2007年03月12日
草鹿宏著「オードリー・ヘプバーン物語 白鳥よ!永遠に気高く」
これも伝記と呼んでいいのかどうかとは思いますが、集英社から1972年に発行された草鹿宏著の「オードリー・ヘプバーン物語 白鳥よ!永遠に気高く」です。左の「パリの恋人」のオペラ座でのオードリーの画像つきの函入り。ハードカヴァー。
「ロードショー」を持っている集英社が、「ロードショー」での表記の“オードリー・ヘップバーン”ではなく、“オードリー・ヘプバーン”で出したのはとっても不思議。
オードリーは過去について話すのが当時好きではなく、あんまり資料はなかったはず。海外でもまだオードリーの伝記は発売されてない中で、こういう伝記本が日本で発売されたことは、ある意味画期的!
前年にエクスラン「ヴァリーエ」のCMがあって、まだまだ日本では圧倒的な人気を誇るオードリーの伝記風物語を集英社の雑誌「non-no」誌で連載した後、加筆してこういう一冊の本にしたもの。
しかも、“物語”だから、伝記としてよりも、フィクションの要素が多いこともちゃんとことわってる。これは、そういう前提で読む必要があります。
ただ、これくらいは調べてから書いて欲しかった!と思うのは、映画の撮影順が違う、ということ。撮影と公開は必ずしも一致せず、僕のカテゴリー欄の「ローマの休日」から「オールウェイズ」の順番は完全にオードリーの撮影順に並べてますが、アメリカでの公開順は「尼僧物語」と「緑の館」、「パリで一緒に」と「シャレード」が逆。ついでに書くと、日本での公開順だとさらに「パリの恋人」と「昼下りの情事」が逆。
でもこの本の中では、あたかも「緑の館」を先に撮って、あとから「尼僧物語」を撮ったようになってる。完全にアメリカでの公開順。これくらいはちょっと資料を調べればわかるはずなんだけど…。
こういった不完全な資料で、僕も以前は「緑の館」→「尼僧物語」の順で撮影してた、と思い込んでいたものです。後に1958年当時の雑誌を手に入れて、「尼僧物語」→「緑の館」の順で撮影されてたと知った時の驚き!
まあでも、“エッダ”は仮の名になってるので、ホッ。(^^
もともとの「non-no」での連載は何ヶ月かのものだったので、読む部分は少ないです。そして、このハードカヴァー本でかなりの分量を占めるのがオードリーの画像ページ。中でもカラーグラビアは今ではかなり珍しい画像を多数採用!これだけでもファンは嬉しいし、価値がある!
上の画像はその一部。「パリで一緒に」と、「パリで一緒に」撮影寸前の湖のほとり写真です。この湖のほとり写真シリーズは、本当に美しいものばかりなんですよね~。
白黒ページには「ヴァリーエ」の画像もあって、ファンは随喜の涙。
後にこの本は集英社コバルト文庫から再発売されました(左の画像)。僕が先に持っていたのは、こっちの文庫版。
こちらではカラーページはなくなり、画像もありきたりのが最初にちょろちょろとあるだけ。買うならハードカヴァーをオススメ。
それと文庫版ではロードショー表記の「オードリー・ヘップバーン物語」に名前を変更。
伝記としての価値:やっぱりほぼ無し。ハードカヴァーの画像は珍しい物が多く、こちらの価値は非常に高いです。
「ロードショー」を持っている集英社が、「ロードショー」での表記の“オードリー・ヘップバーン”ではなく、“オードリー・ヘプバーン”で出したのはとっても不思議。
オードリーは過去について話すのが当時好きではなく、あんまり資料はなかったはず。海外でもまだオードリーの伝記は発売されてない中で、こういう伝記本が日本で発売されたことは、ある意味画期的!
前年にエクスラン「ヴァリーエ」のCMがあって、まだまだ日本では圧倒的な人気を誇るオードリーの伝記風物語を集英社の雑誌「non-no」誌で連載した後、加筆してこういう一冊の本にしたもの。
しかも、“物語”だから、伝記としてよりも、フィクションの要素が多いこともちゃんとことわってる。これは、そういう前提で読む必要があります。
ただ、これくらいは調べてから書いて欲しかった!と思うのは、映画の撮影順が違う、ということ。撮影と公開は必ずしも一致せず、僕のカテゴリー欄の「ローマの休日」から「オールウェイズ」の順番は完全にオードリーの撮影順に並べてますが、アメリカでの公開順は「尼僧物語」と「緑の館」、「パリで一緒に」と「シャレード」が逆。ついでに書くと、日本での公開順だとさらに「パリの恋人」と「昼下りの情事」が逆。
でもこの本の中では、あたかも「緑の館」を先に撮って、あとから「尼僧物語」を撮ったようになってる。完全にアメリカでの公開順。これくらいはちょっと資料を調べればわかるはずなんだけど…。
こういった不完全な資料で、僕も以前は「緑の館」→「尼僧物語」の順で撮影してた、と思い込んでいたものです。後に1958年当時の雑誌を手に入れて、「尼僧物語」→「緑の館」の順で撮影されてたと知った時の驚き!
まあでも、“エッダ”は仮の名になってるので、ホッ。(^^
もともとの「non-no」での連載は何ヶ月かのものだったので、読む部分は少ないです。そして、このハードカヴァー本でかなりの分量を占めるのがオードリーの画像ページ。中でもカラーグラビアは今ではかなり珍しい画像を多数採用!これだけでもファンは嬉しいし、価値がある!
上の画像はその一部。「パリで一緒に」と、「パリで一緒に」撮影寸前の湖のほとり写真です。この湖のほとり写真シリーズは、本当に美しいものばかりなんですよね~。
白黒ページには「ヴァリーエ」の画像もあって、ファンは随喜の涙。
後にこの本は集英社コバルト文庫から再発売されました(左の画像)。僕が先に持っていたのは、こっちの文庫版。
こちらではカラーページはなくなり、画像もありきたりのが最初にちょろちょろとあるだけ。買うならハードカヴァーをオススメ。
それと文庫版ではロードショー表記の「オードリー・ヘップバーン物語」に名前を変更。
伝記としての価値:やっぱりほぼ無し。ハードカヴァーの画像は珍しい物が多く、こちらの価値は非常に高いです。
Posted by みつお at 00:00│Comments(2)
│伝記
この記事へのコメント
コメント欄ではお久しぶりですね。以前の記事に初コメントですみません。
草鹿氏の当時の著書を国会図書館サーチ(http://iss.ndl.go.jp/)で検索してみました。同じシリーズを列記します。
『オードリー・ヘプバーン物語』1972年(78年文庫化)
『カトリーヌ・ドヌーブ物語:天使と悪魔のメルヘン』1973年
『マリリン・モンロー物語:悲しき魂の肖像』1974年
『永遠のスカーレット・オハラ:ヴィヴィアン・リー物語』1977年(文庫オリジナル)
『愛と死と反逆と:ジェームズ・ディーン物語』1977年(文庫オリジナル)
『恋と野望の魔術師:アラン・ドロン物語』1978年(文庫オリジナル)
これ以降も『ベルサイユのばら』『オルフェウスの窓』のノベライズを行っていました。
ウィキペディア「平林俊彦(草鹿宏)」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E6%9E%97%E6%95%8F%E5%BD%A6
草鹿氏の当時の著書を国会図書館サーチ(http://iss.ndl.go.jp/)で検索してみました。同じシリーズを列記します。
『オードリー・ヘプバーン物語』1972年(78年文庫化)
『カトリーヌ・ドヌーブ物語:天使と悪魔のメルヘン』1973年
『マリリン・モンロー物語:悲しき魂の肖像』1974年
『永遠のスカーレット・オハラ:ヴィヴィアン・リー物語』1977年(文庫オリジナル)
『愛と死と反逆と:ジェームズ・ディーン物語』1977年(文庫オリジナル)
『恋と野望の魔術師:アラン・ドロン物語』1978年(文庫オリジナル)
これ以降も『ベルサイユのばら』『オルフェウスの窓』のノベライズを行っていました。
ウィキペディア「平林俊彦(草鹿宏)」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E6%9E%97%E6%95%8F%E5%BD%A6
Posted by take at 2012年12月06日 22:06
takeさん、こんばんは!
草鹿宏さんって、別名だったんですね。
こちらの名義ではあんまり聞かない名前…って思ってましたが、
最近も本名ではご活躍されているようで、安心しました。
ヴィヴィアン・リー物語も持ってますよ。(^-^
本当に、昔はオードリーのことを書いた本格的な伝記ってのがなかったので、
子供の頃はずいぶん役に立ったものです。
なので、草鹿宏さんには大変感謝しているんですよー。
情報をありがとうございました!
過去記事にもよろしければまたコメントくださいです。m(_ _)m
草鹿宏さんって、別名だったんですね。
こちらの名義ではあんまり聞かない名前…って思ってましたが、
最近も本名ではご活躍されているようで、安心しました。
ヴィヴィアン・リー物語も持ってますよ。(^-^
本当に、昔はオードリーのことを書いた本格的な伝記ってのがなかったので、
子供の頃はずいぶん役に立ったものです。
なので、草鹿宏さんには大変感謝しているんですよー。
情報をありがとうございました!
過去記事にもよろしければまたコメントくださいです。m(_ _)m
Posted by みつお at 2012年12月07日 19:53