2007年08月06日

集英社「オードリー・ヘップバーン」バリー・パリス著上下巻

 これは原書は1996年に発行、日本では1998年に集英社から発売された、バリー・パリス著の「オードリー・ヘップバーン」上下巻です。

 今のところ、オードリーの伝記で2冊分冊になっているのはこれだけです。相当なボリュームですよね。

 あと、この伝記の大きな特徴は、息子ショーンの伝記の中で“母の伝記を7冊読んだが、バリー・パリス著の一部を除いてあまりいい気がしなかった”と述べられていること。
 すなわち、一部は認めている、ということ。これは他の伝記には与えられなかった名誉ですね。

 というのも、他の伝記は今までオードリーとはあまり親しくない人からの話で構成されていたのですが、ここではオードリーとかなり親しい人たち…最後の伴侶ロバート・ウォルダーズ、メル・ファラー、親友コニー・ウォルド、同じく親友のドリス・ブリンナー、ジヴァンシー、ビリー&オードリー・ワイルダーなど、本当のオードリーをよく知る人たちの話で構成されているのが大きいと思われます。

 伝記にはつきものの画像集も、下巻のが特に貴重。晩年の地のオードリーがたくさん見れます。

 ショーンの誕生日はまだ1月になっていたり、日本のCM「ヴァリーエ」での撮影がたった2日だとか、まだまだ間違いは多いものの、初めてオードリーの伝記でオードリーの本名が“エッダ”ではなく“オードリー”で表記されているのも格段の進歩。

 また、“でっちあげ”のダイアナ・メイチックの伝記他で断定されていた拒食症の問題はここではやんわり否定されています。これもオードリーに近い人からインタビューを取ったおかげでしょう。

 晩年のユニセフでの活動も、1回目の旅エチオピアから、8回目の最後のソマリアまでかなり詳しく述べられています。ここまでユニセフに関して割いた伝記も初めて。

 息子のショーンから一部しか認められてないにしろ、かなり本当のオードリーに近づいたこの伝記は、やはり一度読んでおいたほうがいいと思います。
 ただ翻訳者(永井淳)にはやや難があり、「昼下りの情事」「いつも2人で」が“昼下がりの情事”“いつも二人で”の表記になっています。伝記を書くには、それなりに調べておいてほしいと思いました。

 こうして現在、オードリーの数々の伝記が出てきてわかったことは、伝記だからといって、必ずしもすべてが真実ではない!ということ。ダイアナ・メイチックのは論外として、他の伝記にも間違いはかなり紛れ込んでいるので、きちんと取捨選択する目は必要かと。

 ショーンの伝記、ハイアムの伝記、そしてこのパリスの伝記が今のところ、日本で翻訳されているオードリーの3大伝記だと思ってます。

 女優オードリーはハイアムの伝記で、人間オードリーはこのパリスの伝記で、それをさらに補完するのがショーンの伝記、って具合で。オードリーの人生のことを書くとき、どれか1つでも欠けたらダメ、この3冊は必読書なんじゃないかな~。

 なお、この伝記は後に「オードリー・ヘップバーン物語」として文庫でも発売されました。

伝記としてのオススメ度:★★★★






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この記事へのコメント
こんにちは。
こういう情報を色々見てるとどんどん欲しくなってしまうので、あまり近寄らないようにしているんですけど^^;)、伝記についてみつおさんの評価を知りたくてとバックナンバー遡っておりました。
それで、ああ、この本買わなくては~~!(><)・・と思ったら文庫本の方を持ってました。良かった(笑)
評価が高いハイアムの本もありました!
一度読んだっきりで、もう持ってるだけで満足してしまってるのですが(^◇^;)

メイチックの本は嘘だらけなんですねぇ。売ろうかな・・・
Posted by reisia at 2014年02月26日 08:17
reisiaさん、こんばんは!
伝記はこれが一番正確ですね。(^-^
ショーンの伝記はあくまでも一部のことなので、
全体像ではやはりバリー・パリスの物が一番信頼出来ます。
文庫本お持ちで散在せずに済んで良かったですね!

ハイアムのも、女優オードリーを知るには大変いいと思います。
これはかつてオードリーのことを書くには絶対に読まなければならない伝記でした。

メイチックのはヒドすぎるんですけど、
恐ろしいことにそれで刷り込まれてしまっているエピソードもあるので、
本当なのか、それともメイチックだけが書いている嘘なのかを調べる際に
利用しています。というか利用せざるを得ない状況になってます。
本当にメイチックは手間ひまかけさせて、トンでもないヤツですね!
Posted by みつおみつお at 2014年02月27日 21:08
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