2007年09月23日

涙涙の「AUDREY HEPBURN 母、オードリーのこと」

涙涙の「AUDREY HEPBURN 母、オードリーのこと」 いや~、やっとこの伝記にたどり着きました!原書での発売順に紹介すると、どうしてもこれが最後になってしまうもので…。

 これはオードリーの長男、ショーン・ヘップバーン・フェラー(この本での表記)が書いたオードリーの伝記、「AUDREY HEPBURN 母、オードリーのこと(AUDREY HEPBURN, AN ELEGANT SPIRIT)」です。
 日本版は竹書房から2004年5月に発売されました。

 オードリーが生涯で2度だけ出たCM(「エクスラン・ヴァリーエ」「銀座リザ」)の製作をして、個人的にも付き合いのあった加藤タキさんが監修をされているのも嬉しいですね。(^-^

 さて、息子ショーンは当然1960年代後半からのオードリーをもっとも時間的に長く知る人物で、素のオードリーを一番知っていると言えるでしょうね。

 これまでのすべての伝記がオードリーを外堀を埋めるように周りから攻めるしかなかったのに比べ、この伝記は本当のオードリーを中から教えてくれます。

 写真集と言ってもいいほどの貴重な画像も満載ですし、文章量自体はかなり少ないんじゃないかと思います。
 それに、私生活でのオードリーは100%知っていても、女優オードリーに関してはあまり完璧ではないショーンなので、写真についている年度は誤りが多いです。1954年ごろの画像が1949年になっていたり、「いつも2人で」の画像が1965年で「おしゃれ泥棒」の画像が1966年などなど。
 それでもここで知り得ることは、他の伝記を寄せ付けないほど!

 バリー・パリス以外の伝記でエッダというのがオードリーの本名であると語られてきましたが、ここで完全にオードリーこそが本名で、エッダは仮の名だったことが明かされます。
 オードリーの性格上、芸名を名乗るとは考えにくいなーと思ってきたファンのもやもやが、ここで一気に解消されるわけですね!

 またショーンの誕生月は1月ではなく、7月であることもわかります。確かにショーンがここで書いているように、いかに今までの伝記の信憑性が低かったかということですね。
 特にでたらめばかりのダイアナ・メイチックのは論外!

 中には、オードリーがどれだけ人の悪口を言わなかったかがわかる文章もあります。オードリーをいじめていたというハンフリー・ボガードのことでさえも、“フェアじゃない!”と怒っているショーンに、“あの方がそう思う理由があったのよ。”と逆にいさめるほど。

 他にも、今までの伝記ではつらい撮影現場だったように書かれてきた「パリで一緒に」の撮影中は、実はとても楽しかったとショーンに言っていたこと。
 これはそうだろうなーと思ってました!そうでないとあのどの作品よりも美しいオードリーは出せませんよね!

 後半、オードリーが病気になってからはかなり克明に経過が書かれているのですが、正直涙なくして読むことはできません。僕も滂沱と落涙する自分に気づいてびっくり!
 僕らが思っているよりも、もっと素晴らしい本当のオードリーにここで出会うことができます!

 ちなみに、「華麗なるパラマウント映画時代」などのオードリー本を出版した東京書籍さんもこの本を出版したいと思ったそうですが、気付いた時は既に竹書房さんが権利を取っていたそうです。

伝記としての価値:★★★★★(写真集としても★★★★★!オードリーファン必携の書!)

 なお、この本以降、日本ではオードリーの伝記が発売されていませんが、海外ではその後も発売されています。このショーンの本で明らかになった事実をもとに修正された、より真実に近いオードリーの伝記をぜひ読んでみたい!と思ってるんですけどねー。





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Posted by みつお at 15:00│Comments(7)伝記
この記事へのコメント
ホームページのトップ画像を変えました。
モノクロからカラフル・オードリーに。

と、また場違いレスだわ。
Posted by barzak at 2007年09月23日 18:42
素晴らしいですよね、なんといっても書いてある内容がいい。
お書きの通り、画像へのコメントは誤りが多く、
いくらなんでも・・・というようなミスもあったりして残念。
また、その画像の多くは、timeless Audreyやトレジャーズと重複していて、
こちらのほうが先とはいえ、印刷がぼや~っとしていて、ちと分が悪い。

でもそんなことなんて些細なことかも・・・
だってこれだけ充実した感動的な内容で・・・本当にこの本は読ませます!

人は、愛する人が気が付かないうちに、そっと逝くものだ・・・・

これを涙なくして読めはしません。

実は最近また読み出したところです。
忘れられない文句・文章・出来事数多し。
Posted by まる at 2007年09月23日 19:26
>barzakさん

見ましたよ~!「いつも2人で」の軽快なオードリー、すっごいステキです!
今までで一番好きかも!(^^

ありがとうございます~!嬉しい!

>まるさん

ですよね。ショーンの年度の間違いは結構多いですよね。
撮ったカメラマン自身が間違えてるみたいだけど
p41とかp61とかはメイクも髪型もオードリーの細さも、明らかに1954年じゃん!とか、
p125右下はどう見ても70年代じゃなくて、「おしゃれ泥棒」のオードリーだし。

でもでも本文は本当に感動的!
オードリー、死なないで!って思ってしまいます。
これを読むとますます自分が小さく見える…
まだまだだなーって、頑張ろう!って本ですよね。(^^
Posted by みつおみつお at 2007年09月24日 00:21
みつおさん、おひさしぶりです~。

この本は、和書が発売される前に待ちきれなくて洋書で購入しちゃいましたが。
とにかく英語は読めなくても、中にある貴重な写真を眺めているだけでも満足でした。
もちろん、きちんと和書を購入して読んだ時には、感動の嵐・・・。

実は本当のオードリーについてはまだまだ未知だった部分も多かったんだ・・・ということを改めて感じました。

見ていて幸せになれる一冊ですね。
Posted by カリン at 2007年09月24日 09:32
この本に載っているいくつかのレシピ
本当においしそうですね。
オードリィの作った料理をご馳走になる・・・なんて最高の夢です。
彼女がサラダの名手だったことは、伝え聞いていたのですが、
ここに記されているドレッシングなんて、まさに僕の好みですね。
ペストってあったけど、pesto(ペースト)のことでしょうか?
で、ポモドーロ作ってみたけど、すんごくうまかったです。
海外の食材店に、瓶詰めのがありましたもんで、
それを使っただけなんで、作ったとは言えないのですが・・・(^_^.);
実際、どこで食べられるのでしょう?
本場で修行してきたシェフとかイタリア人の店じゃないと、
メニューにないのかもしれませんね。
Posted by まる at 2007年09月24日 21:05
>カリンさん

お久しぶりです~!
また山ごもり開始されたんだと思って、心配してましたー。(^^

そしてその節は、この英語版を1冊いただき、ありがとうございました!m(_ _)m

中の画像は当時めっちゃ感激でしたよね!
あきゃー!って思ってました。さすが息子所蔵の画像だ!って。
そして今まで知らなかったオードリーのこと…。

女優オードリーは少なかったですが、
確かにここには素のオードリーが呼吸して生きていましたよね!(^-^
Posted by みつおみつお at 2007年09月24日 22:53
>まるさん

オードリーのドレッシング、作ってみたんですか!?しかもポモドーロまで!
おお~っ!すごいですね!
料理からっきしな僕は、いいなあ~って思うばっかりで…。(^^;;;

本当のオードリーは、ショーンやルカに
“はい、出来たわよ!”なんてあの笑顔で作ってあげてたんでしょうか。
もし僕に作ってくれたら、きっと1口目は感激で味がわからないに違いない!
オードリーの家で、若い頃のショーンやルカと共に食事…あまりの感動に泣き笑い!?
Posted by みつおみつお at 2007年09月24日 23:01
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