2020年10月06日
「許されざる者」公開60周年記念、本当のプレスシート紹介!
あ、書いておくのを忘れてましたが、僕のもう一つのブログ「おしゃれ泥棒、オードリー・ヘップバーン!」で9月に“100.オードリーに関するデマ その10:オードリーはエラを気にしていた”と言う記事をアップしています。そちらもよろしければどうぞ。
あと、今日(午後1時から)「おしゃれ泥棒」、10日土曜の午後11時から「パリの恋人」がNHKBSプレミアムで放映されます。
今日は「許されざる者」が日本で公開されてからちょうど60周年になります!
60年前の1960年10月6日に東急・松竹チェーンの劇場で公開されました。
以前から今年は「許されざる者」記念の年なので、このプレスシートを公開日に紹介するのを年頭から考えていました。
でもその後病気で体調が悪くなって何度か入院したりしていましたので進められませんでしたが、なんとか記事を間に合わせられるように頑張りました!
ずっと温存してきた「許されざる者」プレスシートです!それではどうぞ!
同時公開かどうかは調べていないのですが、東京では松竹の「東京劇場」、東急の「新宿ミラノ座」「渋谷パンテオン」で、大阪では松竹の「なんば大劇場」となぜか東宝系の「ニューOS劇場」で封切られました。
「ニューOS劇場」を除いては全部1000席超えの今では日本に存在しない超大劇場(「なんば大劇場」もおそらく)。「東京劇場」は1700席、「新宿ミラノ座」は1500席超えという日本で最大規模の映画館でした。
「東京劇場」こと「東劇」は1975年に改築されてしまいましたが、その前の東劇の写真が見れるサイトがありましたので、紹介します。
「復興建築の世界 東京劇場」(すみません、管理人さんと連絡を取る方法が無いので、勝手にリンクを貼らせていただきました)
凄おおおーーい!外観も内装も圧倒されてしまいますね!「許されざる者」の東劇版パンフレットにも座席表が書かれていますが、同じ感じで3階席まであるので、この通りだったのだと思われます。
「許されざる者」ってリバイバルを1回もしていないので、1960年の初公開後、権利が残っていた1967年頃までしか劇場で見ることは出来なかったと思うので、今となっては劇場で見た人はほとんどいないと思うのですが、このような美麗で荘厳で豪華な巨大劇場で「許されざる者」を見れたなんて、本当に羨ましいですね!
他にもかつての「新宿ミラノ座」はこちら、「渋谷パンテオン」はこちらで紹介されていますが、どちらも往年の大劇場!って感じで、こんな劇場に映画を観に行くなんて、考えただけでもワクワクしますね!

昔はこのようなその都市でも1番の封切館で映画を観に行くのに、一番良い服を着て行ったというのがわかる気がします。
ただ、昔はいつでも劇場内に入れたので、一部の指定席を除いて席取り合戦も凄かったと思いますが。
それを記念して、今回はずっと温存していた「許されざる者」のプレスシートを紹介。
プレスシートって、映画の配給会社が公開前に劇場やマスコミなんかに宣伝してもらうために配る概要みたいなもの。
個人に配るチラシの親玉みたいな感じで、もっと早くから宣伝するためのもの。各社工夫を凝らしています。
この「許されざる者」プレスはサイズはなんというかですね、変形。折りたたんで342×242くらい。
しかも三つ折りなんですけど、それもまた開いたら変形折りされてます。
全部開いたら720×510くらい。B2に近い感じですね。
プレスシートってそれぞれでサイズとか形が一定していなくて、蒐集しても保管に困るのか、集めることにチラシやポスターに比べて人気がいまいち無いんです。
でもオードリーの物を色々集めているとわかることがあって、このユナイト配給作品はこういう変な変形折りが多いです。
「許されざる者」は娯楽の西部劇だからまだわかるんですけど、地味な「噂の二人」のプレスもこんな折り方してましたよね。サイズは違いますが、折り方は全く同じ。

「尼僧物語」「マイ・フェア・レディ」「暗くなるまで待って」のワーナーなんかは50年代からB3のミニポスタータイプで裏面にあれこれ印刷仕様。この仕様は70年代に入るとメインになってくるんですけどね。
20世紀フォックスの「おしゃれ泥棒」「いつも2人で」は横長冊子タイプでしたし、パラマウントは蛇腹折り・観音折りなどサイズも毎回バラバラ。
面白いのは、基本個人に渡すものでは無いためか、“このように宣伝してください”みたいなのがたまに直截的に書いてあることですかね。
他には宣伝コピーが何種類か載っているものや、印刷で使える映画のロゴ(清刷り。縦書き用・横書き用両方)が一緒にあったりするものもあります。
「許されざる者」に関しては冊子型の物がプレスシートと言われていたりしますが、そちらには個人向けの宣伝がバンバン入っていますので、正式なプレスシートではなく、そちらはタイアップのパンフレット。こちらが本物のプレスシートになります。
さて、現在ではオードリー作品としては完全に傍流扱いで全く影の薄い「許されざる者」ですが、公開当時は大作として期待されていましたし、実際に大ヒットもしました。1960年度の配給収入の第5位に入っています。
「許されざる者」はオードリーが女優としてチャレンジしていた「尼僧物語」「緑の館」の第2期の作品になりますね。
そのあとの「ティファニーで朝食を」「噂の二人」もチャレンジ作品なんですが、「ティファニーで朝食を」でオードリーはチャレンジしながらも自家薬籠中の物にしてしまっている、という離れ業をやってのけて見事に第2期との違いを決定づけていますよね。
この辺のお話は、別館の「おしゃれ泥棒、オードリー・ヘップバーン!」の方の「40.オードリーの時代分け その1」で。
実は前後の5作品(「緑の館」「尼僧物語」「許されざる者」「ティファニーで朝食を」「噂の二人」)の中で唯一日本で大ヒットしたのがこの「許されざる者」なのです。
「尼僧物語」と「ティファニーで朝食を」は水準ヒット、「緑の館」と「噂の二人」は大コケでした。
このチャレンジ・オードリーの時期は、ファンの求める清純なオードリーとロマンティック・コメディというものと、オードリーが演じている役柄に乖離があったんでしょうかね。
それでも1位を取り続けているのは凄いことですけど。

さて、「尼僧物語」「緑の館」「許されざる者」ってオードリーは立て続けに撮っているんですよね。「尼僧物語」が1958年1月〜6月、「緑の館」が58年7月〜10月くらい、「許されざる者」が59年1月〜4月末。
休みをあんまり取らずに仕事をしていた為か、1年の休業後に撮影に臨んだ「尼僧物語」でふっくらしていたオードリーは、「緑の館」「許されざる者」と撮影が進むにつれて段々に痩せてきますよね。
「許されざる者」後に再度妊娠しますけど、そのマタニティ時代のスナップを見てもお腹のショーンに栄養を取られているのか全然太ってないんですよね。そして「ティファニーで朝食を」で戻ってきたときはさらに痩せていたという…。
「尼僧物語」と「ティファニーで朝食を」ではオードリーの太さが全然違います。
さて、脱線ばかりですけど、このプレスシートのカラー面を大きく使ったイラストは、いろんなシーンの画像を元に広大な西部を背景にして描いてますね。
でも実際の映画ではこんなに広大な感じは無かった…。
それに貴重なカラーの部分を、こんなイラストで埋めずに、カラー写真を豊富に載せて欲しかったー。
「許されざる者」って現在は同じ写真ばかり使われることが多くて、珍しい写真を見ることが出来たら幸運が訪れるんじゃないかってくらい珍しい画像は見ること出来ません。これって撮影当時の映画雑誌でも集めないと無理なんじゃないでしょうか。
このプレスシートでも、期待したんですがまあ珍しいのは中面にあるレイチェルが兄を撃ったシーンの物くらいでしょうか…。あと、ピアノを弾くマティルダの傍らで銃を持つレイチェル。
表紙もイラストだし、イラスト要らんから、写真載っけて欲しいです。公開当時が一番珍しい画像を揃えられて自由に使えるのに…。
それにしてもこの表紙のバート・ランカスターがオードリーを引きずるシーン、サントラのジャケットやパンフレットの表紙などで写真も見れますけど、一体なんのシーンだったんでしょうね。映画にもありませんし、原作にもそんなシーンはないんですよね。これも撮影されたものの、カットされたシーンだったんでしょうか。なんやらわからんけど見てみたいなー。
さてさて解説やこぼれ話で興味深いところをいくつか紹介。
・映画雑誌の人気投票で決まって1位を獲得する人気最高のオードリー・ヘップバーンが初めて西部劇に主演。
・批評家たちもこの映画がジョン・ジューストン監督の代表的傑作で「シェーン」「大いなる西部」に匹敵する出来栄えと激賛。
・ロケ中にヘップバーンが落馬し重傷を負ったことはご記憶に新しいと思う。
・ヘップバーンは出産のため、この後しばらくは映画出演をしないことになっているので、これを最後に彼女の映画は当分見られないものと思われる。
・「大いなる西部」「騎兵隊」のサントラ・レコードが売れに売れたため、二度あることは三度あるとこの「許されざる者」のレコードにも空前の宣伝費がつぎ込まれている。
・「ローマの休日」はアメリカでは大ヒットと呼べる成績ではなかったが、日本ではご存知の通りめちゃくちゃな大ヒット。ヘップバーンはそれ以来第1位を独占。
中面では落馬で重傷を負ったオードリーのことが書かれています。
・「腰に近い4つの脊椎骨骨折。他に左足にひどい打撲。5週間は絶対安静で、完全に快癒するかは今の所申し上げられません。」と発表された。
・ロケ地デュランゴを立つ前にヘプバーンを痛みをこらえて撮影隊に手紙を書いた。「みなさん、ご迷惑をかけて本当にごめんなさい。私はきっと治ります。そしてもう一度あれをやる気でいます。」
ここでもしばらくオードリー映画は見れなくなるだろうと書かれています。でも実際にはこの映画が日本で公開された時には既に「ティファニーで朝食を」は撮影に入っており、その後にはすぐ「噂の二人」も撮影。約1年後にはもう「ティファニーで朝食を」が公開されていますよね。
なんか当時を知らない僕らでは、「尼僧物語」「許されざる者」「ティファニーで朝食を」「噂の二人」とスムースに公開されていったような感じですが、当時はしばらくオードリーの出演はないだろうと思われていたんですね。そういうことが知れるのが新鮮な驚きです。
あと、この映画では主演の二人が居なくても十分に大作として通用するキャスト、と書かれていますし、当時の双葉十三郎さんなどもキャストの厚さを褒めてたりしますけど、僕が初めて見た70年代後半では既にオードリーだけ、かろうじてバート・ランカスターを聞いたことあるという感じでしたね。
この「許されざる者」が観た後暗い気持ちになるのはその結末(兄を撃つ)もあるのですが、狂人のようなエイブが言っていたことが全部正しかった、ということにしたのも大きいですよね。
原作では、
エイブの息子がカイオワに殺されて村人もみんな死んだのを見ていた。ある時、白人の男の子がカイオワで育っていたと噂で聞いたエイブは自分の息子がまだ生きていると思い込み、誰も村人は相手にしないので、新しくこの土地にきたザカリー家の父に一緒に行くように頼んで、お人好しのザカリーが一緒に付いて行ったら全然エイブの息子ではなかった。その際に置き去りにされていたインディアンの女の子を拾って育てた、それがレイチェル。
となっているのですが、映画では
戦闘の最中に見つけたインディアンの女の子レイチェルを育て、エイブの息子が攫われた際にその女の子と交換してくれるように頼んだが、ザカリーは拒否した。
となっていて、だいぶ事情が違いますよね。そりゃ原作のようにしておかないとだいぶ後味悪いです。
だいたいレイチェルが優しそうで立派な兄を撃つ、というのも原作にはなくて、レイチェルの家族と思われる同類は早々に打たれて死んでますし、レイチェル自身もその冷酷な目付きに反発を覚えているくらいです。
原作ではカイオワ族はアメリカ・インディアンのいろんな部族の中でもかなり冷酷で残酷だ、と書かれていますね。
なんかアメリカ・インディアンに人種差別にならないように原作を改変したらこんな後味の悪いものが出来上がった、という感じですかね。
まあテレビのニュースでやっていましたが、「風と共に去りぬ」でも製作当時黒人差別にしないように黒人が虐げられているシーンなどは描かないようにしたら、今年は逆に「あんなに穏やかに描かれているのは事実と違う!」と言われて「人種差別だ!」と言われてしまうので、もうどうしていいかわかりませんよね。
次のオードリー作品の「ティファニーで朝食を」でも、現在はユニオシが「人種差別だ!」と声高に言われていますけど、公開当時の日本の雑誌とかを見ても日本人がユニオシを人種差別とは全然思ってないんですけどね。
アメリカ人が日本人をステレオタイプで描くのは当時のアメリカ映画にはつきものでしたし、「ティファニーで朝食を」も“そういうものだ”と思ってただけなんだと思います。
まあ日本人もアメリカ人(というか欧米人)を描く時に白人、ハンバーガー、金髪、青い目、陽気とステレオタイプで描いているものは山ほどあるでしょうしね。
僕もユニオシを人種差別だなんて全然思っていなくて、むしろ映画「ティファニーで朝食を」でまともなのってユニオシだけじゃね?って思っています。
主人公ふたりも娼婦とヒモですからねー。
でも黒澤明監督は「ティファニーで朝食を」のプロデューサーを会った時は完全無視したらしいです。やっぱり実際にアメリカで暮らしたりすると肌で感じるんでしょうかね?
最後に「許されざる者」のプレスシートに書いてあるキャッチコピーを書いておきます。
“征服されざる男!伝説に生きる情熱の乙女!大荒野に展開する雄渾の西部劇巨編!”
“語れぬ恋を胸に秘めて、悲しい因襲に泣く清純な乙女!だが激しい戦いのさ中、非情の掟は燃える荒野に消えて、力強い恋は美しい実を結ぶ!”
“「大いなる西部」「騎兵隊」二大ヒット作を放ったユナイトが、前二作を上廻るスケールと迫力で贈る興行価値最高の西部劇大スペクタクル!”
“殺到するインディアンの大群!迎え撃つ開拓者一家の愛と斗魂!凄惨な迫力に充ちた活劇シーン!”
だそうです。2つ目のはオードリーだけに焦点を当ててるんでしょうけど、説明臭いし、なんなの?と思いますけどね。
ちなみにオードリー作品にはそれぞれ僕が勝手に考えるイメージカラーというものがあるのですが、この「許されざる者」は何と言っても土埃舞う黄土色!それと大空の青です!
あと、今日(午後1時から)「おしゃれ泥棒」、10日土曜の午後11時から「パリの恋人」がNHKBSプレミアムで放映されます。

60年前の1960年10月6日に東急・松竹チェーンの劇場で公開されました。
以前から今年は「許されざる者」記念の年なので、このプレスシートを公開日に紹介するのを年頭から考えていました。
でもその後病気で体調が悪くなって何度か入院したりしていましたので進められませんでしたが、なんとか記事を間に合わせられるように頑張りました!
ずっと温存してきた「許されざる者」プレスシートです!それではどうぞ!
同時公開かどうかは調べていないのですが、東京では松竹の「東京劇場」、東急の「新宿ミラノ座」「渋谷パンテオン」で、大阪では松竹の「なんば大劇場」となぜか東宝系の「ニューOS劇場」で封切られました。
「ニューOS劇場」を除いては全部1000席超えの今では日本に存在しない超大劇場(「なんば大劇場」もおそらく)。「東京劇場」は1700席、「新宿ミラノ座」は1500席超えという日本で最大規模の映画館でした。
「東京劇場」こと「東劇」は1975年に改築されてしまいましたが、その前の東劇の写真が見れるサイトがありましたので、紹介します。
「復興建築の世界 東京劇場」(すみません、管理人さんと連絡を取る方法が無いので、勝手にリンクを貼らせていただきました)
凄おおおーーい!外観も内装も圧倒されてしまいますね!「許されざる者」の東劇版パンフレットにも座席表が書かれていますが、同じ感じで3階席まであるので、この通りだったのだと思われます。
「許されざる者」ってリバイバルを1回もしていないので、1960年の初公開後、権利が残っていた1967年頃までしか劇場で見ることは出来なかったと思うので、今となっては劇場で見た人はほとんどいないと思うのですが、このような美麗で荘厳で豪華な巨大劇場で「許されざる者」を見れたなんて、本当に羨ましいですね!
他にもかつての「新宿ミラノ座」はこちら、「渋谷パンテオン」はこちらで紹介されていますが、どちらも往年の大劇場!って感じで、こんな劇場に映画を観に行くなんて、考えただけでもワクワクしますね!

昔はこのようなその都市でも1番の封切館で映画を観に行くのに、一番良い服を着て行ったというのがわかる気がします。
ただ、昔はいつでも劇場内に入れたので、一部の指定席を除いて席取り合戦も凄かったと思いますが。
それを記念して、今回はずっと温存していた「許されざる者」のプレスシートを紹介。
プレスシートって、映画の配給会社が公開前に劇場やマスコミなんかに宣伝してもらうために配る概要みたいなもの。
個人に配るチラシの親玉みたいな感じで、もっと早くから宣伝するためのもの。各社工夫を凝らしています。
この「許されざる者」プレスはサイズはなんというかですね、変形。折りたたんで342×242くらい。
しかも三つ折りなんですけど、それもまた開いたら変形折りされてます。
全部開いたら720×510くらい。B2に近い感じですね。
プレスシートってそれぞれでサイズとか形が一定していなくて、蒐集しても保管に困るのか、集めることにチラシやポスターに比べて人気がいまいち無いんです。
でもオードリーの物を色々集めているとわかることがあって、このユナイト配給作品はこういう変な変形折りが多いです。
「許されざる者」は娯楽の西部劇だからまだわかるんですけど、地味な「噂の二人」のプレスもこんな折り方してましたよね。サイズは違いますが、折り方は全く同じ。

「尼僧物語」「マイ・フェア・レディ」「暗くなるまで待って」のワーナーなんかは50年代からB3のミニポスタータイプで裏面にあれこれ印刷仕様。この仕様は70年代に入るとメインになってくるんですけどね。
20世紀フォックスの「おしゃれ泥棒」「いつも2人で」は横長冊子タイプでしたし、パラマウントは蛇腹折り・観音折りなどサイズも毎回バラバラ。
面白いのは、基本個人に渡すものでは無いためか、“このように宣伝してください”みたいなのがたまに直截的に書いてあることですかね。
他には宣伝コピーが何種類か載っているものや、印刷で使える映画のロゴ(清刷り。縦書き用・横書き用両方)が一緒にあったりするものもあります。
「許されざる者」に関しては冊子型の物がプレスシートと言われていたりしますが、そちらには個人向けの宣伝がバンバン入っていますので、正式なプレスシートではなく、そちらはタイアップのパンフレット。こちらが本物のプレスシートになります。
さて、現在ではオードリー作品としては完全に傍流扱いで全く影の薄い「許されざる者」ですが、公開当時は大作として期待されていましたし、実際に大ヒットもしました。1960年度の配給収入の第5位に入っています。
「許されざる者」はオードリーが女優としてチャレンジしていた「尼僧物語」「緑の館」の第2期の作品になりますね。
そのあとの「ティファニーで朝食を」「噂の二人」もチャレンジ作品なんですが、「ティファニーで朝食を」でオードリーはチャレンジしながらも自家薬籠中の物にしてしまっている、という離れ業をやってのけて見事に第2期との違いを決定づけていますよね。
この辺のお話は、別館の「おしゃれ泥棒、オードリー・ヘップバーン!」の方の「40.オードリーの時代分け その1」で。
実は前後の5作品(「緑の館」「尼僧物語」「許されざる者」「ティファニーで朝食を」「噂の二人」)の中で唯一日本で大ヒットしたのがこの「許されざる者」なのです。
「尼僧物語」と「ティファニーで朝食を」は水準ヒット、「緑の館」と「噂の二人」は大コケでした。
このチャレンジ・オードリーの時期は、ファンの求める清純なオードリーとロマンティック・コメディというものと、オードリーが演じている役柄に乖離があったんでしょうかね。
それでも1位を取り続けているのは凄いことですけど。

さて、「尼僧物語」「緑の館」「許されざる者」ってオードリーは立て続けに撮っているんですよね。「尼僧物語」が1958年1月〜6月、「緑の館」が58年7月〜10月くらい、「許されざる者」が59年1月〜4月末。
休みをあんまり取らずに仕事をしていた為か、1年の休業後に撮影に臨んだ「尼僧物語」でふっくらしていたオードリーは、「緑の館」「許されざる者」と撮影が進むにつれて段々に痩せてきますよね。
「許されざる者」後に再度妊娠しますけど、そのマタニティ時代のスナップを見てもお腹のショーンに栄養を取られているのか全然太ってないんですよね。そして「ティファニーで朝食を」で戻ってきたときはさらに痩せていたという…。
「尼僧物語」と「ティファニーで朝食を」ではオードリーの太さが全然違います。
さて、脱線ばかりですけど、このプレスシートのカラー面を大きく使ったイラストは、いろんなシーンの画像を元に広大な西部を背景にして描いてますね。
でも実際の映画ではこんなに広大な感じは無かった…。
それに貴重なカラーの部分を、こんなイラストで埋めずに、カラー写真を豊富に載せて欲しかったー。
「許されざる者」って現在は同じ写真ばかり使われることが多くて、珍しい写真を見ることが出来たら幸運が訪れるんじゃないかってくらい珍しい画像は見ること出来ません。これって撮影当時の映画雑誌でも集めないと無理なんじゃないでしょうか。

表紙もイラストだし、イラスト要らんから、写真載っけて欲しいです。公開当時が一番珍しい画像を揃えられて自由に使えるのに…。
それにしてもこの表紙のバート・ランカスターがオードリーを引きずるシーン、サントラのジャケットやパンフレットの表紙などで写真も見れますけど、一体なんのシーンだったんでしょうね。映画にもありませんし、原作にもそんなシーンはないんですよね。これも撮影されたものの、カットされたシーンだったんでしょうか。なんやらわからんけど見てみたいなー。
さてさて解説やこぼれ話で興味深いところをいくつか紹介。
・映画雑誌の人気投票で決まって1位を獲得する人気最高のオードリー・ヘップバーンが初めて西部劇に主演。
・批評家たちもこの映画がジョン・ジューストン監督の代表的傑作で「シェーン」「大いなる西部」に匹敵する出来栄えと激賛。
・ロケ中にヘップバーンが落馬し重傷を負ったことはご記憶に新しいと思う。
・ヘップバーンは出産のため、この後しばらくは映画出演をしないことになっているので、これを最後に彼女の映画は当分見られないものと思われる。
・「大いなる西部」「騎兵隊」のサントラ・レコードが売れに売れたため、二度あることは三度あるとこの「許されざる者」のレコードにも空前の宣伝費がつぎ込まれている。
・「ローマの休日」はアメリカでは大ヒットと呼べる成績ではなかったが、日本ではご存知の通りめちゃくちゃな大ヒット。ヘップバーンはそれ以来第1位を独占。
中面では落馬で重傷を負ったオードリーのことが書かれています。
・「腰に近い4つの脊椎骨骨折。他に左足にひどい打撲。5週間は絶対安静で、完全に快癒するかは今の所申し上げられません。」と発表された。
・ロケ地デュランゴを立つ前にヘプバーンを痛みをこらえて撮影隊に手紙を書いた。「みなさん、ご迷惑をかけて本当にごめんなさい。私はきっと治ります。そしてもう一度あれをやる気でいます。」
ここでもしばらくオードリー映画は見れなくなるだろうと書かれています。でも実際にはこの映画が日本で公開された時には既に「ティファニーで朝食を」は撮影に入っており、その後にはすぐ「噂の二人」も撮影。約1年後にはもう「ティファニーで朝食を」が公開されていますよね。
なんか当時を知らない僕らでは、「尼僧物語」「許されざる者」「ティファニーで朝食を」「噂の二人」とスムースに公開されていったような感じですが、当時はしばらくオードリーの出演はないだろうと思われていたんですね。そういうことが知れるのが新鮮な驚きです。

この「許されざる者」が観た後暗い気持ちになるのはその結末(兄を撃つ)もあるのですが、狂人のようなエイブが言っていたことが全部正しかった、ということにしたのも大きいですよね。
原作では、
エイブの息子がカイオワに殺されて村人もみんな死んだのを見ていた。ある時、白人の男の子がカイオワで育っていたと噂で聞いたエイブは自分の息子がまだ生きていると思い込み、誰も村人は相手にしないので、新しくこの土地にきたザカリー家の父に一緒に行くように頼んで、お人好しのザカリーが一緒に付いて行ったら全然エイブの息子ではなかった。その際に置き去りにされていたインディアンの女の子を拾って育てた、それがレイチェル。
となっているのですが、映画では
戦闘の最中に見つけたインディアンの女の子レイチェルを育て、エイブの息子が攫われた際にその女の子と交換してくれるように頼んだが、ザカリーは拒否した。
となっていて、だいぶ事情が違いますよね。そりゃ原作のようにしておかないとだいぶ後味悪いです。
だいたいレイチェルが優しそうで立派な兄を撃つ、というのも原作にはなくて、レイチェルの家族と思われる同類は早々に打たれて死んでますし、レイチェル自身もその冷酷な目付きに反発を覚えているくらいです。
原作ではカイオワ族はアメリカ・インディアンのいろんな部族の中でもかなり冷酷で残酷だ、と書かれていますね。
なんかアメリカ・インディアンに人種差別にならないように原作を改変したらこんな後味の悪いものが出来上がった、という感じですかね。
まあテレビのニュースでやっていましたが、「風と共に去りぬ」でも製作当時黒人差別にしないように黒人が虐げられているシーンなどは描かないようにしたら、今年は逆に「あんなに穏やかに描かれているのは事実と違う!」と言われて「人種差別だ!」と言われてしまうので、もうどうしていいかわかりませんよね。

アメリカ人が日本人をステレオタイプで描くのは当時のアメリカ映画にはつきものでしたし、「ティファニーで朝食を」も“そういうものだ”と思ってただけなんだと思います。
まあ日本人もアメリカ人(というか欧米人)を描く時に白人、ハンバーガー、金髪、青い目、陽気とステレオタイプで描いているものは山ほどあるでしょうしね。
僕もユニオシを人種差別だなんて全然思っていなくて、むしろ映画「ティファニーで朝食を」でまともなのってユニオシだけじゃね?って思っています。
主人公ふたりも娼婦とヒモですからねー。
でも黒澤明監督は「ティファニーで朝食を」のプロデューサーを会った時は完全無視したらしいです。やっぱり実際にアメリカで暮らしたりすると肌で感じるんでしょうかね?
最後に「許されざる者」のプレスシートに書いてあるキャッチコピーを書いておきます。
“征服されざる男!伝説に生きる情熱の乙女!大荒野に展開する雄渾の西部劇巨編!”
“語れぬ恋を胸に秘めて、悲しい因襲に泣く清純な乙女!だが激しい戦いのさ中、非情の掟は燃える荒野に消えて、力強い恋は美しい実を結ぶ!”
“「大いなる西部」「騎兵隊」二大ヒット作を放ったユナイトが、前二作を上廻るスケールと迫力で贈る興行価値最高の西部劇大スペクタクル!”
“殺到するインディアンの大群!迎え撃つ開拓者一家の愛と斗魂!凄惨な迫力に充ちた活劇シーン!”
だそうです。2つ目のはオードリーだけに焦点を当ててるんでしょうけど、説明臭いし、なんなの?と思いますけどね。
ちなみにオードリー作品にはそれぞれ僕が勝手に考えるイメージカラーというものがあるのですが、この「許されざる者」は何と言っても土埃舞う黄土色!それと大空の青です!
2020年04月25日
オードリー・ヘプバーン 1959年に来日予定の記事

今回はそんな記事を紹介。
見出しは “五月初旬に来日予定のオードリイ”となっています。
短い記事なのに、重要な事柄が4つも載っています。
1つめは “オードリイ・ヘプバアンは落馬事故の負傷が癒って「許されざる者」の撮影を再開した”ということ。
「許されざる者」は今年公開60周年ですが、撮影は1959年1月〜4月。オードリーは1月に落馬して脊椎骨折をしてしばらく撮影から離れています。やっと戻ってきたのは3月。これは3月の記事だということがわかりますね。
2つめは“次回作品としてアルフレッド・ヒッチコックの「判事に保釈なし」に出演することになっている”ということ。
「判事に保釈なし」はオードリーが断った作品の中でも「家族の肖像」と並んで有名なもの。オードリーの伝記の全てに書かれています。
でもヒッチコックが原作にないレイプシーンを入れてしまったことで、オードリー側(オードリー本人か、エージェントかは不明)が契約まで済ませていた出演をキャンセルしてしまいました。
ヒッチコックはめっちゃ怒ったらしいですね。怒り過ぎて映画の製作自体を取りやめてしまいます。
後年、オードリーの最後のパートナーのロバート・ウォルダーズにもインタビューして書き上げたバリー・パリスの伝記では、オードリーはヒッチコック映画がそんなに好きではなかったと書かれています。ちょっとシニカル過ぎるんだそうです。
確かに女性の扱いがひどいという批評はよく見かけますね。「鳥」とか。そして現実ではヒッチコックが相手にされない、ブロンド美女を映画の中で陵辱するのが好き、という変わった嗜好の持ち主である、ということも。
もしオードリーが「判事に保釈なし」に出演していたら、オードリーの髪もブロンドに染めさせるつもりだったとか書かれていますね。
「判事に保釈なし」の脚本は凄い出来栄えだったとチャールズ・ハイアムの伝記で書かれています。でもやはり後年、ロバート・ウォルダーズがオードリーに「判事に保釈なし」のことを尋ねたら、そんな話があったことさえ覚えてなかった、とバリー・パリスの伝記に書かれていました。
撮影した映画でも、プレミアの後では見返さないオードリーですから、ましてや撮影すらしなかった作品なんて…ですよね。
でも、オードリーにインタビューしただのと偽って “オードリー公認の伝記”というデマで売ったダイアナ・メイチックの自称:伝記のトンデモ本では「脚本を忘れられないわ!」と言ったことになっています。
また調べもしないでメイチックをベースに書かれた本があります。「幻に終わった傑作映画たち」という本です。最低ですね。
内容はここで無料で読めます。
3つめが “ヘプバアンと夫君のメル・ファラァ監督は「緑の館」公開の挨拶を兼ねて五月初旬初来日する模様”という部分。
オードリーは1983年まで結局来日しませんでしたが、ここで実は「緑の館」宣伝のために来日予定があったということがわかります。
オードリー作品は次々大ヒットを飛ばしていた日本ですから、「緑の館」もオードリーが来日すれば大ヒット間違いなし!だとメル・ファーラーも思ったんでしょうね。
また実際にオードリーが来日していたらヒットしていたかもしれませんが、オードリーは「許されざる者」撮影終了後の5月に流産、そしてまた妊娠となったので、全ての予定をキャンセル。当然日本行きも無くなりました。
そして4つめが “二人の来日は日本ロケ予定映画「神々の嫡子」ロケ下検分を兼ねている”ということ。
「神々の嫡子」って映画を撮ろうとしていたんですね。これは「緑の館」が成功したら、メル・ファーラーがまたオードリー主演で撮ろうと考えていた作品なのか、それともオードリーは関係ないのか…。
そこまではわかりませんが、この前後は本当に日本を舞台にした映画が多いですね。「蝶々夫人」「サヨナラ」「八月十五日の茶屋」「青い目の蝶々さん」など。
それらは今見ると滑稽なシーンとかもあって、人によっては差別だの何だのと異常に騒ぐ人もいるでしょうが、当時の日本の雑誌とかを見ても、決してアメリカも日本も日本を差別的に扱おうとは考えていないことがわかります。まあアメリカ人の考えたカリフォルニア・ロールみたいなものだと考える心の余裕があれば、腹も立たないです。
さてこれは2018年に東京のJR東日本で講演した際にも持って行った切り抜きです。切り抜いた後本体は捨ててしまったので、雑誌名、何年何月号かハッキリはわかりません。
でも記事の内容から、大体どれくらいの号かはわかります。「緑の館」公開に合わせて来日、となると1959年5月の日本公開以前、ここに載っているオードリーの写真は「許されざる者」撮影中のスナップ写真でオードリーは回復したということなので1959年3月〜4月。
となると、“オードリイ・ヘプバアン”という表記からも「スクリーン」の1959年5月号(3月発売)か6月号(4月発売)じゃないかと思われます。
「映画の友」の当時のオードリーの表記は“オードリイ・ヘップバーン”ですからね。
この時は実現しなかったオードリーの来日、「おしゃれ泥棒」だったかの時にもう一度オードリーを呼ぼうという試みがあったようですが、そちらも当代随一の大スターのオードリーを呼ぶとなると、費用がかかり過ぎるということでボツになったそうです。
50年代、60年代に一応来日の計画があったということですが、日本でのオードリー人気は衰えず、71年には「エクスラン・ヴァリーエ」、82年には「銀座リザ」と日本だけのためにCMに出演してくれて、日本へのお礼を兼ねてくれていましたよね。
「エクスラン・ヴァリーエ」の撮影時にも “日本にもいつか行きたい” と言ってくれていたようです。
2019年10月18日
「戦争と平和」「許されざる者」サントラCD再発売
サントラ専門店のARK SOUNDTRACK SQUAREさんから、「戦争と平和」「許されざる者」のフランス版サントラCD発売情報が入ってきました。
リンクはこちら→「戦争と平和」「許されざる者」
内容を見たところ、今までのものと全く同じで、ボーナストラックの追加やリマスターのような要素は無いようです。さらにはCD-ROMではなく、CD-Rかもしれないとのこと。
「戦争と平和」は今までのものはかなり音質が悪いので、リマスターされてたり音源が発見されたのなら嬉しいのですけど、今回はそういうのは無さそうなので、特に買う意味が見当たりませんが、今まで持ってない方で欲しければ、というところですね。
なお、昨年には「許されざる者」の別バージョンのサントラCDも発売されていたようです。
タワーレコードで売っています。リンクはこちら
ロバート・ミッチャム主演の「メキシコの暴れん坊」という作品とのカップリングみたいです。
こちらも今まで通りの内容で、特にボーナス・トラックなどは無いようです。
2017年10月15日
オリジナル・サウンドトラック「麗しのサブリナ/許されざる者」
写真展 “オードリー・ヘプバーン 〜今よみがえる、永遠の妖精〜”
※寝ても覚めても。さんの情報で、東京でも開催される事がわかりました。
・大丸京都店 <ファッション編120点のみ>(終了)
・大丸心斎橋店 <映画編120点のみ>(終了)
・松坂屋名古屋店 <240点の中から抜粋>(間もなく開始!)
期間:2017年10月18日(水)~11月6日(月)
場所:南館8階マツザカヤホール
・日本橋三越本店 <240点が一挙に展示>
期間:2018年1月10日(水)~1月22日(月)
場所:新館7階催物会場
・大丸札幌店 <240点の中から抜粋>
期間:2018年3月 ※開催日未定
場所:7階ホール
長い間ほったらかしですみません。m(_ _;)m
この間に“午前十時の映画祭8”で「おしゃれ泥棒」を2回観てきましたし、オードリーの写真展で京都大丸と心斎橋大丸にも行ってきました。
「おしゃれ泥棒」は凄かったですねー!2回見に行ったどちらもでお客さんはいっぱい入ってました!
こんなにもオードリーが未だに愛されている事に感激!です。
どちらも面白いシーンでは笑い声が起こって、“映画館で観てる!”と嬉しくなりました!
大丸京都店でオードリーの写真展&エマ・ファーラーのトークショーに行った件は、もうひとつのブログ“おしゃれ泥棒 オードリー・ヘップバーン!”の方で書きましたので、そちらも併せて読んでいただけると嬉しいです。
さらにその間にも写真展で手に入れた新しい写真集や、新しいサントラCDが連続で3枚届きましたので、まずはサントラからパパパッと届いた順に紹介していきたいと思います。
今回は最初に届いたこちら。「麗しのサブリナ/許されざる者」ボーナストラック「ローマの休日」というものですが…
これはアカンやつ!!!
色々とアカンところがあるのですが…。
まず、各音源の出元がはっきりしないこと!発売前からとっても怪しかったのですが、届いてさらにハッキリ。
まず “ラ・ヴィアン・ローズ” のオードリーの歌う物が収録されているのですが、これがハンフリー・ボガートのセリフも車の雑音も入っているという映画そのままの音。
パラマウントの許可は取れているのでしょうか?
そして最後に「ローマの休日」のテーマのボーナス・トラックが収録されているのですが、これは完全に英国のロイヤル・フィルハーモニーが演奏した2013年の物。
もちろん著作権も切れていませんが、これが明らかに許可を取っていません。
というのも、クレジットを見ると、作曲家のジョルジュ・オーリックが指揮をした1953年のものだといういい加減な表記で載っているから。
これでもう完全にアウト!ですね。

これがハッキリロイヤル・フィルの演奏だとわかるのは、「ローマの休日」オープニングそのままではなくロイヤル・フィルでアレンジされているから。
そのアレンジがあるのに、“1953年の演奏です” は通用しませんぜ。明らかにパクり。
これ、日本のキングレコードが輸入・販売しようとしていたので、発売前に著作権について問い合わせてみました。
そしたら丁寧にキング・レコードさんから返事が届きましたが、おおもとのサウンドトラックファクトリーという所に直接キング・レコードさんから著作権と権利元に関して問い合わせてくださったみたいなのですが、なんと!返事が来なかったそうです。
というわけで明らかにこれはわかってやってるというクロですね。
権利元がハッキリしないため、キング・レコードさんはこのCDに関して輸入・販売を見送りました。
今回の発売元がサウンドトラックファクトリーで、itunesやアマゾンでこれらの権利元に許可を取っているのかわからないものが出ていますが、それらの発売元はJBプロダクション。調べるとドイツの会社になってますが、アマゾンでの「ローマの休日」や「麗しのサブリナ」の“ラ・ヴィアン・ローズ” にはJB プロダクション CHという表記がありますから、思いっきり中国が絡んでますね。
こうなると、もう「麗しのサブリナ」も「許されざる者」も本当の権利元はどこやねん!という話になってきますね。
何もかもが信用出来なくなってきます。
結局「麗しのサブリナ」はこちら、「許されざる者」はこちらのパクリでしかないのではないか?という疑問が起こります。
16ページのライナーノートというのも楽しみでしたが、これも届いてみるとどうってことのない画像が適当に載っているだけで、ここで紹介したい物は何もありません。
というわけで、このCDに関しては全く、全然、ちっともオススメできません!
ほぼ100%著作権侵害CD。
…ただ、「麗しのサブリナ」や「許されざる者」のCDを買い逃した方にはこれしかないかも…。
オススメ度:なし!最悪。
ついでに言わせてもらうと、「麗しのサブリナ」のイメージカラーは赤じゃありませんよ!
金儲けだけのために作られた、オードリーに対して愛などまるで無いCD。.
↓パクリもの
↓本物
※寝ても覚めても。さんの情報で、東京でも開催される事がわかりました。
・松坂屋名古屋店 <240点の中から抜粋>(間もなく開始!)
期間:2017年10月18日(水)~11月6日(月)
場所:南館8階マツザカヤホール
・日本橋三越本店 <240点が一挙に展示>
期間:2018年1月10日(水)~1月22日(月)
場所:新館7階催物会場
・大丸札幌店 <240点の中から抜粋>
期間:2018年3月 ※開催日未定
場所:7階ホール
長い間ほったらかしですみません。m(_ _;)m
この間に“午前十時の映画祭8”で「おしゃれ泥棒」を2回観てきましたし、オードリーの写真展で京都大丸と心斎橋大丸にも行ってきました。
「おしゃれ泥棒」は凄かったですねー!2回見に行ったどちらもでお客さんはいっぱい入ってました!
こんなにもオードリーが未だに愛されている事に感激!です。
どちらも面白いシーンでは笑い声が起こって、“映画館で観てる!”と嬉しくなりました!
大丸京都店でオードリーの写真展&エマ・ファーラーのトークショーに行った件は、もうひとつのブログ“おしゃれ泥棒 オードリー・ヘップバーン!”の方で書きましたので、そちらも併せて読んでいただけると嬉しいです。
さらにその間にも写真展で手に入れた新しい写真集や、新しいサントラCDが連続で3枚届きましたので、まずはサントラからパパパッと届いた順に紹介していきたいと思います。

これはアカンやつ!!!
色々とアカンところがあるのですが…。
まず、各音源の出元がはっきりしないこと!発売前からとっても怪しかったのですが、届いてさらにハッキリ。
まず “ラ・ヴィアン・ローズ” のオードリーの歌う物が収録されているのですが、これがハンフリー・ボガートのセリフも車の雑音も入っているという映画そのままの音。
パラマウントの許可は取れているのでしょうか?
そして最後に「ローマの休日」のテーマのボーナス・トラックが収録されているのですが、これは完全に英国のロイヤル・フィルハーモニーが演奏した2013年の物。
もちろん著作権も切れていませんが、これが明らかに許可を取っていません。
というのも、クレジットを見ると、作曲家のジョルジュ・オーリックが指揮をした1953年のものだといういい加減な表記で載っているから。
これでもう完全にアウト!ですね。

これがハッキリロイヤル・フィルの演奏だとわかるのは、「ローマの休日」オープニングそのままではなくロイヤル・フィルでアレンジされているから。
そのアレンジがあるのに、“1953年の演奏です” は通用しませんぜ。明らかにパクり。
これ、日本のキングレコードが輸入・販売しようとしていたので、発売前に著作権について問い合わせてみました。
そしたら丁寧にキング・レコードさんから返事が届きましたが、おおもとのサウンドトラックファクトリーという所に直接キング・レコードさんから著作権と権利元に関して問い合わせてくださったみたいなのですが、なんと!返事が来なかったそうです。
というわけで明らかにこれはわかってやってるというクロですね。
権利元がハッキリしないため、キング・レコードさんはこのCDに関して輸入・販売を見送りました。
今回の発売元がサウンドトラックファクトリーで、itunesやアマゾンでこれらの権利元に許可を取っているのかわからないものが出ていますが、それらの発売元はJBプロダクション。調べるとドイツの会社になってますが、アマゾンでの「ローマの休日」や「麗しのサブリナ」の“ラ・ヴィアン・ローズ” にはJB プロダクション CHという表記がありますから、思いっきり中国が絡んでますね。
こうなると、もう「麗しのサブリナ」も「許されざる者」も本当の権利元はどこやねん!という話になってきますね。
何もかもが信用出来なくなってきます。
結局「麗しのサブリナ」はこちら、「許されざる者」はこちらのパクリでしかないのではないか?という疑問が起こります。
16ページのライナーノートというのも楽しみでしたが、これも届いてみるとどうってことのない画像が適当に載っているだけで、ここで紹介したい物は何もありません。
というわけで、このCDに関しては全く、全然、ちっともオススメできません!
ほぼ100%著作権侵害CD。
…ただ、「麗しのサブリナ」や「許されざる者」のCDを買い逃した方にはこれしかないかも…。
オススメ度:なし!最悪。
ついでに言わせてもらうと、「麗しのサブリナ」のイメージカラーは赤じゃありませんよ!
金儲けだけのために作られた、オードリーに対して愛などまるで無いCD。.
↓パクリもの
↓本物
2017年08月17日
「麗しのサブリナ/許されざる者」新しいサントラが発売!ですが…
「午前十時の映画祭8」オードリー特集始まっています!全国同時公開中!「おしゃれ泥棒」が目玉作品です!
★上映期間
2017/08/05(土)~2017/08/11(金)1週上映「ローマの休日」(終了)
2017/08/12(土)~2017/08/18(金)1週上映「麗しのサブリナ」(明日最終日)
2017/08/19(土)~2017/08/25(金)1週上映「昼下りの情事」(明後日から)
2017/08/26(土)~2017/09/08(金)2週上映
「おしゃれ泥棒」
新情報です!
「麗しのサブリナ」と「許されざる者」がカップリングで新しいサントラが出るそうです!さらに「ローマの休日」のテーマ付き!
…と、これは全くの新盤か!?と喜んだのですが、どうやらそうではないみたい…。
今までの「麗しのサブリナ」と「許されざる者」のサントラをカップリングしただけのようです。
それプラス「麗しのサブリナ」の“バラ色の人生ヴォーカルbyオードリー・ヘプバーン”になってますけど、どゆこと?
販売元のサイトを見ると「バラ色の人生」のタイムは2:09になってますけど、オードリーが歌うシーンはそんなにない。
ただし、今アマゾンやitunesで売ってる「麗しのサブリナ」の映像からモロパクリしたデジタル・ミュージックは、ボガードとの歌う前の会話などを含めて2:09。
これって…。
さらに言うと「ローマの休日」も実際の映画では1分半くらいですが、ここに収録される予定のものは3:01。
これはリチャード・バーナス指揮、ロイヤルフィル演奏のものでは…!?
100歩譲って「麗しのサブリナ」や「許されざる者」は50年以上経っているので、国によっては著作権が切れているかもしれない。
でもロイヤルフィルの演奏は2013年発売のものだから、著作権切れてないと思いますけど〜!!
こんな著作権侵害CDみたいなものがあっていいのでしょうか?
元々「麗しのサブリナ」の“バラ色の人生”のデジタルミュージックや「ローマの休日」のロイヤルフィルのデジタルミュージックはどこかの国が無断でパクって出していたみたいですけど、天下のキングレコードさんが誤ってそちらから権利を買ってしまったのでしょうか!?
ムムム…。これは喜んでいいのかどうか微妙な発売ですね。
なんか16pブックレットがついてくるそうなので、そちらは期待していいのかな??
ちなみに詳細はこちら。
既にアマゾンでは取り扱いが始まっているようです。
キングレコードさん…大丈夫??
★上映期間
2017/08/12(土)~2017/08/18(金)1週上映「麗しのサブリナ」(明日最終日)
2017/08/19(土)~2017/08/25(金)1週上映「昼下りの情事」(明後日から)
2017/08/26(土)~2017/09/08(金)2週上映
「おしゃれ泥棒」
新情報です!
「麗しのサブリナ」と「許されざる者」がカップリングで新しいサントラが出るそうです!さらに「ローマの休日」のテーマ付き!
…と、これは全くの新盤か!?と喜んだのですが、どうやらそうではないみたい…。
今までの「麗しのサブリナ」と「許されざる者」のサントラをカップリングしただけのようです。
それプラス「麗しのサブリナ」の“バラ色の人生ヴォーカルbyオードリー・ヘプバーン”になってますけど、どゆこと?
販売元のサイトを見ると「バラ色の人生」のタイムは2:09になってますけど、オードリーが歌うシーンはそんなにない。
ただし、今アマゾンやitunesで売ってる「麗しのサブリナ」の映像からモロパクリしたデジタル・ミュージックは、ボガードとの歌う前の会話などを含めて2:09。
これって…。
さらに言うと「ローマの休日」も実際の映画では1分半くらいですが、ここに収録される予定のものは3:01。
これはリチャード・バーナス指揮、ロイヤルフィル演奏のものでは…!?
100歩譲って「麗しのサブリナ」や「許されざる者」は50年以上経っているので、国によっては著作権が切れているかもしれない。
でもロイヤルフィルの演奏は2013年発売のものだから、著作権切れてないと思いますけど〜!!
こんな著作権侵害CDみたいなものがあっていいのでしょうか?
元々「麗しのサブリナ」の“バラ色の人生”のデジタルミュージックや「ローマの休日」のロイヤルフィルのデジタルミュージックはどこかの国が無断でパクって出していたみたいですけど、天下のキングレコードさんが誤ってそちらから権利を買ってしまったのでしょうか!?
ムムム…。これは喜んでいいのかどうか微妙な発売ですね。
なんか16pブックレットがついてくるそうなので、そちらは期待していいのかな??
ちなみに詳細はこちら。
既にアマゾンでは取り扱いが始まっているようです。
キングレコードさん…大丈夫??
2011年01月29日
「許されざる者」オリジナル・サウンドトラック 2007年新盤
1月20日はオードリーの命日でしたね。オードリーがいなくなって、もう18年が経ちました…。
このあいだ、先に2010年盤のサントラを紹介してしまったので、これもやっちゃいましょう。
こちらは2007年に発売された「許されざる者」のオリジナル・サウンドトラックCD。世界限定1500枚の発売でした。
発売元は「緑の館」や「暗くなるまで待って」を出したFSM。…なんですが、それらの“ほとんどの曲が入っている”サントラに比べると、新たな音源を捜したわけでもなく、過去にレコードとして出ていた音源をそのままCDにして売り出しました、って感じ。
全然ちから入ってません。
3枚組みですけど、「許されざる者」だけじゃあなくって、他に「影を投げる(日本未公開・TV放映のみ)」「騎兵隊」「ガンファイトへの招待」「新・荒野の七人/馬上の決闘」が一緒くたに入ったもの。
「THE UNFORGIVEN / Classic Western Scores From United Artists」ってCD名で売ってますから、「許されざる者」が一応メインの扱いなんですが、それによる+αは何もないですね。
サントラLPとして公開当時発売されたものと同じ14曲入りです。
ライナーノートにはLPジャケットをそのまま写しただけの粒子の粗いカラー写真。それ以外ではお決まりの柵にもたれるオードリー(バート・ランカスター、カットされてます。)はいいとして、それ以外はオーディ・マーフィの画像が。ん?と思ったら、CDが入るところの中から見える部分もオーディ・マーフィ!
えーっ!バート・ランカスターの立場は??
主演二人を差し置いて、なぜか一番目立ってるオーディ・マーフィなのでした。
音質は94年に出たTSUNAMI社のものよりは格段に良くなってますが、「緑の館」とかよりは音質悪いです。2010年に発売になった物もおんなじ感じで、おそらく同じマスターを使ったのだろうと思います。07年のと10年のとに特段の差はありません。
なお、こちらの07年盤のものは既に入手が難しく、プレミア価格になっていたりするので、「許されざる者」だけなら2010年盤の方の入手をオススメします。
こちらは2007年に発売された「許されざる者」のオリジナル・サウンドトラックCD。世界限定1500枚の発売でした。
発売元は「緑の館」や「暗くなるまで待って」を出したFSM。…なんですが、それらの“ほとんどの曲が入っている”サントラに比べると、新たな音源を捜したわけでもなく、過去にレコードとして出ていた音源をそのままCDにして売り出しました、って感じ。
全然ちから入ってません。
「THE UNFORGIVEN / Classic Western Scores From United Artists」ってCD名で売ってますから、「許されざる者」が一応メインの扱いなんですが、それによる+αは何もないですね。
サントラLPとして公開当時発売されたものと同じ14曲入りです。
えーっ!バート・ランカスターの立場は??
主演二人を差し置いて、なぜか一番目立ってるオーディ・マーフィなのでした。
なお、こちらの07年盤のものは既に入手が難しく、プレミア価格になっていたりするので、「許されざる者」だけなら2010年盤の方の入手をオススメします。
2011年01月14日
「許されざる者」オリジナル・サウンドトラック 2010年新盤
“午前十時の映画祭”、いよいよ2月から始まりますよ!2月の予定は
★青の50本 「シャレード」「麗しのサブリナ」
MOVIXさいたま、TOHOシネマズ市川コルトンプラザ
★赤の50本 「ローマの休日」「昼下りの情事」
TOHOシネマズ ひたちなか、MOVIX伊勢崎
です。お近くの方はぜひ劇場でオードリーを観てくださいね~!(^-^
これは、2010年に発売になったばかりの「許されざる者」のオリジナル・サウンドトラックCDです。
カーク・ダグラス主演の「大西部への道」とカップリング。世界限定1000枚。
作曲者はもちろんディミトリ・ティオムキン。
発売元はサントラとしては不満がいっぱいの出来だった「噂の二人」と同じKRITZERLAND。
「許されざる者」新盤と言えば、2007年に他の西部劇4作と一緒に3枚組みで発売されたFSM発売のサントラCDもありますよね。って、そっちはまだ紹介してなかったですね。(^^;;;
これで「許されざる者」は94年ごろにTSUNAMI社から出たCDと併せて3種類もサントラが出たことになります。
で、3回もCDで出て、そのたびに新しい何物かが付け加えられているのかというと、全然そんなことはなくて、映画公開当時発売されていたサントラLPと内容は全く一緒。全部14曲。
この10年くらいで発売されている「尼僧物語」「緑の館」「おしゃれ泥棒」「暗くなるまで待って」といったサントラCDが、映画で使用した曲を完全網羅してたりボツバージョンなんかを収録して、CDならではの収録時間の多さを最大限に活かしているのとはえらい違い!
「許されざる者」だけだと31分くらいしかないので、最近の2枚は他作品とのカップリングにされてます。
この作品って、ティオムキンの音楽素材が残ってないんでしょうかね…。
さて音ですが、TSUNAMI社のに比べるとかなり改善。カサカサしていた音に、深みと広がりが加わっています。
細かい音や動きまで聞こえるので、今まで“ター・ター・ラー・ター・ターン”だと思っていた所が、“タタ・ラタ・タタ・ラタ・ターン”だったというのもわかりました。
ライナーノートは12p。ページ数では6ページずつで分け合っているのですが、表紙とビデオジャケットでも使われたありきたりの画像がカラーなだけで、あとはモノクロ。そのモノクロもありふれたもの。
「許されざる者」ってよっぽど画像がないんでしょうか…。
「大西部への道」がオールカラー画像なのに比べて、なんか負けてる感が…。(^^;
それに、ライナーノートの表紙は「許されざる者」ですけど、ケースの裏側もCDを収める部分の中から見える部分も「大西部への道」に取られてます…。
ということで、なんか画像的にはガッカリなんですが、FSM盤が既に入手が難しいので、新盤は未入手の人には嬉しいお知らせですね。(^-^
ジャケットの写真はLPと同じ構図ですが、画像は新たにポジから印刷したみたいで、画質は綺麗です。
入手はタワーレコードや、アメリカのアマゾンで可能です。
★青の50本 「シャレード」「麗しのサブリナ」
MOVIXさいたま、TOHOシネマズ市川コルトンプラザ
★赤の50本 「ローマの休日」「昼下りの情事」
TOHOシネマズ ひたちなか、MOVIX伊勢崎
です。お近くの方はぜひ劇場でオードリーを観てくださいね~!(^-^
カーク・ダグラス主演の「大西部への道」とカップリング。世界限定1000枚。
作曲者はもちろんディミトリ・ティオムキン。
発売元はサントラとしては不満がいっぱいの出来だった「噂の二人」と同じKRITZERLAND。
「許されざる者」新盤と言えば、2007年に他の西部劇4作と一緒に3枚組みで発売されたFSM発売のサントラCDもありますよね。って、そっちはまだ紹介してなかったですね。(^^;;;
で、3回もCDで出て、そのたびに新しい何物かが付け加えられているのかというと、全然そんなことはなくて、映画公開当時発売されていたサントラLPと内容は全く一緒。全部14曲。
この10年くらいで発売されている「尼僧物語」「緑の館」「おしゃれ泥棒」「暗くなるまで待って」といったサントラCDが、映画で使用した曲を完全網羅してたりボツバージョンなんかを収録して、CDならではの収録時間の多さを最大限に活かしているのとはえらい違い!
この作品って、ティオムキンの音楽素材が残ってないんでしょうかね…。
さて音ですが、TSUNAMI社のに比べるとかなり改善。カサカサしていた音に、深みと広がりが加わっています。
細かい音や動きまで聞こえるので、今まで“ター・ター・ラー・ター・ターン”だと思っていた所が、“タタ・ラタ・タタ・ラタ・ターン”だったというのもわかりました。
「許されざる者」ってよっぽど画像がないんでしょうか…。
「大西部への道」がオールカラー画像なのに比べて、なんか負けてる感が…。(^^;
それに、ライナーノートの表紙は「許されざる者」ですけど、ケースの裏側もCDを収める部分の中から見える部分も「大西部への道」に取られてます…。
ということで、なんか画像的にはガッカリなんですが、FSM盤が既に入手が難しいので、新盤は未入手の人には嬉しいお知らせですね。(^-^
ジャケットの写真はLPと同じ構図ですが、画像は新たにポジから印刷したみたいで、画質は綺麗です。
入手はタワーレコードや、アメリカのアマゾンで可能です。
2009年03月15日
「許されざる者」60年初公開時 タイアップパンフレット(?)

僕も手に入れるまでは巷の情報で冊子型プレスだと信じていましたが、手に入れると中身は個人向け広告が満載で、プレスシートではないことが判明!
こういうのをプレス扱いする人がいるようですが、映画関係のグッズを売るお店に訊くと、“プレスシート”という本来の目的上、広告が入ったものは本当はプレスではないそうです。
ま、そうですよね。僕はまだ持ってませんけど、「許されざる者」には畳むとB5サイズという本物のプレスシートがちゃんと別に存在していますしね。もちろんそちらには広告はいっさい無し!みたいです。そちらも欲しいな~。
中身の文章は、各パンフレットで載っている内容と同じで、新鮮味はないのですが、ど真ん中には見開きでカラーページもあるし、まあいいんじゃないでしょうか。紙はしっかりしてるし。
といっても、カラーでのオードリーは「映画の友 オードリイ・ヘップバーン全集」で見れたものだけで、僕にとっての新味はないんですけど。(^^;
でも、「許されざる者」って、公開当時から画像って少ないですねー。ここで見れる珍しいものも、“重傷を負ったオードリー”という記事の中にある、小さなスナップ2枚だけ。う〜ん、残念!
きっと「許されざる者」で珍しい画像を見たいと思ったら、製作当時の雑誌を当たるしかないんだろなーと思います。
さて、このパンフの珍しいところは、くりぬきを使った作りになっていること!
まずはこの表紙の赤地のオードリーとバート・ランカスターの顔の画像があるところは、実はくりぬかれて、下の赤い紙に印刷した部分が見えてるんですよ!
表紙をめくると、そこにはこの二人の画像の下に解説が書いてあります。
さらにその赤い紙は折りたたんであって、それをめくるとまたまたくりぬきにバート・ランカスターとオーディ・マーフィの画像が見える仕組み。その部分は裏から見ると、キャスト・スタッフが見えるようになってます。
…でも、確かに手に取ると最初は“おおっ!”と思いますけど、実はあんまり効果的な使われ方でもないかも(笑)。普通にめくっても見えるものだけだしね。
裏表紙には公開を控えているユナイト映画の宣伝があります。そこではまだ仮題の作品があって、「アパートの鍵貸します」が“混線独身アパート”、「荒野の七人」が“七人の野盗”、「荒馬と女」が“場違いの情事”となってます。
どれも、その仮題のままじゃなくてよかったですね!って題名ですよね。特に「場違いの情事」って…。(^ ^;A
折り込みページがあるので、全14ページですけど、広告が多いので、「許されざる者」に関しては実質10ページに満たないほど。
手に入れるまでは物凄く欲しかったものでしたけど、期待してたほどでもなく、出来はイマイチ。
でもこの変則的な作り方が好感を抱かせて、印象は薄いけど悪くないですよ。
レア度:★★★
2008年06月22日
なんて珍しいっ!!「許されざる者」キャビネ・スチール
(いも源氏さんは、70年代前半にオードリーファンクラブの会長をなさってた方なんですよ!)
おいおい全て紹介しようと思っていますが、今回はいただいた中でも一番のお気に入り、「許されざる者」の貴重な画像を紹介します!
「許されざる者」というと、最近では写真集に載ってる画像がほとんどいつもおんなじ。“「許されざる者」にはスチールが10点くらいしかないのかっ!”って愚痴りたくなるくらい。
もうもうファンは全然嬉しくないのですが、今回いも源氏さんにいただいたのは初めて見る!ってのも混じっていて、かなり感激!!
→いきなり右の画像も珍しいですよね!
次の2枚が特にスゴイですよね!実際の作品には無いのですが…。途中で消えたはずのジョニー・ポーチュガル(ジョン・サクソン)もいる!もしかしてこれはジョニーとレイチェルが逃げて結婚する、という案の名残なんでしょうか。
楽しんでいただけましたでしょうか?(^-^
それでは最後に2枚ご覧下さい。
2008年02月09日
「許されざる者」オリジナル・サントラ・レコード&CD発売情報
といっても中身は以前紹介したサントラCDと一緒。
ただ単にジャケットがCDと違いますよ、ってだけなんですけどね。(^^;;;
この「許されざる者」のレコードは、写真は一緒なんですけど、本国アメリカでは微妙に違うデザインのものが何種類かあるようです。
たとえば、今回僕の紹介したもののジャケットの上部にオレンジの部分がありますが、これが無い物とか。
ちなみにこの僕のは裏も英語で書いてありますが、最下部にキングレコードのことや、Printed by JAPAN の文字が!
ジャケットの素材もペラジャケのものじゃなくて、しっかりしたものなので、再発売ものかと思うんですが、1960年であることしか書いてないし…。
ちなみに今回これを取り上げたのは、「許されざる者」のCDが本国アメリカで発売されているようだからなんです!
たまたま見つけたのですが、なんと2007年9月に発売されていた!
「騎兵隊」「新・荒野の七人」など5作品のセット物で3枚組、全世界でたった1500枚限定プレス!
メインは「許されざる者」で、もちろん14曲全曲収録。今回取り上げたこのジャケットの画像が載ってました。
なんか、既に入手は難しいみたいで、タワレコでの取り扱いは終了してるようです。
日本のアマゾンでひそかにまだ売っていたので、僕はもう注文しましたけど…。
メーカーが「緑の館」や「暗くなるまで待って」のサントラCDを出している所なので、きっと以前発売されたドイツのTSUNAMI社のCDよりも音が良くなっているだろうと期待しています。(^-^