2007年12月12日

「戦争と平和」1964年リバイバル 大阪映実版パンフレット

「戦争と平和」1964年リバイバル 大阪映実版パンフレット これは1964年リバイバル時の大阪映実版「戦争と平和」パンフレットです。

 1963年の「シャレード」以降の公開なので、大阪映実もページ増・カラー化を図った後です。全20p、着色カラーページあり。当時ではお金かかってますねー。

 でも、そのカラーは本当のカラーじゃないし、表紙以外のページはえらくおおざっぱな着色。しかもレイアウトや書体の選び方はかなりもっさり。

 この辺がやる気はあるのにコレクター間で大阪映実の人気がない理由なんでしょうねー。僕は嫌いじゃないですけど。
 少なくとも同じ64年リバイバルの外映版なんかよりは100倍もいいです。

 ただこのパンフは特に読むべき解説もないですね。“映画史上最高の巨編「戦争と平和」が生まれるまで”という解説はありますが、これ、初公開の時のパンフに載ってたものだし。

 でも僕なんかは、初版物より先にこのパンフを神戸シネマガイド(現:大阪シネマガイド)で手に入れたので、この解説のおかげでセルズニックとマイケル・トッドも「戦争と平和」の企画をしていたことがわかって、“ほ~!”って思ったものです。

 そうそう、そういえば1964年リバイバルパンフのオードリーの紹介欄、全部オードリーは1930年生まれになってます。これはプレスシートもそうなってるんですよね。
 「戦争と平和」って、初版は1909年生まれ、64年リバイバルは1930年生まれ、ってめちゃくちゃですね(笑)。

 このリバイバルって1964年ですが、これって63年の「ローマの休日」に次ぐリバイバルなんですよねー。「麗しのサブリナ」は1965年リバイバルですから、それより先に選ばれたなんて、当時は文芸作品ってホント人気があったんですねー。

 その後も「戦争と平和」は73年87年89年とリバイバルしていますから、実はオードリー作品としては「ローマの休日」「マイ・フェア・レディ」に次いでリバイバル回数が多いんですよ~。

 今でこそわりとオードリー作品としては影の薄い「戦争と平和」ですけど、超大作だし、有名だし、1970年代前半までは“稼げる映画”だったし、1980年代前半まではオードリーの代表作の1本という扱いでした。

 ちなみに1970年代後半からはオードリーの人気が無くなったので、「ローマの休日」「マイ・フェア・レディ」を含むすべてのオードリー映画が“当たらない”と言われるようになってました。

 この状況が改善されるのは1984年「噂の二人」を皮切りに、日本ヘラルドが続々リバイバルした後のこと。この時はホント凄かったですねー!“オードリー物ならなんでも当たる!”状態でしたもんねー。「尼僧物語」「許されざる者」と「ロビンとマリアン」以降の作品以外は「初恋」も含めて全てリバイバルされました。

 でも今は一部の人が「ローマの休日」だけを持ち上げるの悪い傾向のせいで、“「ローマの休日」以外は当たらない”と思われているようですけどね。
 これもどの作品も好きなオードリーファンにはとっても不幸なことですよね。

 どこかが思い切って「ローマの休日」以外のオードリー作品をリバイバルしてくれて(「マイ・フェア・レディ」なんかがいいかも!)、それが当たったらまた怒涛のリバイバルブームが起きるんでしょうけどねー。

レア度:★





同じカテゴリー(戦争と平和)の記事
 「戦争と平和」1989年リバイバル35周年 シネアルバム60「スクリーン 愛のテーマ10」 (2024-11-17 12:00)
 「戦争と平和」1964年リバイバル 60周年記念 ブロマイドと共に (2024-10-07 12:00)
 1982年〜84年 神戸名画サロン (2024-07-28 18:00)
 1990年 帯広シネマアポロン版 “ヘプバーンの魅力” ポスター (2023-09-23 12:00)
 「戦争と平和」リバイバル50周年 「ロードショー」1973年10月号 (2023-08-25 12:00)
 “スクリーン”1973年10月号 「戦争と平和」リバイバル紹介 (2023-08-08 18:00)

Posted by みつお at 15:00│Comments(0)戦争と平和
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。