2013年12月19日

「ティファニーで朝食を」フィルムバージョンサントラ発売!-2

「ティファニーで朝食を」フィルムバージョンサントラ発売!-2 さて「ティファニーで朝食を」の新しいサントラについてですが、今回はいよいよ楽曲へ。

 その前にジャケットは前回載せたのなんですが、あの有名なイラスト、デザインはいいんだけど僕はあんまり好きじゃない(イラストオードリーが怖い、色気出し過ぎ)なので、今回はブックレットの裏表紙の画像。
 自分のMacのitunesにもこちらの画像で登録してます。(^^;

 まず、各曲名がブートレグ盤と全く違うのが驚きです。「Moon River and Me」ではブートレグにわりと揃えてあったので、今回全然違うのがなんでかなーって。
 マンシーニのスコア(総譜)にはいったいどう書かれてあったんでしょうねー。あるいは残っていたマスターテープには。

 どちらにしてもブートレグってやっぱり海賊盤だし、そちらをメインに…ってわけにもいかないですよね。
 こちらがれっきとした正統盤なのですから、今後はこちらの曲名で考えないといけないのでしょうねー。

 まずは1曲めのメインタイトル。これが実はまず画期的!今までこれが収録されていたブート盤ではオードリーが扉を開ける効果音なんかが入ってたし、50周年記念盤と「Moon River and Me」ではそれをごまかす為か、フェイドアウト。
 こちらにお越しいただいてるまるさんはこれをずっと不満に思ってらしたのを知ってるんですが、今回ので初めて効果音もごまかしも無い、最後まで完全な版が収録されました!オリジナル、残ってたんですねー!

「ティファニーで朝食を」フィルムバージョンサントラ発売!-2 2曲目の“Paul Meets Cat”は「Moon River and Me」には未収録のもの。

 6曲目の“Moon River (Cha Cha)”(旧名:Party One)は、ブート盤と「Moon River and Me」では5:00だったのに、今回は2:35。なんでこんなに違うのかなーと思って聞き直したら、ブート盤と「Moon River and Me」は同じのを2回繰り返していました。
 どっちが正しいのかはちょっと僕にはわかりません。

 今回のCDで特徴的なのは、今までのブート盤とか「Moon River and Me」で二重で少しずらしにしてた音声を元の1つのままにしていること。それが今までのを聞き慣れた耳には“おおっ!”と思いましたね。
 でも、オードリーの歌う11曲目の“ムーン・リバー”は逆にエコーを大きくかけてます。ちょっとかけすぎじゃないかなー…。不自然。お風呂で歌うオードリーになってます。

 12曲目の“Meet The Doc (With Organ Grinder)”はドクがポールについてくる公園のシーンの曲なんですが、With Organ Grinder って書いてるように、手回しオルガンの音付き。これが収録されたのは初めてですね!今までは手回しオルガンの音は無しで収録されてましたから。

 その手回しオルガンの無いバージョンは、今回はボーナストラック(33曲目)で収録されてるんですが、じゃあ手回しオルガンだけのは?って見たら、それは未収録。これ、ブート盤では手回しオルガンだけのもあったのに…。

「ティファニーで朝食を」フィルムバージョンサントラ発売!-2 13曲目から19曲目は「Moon River and Me」未収録のもの。中でも14曲目“You're So Skinny”は今回初収録!ドクがホリーと再会するシーンの音楽です。

 17曲目“Rats And Super Rats”は映画で使ってないやんかー!これブート盤では“アウトテイクキュー1”ってボーナストラックにあったもの。1曲前はストリップの音楽だし、この位置に入ってるってことは、本来酔ったホリーが家に帰るまでにケンケンパーとかしてるカットされたシーンのものだったんでしょうねー。

 21曲目の“A Lovely Place”はこれまた初収録。ティファニーの中で指輪に名前を入れてもらうことになったホリーが店員さんにキスするシーンのもの。なんかこれだけ音が悪いように思うけど…。20曲目の“Holly(旧名:Tiffany's)”のちょっと違う版といった感じ。

 22曲目の“Burmuda Nights”は映画には使われてない曲。ブート盤では“アウトテイクキュー2”になってましたし。ここで入れられてるって何かシーンがカットされたのかな?

 ストリップの音楽も今回1曲扱いになってましたけど(ブート盤では2曲)、23曲目の“The Big Heist”も今まで2曲だったものが1曲になっています。万引きをするシーンと、走って帰る部分ですね。

「ティファニーで朝食を」フィルムバージョンサントラ発売!-2 25曲目“Just Like Holly”はこれも初収録、ポールがホリーを街で探すシーンの曲。

 27曲目“Feathers(旧名:Telegram)”28曲目“Let's Eat”はこれまた「Moon River and Me」未収録。特に“Let's Eat”は初収録!
 ホセと結婚するホリーと引っ越ししてしまったポールが久々に会って、外に食べに行った所。

 29曲目にエンドタイトルである“Where's The Cat? And End Title (Moon River)”(旧名:25 Search For Cat - Finale)があって、それ以降がボーナストラック。
 でもこれがビミョー!

 最初の30曲目“Moon River (Audrey Hepburn & Guitar)”は良いんです。オーケストラを重ねる前のオードリーとギターだけの音源。初収録だしね。これはすっごい嬉しい!

 最後の38曲目の“Moon River (Whistling)”も嬉しい!ってか、なんでボーナストラックなのかなー。これ、ポールが口笛噴きながら階段登ってて、届いてる郵便見たら自分の小説を採用されてた、ってれっきとした本編のシーンのだし。
 でもここに入ってるってことは、これジョージ・ペパードが口笛吹いたんじゃないのかな?

「ティファニーで朝食を」フィルムバージョンサントラ発売!-2 あと、前に書いた33曲目の手回しオルガン無しバージョンもいいけど、それ以外が…。

 31曲目と32曲目はどちらも「ムーン・リバー」なんだけど、ピアノ版とハーモニカ版。これでアレレ?って思ってたら、34〜36曲目は“Piano Practice”って…。
 これ、映画での曲を練習してるんじゃなく、なんか指慣らし?で適当に弾いてるっぽい音階練習みたいなの。こんなのいるかなー。
 そして37曲目は“Moon River (Demo)”ってのなんですけど、アレンジも全然映画のと違うし、なんなんでしょうねーこれ。歌も誰だか…。なんかどこかのイージーリスニングみたい。キライ。

 これらのちょっとどうでもいいのが多いボーナストラックが残念!
 こんなの入れるくらいなら、ブート盤に入ってた“Holly(旧名:Tiffany's)”と“Finale”のオーケストラだけ版、コーラスだけ版、“Search For Cat ”の映画より長い版、手回しオルガンだけ版なんかを入れてくれた方が遥かに良かったのになー。

 などと、完全版というにはちょっと残念なところもありますが、とうとう本物の「ティファニーで朝食を」のサントラが、映画で使われているものは全部入って登場しました!

 作曲のヘンリー・マンシーニは本当の「ティファニーで朝食を」サントラを生前には絶対に出さなかったので、このCDはホントに画期的!
 本物が聴けるなんて、以前では考えられなかったことなんですよ!

 別にこれは限定盤でもないみたいだし、売れたらきちんと残っていくCDなんでしょうねー。
 僕はRCA盤のはあんまり…どころか嫌いだったので、こうして本物のサントラを広く一般に手に入るようにしてくれたINTRADA社には本当に感謝しています!
 みなさんも、今後は絶対にこちらですよ!

「ティファニーで朝食を」フィルムバージョンサントラ発売!-2 あと、ブックレットはケースに差し込みにくいほどの24pの豪華版!CDを取り出すと、そこにはユニヨシ氏が(笑)。
 ちなみに、僕は以前も書きましたが、別にユニヨシ氏が国辱だとかアジア人に対する差別だとか、ぜーんぜん思ってない人なので。
 ユニヨシ氏の言動も楽しく見ていられます。

オススメ度:★★★★★(個人的に「ロビンとマリアン」や「華麗なる相続人」のテーマの方が好きですが、客観的に★5つはもう抗えないでしょうね。)





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この記事へのコメント
みつおさんの記事、読みながらうんうん頷くことしきり。
なんかこういうのを共有できるっていいですね~。
とにかくこの発売は大事件です!やったぜ2013年!
あの素晴らしいブート盤でなぜか肝心の2曲が“映画からまんま録りました”ヴァージョンになってしまっていた解せない難点が今回はクリア!
オードリィ歌唱版は初めてではないし、いい湯加減状態なのはビミョーだけど、まァ許す。
完全版メインタイトル以外で聴きたかった2曲もちゃぁ~あんと収録
14曲目(フレッドなの?彼はどこ?・・・実はドクでした)
21曲目(ティファニー店員の粋な計らいにホリーがキッス、だから大好きよ)
確かにこの2曲、急に音質が変わって、
なんかノイズリダクションしたときのようなシャー音入ってますね。

20曲目の“ホリー”ってアルバムにも同名曲(ムーンリバー風の全く別曲)
があるんで、何やろって思っていたけど、
第二のメインテーマ“ティファニーで朝食を”だったのね。
僕は特にこの曲がアルバム版より映画版のほうがずっと好きで、
初めて観た子供の頃からずっとそう思い続けてきました。

しかぁし、ボーナストラックの後半に唖然
何なのでしょうか、コレは?!
ピアノの練習曲なんて要らんわ!それが3曲(!)も続くし・・・
変なボーカル版がトドメをさすし(これ以前のアルバムにも同様のことが・・・)
ねぇ、やっぱりそう思いますよね。
このCD購入した人、大抵はのけぞっていまっせ。
このへんのセンス、全く理解できません。
実に惜しい、もうちょっとで殿堂入りCDアルバムになるところだったのに。

あ、みつおさん
僕は31と32曲目のインスト・ムーンリバー結構好きですよ。
オケなしオードリィ歌唱版にうまい具合に続くので好印象なんです。
オケなし版は画期的だと思います。
生歌版って終わりらへんに、2E訪問の不穏さを匂わせた曲調になるんで
オケなしはイメージが保たれたままのうまくまとまっている感じがします。

しかしブート盤のボーナストラックは今更ながら偉大でしたね。
ティファニーのスキャットのみもさることながら、
フィナーレのカラオケ版・コーラス版はすごかった、素晴らしかったです。

「ティファニーで朝食を」映画版サントラは
なまじブート盤を知っている者としては、決定版は一枚では今だし・・・
という結論になりますね。
勿論、今回の発売はとてもとても嬉しいことには変わりありませんが。
世界中のファンも喜んでいることでしょうね。
Posted by まる at 2013年12月23日 17:40
まるさん!
僕の大好物の長文コメントありがとうございます!
最近のまるさんは短くなってたので、心配してたんですよー。
やっぱりこのメインタイトルとムーン・リバーは
まるさんの心配してたのが絶対浮かびますもんね。(^^

今回初収録の14曲目とか21曲目とかはもしかして
原盤がなかったのでしょうか…それでブートにも収録されてなかったとか。
今回完全版のためにここは映画から取り出して人の声を消去したのかもしれませんね。
音が突然悪くなる理由がわからないんですよ。

新“Holly”は確かにフィルム版の方がいいですよね!
開放感とかワクワク感とかがうまく詰まってると思います。
対してRCAのにはそれが無い。
テンポも遅いし、これじゃあ単なるイージーリスニングです。
僕は基本イージーリスニングは嫌いなので…。

ボーナストラックはまるさんも考えが同じでよかったー!
最初のピアノ&ギター、ハーモニカ&ギターは僕もそれほどでも
ないんですよ(まるさんのおっしゃるように続けて聴けますし)。
これピアノ版はオードリーが歌う時のギターと同じ演奏ですよね?
でもこれらの曲とブートだけのボーナストラックを比べたら、
やっぱりこれらを外してでもブート盤のを入れて欲しかった!
って思うんですよねー。

それにあのピアノの練習!
録音する前の曲の練習ならともかく、指慣らしとは…!
これがマンシーニの演奏であったとしても、僕はいらないです。
さらにその次のムーン・リーバー(デモ)に至っては、
昔の映画音楽集に入ってそうな完全にイージーリスニング調!
映画も何も浮かばないし、めっちゃ不要!
これらのせいでブートの、遥かに意義あるボーナストラックが外されたのは
理解に苦しみます。

オードリーの声とギターだけのバージョンは確かに
まるさんのおっしゃるとおり、最後が不安調にならずに終わりますよね。
これってギターも無いオードリーだけのバージョンだとか、
オードリーの練習バージョンって現存してないんでしょうかねー。

ま、これまでブート盤も持ってない人にはこれは宝物のようなCDでしょうから、
喜ぶべき事なんですよね!それを思って今回は★5つで行きました。(^-^
Posted by みつおみつお at 2013年12月24日 22:59
>大好物の長文コメント
・・・なんて書かれると、調子に乗ってしまいそうです。
自分の書いた文章の内容を読み返してると
結局、みつおさんの文章の内容を繰り返しているだけですね。
それでも書かずにはいられないほど興奮していたわけですけども、
もうちょっと工夫するようにします。
Posted by まる at 2013年12月26日 22:19
いえいえ、繰り返しでもいいんですよ!
それはまるさんと僕との考えが一致した、ってことですから。
最初この記事にまるさんのコメントをもらえなくて、
“あれー、まるさんは僕と違う考えだったからコメントもらえないのかなー”
って不安でした(笑)。
大体僕の文章自体がほぼ殴り書きですしね。(^^;
Posted by みつおみつお at 2013年12月27日 00:04
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