2009年05月21日
写真集「Audrey Hepburn」Nick Yapp 1
今日の紹介は、4月に出たばかりの「Audrey Hepburn:FOTOGRAFIEN EINER LEGENDE」というドイツの写真集。テキストは Nick Yapp という人。
今回も長くなったので、2回に分けて紹介します。
届いたときは、封を切った途端、印刷したての新しい本のインクのとってもいい香りがしました!(^-^
表紙はどうかな~って感じですよね。いやいや、この「パリの恋人」のオードリーはいつもながら美しいんですよ。
でもバックは切り抜いてしまって無地だし、なんか華が無いですよね。
まず外観ですけど、ハード・カバーだし、背の帯はえんじ色。サイズは25cm×31cmほど。ちょっと大判。
で、この装丁も相まって、最初に受けた印象は、“図鑑っぽい!”。
→どうです?なんかやっぱり図鑑っぽくないですか?
それもね、なんとなく高級感があるんですよね。ありすぎてオードリーっぽくない感じ。
オードリーって、高貴でありながら庶民っぽいという魅力があるじゃないですか。そういう点はなくって、ただただセレブちっくで、オードリー写真集としては他のから浮いてるという…。
一般の家庭ではなく、「マイ・フェア・レディ」のヒギンズ教授のリビング兼書斎にあれば似合うような感じ、と言ったらわかっていただけますかね?
印刷の特徴は、ハイキーで、のっぺり系。カラーは黒ずみがち。
ハイキーはとてもいい感じなんですよね。他の写真集で見た画像も、かなり美しく仕上がってるし、オードリーも美しい!
最近の写真集はやたらローキー気味に仕上げるので、オードリーのシワが不必要に深く濃く見えてしまってたんですが、きっと実際はこれくらいなんだろうなって思います。
だって、「麗しのサブリナ」や「パリの恋人」がそんなにシワシワなわけないですもんね!
それにそんな実際より濃く写るシワなんて、きっとオードリーが許しませんよね~。
のっぺり系の弊害は、この「パリの恋人」の画像(→)。
オードリーのほっぺたがトーンジャンプ起こして、肝斑(かんぱん)みたいになってしまってます。(^^;A
←こっちはのっぺり系で美しくなってたりもします。でも見事に2枚とも裏焼きだけど…。(^^;
さて、中身の画像ですが、ある程度年代順にオードリーの画像が並べられています。もちろん例外はあるんですけどね。
→これとかを見ると、スターも大変だなーって思います。常にこうやってカメラに狙われるのかなーって。
→こっちは「許されざる者」で落馬したオードリー。本当は痛いだろうに、笑顔でカメラに向かわないといけないんだな~って、可哀想になります。
でもこのときのメル・ファラーの表情は、本当にオードリーを気遣ってますよね。この当時は夫婦仲もうまくいってたんだなーって。
←他にはこんなのとか。有名な1枚以外の、別テイクが見れるのが嬉しいですね!
で、こういう貴重な画像もあることはあるんですが、よく見る画像の方がかなり多いです。それでテンションがかなり下がってきたんですけど、「おしゃれ泥棒」から、いきなり僕をハイテンションにさせてくれました!
次回はそこからということで。
今回も長くなったので、2回に分けて紹介します。
届いたときは、封を切った途端、印刷したての新しい本のインクのとってもいい香りがしました!(^-^
表紙はどうかな~って感じですよね。いやいや、この「パリの恋人」のオードリーはいつもながら美しいんですよ。
でもバックは切り抜いてしまって無地だし、なんか華が無いですよね。
まず外観ですけど、ハード・カバーだし、背の帯はえんじ色。サイズは25cm×31cmほど。ちょっと大判。
で、この装丁も相まって、最初に受けた印象は、“図鑑っぽい!”。
→どうです?なんかやっぱり図鑑っぽくないですか?
それもね、なんとなく高級感があるんですよね。ありすぎてオードリーっぽくない感じ。
オードリーって、高貴でありながら庶民っぽいという魅力があるじゃないですか。そういう点はなくって、ただただセレブちっくで、オードリー写真集としては他のから浮いてるという…。
一般の家庭ではなく、「マイ・フェア・レディ」のヒギンズ教授のリビング兼書斎にあれば似合うような感じ、と言ったらわかっていただけますかね?
印刷の特徴は、ハイキーで、のっぺり系。カラーは黒ずみがち。
ハイキーはとてもいい感じなんですよね。他の写真集で見た画像も、かなり美しく仕上がってるし、オードリーも美しい!
最近の写真集はやたらローキー気味に仕上げるので、オードリーのシワが不必要に深く濃く見えてしまってたんですが、きっと実際はこれくらいなんだろうなって思います。
だって、「麗しのサブリナ」や「パリの恋人」がそんなにシワシワなわけないですもんね!
それにそんな実際より濃く写るシワなんて、きっとオードリーが許しませんよね~。
のっぺり系の弊害は、この「パリの恋人」の画像(→)。
オードリーのほっぺたがトーンジャンプ起こして、肝斑(かんぱん)みたいになってしまってます。(^^;A
←こっちはのっぺり系で美しくなってたりもします。でも見事に2枚とも裏焼きだけど…。(^^;
さて、中身の画像ですが、ある程度年代順にオードリーの画像が並べられています。もちろん例外はあるんですけどね。
→これとかを見ると、スターも大変だなーって思います。常にこうやってカメラに狙われるのかなーって。
→こっちは「許されざる者」で落馬したオードリー。本当は痛いだろうに、笑顔でカメラに向かわないといけないんだな~って、可哀想になります。
でもこのときのメル・ファラーの表情は、本当にオードリーを気遣ってますよね。この当時は夫婦仲もうまくいってたんだなーって。
←他にはこんなのとか。有名な1枚以外の、別テイクが見れるのが嬉しいですね!
で、こういう貴重な画像もあることはあるんですが、よく見る画像の方がかなり多いです。それでテンションがかなり下がってきたんですけど、「おしゃれ泥棒」から、いきなり僕をハイテンションにさせてくれました!
次回はそこからということで。
Posted by みつお at 16:00│Comments(2)
│海外の写真集
この記事へのコメント
今年のGWはこの写真集(事典・・・笑)に首ったけでした。
みつおさんは、黒っぽい印刷はあんまり好きじゃないんですね。
確かに顔がくすんでしまうのはいただけないし、カラー具合の暗いのもイヤだけど、
白黒写真の場合、黒味はくっきりしているほうがメリハリあって僕は好きです。
よく日本での写真集、スクリーンが過去に出した白黒の大型ポート集
(確か魅惑のヒロイン集だったかな・・・)みたいに、グレートーンだと、
なんか露出不足画像みたいで消化不良になります。
今回、Christine Kidneyの写真集、「ICONS OF OUR TIME:Audrey Hepburn」とかなり画像かぶっていますが、今度のほうがいいのですっかり
存在感をなくしてしまいました。アレはサイズもよくない。
「いつも2人で」の浜辺のオフタイムツーショットなんて、前回影が黒くつぶれ気味だったのに、
今回のではコントラストがいい感じ。
「尼僧物語」のカラー画像も、前回の変な色ムラのくまは、当然なくなっていました。
しかし、みつおさんも紹介されてるように、
「パリの恋人」ののっぺりムラには呆れましたし、残念ですね~。
確かに今まで散々見てきた画像多いけど、他の写真集より印刷が綺麗。
例えば、80年代パーティでのショーンとのツーショット
「パリの恋人」の有名なファッションフォトなど。
それにあんなに引き伸ばしても、初期写真こんなに綺麗なんだというのもあり。(容量でっかいんでしょうね)
このへんも客観的に(のつもり)判断して、今回結構高評価です。
ただし一枚、晩年のでデジタルっぽいので容量オーバー気味のありました。
ただし、です。
表紙は地味すぎて華がなさ過ぎる。ナゼ何故?こーしちゃったの?
それになんと言っても、全体的に勿体ないとも思いませんか?
頁いっぱいに載せる画像自体、それほどのものでもないのが結構あるし、
(コレットやメルとのツーショットとか、ティファニーやシャレードのスチール)
このへんは、ただ大きいだけでちょっとありがた迷惑というか・・・
そんなんなら、複数の画像を載せてほしいぞと、つくづく思います。
権利問題うんぬんというより、このひともっとたくさんの画像を入手しているはず。
60~70年代に日本で出版された雑誌系写真集が、
紙質がよくないせいでつぶれたりズレ気味なのに、それでも光輝くのなら、
あのコンセプトで今回のように高い技術で良質な紙で印刷してくれたなら。
結局、ボブのも含めてほとんどの写真集が、どこか帯びに短しなんとやら。
とかなんとかいいながら、やっぱり嬉しい僕でした。
みつおさんは、黒っぽい印刷はあんまり好きじゃないんですね。
確かに顔がくすんでしまうのはいただけないし、カラー具合の暗いのもイヤだけど、
白黒写真の場合、黒味はくっきりしているほうがメリハリあって僕は好きです。
よく日本での写真集、スクリーンが過去に出した白黒の大型ポート集
(確か魅惑のヒロイン集だったかな・・・)みたいに、グレートーンだと、
なんか露出不足画像みたいで消化不良になります。
今回、Christine Kidneyの写真集、「ICONS OF OUR TIME:Audrey Hepburn」とかなり画像かぶっていますが、今度のほうがいいのですっかり
存在感をなくしてしまいました。アレはサイズもよくない。
「いつも2人で」の浜辺のオフタイムツーショットなんて、前回影が黒くつぶれ気味だったのに、
今回のではコントラストがいい感じ。
「尼僧物語」のカラー画像も、前回の変な色ムラのくまは、当然なくなっていました。
しかし、みつおさんも紹介されてるように、
「パリの恋人」ののっぺりムラには呆れましたし、残念ですね~。
確かに今まで散々見てきた画像多いけど、他の写真集より印刷が綺麗。
例えば、80年代パーティでのショーンとのツーショット
「パリの恋人」の有名なファッションフォトなど。
それにあんなに引き伸ばしても、初期写真こんなに綺麗なんだというのもあり。(容量でっかいんでしょうね)
このへんも客観的に(のつもり)判断して、今回結構高評価です。
ただし一枚、晩年のでデジタルっぽいので容量オーバー気味のありました。
ただし、です。
表紙は地味すぎて華がなさ過ぎる。ナゼ何故?こーしちゃったの?
それになんと言っても、全体的に勿体ないとも思いませんか?
頁いっぱいに載せる画像自体、それほどのものでもないのが結構あるし、
(コレットやメルとのツーショットとか、ティファニーやシャレードのスチール)
このへんは、ただ大きいだけでちょっとありがた迷惑というか・・・
そんなんなら、複数の画像を載せてほしいぞと、つくづく思います。
権利問題うんぬんというより、このひともっとたくさんの画像を入手しているはず。
60~70年代に日本で出版された雑誌系写真集が、
紙質がよくないせいでつぶれたりズレ気味なのに、それでも光輝くのなら、
あのコンセプトで今回のように高い技術で良質な紙で印刷してくれたなら。
結局、ボブのも含めてほとんどの写真集が、どこか帯びに短しなんとやら。
とかなんとかいいながら、やっぱり嬉しい僕でした。
Posted by まる at 2009年06月03日 22:37
まるさん、熱心にこの“事典”仕様の写真集をご覧になってたんですね!
で、僕は本来黒っぽくないはずの画像が黒ずんでるのは
好きじゃないんですよ~。
ちゃんとデザイナーさん、黒味を取らなきゃ!って思ってしまいました。
この写真集ではカラーでそれが顕著だったので、惜しいなー!って思いました。
そういうのが日本の印刷は強いですよね。
まるさんのおっしゃってるグレースケールのは
スクリーンの「20作ヒロイン集」ですね、
それと「オードリー・ヘプバーン スタイル」もグレー系。
でも僕はグレー系も嫌いじゃないんですよ~。(^^;
むしろChristine Kidneyのみたいな黒ツブレの方が
細かな服のシワとかが見えなくなるので許せなくって…。
なんか、アメリカとかではパッキリ色が出てたら
ツブレてようが飛んでようがいいみたいなんですけど、
日本の印刷では、きちんと諧調が出てないとダメだそうです。
で、確かにChristine Kidneyのとはカブってますよね!
「いつも2人で」のは、まるさんもおっしゃるように、
明らかに見て違いがわかるほどに改善されてましたよね!
「尼僧物語」のはこちらはこちらで黒っぽくてイマイチかな?
この「尼僧物語」のはよく見る画像ですが、
「movie icon」のが綺麗な気がします。
でも裏焼きなんですよねー…。
「パリの恋人」のは、ほんともったいない!
モノクロ画像唯一の印刷上での失敗かもしれません。
で、確かに印刷は全体に綺麗ですよね!
カラーには不満もあるんですけど、
見ながら、“これがまるさんのおっしゃってたドイツの印刷なのかなー?”
なんてその美しさに感激してましたよ!
でもそれだけに表紙をはじめ、
写真選びの失敗みたいなのがかなりあって、ガッカリでしたよねー。
確かにそう考えると、
映画の友の「オードリイ・ヘップバーン全集」とかが
既に出版後40年以上経っているのに、
いまだオードリーの最高峰の写真集の1つであることを考えると、
あのレベルで現代の印刷技術で再生して欲しいものです。
で、他の★★★の写真集と同ランクにすると気の毒な気がしたんですけど、
★★★★の「妖精の詩」や「movie icon」に比べると
どうも一歩見劣りしてしまう…。
好印象ではあるのに、★★★の平凡写真集の仲間入りにしてしまって、
ホンとごめんなさい!って感じの今回の評価になりました。(^^;;;
で、僕は本来黒っぽくないはずの画像が黒ずんでるのは
好きじゃないんですよ~。
ちゃんとデザイナーさん、黒味を取らなきゃ!って思ってしまいました。
この写真集ではカラーでそれが顕著だったので、惜しいなー!って思いました。
そういうのが日本の印刷は強いですよね。
まるさんのおっしゃってるグレースケールのは
スクリーンの「20作ヒロイン集」ですね、
それと「オードリー・ヘプバーン スタイル」もグレー系。
でも僕はグレー系も嫌いじゃないんですよ~。(^^;
むしろChristine Kidneyのみたいな黒ツブレの方が
細かな服のシワとかが見えなくなるので許せなくって…。
なんか、アメリカとかではパッキリ色が出てたら
ツブレてようが飛んでようがいいみたいなんですけど、
日本の印刷では、きちんと諧調が出てないとダメだそうです。
で、確かにChristine Kidneyのとはカブってますよね!
「いつも2人で」のは、まるさんもおっしゃるように、
明らかに見て違いがわかるほどに改善されてましたよね!
「尼僧物語」のはこちらはこちらで黒っぽくてイマイチかな?
この「尼僧物語」のはよく見る画像ですが、
「movie icon」のが綺麗な気がします。
でも裏焼きなんですよねー…。
「パリの恋人」のは、ほんともったいない!
モノクロ画像唯一の印刷上での失敗かもしれません。
で、確かに印刷は全体に綺麗ですよね!
カラーには不満もあるんですけど、
見ながら、“これがまるさんのおっしゃってたドイツの印刷なのかなー?”
なんてその美しさに感激してましたよ!
でもそれだけに表紙をはじめ、
写真選びの失敗みたいなのがかなりあって、ガッカリでしたよねー。
確かにそう考えると、
映画の友の「オードリイ・ヘップバーン全集」とかが
既に出版後40年以上経っているのに、
いまだオードリーの最高峰の写真集の1つであることを考えると、
あのレベルで現代の印刷技術で再生して欲しいものです。
で、他の★★★の写真集と同ランクにすると気の毒な気がしたんですけど、
★★★★の「妖精の詩」や「movie icon」に比べると
どうも一歩見劣りしてしまう…。
好印象ではあるのに、★★★の平凡写真集の仲間入りにしてしまって、
ホンとごめんなさい!って感じの今回の評価になりました。(^^;;;
Posted by みつお at 2009年06月04日 14:54