本木ヒルズにて2010/03/06(土)~2010/03/12(金)「ローマの休日」、2010/03/13(土)~2010/03/19(金) 「昼下りの情事」、上映開始!

 あと、こちらにメールをくださった方に教えていただいたのですが、なんとなんと!!
 icon12「週刊オードリー・ヘプバーン」icon12が静岡でのみ発売中です!!現在取り寄せていますので、手に入り次第、またレポートさせていただきます。
(メールをいただいた方、お返事させていただきましたが、戻ってきてしまいました。またご連絡いただけますか?)

 ジェームス・ダーレンの歌う「暗くなるまで待って」の感想を記事に追記しました。

 これは幻となった、「ロビンとマリアン」のオリジナル・サウンドトラックです。

 こちらにお越しいただいているまるさんに教えていただいたのですが、「ロビンとマリアン」には、ジョン・バリーの作曲した音楽以外に、最初はリチャード・レスター監督が頼んでいたというミシェル・ルグランの没スコアがある、ということでした。

 ミシェル・ルグランといえば、ジャック・ドゥミー監督の「シェルブールの雨傘」や「ロシュフォールの恋人たち」の作曲で有名ですよね。

 でも、聴きたくても、以前はミシェル・ルグランの何枚組かの曲集を買わないと入っていなかったんです。でも昨年同じリチャード・レスター監督&ミシェル・ルグランのコンビ作「三銃士」とカップリングで1枚物のCDが出たのでずっと気になっていました。

 しかも以前のはボーナス・トラックということで、3曲くらいの収録でしたが、こちらは10曲入り!ルグランの考えた「ロビンとマリアン」のほぼ全容がわかるようになっています。

 いくら「ロビンとマリアン」と言えども、実際には使われなかったサントラなので、なかなか買わなかったんですが、とうとう手に入れて聴いてみました!

 で、感想はですね、“こっちじゃなくてよかった~!”ということでした。
 最初の曲は、かなり中世っぽい音の響きがして、“おおっ!”と思いましたが、その後が、なんか心に残らないし、なんとなく単調…。

 うーん、なんでだろうと思ってよく聴いたら、これ、弦楽合奏曲ばかりなんですよね。打楽器も1曲目はあったんですが、その後はなんで使わへんの?って感じ。
 あとはずっと1stヴァイオリン・2ndヴァイオリン・ヴィオラ・チェロ・コントラバスの弦楽合奏のみ。ホルンやフルート、トランペット、クラリネットといった管楽器は一切使用せず。

 僕は自分が弦楽器(ヴィオラ)を演奏しているので、弦楽合奏曲は大好きなんですよ!たとえばチャイコフスキーやドヴォルザークやウィレンの弦楽セレナーデ、マーラーの交響曲第5番の4楽章とか。もちろん弦楽四重奏とかも。

 でもこのミシェル・ルグランのは、どれもちょっと同じような感じに聞こえるんですよね。題名を見て“The attck”“Sweet memories”“Sherwood”などという、イメージではまるで違うと思われる曲も、聴いたらあんまり変わらない。

 やっぱり全部弦楽合奏だと音の響きは清浄になりますけど、音色が一緒なので、大きく曲の感じも変えないと雰囲気が変わりませんよね。

 しかも、ここで聴けるミシェル・ルグランの音は“シャーウッドの森、フランス風味”って感じで、近代フランス音楽のような響きがして、あんまり英国っぽくない。どっちかっていうとブローニュの森風。

 あと、決定的に違うな~と思うのは、「ロビンとマリアン」の持つ良い意味での通俗性(低俗ではない)というか、そういうのに欠けてる気がします。

 「ロビンとマリアン」って実際はずっと時代物なんですけど、ここで出てくるショーン・コネリーのロビン・フッドは、“昨日映画をテレビで見てきたよ。”とでも言いそうな、現代にも居てもおかしくない感じがするんですよね。

 そういう、新しくて俗っぽくて親しみやすいロビン・フッド、って感じがこのルグランの音楽にはありません。

 そこをうまく捉えたのは、やはりジョン・バリーの、実際に使われたサントラじゃないかなーって思います。ジョン・バリーは親しみやすい旋律を使って、心にしみる哀感とシャーウッドの木漏れ日と闘いの場をうまく表現しています。
 このルグランのスコアがボツった後で話が持ち込まれて、おそらく短期間で作曲しなければならなかったでしょうに、あれだけの傑作を仕上げるとは、ホンとにすごい才能ですよね!

 ミシェル・ルグランとしては、オール弦楽合奏という新しいチャレンジだったのかもしれませんが、映像にも合わない、ってことでリチャード・レスター監督にボツにされたんでしょうか。

 このCDは、2つ折の紙ジャケットで、なんと20ページでオールカラーのライナーノート付きの豪華版です!でも「ロビンとマリアン」は実際には使われなかったからか、残念ながら画像は一切無し。全部がカップリングの「三銃士」に割かれています。

 ちなみにこのCDを入手した、サントラ専門の老舗すみや渋谷店さんが、2月いっぱいで(ネットショップも)閉店するそうです、ショック!!

オススメ度:★(これで「ロビンとマリアン」が仕上がったらどうなっただろう…という興味で)





Michel Legrand ミシェル・ルグラン / Les Trois Mousquetaires 輸入盤 【CD】



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