2010年09月27日

「オードリー・ヘプバーン オフィシャル・コレクション」第9号

 さて、「午前十時の映画祭」はもうすぐ福岡に行きます。天神東宝にて2010/10/16(土)~2010/10/22(金)「ローマの休日」、2010/10/23(土)~2010/10/29(金) 「昼下りの情事」です。みなさん、見に行ってくださいねー。(^-^

 それと、雑誌「スクリーン」の近代映画社から、年内にオードリー・ヘプバーン・オートグラフ・コレクションの第2弾が発売されることになりました!今月号の「スクリーン」で告知が載っています。

「オードリー・ヘプバーン オフィシャル・コレクション」第9号 さて、ここまで8号まで紹介してきた「週刊オードリー・ヘプバーン」こと、「オードリー・ヘプバーン オフィシャルコレクション」(静岡版)ですが、この第9号で廃刊となってしまいました。

 色々と問題はあったものの、全ページオードリーだけという全世界で初めての試みで、毎号期待してただけに廃刊は残念でなりません。
 楽しみにしてた「いつも2人で」「緑の館」といった資料の少ないものだけではなく、「マイ・フェア・レディ」という超大作の代表作すら紹介されないままの終了でした。 

 さて、今号は「シャレード」の第1回目の特集で、続いていれば次号は「シャレード」の第2回目で表紙も「シャレード」になるはずだったのですが…。

 で、特集の「シャレード」ですが、これはヒドイ!!昔のパンフレットから持ってきましたか?という低画質&平凡画像のオンパレード。

「オードリー・ヘプバーン オフィシャル・コレクション」第9号 そのうえ、号を重ねるにつれ単なるあらすじ紹介と堕してしまった“名作劇場”のコーナーでは、なんと!「シャレード」の種明かし、及び最後の最後の結末まで暴露!!!

 こういう謎解きの映画のストーリー紹介において、常識では考えられない最低なレベルに仕上がっています。
 「シャレード」「暗くなるまで待って」「華麗なる相続人」は絶対こういうことしちゃアカンやろーっ!!

 こういう配慮の足りない、レベルの低い執筆者のせいで「オードリー・ヘプバーン オフィシャルコレクション」はスポイルされたんでしょうねー。

「オードリー・ヘプバーン オフィシャル・コレクション」第9号 こうして中断してしまったので全号揃った状態で評価すると、せっかく志は高かったものの、出来上がった物は“オフィシャル”と名乗るには嘘や間違いが多く、トータルではあまりにも出来の悪い雑誌だったと言えるでしょう。

 単純に考えたら、今年のオードリー大賞の最有力候補であるはずなんですが、中味の不出来さは大賞に推していいのかどうか悩んでしまいます。例年、特に昨年とあまりにレベルが違いすぎなので。

「オードリー・ヘプバーン オフィシャル・コレクション」第9号 さて、それ以外の記事では、これだけは毎回期待を裏切ることなく高レベルだった“映画の舞台”でレジーとピーターが滞在したホテル・サン・ジャックの間取り。

 これまた秀抜な出来ですが、他の号に比べるとちょっと落ちる。レジーとピーターだけの部屋しかないし。といっても、他の記事よりもやっぱり優秀。
 実在のホテル・サン・ジャックの看板も載せて紹介。

 あとは、「おしゃれ泥棒」で使用された服などのオークションの紹介の“オードリー・スタイル”、アイメイクからどう見てもおそらく1954年の写真が1948年とずっと紹介されている“伝説の女優”の伝記のコーナーなどがあります。

 さて、この「オードリー・ヘプバーン オフィシャル・コレクション」でわかったことですが、もし今後別の会社が別の「週刊オードリー・ヘプバーン」を出すときに気をつけた方がいいことが何点か見えてきました。
それは、

 1. 執筆者は選ぶこと。オードリーのことをよく知らないのに、想像や手に入りやすい資料だけで書くような執筆者は、ファンの多いオードリーのことに関してはすぐに安いメッキが剥がれます。

 2. 「ローマの休日」から特集はしない! 日本では一番人気の「ローマの休日」を最初にやってしまうと、売上はジリ貧。最初は「ティファニーで朝食を」「麗しのサブリナ」「マイ・フェア・レディ」あたりで。「ローマの休日」は半ばくらいにカンフル剤として特集するべきでしょう。

「オードリー・ヘプバーン オフィシャル・コレクション」第9号「オードリー・ヘプバーン オフィシャル・コレクション」第9号 とまあ、勝手なことを色々と書きましたが、それでもやっぱり無くなった事は残念でなりません。全巻揃って並ぶ所を見たかったものです。

 「ニューヨークの恋人たち」とか「おしゃれ泥棒2」とか「許されざる者」とか、日本での資料が少ないものは特に期待が高かっただけに、そこまで続かなかったのはもったいないです。
 マイナーな作品でこそこの雑誌はきっと輝いたことでしょう…。

今号の価値:300円。最後だから奮発したかったけど、盛ってもこの程度。

 これを出版してくれたインターナショナル・ラグジュアリー・メディアさんと、“映画の舞台”を調べて執筆してくれた方に感謝して。
 お疲れ様でした。m(_ _)m



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この記事へのコメント
今年度のオードリー大賞では、“残念賞”というのはどうでしょう。
それにしても今年はまだめぼしいものがありませんね。
残すところあと3ヶ月
ボブの写真集(集大成?)は延期承諾依頼のメールがきたし・・・
10月中旬くらいになりそうだそうです。
AUDREY100って買いましたか?
Posted by まる at 2010年09月28日 22:24
本当にこのままだと、今年は大賞の該当作なし!ってなってしまいますよね。

ボブさんの写真集って、あの約4万円のですか?
僕の方はもう届いてますよ。(^^;
めちゃめちゃめちゃめちゃデカイです!
8万円くらいのAVアンプが届いたのかと思うくらい…。

AUDREY100は注文してますよ~。(^-^
これであと近代映画社のサインコレクション本とで
今年の大賞を決めないとだめですねー。
Posted by みつおみつお at 2010年09月29日 10:34
パートワークは常に右肩下がりの商売なんだから
「半ばくらいにカンフル剤」ってのは無意味ですよ。
むしろCMを打つのは創刊号だけなんだから
そこに一番人気のある作品を持ってくるのは正解でしょう。

参考記事 ttp://www.oricon.co.jp/news/internal/18713/
Posted by 匿名希望 at 2010年10月05日 01:56
匿名希望さん、はじめまして (^-^

でも途中で廃刊しちゃ意味ないですよね。(^^;;;
むしろ公式どおりではあてはまらないこともあるのでは?

紹介してもらったデアゴスティーニさんの
映画の本のシリーズでも、最初は「ローマの休日」ではなく
「ティファニーで朝食を」でしたよ。(^^

オードリーは代表作がいっぱいあるので、
まず2番手からでも充分いけそうですけどねー。

もっとも、今オードリーは第2の氷河期のような気がするので、
セオリーどおりでも、そうじゃなくてもダメかもしれませんけど…;;;

とにかく、どんな出版の仕方でも、
内容がダメダメだと読者はついてきませんよね。
今回のは応援したくてもこの程度のレベルでは…ってガッカリ度も高かったです…。(T T
Posted by みつお at 2010年10月05日 07:33
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