2007年02月12日

哀れ…「噂の二人」1962年初版 松竹版パンフレット

哀れ…「噂の二人」1962年初版 松竹版パンフレット 「噂の二人」初版松竹セントラルシアター版は以前紹介しましたが、その時ほったらかしになっていたのが売れ残ったパンフのその後…。

 で、これがその後です。大量に売れ残ったパンフの量が尋常じゃなかったのか、松竹はそのパンフを他の「噂の二人」を上映する劇場で売ろうと考えたようです。あるいは他の松竹映画館が“余っているならぜひ!”と言ったのかも。

 ヒドイ物は、松竹セントラルの館名部分に紙を貼り付けただけ、という乱暴なのもあるようですけど、これはそれよりずいぶんマシ。
 館名の部分に黒で印刷をかけ、その上からお高い銀刷りで題名の「噂の二人」を印刷してます。まあ手間ヒマかかってます(笑)。
 裏表紙には、印刷の際に積んでいたであろう、下にあった同じパンフの「噂の二人」の文字が乾かずに付いてます。きっと公開まで時間がなかったんでしょね。

 この黒い部分、透かしてもわからないんですけど、セントラルの「C」がかなり大きい文字だったので、よーく見るとすこ~しはみ出してる。
 また、最後のページ、松竹セントラルの座席表が貼られていたページには、それが剥がされた跡がしっかり。

 同じくロードショー館でヒットしなかった「緑の館」は、東京の名画座では何度上映してもリクエストの絶えない大ヒット!フィルムがボロボロになってしまい、とうとう配給元のMGMが配給をストップ!という逸話が残ってます。
 が、この「噂の二人」は日本全国どこでもヒットしなかったのか、初版はどのパンフも入手困難。その中でもこの成れの果てパンフは最も見つけるのが難しいパンフになってます。ここまで形を変えても売れなかったんでしょうねー。同じ松竹セントラルシアター版として生まれながら、その後は堕ちて行った、涙の出てくるような境遇のパンフ(成れの果て、とは言っても裏表紙には松竹のロゴもある、れっきとした松竹版パンフレットなんですよ…涙)。

レア度:★★★★★
(レア物揃いの「噂の二人」でも最高のレア度を誇ります、僕はやっとこないだ2冊目を見ました。)





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Posted by みつお at 00:00│Comments(2)噂の二人
この記事へのコメント
ヒットはしない、おまけに残りパンフは加工される・・・
何とも寂しいーーー「噂の二人」ですね(T_T)

その加工されたパンフが時を経て今では
レアな存在とは何とも面白い現象ですぅ。
Posted by ゴマちゃん at 2007年02月13日 22:06
でもこれって、パンフコレクター的にはどうなんでしょうね?
元がセントラル・シアターだから、別種としての価値はあるのかな~…。
レアはレアなんですけどねー。
Posted by みつお at 2007年02月14日 11:46
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