2013年11月09日
「ローマの休日」の音楽!オリジナル・サウンドスコアCD
僕のもうひとつのブログ、「おしゃれ泥棒、オードリー・ヘップバーン!」の方に “「パリの恋人」の謎” という記事をアップしました。そちらもご覧ください。
はい、これは「ローマの休日」のメインタイトルとプレリュード(といっても、2曲ではなく、映画ではメインタイトルに当たる部分のみ)のオリジナル・サウンドスコアが入った“The Golden Age of HOLLYWOOD 3”というCDです。
指揮者はRichard Bernas(リチャード・バーナス?)、オーケストラはなんとロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団!えーっ!イギリスを代表するオケの1つやん!すごっ!
この「ローマの休日」のメインタイトルが録音されていたのは、mp3でアマゾンやmp4でitunes storeで売られているので知っていたんですよね。既に持ってますし。
で、いつか他のmp3になっているサントラと共に紹介しなきゃと思ってたんですが、こないだの“世界ふしぎ発見!”でも使用されてたので、おやっ?って再度よく調べてみるとCDもあったので、早速CDを手に入れて、こちらを紹介することにしました。
今までは、グレゴリー・ペックがまだ登場すらしていない、アン王女が退屈そうに他の国のお偉いさんと大使館でダンスしてるシーンの物が日本で採譜され、大幅なアレンジが加えられたイージー・リスニング風のものがあっただけ。
一部のレコードには“メインタイトル”なんて誤って紹介されてるし…。
そのため「ローマの休日」の紹介になるとそのイージー・リスニングの大使館のワルツが流れてたんですよね。
僕はもうそれがめっちゃイヤで、“そんなん「ローマの休日」の全体でも、一番二人の恋愛に関係ない所やし、この曲印象に残るか?”っていうふうにずっと思ってたんです。
それで、自分のブログでも“せめてメインタイトルか、サンタンジェロのダンスの音楽にしてくれたら…。”ってさんざん書いて来たんですが、やっとやっとメインタイトルが出ました!
「ローマの休日」の音楽はオリジナル・サウンドトラックはもちろん、これまでサウンドスコアも存在してなかったんですよね。
レコードで「ロードショー」誌の付録に過去についていたものも映画から直接録ったものだったし、どこぞの国がサントラとして勝手に作った怪しげなジャケット無しのピクチャーレコードの物も、映画から録ったお祖末なもの。
当然出演者が喋ってる声やバック音や効果音などもそのまま入ったもの。
「ロードショー」のはパラマウントの許可は取ってても単なる付録だし、怪しいレコードは許可すら取ってない粗悪な海賊版。
なので、僕はなんで「ローマの休日」のサウンドスコアがいつまで経っても出ないのかなーと思ってました。作曲者はジョルジュ・オーリックという元々クラシック畑の作曲家さんなのになーって。
オネゲル、ミヨー、プーランクといった作曲家達とともにフランス6人組というグループの一員でもあったんですけど…クラシックを聴かない方には、他の作曲家も馴染み薄いですよね。(^^;A
関係ないですけど、僕はオネゲルの「ラグビー」って曲が大好きです。
オードリー映画の音楽というと、やっぱりヘンリー・マンシーニの作品(「ティファニーで朝食を」「シャレード」「いつも2人で」「暗くなるまで待って」)や、「マイ・フェア・レディ」、「昼下りの情事」の魅惑のワルツなんかが有名。
他にもオードリーの作品には傑作のスコアが多くて、「ロビンとマリアン」「おしゃれ泥棒」「華麗なる相続人」などなど、枚挙にいとまがありません。
オードリーの持ってるオーラが作曲者から美しい音を引き出す、と分析している批評家もいますし、実際マンシーニなんかはそれで「ムーン・リバー」が出来たようですし。
そんな映画音楽のスタンダードになってる曲が多い豪華ラインナップが並ぶ中、やっぱり「ローマの休日」の音楽は目立たない。「ローマの休日」が1番好き!って人でも、「ローマの休日」を映画音楽の中で1番に挙げる人はほぼゼロ。
もともと作曲者のジョルジュ・オーリック自身が、“映画音楽は映画よりも目立ってはいけない。”という考えの持ち主らしく、オードリー映画の中でも「ローマの休日」の音楽は一番地味な部類。
でも、決して出来が悪いわけじゃあないんですよね。地味と不出来は別問題。
「ロビンとマリアン」はじめ、「オールウェイズ」「許されざる者」までオリジナル・サウンドスコアで録音しているプラハシティ・フィルハーモニック・オーケストラなんかがいつか取り上げてくれたらいいのになーと思ってましたが、こうしてやっとロイヤル・フィルで出てくれました!
映画音楽のオリジナルのスコア(総譜)って、基本、プロにしか貸し出してくれないんですよね。アマチュアオーケストラが借りたい、って言ってもダメ。なのでアマチュアが演奏したくても、映画とは全然違う、変なアレンジのしか手に入らないんですよね。
この演奏、プレリュードはオーケストレーション:パトリック・ラスって表記がありますけど、問題無し!どこをさわってるのか全然わからないくらいで、サントラの響きを損なっていません。
それよりも、プレリュード(途中で元気な音楽に変わる部分)って、オーリックじゃなく、ヴィクター・ヤングの作曲だったんですね!
ヴィクター・ヤングって、クレジットされてないけど、実は「ローマの休日」の作曲を一部してるというのは知ってましたけど、ここだったのか!みたいな。
ちなみにヴィクター・ヤングは「80日間世界一周」とか「誰が為に鐘は鳴る」とかを作曲した人。
でも、やっとこうして「ローマの休日」のちゃんとした音楽が聴けるようになったのは、とても喜ばしいことです!今までの大使館のワルツ(の変なアレンジもの)は論外でしたからね。
「世界ふしぎ発見!」で、こちらを使ってたので、めっちゃ喜んでたんですよ〜。選曲の人、エラい!スゴい!(^-^
これで、オードリーの主な作品でオリジナル・サウンドトラックもオリジナル・サウンドスコアも全く無いのは、「初恋」「マイヤーリング」「ニューヨークの恋人たち」「おしゃれ泥棒2」だけになりました。
もっとも「いつも2人で」もマンシーニのアレンジ&録音をし直したものだし、これも本当のサントラじゃないですけど…。
このCDには他に「波止場」「黄金の腕」「シェーン」「80日間世界一周」「オリエント急行殺人事件」「パリは燃えているか?」「フィラデルフィア物語」「ローラ殺人事件」「深夜の告白」などが入っています。
でもどこかが、全曲で「ローマの休日」の音楽をオリジナル・スコアで録音してくれると、もっと嬉しいんですけどね〜。少なくとも日本では音楽どうこうではなく、名前だけでバカ売れしそう…。
あ、また長くなって、他のmp3を紹介できへんかった!
それはまた今度ということで。(^^;A
お気に入り度:★★★★(やっと出た「ローマの休日」ということで、星ひとつおまけ。それだけ出た価値があるということ)
追記:某サイトで、「ローマの休日」の別の曲がもう1曲出ているとして紹介されていますが、映画の「ローマの休日」の音楽ではありません(確認済み)。
ある作曲家がヨーロッパ巡りをテーマにしたローマをイメージした曲に“Roman Holiday”という題名を付けて出したものです。
はい、これは「ローマの休日」のメインタイトルとプレリュード(といっても、2曲ではなく、映画ではメインタイトルに当たる部分のみ)のオリジナル・サウンドスコアが入った“The Golden Age of HOLLYWOOD 3”というCDです。
指揮者はRichard Bernas(リチャード・バーナス?)、オーケストラはなんとロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団!えーっ!イギリスを代表するオケの1つやん!すごっ!
この「ローマの休日」のメインタイトルが録音されていたのは、mp3でアマゾンやmp4でitunes storeで売られているので知っていたんですよね。既に持ってますし。
で、いつか他のmp3になっているサントラと共に紹介しなきゃと思ってたんですが、こないだの“世界ふしぎ発見!”でも使用されてたので、おやっ?って再度よく調べてみるとCDもあったので、早速CDを手に入れて、こちらを紹介することにしました。
今までは、グレゴリー・ペックがまだ登場すらしていない、アン王女が退屈そうに他の国のお偉いさんと大使館でダンスしてるシーンの物が日本で採譜され、大幅なアレンジが加えられたイージー・リスニング風のものがあっただけ。
一部のレコードには“メインタイトル”なんて誤って紹介されてるし…。
そのため「ローマの休日」の紹介になるとそのイージー・リスニングの大使館のワルツが流れてたんですよね。
僕はもうそれがめっちゃイヤで、“そんなん「ローマの休日」の全体でも、一番二人の恋愛に関係ない所やし、この曲印象に残るか?”っていうふうにずっと思ってたんです。
それで、自分のブログでも“せめてメインタイトルか、サンタンジェロのダンスの音楽にしてくれたら…。”ってさんざん書いて来たんですが、やっとやっとメインタイトルが出ました!
「ローマの休日」の音楽はオリジナル・サウンドトラックはもちろん、これまでサウンドスコアも存在してなかったんですよね。
レコードで「ロードショー」誌の付録に過去についていたものも映画から直接録ったものだったし、どこぞの国がサントラとして勝手に作った怪しげなジャケット無しのピクチャーレコードの物も、映画から録ったお祖末なもの。
当然出演者が喋ってる声やバック音や効果音などもそのまま入ったもの。
「ロードショー」のはパラマウントの許可は取ってても単なる付録だし、怪しいレコードは許可すら取ってない粗悪な海賊版。
なので、僕はなんで「ローマの休日」のサウンドスコアがいつまで経っても出ないのかなーと思ってました。作曲者はジョルジュ・オーリックという元々クラシック畑の作曲家さんなのになーって。
オネゲル、ミヨー、プーランクといった作曲家達とともにフランス6人組というグループの一員でもあったんですけど…クラシックを聴かない方には、他の作曲家も馴染み薄いですよね。(^^;A
関係ないですけど、僕はオネゲルの「ラグビー」って曲が大好きです。
オードリー映画の音楽というと、やっぱりヘンリー・マンシーニの作品(「ティファニーで朝食を」「シャレード」「いつも2人で」「暗くなるまで待って」)や、「マイ・フェア・レディ」、「昼下りの情事」の魅惑のワルツなんかが有名。
他にもオードリーの作品には傑作のスコアが多くて、「ロビンとマリアン」「おしゃれ泥棒」「華麗なる相続人」などなど、枚挙にいとまがありません。
オードリーの持ってるオーラが作曲者から美しい音を引き出す、と分析している批評家もいますし、実際マンシーニなんかはそれで「ムーン・リバー」が出来たようですし。
そんな映画音楽のスタンダードになってる曲が多い豪華ラインナップが並ぶ中、やっぱり「ローマの休日」の音楽は目立たない。「ローマの休日」が1番好き!って人でも、「ローマの休日」を映画音楽の中で1番に挙げる人はほぼゼロ。
もともと作曲者のジョルジュ・オーリック自身が、“映画音楽は映画よりも目立ってはいけない。”という考えの持ち主らしく、オードリー映画の中でも「ローマの休日」の音楽は一番地味な部類。
でも、決して出来が悪いわけじゃあないんですよね。地味と不出来は別問題。
「ロビンとマリアン」はじめ、「オールウェイズ」「許されざる者」までオリジナル・サウンドスコアで録音しているプラハシティ・フィルハーモニック・オーケストラなんかがいつか取り上げてくれたらいいのになーと思ってましたが、こうしてやっとロイヤル・フィルで出てくれました!
映画音楽のオリジナルのスコア(総譜)って、基本、プロにしか貸し出してくれないんですよね。アマチュアオーケストラが借りたい、って言ってもダメ。なのでアマチュアが演奏したくても、映画とは全然違う、変なアレンジのしか手に入らないんですよね。
この演奏、プレリュードはオーケストレーション:パトリック・ラスって表記がありますけど、問題無し!どこをさわってるのか全然わからないくらいで、サントラの響きを損なっていません。
それよりも、プレリュード(途中で元気な音楽に変わる部分)って、オーリックじゃなく、ヴィクター・ヤングの作曲だったんですね!
ヴィクター・ヤングって、クレジットされてないけど、実は「ローマの休日」の作曲を一部してるというのは知ってましたけど、ここだったのか!みたいな。
ちなみにヴィクター・ヤングは「80日間世界一周」とか「誰が為に鐘は鳴る」とかを作曲した人。
でも、やっとこうして「ローマの休日」のちゃんとした音楽が聴けるようになったのは、とても喜ばしいことです!今までの大使館のワルツ(の変なアレンジもの)は論外でしたからね。
「世界ふしぎ発見!」で、こちらを使ってたので、めっちゃ喜んでたんですよ〜。選曲の人、エラい!スゴい!(^-^
これで、オードリーの主な作品でオリジナル・サウンドトラックもオリジナル・サウンドスコアも全く無いのは、「初恋」「マイヤーリング」「ニューヨークの恋人たち」「おしゃれ泥棒2」だけになりました。
もっとも「いつも2人で」もマンシーニのアレンジ&録音をし直したものだし、これも本当のサントラじゃないですけど…。
このCDには他に「波止場」「黄金の腕」「シェーン」「80日間世界一周」「オリエント急行殺人事件」「パリは燃えているか?」「フィラデルフィア物語」「ローラ殺人事件」「深夜の告白」などが入っています。
でもどこかが、全曲で「ローマの休日」の音楽をオリジナル・スコアで録音してくれると、もっと嬉しいんですけどね〜。少なくとも日本では音楽どうこうではなく、名前だけでバカ売れしそう…。
あ、また長くなって、他のmp3を紹介できへんかった!
それはまた今度ということで。(^^;A
お気に入り度:★★★★(やっと出た「ローマの休日」ということで、星ひとつおまけ。それだけ出た価値があるということ)
追記:某サイトで、「ローマの休日」の別の曲がもう1曲出ているとして紹介されていますが、映画の「ローマの休日」の音楽ではありません(確認済み)。
ある作曲家がヨーロッパ巡りをテーマにしたローマをイメージした曲に“Roman Holiday”という題名を付けて出したものです。