2025年03月16日

1975年4月4日“ゴールデン洋画劇場”放映「おしゃれ泥棒」雑誌紹介

1975年4月4日“ゴールデン洋画劇場”放映「おしゃれ泥棒」雑誌紹介 今回から数回に分けて(飛び飛び紹介になるかも)、ちょうど50年前の1975年にテレビ初放映されたオードリー映画のガイドが載っている「スクリーン」と「ロードショー」のページを紹介。

 まず、1975年に東京地区をはじめとする全国(一部地域は除く)でテレビ放映されたオードリー映画は4本あります。
 4/4に「おしゃれ泥棒」、4/13に「暗くなるまで待って」、5/21に「パリの恋人」、11/14に「いつも2人で」。

 このうち「パリの恋人」は再放映。75年の「ロードショー」での紹介はこちらの記事で既に紹介済み。
 この時は1970年の素材を使っていて、オードリーの吹替は池田昌子さんではなく阪口美奈子さんで、のちにサンテレビ?か何かの局で見た時は正直違和感ありまくりでした。

 1975年だと僕はまだ小学校の同級生の女子から聞いてオードリーを初めて知った頃で、この中だとたぶん「いつも2人で」しか見れていません。

 さて、今日は4/4にテレビ初放映した「おしゃれ泥棒」の紹介。
 放映したのはフジテレビの“ゴールデン洋画劇場”。この当時は毎週金曜日の午後9時からスタートしていました。

  “ゴールデン洋画劇場”、かなりフジテレビも力入れてたんでしょうね。この「スクリーン」と「ロードショー」の両誌でも宣伝かましていますし、この当時はなんと!“ゴールデン洋画劇場”だけの季刊パンフレットまで製作していました!

1975年4月4日“ゴールデン洋画劇場”放映「おしゃれ泥棒」雑誌紹介 めっちゃお金掛けてますね!まだまだ発展していく途中の日本だから、夢も勢いもありますよね。

 この記事を紹介しているのは両誌とも1975年5月号(3/21発売)だと思いますが、本体はとっくの昔にバラしてしまっていて、この記事しか残っていません。

 この時の3月〜4月のラインナップは「地獄のパスポート」「ビスマルク号を撃沈せよ」「おしゃれ泥棒」「猿の惑星」「西部番外地」。

 この中で強力なのは「おしゃれ泥棒」と「猿の惑星」だと思うのですが、「猿の惑星」は以前TBSに既に放映されていたのと、初公開時の配給収入で「おしゃれ泥棒」の方が上回っていたためにきっと1推しは「おしゃれ泥棒」になったのでしょう。

 なので“ゴールデン洋画劇場”のパンフでも、「スクリーン」と「ロードショー」の広告でも、「おしゃれ泥棒」が最推しになってます。嬉しいですよね!
 フジテレビ独自のキャッチコピーは

 “オードリー・ヘプバーン、
 すばらしく愛らしく笑うひと……。
 「おしゃれ泥棒」でその魅力を
 ふんだんに披露します。”

1975年4月4日“ゴールデン洋画劇場”放映「おしゃれ泥棒」雑誌紹介となってます。

 さて、「スクリーン」ではえんじ色1色のグラビアページ(コート紙)、「ロードショー」はマットコート紙での墨一色ページに載っています。

 そのため、デザイン的にも色的にも「スクリーン」の方が相変わらずモッサリしているんですけど、紙がコート紙なので、この50年という半世紀もの時間を経ても、黄ばみの圧倒的に少ないのは「スクリーン」。

 「ロードショー」の方はかなり変色しているので、ここでは修正をかけています。

 やはりコート紙は時の流れにも強いですね。
 今やマットコートともっと悪い上質紙になってしまった「SCREEN」ですけど、今の号の方が長い歳月には耐えられないかもしれません。

 最近写真集などでもやたら使用頻度が高いマットコートですけど、経年劣化に弱く発色も悪いのに、なぜそんな紙を使うのか、僕には理解できません。
 ちょっとオードリーの写真集を出すような会社には物申したいです!

 さて、「スクリーン」での洋画劇場でのグラビア紹介では、「おしゃれ泥棒」がトップ。

 文章では “名匠ウィリアム・ワイラーがオードリー・ヘプバーンの魅力を知り尽くして作ったロマンティック・コメディ。オードリーの着るジバンシィのシックなファッションも見もの。”と書いてます。

1975年4月4日“ゴールデン洋画劇場”放映「おしゃれ泥棒」雑誌紹介 あらすじでは “ビーナスを100万ドルで売りつけ、めでたくニコルとシモンは結ばれた”って書いてるんですけど、「おしゃれ泥棒」を見れば分かるように、売りつけてなんかいませんよね。ビーナスは100万ドルの保険をかける価値があるってだけで、リーランドにはタダであげてるし。

 こういう風に書かれてる文章が今だにあって、なんだかな〜と思ってしまいます。

 「ロードショー」の方でも “100万ドルで売り込んだ!”って書いてあって、みんな映画を見てないのかな?と思ってしまいます。

 「ロードショー」での “見どころ”では “痛快な泥棒映画である。ワイラーは文芸対策と取り組む時の姿勢をガラリと崩してすこぶる気軽に作り、「ローマの休日」を思わせる粋で楽しいロマンティック・コメディにしている。大人のおとぎ話もここまでうまくシャレていれば文句なし。ビーナスの奪還シーンの迫力はヒッチコックも顔負け。”と書いてます。



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