2007年06月21日
「ロビンとマリアン」ノヴェライズ ジェームズ・ゴールドマン著
今日は1975年夏休み期間にたった36日で撮影された「ロビンとマリアン」(オードリー46才)です。
これは「ロビンとマリアン」の脚本家、ジェームズ・ゴールドマンが書いた、「ロビンとマリアン」のノヴェライズ本です。発売元は東宝。オードリーの画像はいきなり裏焼き。
だからこの本を中学の時に取り寄せて買ったとき、表紙を見てかなりオードリーの顔に違和感を覚えたものです。
ある番組で、誰かがオードリーの顔を美人の条件で、ほぼ完璧に左右対称!なんて紹介してたことがありますが、“そんなんウソやん!”って思ってました。
オードリー自身もそれをわかってたからこそ、「パリの恋人」以降のポートレートでは必ずと言っていいほど左側から撮らせてたんですよね。
えーと、脱線しましたが、これノヴェライズと言っても、完全な小説ではなく、
ロビン「~~~~。」
マリアン「~~~。」
って書き方になっているので、小説と戯曲の間のようになっています。
もちろん、小説部分も豊富な画像とともに価値があるのですが、この本で一番面白かったのが、序章にある“皆さんが知りたくても訊けなかった映画脚本のすべて”と言う部分。
「ご質問は?」という魅力的な書き出しで、「ロビンとマリアン」が映画になるまでの過程を書き出してくれてます。
もちろん、著者が書いているように、「オードリー・ヘップバーンは本当はどんな人なんですか?」って質問をしても、それは答えることができないでしょう。
でも、ここではオードリーがどのようにして「ロビンとマリアン」に出演することになったのか、っていういきさつが書かれており、それがとても興味深いのです。
たとえば、このゴールドマンははじめっからオードリーがマリアンを演じることを夢見ていたけれども、当時のオードリーは引退中。
あるときゴールドマンの友人がオードリーを見かけて、「オードリーはやっぱり綺麗だな!」
って言ったので、当時監督の予定だったジョン・フランケンハイマーに相談したところ、「オードリーに台本を送ろう!」と言って実行したこと。
返事が無いので、何ヶ月も経ってからフランケンハイマーがオードリーのエージェントに電話を入れると、「あの方はもう台本をお読みになりません。」とそっけなく言われたこと。
その実オードリーは脚本を読んでいて、マリアン役の依頼が来るのをなんと2年もずっと待っていたこと!
この2年というのがいったいいつからいつまでなのかがわかりませんが、とうとうオードリーがしびれを切らして自分から動いたのか、74年の「ロードショー」には、“オードリーが「ロビンとマリアン」でマリアンを演じたがっている”という記事が出ています。
ということは、最初にゴールドマンの友人がオードリーを見た時って、「ヴァリーエ」の後の72年頃のオードリーだったのかな?
他の役者に関しても決まるまでにいろいろありますし、この作品の話を聞きつけたリチャード・レスターがどうしても自分が監督をしたい!と言った事など、パンフレットにも載っていない、詳しい裏話を知ることが出来て、これだけでも価値は十分!とても読み応えのある内容になってます。
オススメ度:★★★
これは「ロビンとマリアン」の脚本家、ジェームズ・ゴールドマンが書いた、「ロビンとマリアン」のノヴェライズ本です。発売元は東宝。オードリーの画像はいきなり裏焼き。
だからこの本を中学の時に取り寄せて買ったとき、表紙を見てかなりオードリーの顔に違和感を覚えたものです。
ある番組で、誰かがオードリーの顔を美人の条件で、ほぼ完璧に左右対称!なんて紹介してたことがありますが、“そんなんウソやん!”って思ってました。
オードリー自身もそれをわかってたからこそ、「パリの恋人」以降のポートレートでは必ずと言っていいほど左側から撮らせてたんですよね。
えーと、脱線しましたが、これノヴェライズと言っても、完全な小説ではなく、
ロビン「~~~~。」
マリアン「~~~。」
って書き方になっているので、小説と戯曲の間のようになっています。
もちろん、小説部分も豊富な画像とともに価値があるのですが、この本で一番面白かったのが、序章にある“皆さんが知りたくても訊けなかった映画脚本のすべて”と言う部分。
「ご質問は?」という魅力的な書き出しで、「ロビンとマリアン」が映画になるまでの過程を書き出してくれてます。
もちろん、著者が書いているように、「オードリー・ヘップバーンは本当はどんな人なんですか?」って質問をしても、それは答えることができないでしょう。
でも、ここではオードリーがどのようにして「ロビンとマリアン」に出演することになったのか、っていういきさつが書かれており、それがとても興味深いのです。
たとえば、このゴールドマンははじめっからオードリーがマリアンを演じることを夢見ていたけれども、当時のオードリーは引退中。
あるときゴールドマンの友人がオードリーを見かけて、「オードリーはやっぱり綺麗だな!」
って言ったので、当時監督の予定だったジョン・フランケンハイマーに相談したところ、「オードリーに台本を送ろう!」と言って実行したこと。
返事が無いので、何ヶ月も経ってからフランケンハイマーがオードリーのエージェントに電話を入れると、「あの方はもう台本をお読みになりません。」とそっけなく言われたこと。
その実オードリーは脚本を読んでいて、マリアン役の依頼が来るのをなんと2年もずっと待っていたこと!
この2年というのがいったいいつからいつまでなのかがわかりませんが、とうとうオードリーがしびれを切らして自分から動いたのか、74年の「ロードショー」には、“オードリーが「ロビンとマリアン」でマリアンを演じたがっている”という記事が出ています。
ということは、最初にゴールドマンの友人がオードリーを見た時って、「ヴァリーエ」の後の72年頃のオードリーだったのかな?
他の役者に関しても決まるまでにいろいろありますし、この作品の話を聞きつけたリチャード・レスターがどうしても自分が監督をしたい!と言った事など、パンフレットにも載っていない、詳しい裏話を知ることが出来て、これだけでも価値は十分!とても読み応えのある内容になってます。
オススメ度:★★★