2007年04月03日

「昼下りの情事」原作本 クロード・アネ著

「昼下りの情事」原作本 クロード・アネ著 これ、見てのとおり「昼下りの情事」の原作です。1957年7月30日発行、ってなってますから、完全に「昼下りの情事」公開に合わせて出版されてますね。
 作者はクロード・アネ、訳者は岡田真吉、角川小説新書です。

 中身、「昼下りの情事」を思い浮かべて読もうとすると、ものすごい違和感があります。大筋も細かいところも大きく映画とは違います!
 主人公も全然オードリーのイメージじゃありません!!

 だいたい、「アリアーヌ ロシアの乙女」というのが原題らしく、アリアーヌの名前もアリアーヌ・ニコラエヴナ。お相手はフランク・フラナガンならぬコンスタンタン・ミシェル(コンスタンチンと間違えたのではなく、本当にタンタン。文中でもアリアーヌが“そんな名前有り得ない!”って言うシーンあるんです)。探偵のお父さんなんて出てきません。あの映画はビリー・ワイルダーとIAL・ダイアモンドによる完全な創作ですね。

 ここでのアリアーヌ、クソ生意気で、全然かわいげなんかありゃしねえ!こんな主人公に思い入れなんてできへんし!ってくらいヤなキャラ。
 唐突に最後になって映画と同じ汽車でのラストシーンになるので、やっとホッとできますけど、全編読み通すのはかなりしんどいです。

 映画と内容が違うので、映画で描かれてないエピソードや心理描写があるわけでもなく、全く別の作品として読まないと、期待を裏切られること間違いなし!の小説でした。

 なお、同じ作者の本で、もう一冊オードリー作品の原作があります。オードリーがテレビで演じた「うたかたの恋(マイヤーリング)」です。

オススメ度:なし。(この原作読む時間があるなら映画を観たほうがいいかと…)





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