2022年08月24日

映画「オードリー・ヘプバーン」パンフレット

映画「オードリー・ヘプバーン」パンフレット はい、今回は今年公開された映画「オードリー・ヘプバーン」の劇場パンフレットの紹介。

 これ、劇場で税込880円で売ってたのですが、数をあまり刷っていなかったのか、後の方になると劇場で売り切れだったというSNSの書き込みを何度か見ました。
 まだ日本各地の劇場では上映中だというのに、です。

 そうなるとどういうことになるかというと、暴利を貪る輩がアマゾンやらヤフオクやらメルカリとかで湧いてくるわけですね。
 中古を正規の倍以上で売りつけようという…。

 あまりにもスター・チャンネルさんの売れる数の予測が低すぎたんですよね。
 転売ヤーが儲かるようにじゃなく、欲しい人に行き渡るように印刷して欲しかったです。

 さて、オードリーの映画の劇場パンフレットの新しいものとしては、2014年の「マイヤーリング」以来のものになりますね。

 オードリー主演の映画ではないので、ショーンからの提供の画像は見たことあるものがほとんどです。
 コアなファンなら今までのショーン関連の本や写真集で見ていると思います。

 そんな中で、後ろから6ページめの、たくさんの子供達と写っている画像が目新しくて嬉しいです。
 あと、ラ・ペジブルの庭で撮った、ショーンとオードリーの別テイクも初めて!別テイクがあったなんて、嬉しいです!

 オードリーが亡くなった90年前後って、まだフィルムカメラの時代なので、今のスマホカメラのように何十枚って無駄に撮れないんですよね。
 フィルム1本で24枚、せいぜい36枚なので、1枚1枚、慎重にシャッターは押すものでした。

 オードリーが女優として宣伝写真で撮っていたものは、当然1度に何十枚、何百枚と撮っていたでしょうが、こういう家庭で撮る写真はそんなわけにも行きませんからね。

 さて、中身ですが、ショーンとエマの文章があって、それから“はじめに”という文章。あらすじとオードリーのだいたいの軌跡。
 そして出演作品があるのですが、あー、やっちゃってるよ。「昼下りの情事」。

 オードリーの映画をするのに、こういうオードリーのことをしっかりわかってない人が書いたんか、とバレますよね。
 写真すら現存しないテレビの「パラダイス・ジャンクションの雨の日」とか書いてるのに、DVDでも出てて2019年の映画祭には自分たちが上映した「若妻物語」とか「ラベンダー・ヒル・モブ」とかは無し。選択基準がわかりません。

映画「オードリー・ヘプバーン」パンフレット 次は清藤秀人さんの文章。ネットに書いていた“女優としてのパーツについては少し物足りないかもしれない。”というのもあります。
 いつもながら愛情あふれる文章。

 でもこのパンフレットの読みどころは次の加藤タキさんの文章にあります!
 流石にもうオードリーと加藤タキさんの話は語り尽くしたのでは?と思っていたのですが、こんな隠し球がありましたか!

 まず「エクスラン・ヴァリーエ」の時の話が語られるのですが、契約まで1年半かかっていたというのも初めて知りました。
 ということは、70年に入るかどうかの辺りでもう交渉が始まっていたのですね!

 それと一番驚いたのは、オードリーとの初顔合わせの時!これまでテレビなどでも何度も何度も語られてきたのですが、これまでお話ししてこなかったのですが…と前置きして、なんと!オードリーは頭にカーラーを巻いた状態で出てきたのだとか!
 え、えらくラフでフレンドリーだったのですね…。

 いえいえ、でもそれも素敵だなーと思います。オードリーのカーラー姿なんて滅多に見れないですよ!それこそお宝物ですよね。
 「おしゃれ泥棒」だとか「昼下りの情事」とかの髪型も絶対カーラーが必要だと思うのですが、そんな写真ってないですよね?
 それを見れるなんて、なんて羨ましい!

 今まで、その当時のオードリーだと、70年代初頭にオードリーがしていた「暗くなるまで待って」の変形のヘアスタイルを想像してて、その髪型で出てきたんだろうと勝手に想像していました。服はバレンティノで。

 本当はカーラーを巻いて、ボルドー色のAラインワンピース(当時だからミニだったのでしょうね)、同色のブーツ。
 当時のヘアスタイルだと、トップにボリュームを持たせてたはずなので、そしたらカーラーはトップに巻いてて、きっとトップはサザエさんのような状態だったのでしょうね。なんかカワイイ!

 それと「エクスラン・ヴァリーエ」は60秒と30秒、それぞれ4パターン作られたのがわかります。ということは8パターンあったのですね。
 WOWOWで見たものと、横浜で見たものが全然違うのも納得です。60秒パターンはそれ以外にあと2つあるということですね。

 その「エクスラン・ヴァリーエ」の時のことも、「銀座リザ」の時のことも詳しく書いておられるんですけど、今回また嬉しいのは「庭園紀行」の3回目の来日のことも書いておられること!

 90年の3回目の来日のことを加藤タキさんにお話ししてもらえるのは初めてじゃないですか?
 やはりここで3回目の来日はお忍びだったことが語られています。

映画「オードリー・ヘプバーン」パンフレット やっぱりねー。3回目の来日が映画雑誌の“スクリーン”にも全く知られておらず、僕が自分で調べるまではわからなかったわけだ!
 もうその時期はユニセフの活動に身を投じていたオードリーだったので、かなりな過密スケジュールだったんでしょうね。

 「庭園紀行」は花の盛りの時に撮影するために、世界をかなりのハード・スケジュールで回っていたようなので、日本で来日がおおっぴらになると、またインタビューやテレビ出演やで追い回されるから、あくまでも「庭園紀行」の撮影だけを京都で済ませて、サッと帰っていったんでしょうね。

 なので3回目の来日でオードリーがインタビューを受けたのは、ユニセフの活動とも通じる子育てのための雑誌のプレ創刊号の“mikihouse”だけだったんでしょうね。

 次の山崎まどかさんの文章では、「パリの恋人」でオードリーの歌とダンスに厳しい批評があったこと、でもそれもケイ・トンプソンが絶賛されていたので、オードリーは早く知らせてあげなきゃ!と喜んでいた、という逸話が語られます。

 オードリー、出来杉くん!
 本当に心が綺麗ですよね。

 そのあと映画でインタビューを受けてた人の紹介があって、監督のメッセージ、さらに監督と振付師、バレエダンサー3人の経歴が書かれています。

 オードリーって本当にいくら知ってもイヤなところが出てきません。むしろさらに好きになっていくだけだという…。

 ただ、20代30代のオードリーと、晩年のオードリーがすこーしイメージ違うなーと思います。
 やはりこれは愛されることを願っていたオードリーが、2人の夫の浮気のせいで自分が守ってもらうのではなく、息子を自分で守らなければいけないんだ!と思ったからなんじゃないかと思いますね。

 晩年のオードリーは今の僕なんかより、はるかに強かったと思います。
 (でも心の奥底にはやっぱり少女のオードリーも居たと思います)

 あー、あとこの映画ってイメージカラーが赤ですけど、オードリーって赤ってあんまり好きじゃなかったんですよーって教えてあげたい。
 まあ晩年には赤いドレスも着るようになってましたけどね。

 なお、僕はこの映画を2回劇場で見ましたけど5.1chの音響が、最初に見た大阪ステーションシティシネマで見たときは、音楽は耳のそばでキラキラと浮遊しているようにしっかり分離・立体的になっていましたが、2回目に見たシネリーブル神戸だと昔の映画のような分離が曖昧なモアーンとした聞こえ方でした。
 僕は分離のしっかりしている方がよかったです。

オススメ度:★★★(画像よりも加藤タキさんの文章でポイント稼いでます)



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この記事へのコメント
劇場によってそんなに音響が違ったんですね。しまったオイラも神戸でした~
この作品、音楽なかなかよかったですね。
パンフの画像ですが、最初から期待してなかったものの、やはりこだわりたくなりますよね。制作側に余裕がないのか、それとも定番のものを使用するとかいう間違った脅迫観念に囚われているのか、よくわかりません。
ただいまどきオードリィ関連だと、むしろコアなファン層を基準として、意外と結構入手できるコアな画像を選択すればいいのになぁとよく思います。
確かに文章内容が取り柄のパンフでしたが、もっと前だともっと充実した内容だったのかと思うとちょっと淋しいくなりますね。

この映画、来月(もう明日からですが)スタチャンでやりますね。
字幕版だけでなく、吹き替えでもやるようです。
モチロン池田昌子さんですよ~
Posted by まる at 2022年08月31日 21:08
そうなんです!先に大阪ステーションシネマだったので、シネリーブル神戸の分離の悪さが余計にわかってしまったんですよね。
特にエンドタイトルはあまりにもキラキラ音が耳のすぐ横から聞こえてくるので、ちょっと横向いて音の出どころを確認したりしてました。

それと音楽!サントラ有れば買うのにー!と思いましたが、海外でレコードで発売された以外はCDとかは無いみたいなんですよねー。さすがにレコードは扱いが面倒臭いので買おうとも思いませんでした。まあジャケットは大きくて迫力ありそうですけどね。

それと画像は確かに定番ばかりで芸がないですよね。ほんとにコアなファン層狙いで画像を選べばみんな丸くおさまるのに…と思います。
そういえばこないだのキネマ旬報も、アフロから借りた画像は、よりにもよってこの平凡な画像なんかーい!って言いたくなるようなものでしたよね。記事の後でアフロの画像見に行ったら、他になんぼでも珍しいのがあるのに、ほんまにまあこれらの平凡画像を選ぶそのセンスにビックリでした。

なんか兄弟の骨肉の争いの記事で、全てのオードリーの画像はショーンの許可を得るみたいな判決が出てたみたいで、そしたらルカの自由になる画像って無いんやろか…とかって思ってました。
今回のこの作品も映画会社から画像を借りてないみたいなので、まあそろそろ家族写真は底をつく頃合いかなーと思います。

映画の「オードリー・ヘプバーン」、吹替はビックリしました!なんか吹替やる意味あんのかなーとかって。でももちろん池田昌子さんのオードリーも聞けるのは嬉しいんですけどね!まあ近い将来に吹替も入ったブルーレイが出るんでしょうね。
Posted by みつおみつお at 2022年09月01日 00:16
コアな画像⇒レアな画像 です。書き違えましてスミマセン
>コアなファン層を基準として、意外と結構入手できるコアな画像を選択
だとなんのこっちゃですよね。
サントラは発売なしなんですねぇ残念
下記で一部聴くことができます。
https://www.youtube.com/watch?v=e19twA_Gi50&t=657s
Part-Oneもどこかにあるのかなぁ

ところでいつか紹介した「いつも2人で」の美麗4K版
現在なくなってしまいました。
アカウント停止になったみたいです・・・しくしく
ときどき視聴しようと思ってたのにぃ

いつまでも
あると思うな
YOUTUBE
Posted by まる at 2022年09月01日 22:14
レアな画像でしたかー!
まあまるさんの言わんとしてたとこはなんとなくはわかりましたよ。

「オードリー・ヘプバーン」のサントラは、レコードだけでCDでは無いんですけど(なんでやねん!)、ダウンロードではあるみたいですよ。

https://www.amazon.co.jp/Audrey-Original-Film-Soundtrack-%E3%82%A2%E3%83%AC%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%BA/dp/B08PDS6T69

https://music.apple.com/jp/album/audrey-original-film-soundtrack/1542816675

こちらから逆にCDに焼けるといいのですが、ダウンロードのって焼けましたっけ?あー、うとくなってるー…。

それと「いつも2人で」個人の4K無くなりましたか!!
あれこそが本来目指してほしい「いつも2人で」の「いつも晴れ間で」でした!残念だー…。
ディズニーに権利元が変わったので、権利にうるさくなって垢BANされたのでしょうか。ディズニーに変わってろくなこと無いですね!なんか嫌いです、ディズニー。人にうるさいくせに、明らかに「ライオンキング」は「ジャングル大帝」のパクリやん!と思ってます。
それと、あの4K版を見て、なぜ僕が「いつも2人で」にターコイズグリーン(ミントグリーン)をイメージカラーにしてるのかがわかりました!あの海やプールの色を見てイメージカラーが決まったんですね!
中学時代から僕にとっては「いつも2人で」はティファニーカラーのようなイメージでしたが、なぜそうなったのかのルーツを気づかせてくれたリマスターでした!なので余計に残念です!
Posted by みつおみつお at 2022年09月02日 19:29
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