2016年07月07日
オードリーのレシピ本!「オードリー at Home」その1
写真集「永遠のオードリーファッション」の発売日が延びています。もともと6/25くらいに発売の予定が、7/11に延び、さらに7/25に延期されています。
さて、記事をお待たせしてすみませんでした。こちらは念願のオードリー・ヘプバーンのレシピ本「オードリー at Home(オードリーアットホーム)」の日本語版です。
記事がとても長くなりそうなので、今回と次回、2回に分けて載せようと思います。
昨年英語版は発売されていましたが、1年経ってようやく日本語版が出ました。
著者はオードリーの次男であるルカ・ドッティ。
なんかルカといえば昔のおぼこいイメージが僕の中で取れないので、ルカ・ドッティ氏と改まっては書けません。
なんせ2004年の大規模な “timeless audrey” 展の来日時でもまだまだ若かったですしね。
いつまでもかわいいルカ坊や、というイメージです。本当はもういいおじさんになってますけどね。
ある日本の出版社に昨年 “オードリーのレシピ本があるんですけど、翻訳してくださいませんか?”と希望を述べた所、結構乗ってくださって権利獲得に動いていただいたのですが、先に日本の別の出版社が権利獲得でもう動いていたと返事を頂きました。
なので日本語版が出るだろうと英版を買わずに我慢していたのですが、待って良かった!もうちょっとで痺れを切らして英語版を買う所でした。
日本版の出版社はフォーインスクリーンプレイ事業部。
現在までアマゾンで外国映画部門で何度もベストセラー1位になっています。
まあ、あのオードリー・ヘプバーンのレシピ本となれば必ず売れますよね。
これは権利獲得に素早く動いたフォーインさんの大勝利ですね。
さて、こちらに来ていただいているまるさんから英語版の方のお話は伺ってたのですが、まずは “紙の質がとても悪い!” ということでした。
これは気になったので、フォーインの担当さんに直接問い合わせてみました。
かつて写真集「オードリーのローマ」でも、元のイタリア版&英語版がかなり酷い紙(ザラザラの上質紙)を使用していたのですが、日本版ではマットコートという良質な紙に変更されていたので、今回もどうかなーと思ったんです。
そこで頂いたお返事は、コート紙(ツルツルの紙)ではないですが、やはり日本版では紙が高級な物に変更されているということ。
実際に買ってみてわかりましたが、確かにコート紙ではないのが残念ですが、これならまだだいぶマシだろう、という紙に変更されています。
さすが世界最高の日本の印刷業界ですよね!
表紙は日本の本としては珍しくハードカバーそのままの装丁です。普通はカバーを巻いてさらに帯を付けて…というのが日本の本なんですが、こういうのも新鮮です。
ただし、こういう装丁の本は傷みやすいので要注意です。
表紙は画像の部分だけPPコーティングがなされており、そこだけツヤがあります。
おそらくこの装丁は原書に揃えたんだろうと思われます。
そしてもうひとつ重大なことをまるさんに伺ってたのですが、このルカの本には兄であるショーンの画像がただの1枚も載っていない!ということ。
文章には兄のことがたまに出てくるのですが、なぜか一切その兄であるショーンの画像は無し。
オードリーが1983年に初来日した際も家族で来日しており、ルカはどこに行くにもショーンと一緒だったはずですが、その来日時の家族での画像はなく、オードリー単独のものばかり。
2004年に日本版が出たショーンによるオードリーの伝記本ではルカが載っていましたから、これはやっぱり…と思ってしまいます。
昨年ですが、オードリーの遺産をめぐり、ショーンがルカを訴えたと報道されていましたしね。
実際に自分の目でショーンが載っていないのを確認して、あの報道は本当だったのかなーとまた悲しくなってしまいました。
さて内容ですが、これはオードリーのレシピ本でもあってそれが最大のウリだとは思うのですが、読んでみて思うのは、これはルカによるオードリーの伝記本だということ。さらには未発表画像を多く含む写真集でもあります。
今回は上記の “装丁” や “紙質” などの本としての部分と、“写真集” の部分、そして “レシピ本” に関してを書いておきます。
“伝記” としての部分はまた次回、ということで。
これは写真集としてみると、やはり家族でないと持っていない貴重な写真が多く掲載されています。
もちろん今までの写真集で載っていた物もありますが、多くは初収録です。
最後の方のページの写真の出典を見ると、オードリーの大親友だったコニー・ウォルドやドリス・ブリンナー(男優ユル・ブリンナーの2度目の奥さん)の画像もありました。
写真家ボブ・ウィロビー氏のものもありましたが、これはよく見る物で有り難み無し。
他にはルカとは関係なさそうな20代のオードリーの画像もちらほら。これがちょっとこの本の中では浮き気味でした。
写真家のセシル・ビートン(「マイ・フェア・レディ」の衣装デザイナーでもある)がオードリーが半ば引退状態だった1971年にドッティと撮った写真もあり、本当にビートンはオードリーが好きだったんだねーと思いました。
ちなみにその時のオードリーは「エクスラン・ヴァリーエ」のCMでも使用したヴァレンティノ・ガラヴァーニの衣装を着ています。
ローマに住んでいた時代、オードリーが愛用していたデザイナーですね。
ひとつ、全く同じ画像が2回出てくるのが気になりました。
章の始めでバックに薄くモノクロで載っている画像を、後でカラーで鮮明に載せるのはかまわないんですが、オードリーがジャック・ラッセル種のジェシーと写っている画像が同じくらいの小ささでどちらもカラーで載っていました。これは…間違えて2回載せたのかな?と思いました。(182と223ページ)
さて、みんなが一番興味があるであろうレシピに関しては、75種類の料理(+奇跡のレシピ)が載っています。
が、僕が買う前に思っていた “オードリーが作った料理のレシピ” というよりも、オードリーの家庭で食卓に上った料理、という認識の方が正しいのかもしれません。
もちろんオードリー自身が作った料理もたくさんあるのですが、オードリーの家に家族同然で住み込みで働いてた女性のレシピや、親友のコニー・ウォルドやドリス・ブリンナーと交換したレシピも含まれています。
意外なのはオードリーがカレーライスが大好きだったということ!なんとこの本にも2種類ものレシピが載っています。
もちろん日本のカレーライスとは違い、お米は長粒品種だし、おそらくカレーも日本のようには粘り気はないもの。
さらにはオードリーの母エラは、オードリー以上にカレーが大好きだった、というのは驚きでした。
こういうのは身内が書く本だからこそ初めて明らかになる事実ですね。
それと以前からよく語られていましたが、オードリーのチョコレートとパスタ好きは並じゃないですね(笑)。
特にスパゲッティ・アル・ポモドーロ(シンプルなトマトソースのスパゲッティ)への愛は凄くて、自分でも作る他、レストランでも頼んでいたとか。
家族旅行でも、オードリーは2つスーツケースを持って行ってたんですが、1つは衣類が入っている大きくて軽いもの。もう1つは小さいのに重く、ロバート・ウォルダーズがレンガでも入っているのかと訊いたほど。オードリーは微笑みながら “スパゲッティよ” と答えたそうです。
表紙もこのパスタを取り分けるオードリーになっています。
もう今では言われることも無くなりましたが、一時期オードリーが拒食症だったとかっていうデマがありましたが、実際は全然違いますね。
パスタに関してはお皿に溢れんばかりの量をおかわりしていたそうです。
オードリーの変わらない体型に関しては、やはり戦争中の極端な栄養失調のせいみたいですね。
オードリーが舞台「ジジ」のためにアメリカに渡った時に太っていたという逸話ですが、アメリカ上陸直後の写真がリチャード・アヴェドンによって残されていますが、実際は一般人と比べると充分に細いです、残念ながら。
さて、オードリーのレシピに関しては日本では馴染みのない食材もありますが、後ろにまとめて説明が載っていて、代用出来る物とかも書いています。
中には僕なんかでも作れそうな物もちらほら。
オードリー自身が簡単でかつ美味しい物を好んだこともあり、比較的実際に作りやすいのではないかと思います。
(その2に続く)

記事がとても長くなりそうなので、今回と次回、2回に分けて載せようと思います。
昨年英語版は発売されていましたが、1年経ってようやく日本語版が出ました。
著者はオードリーの次男であるルカ・ドッティ。
なんかルカといえば昔のおぼこいイメージが僕の中で取れないので、ルカ・ドッティ氏と改まっては書けません。
なんせ2004年の大規模な “timeless audrey” 展の来日時でもまだまだ若かったですしね。
いつまでもかわいいルカ坊や、というイメージです。本当はもういいおじさんになってますけどね。
ある日本の出版社に昨年 “オードリーのレシピ本があるんですけど、翻訳してくださいませんか?”と希望を述べた所、結構乗ってくださって権利獲得に動いていただいたのですが、先に日本の別の出版社が権利獲得でもう動いていたと返事を頂きました。
なので日本語版が出るだろうと英版を買わずに我慢していたのですが、待って良かった!もうちょっとで痺れを切らして英語版を買う所でした。
日本版の出版社はフォーインスクリーンプレイ事業部。
現在までアマゾンで外国映画部門で何度もベストセラー1位になっています。
まあ、あのオードリー・ヘプバーンのレシピ本となれば必ず売れますよね。
これは権利獲得に素早く動いたフォーインさんの大勝利ですね。
さて、こちらに来ていただいているまるさんから英語版の方のお話は伺ってたのですが、まずは “紙の質がとても悪い!” ということでした。
これは気になったので、フォーインの担当さんに直接問い合わせてみました。
かつて写真集「オードリーのローマ」でも、元のイタリア版&英語版がかなり酷い紙(ザラザラの上質紙)を使用していたのですが、日本版ではマットコートという良質な紙に変更されていたので、今回もどうかなーと思ったんです。
そこで頂いたお返事は、コート紙(ツルツルの紙)ではないですが、やはり日本版では紙が高級な物に変更されているということ。

さすが世界最高の日本の印刷業界ですよね!
表紙は日本の本としては珍しくハードカバーそのままの装丁です。普通はカバーを巻いてさらに帯を付けて…というのが日本の本なんですが、こういうのも新鮮です。
ただし、こういう装丁の本は傷みやすいので要注意です。
表紙は画像の部分だけPPコーティングがなされており、そこだけツヤがあります。
おそらくこの装丁は原書に揃えたんだろうと思われます。
そしてもうひとつ重大なことをまるさんに伺ってたのですが、このルカの本には兄であるショーンの画像がただの1枚も載っていない!ということ。
文章には兄のことがたまに出てくるのですが、なぜか一切その兄であるショーンの画像は無し。
オードリーが1983年に初来日した際も家族で来日しており、ルカはどこに行くにもショーンと一緒だったはずですが、その来日時の家族での画像はなく、オードリー単独のものばかり。
2004年に日本版が出たショーンによるオードリーの伝記本ではルカが載っていましたから、これはやっぱり…と思ってしまいます。
昨年ですが、オードリーの遺産をめぐり、ショーンがルカを訴えたと報道されていましたしね。
実際に自分の目でショーンが載っていないのを確認して、あの報道は本当だったのかなーとまた悲しくなってしまいました。
さて内容ですが、これはオードリーのレシピ本でもあってそれが最大のウリだとは思うのですが、読んでみて思うのは、これはルカによるオードリーの伝記本だということ。さらには未発表画像を多く含む写真集でもあります。
今回は上記の “装丁” や “紙質” などの本としての部分と、“写真集” の部分、そして “レシピ本” に関してを書いておきます。
“伝記” としての部分はまた次回、ということで。
これは写真集としてみると、やはり家族でないと持っていない貴重な写真が多く掲載されています。
もちろん今までの写真集で載っていた物もありますが、多くは初収録です。
最後の方のページの写真の出典を見ると、オードリーの大親友だったコニー・ウォルドやドリス・ブリンナー(男優ユル・ブリンナーの2度目の奥さん)の画像もありました。
写真家ボブ・ウィロビー氏のものもありましたが、これはよく見る物で有り難み無し。
他にはルカとは関係なさそうな20代のオードリーの画像もちらほら。これがちょっとこの本の中では浮き気味でした。

ちなみにその時のオードリーは「エクスラン・ヴァリーエ」のCMでも使用したヴァレンティノ・ガラヴァーニの衣装を着ています。
ローマに住んでいた時代、オードリーが愛用していたデザイナーですね。
ひとつ、全く同じ画像が2回出てくるのが気になりました。
章の始めでバックに薄くモノクロで載っている画像を、後でカラーで鮮明に載せるのはかまわないんですが、オードリーがジャック・ラッセル種のジェシーと写っている画像が同じくらいの小ささでどちらもカラーで載っていました。これは…間違えて2回載せたのかな?と思いました。(182と223ページ)
さて、みんなが一番興味があるであろうレシピに関しては、75種類の料理(+奇跡のレシピ)が載っています。
が、僕が買う前に思っていた “オードリーが作った料理のレシピ” というよりも、オードリーの家庭で食卓に上った料理、という認識の方が正しいのかもしれません。
もちろんオードリー自身が作った料理もたくさんあるのですが、オードリーの家に家族同然で住み込みで働いてた女性のレシピや、親友のコニー・ウォルドやドリス・ブリンナーと交換したレシピも含まれています。
意外なのはオードリーがカレーライスが大好きだったということ!なんとこの本にも2種類ものレシピが載っています。
もちろん日本のカレーライスとは違い、お米は長粒品種だし、おそらくカレーも日本のようには粘り気はないもの。
さらにはオードリーの母エラは、オードリー以上にカレーが大好きだった、というのは驚きでした。
こういうのは身内が書く本だからこそ初めて明らかになる事実ですね。

特にスパゲッティ・アル・ポモドーロ(シンプルなトマトソースのスパゲッティ)への愛は凄くて、自分でも作る他、レストランでも頼んでいたとか。
家族旅行でも、オードリーは2つスーツケースを持って行ってたんですが、1つは衣類が入っている大きくて軽いもの。もう1つは小さいのに重く、ロバート・ウォルダーズがレンガでも入っているのかと訊いたほど。オードリーは微笑みながら “スパゲッティよ” と答えたそうです。
表紙もこのパスタを取り分けるオードリーになっています。
もう今では言われることも無くなりましたが、一時期オードリーが拒食症だったとかっていうデマがありましたが、実際は全然違いますね。
パスタに関してはお皿に溢れんばかりの量をおかわりしていたそうです。
オードリーの変わらない体型に関しては、やはり戦争中の極端な栄養失調のせいみたいですね。
オードリーが舞台「ジジ」のためにアメリカに渡った時に太っていたという逸話ですが、アメリカ上陸直後の写真がリチャード・アヴェドンによって残されていますが、実際は一般人と比べると充分に細いです、残念ながら。
さて、オードリーのレシピに関しては日本では馴染みのない食材もありますが、後ろにまとめて説明が載っていて、代用出来る物とかも書いています。
中には僕なんかでも作れそうな物もちらほら。
オードリー自身が簡単でかつ美味しい物を好んだこともあり、比較的実際に作りやすいのではないかと思います。
(その2に続く)
この記事へのコメント
こんにちわ
オードリーがカレー好きだったとは!カレーのCMに出てほしかったですねえ。
ルカとショーンの仲は相変わらず険悪なようですね。残念です。
さて、今回のテーマとまったく関係のない話で恐縮なのですが、以前このブログで私、「『尼僧物語』のオードリーの声を最初に吹き替えたのは、池田昌子さんではなく二階堂有希子さん」と書かせて頂いたと思うのですが、あの後色々調べたら、どうも「尼僧物語」ではなく「戦争と平和」だったみたいなんです。
「戦争・・・」を日本で初めてテレビ放映したのはNHKで、その時オードリーの吹き替えを担当なさったのが二階堂さんだったらしいんです。池田昌子さんが最初ではなかったんですね。
その2を楽しみにしています。
オードリーがカレー好きだったとは!カレーのCMに出てほしかったですねえ。
ルカとショーンの仲は相変わらず険悪なようですね。残念です。
さて、今回のテーマとまったく関係のない話で恐縮なのですが、以前このブログで私、「『尼僧物語』のオードリーの声を最初に吹き替えたのは、池田昌子さんではなく二階堂有希子さん」と書かせて頂いたと思うのですが、あの後色々調べたら、どうも「尼僧物語」ではなく「戦争と平和」だったみたいなんです。
「戦争・・・」を日本で初めてテレビ放映したのはNHKで、その時オードリーの吹き替えを担当なさったのが二階堂さんだったらしいんです。池田昌子さんが最初ではなかったんですね。
その2を楽しみにしています。
Posted by ヴェロニカ・ハメル at 2016年07月09日 09:31
ヴェロニカ・ハメルさん、こんばんは。
週末は色々ありまして返事を差し上げるのが遅れて申し訳ありません。
オードリーがカレーのCM…凄いですねー!なんか想像したらワクワクします!
71年のヴァリーエ以降なら実現しそうなので、「ロビンとマリアン」頃のオードリーで、高級タイプのカレーとか。
あるいは時間のことを考えなければ、ぐっと親近感を持つようにオードリーと今のジャニーズのアイドルと共演、とかでも面白いかもしれません。
そういえば、二階堂有希子さんは「戦争と平和」でも声をあててらっしゃいましたね。
二階堂さんと言えば、僕的には初代峰不二子でしょうか。
ルカとショーン、今後裁判的には和解してもわだかまりは残るのでしょうか…とても残念です。
週末は色々ありまして返事を差し上げるのが遅れて申し訳ありません。
オードリーがカレーのCM…凄いですねー!なんか想像したらワクワクします!
71年のヴァリーエ以降なら実現しそうなので、「ロビンとマリアン」頃のオードリーで、高級タイプのカレーとか。
あるいは時間のことを考えなければ、ぐっと親近感を持つようにオードリーと今のジャニーズのアイドルと共演、とかでも面白いかもしれません。
そういえば、二階堂有希子さんは「戦争と平和」でも声をあててらっしゃいましたね。
二階堂さんと言えば、僕的には初代峰不二子でしょうか。
ルカとショーン、今後裁判的には和解してもわだかまりは残るのでしょうか…とても残念です。
Posted by みつお
at 2016年07月11日 20:05
