2007年05月08日

スクリーンジャンボ73年冬の号「ドロン・ヘプバーン魅力集」

スクリーンジャンボ73年冬の号「ドロン・ヘプバーン魅力集」 これは1973年10月ごろに近代映画社発行の「スクリーンジャンボ73年冬の号 ドロン・ヘプバーン魅力集」です。

 その名のとおり、73年度の人気投票で第1位だったアラン・ドロンとオードリー・ヘプバーン二人だけの特集号。
 付録のポスターは「おしゃれ泥棒」のメダルを持ったアップのオードリー。

 この当時は「スクリーン」と「ロードショー」がどんどん増刊号を発行していた時期みたいです。
 お互い相手に負けないために、なぜか内容の充実度ではなく大きさで競い合ってたので、ムダにデカイ!
 画像では小さいですが、実際はB4です。収納に困る大きさ。

 この73年くらいに始まった巨大増刊号の争いは、74年のブルース・リーの大ブームが来ると両誌ともにリーの特集号ばかりになり、その人気の落ち着きと共にいつしか消えていったようです。

 さて肝心の中身の方ですが、ページ数は多くないです。中綴じ(紙を半分に折ってホッチキスで留めている製本方法)できるくらいの薄さですから。
 しかもドロンとオードリーは対等ではなく、半分より多くドロンにページが割かれています。

 印刷も決して良くなく、73年にしては汚い印刷。上で「ムダにデカイ!」と書いたとおり、大きい分、記事や画像の量が豊富なのではなく、単にいつもよりデカイ画像にしてるだけで、スカスカの印象。

 しかもカラーページなんか見開き使って画像1枚だったりするもんだから、オードリーの顔は左右で分割されてるわ、大きくしすぎで画像が荒れてるわで、どうよって感じ。
 とどめは裏表紙裏の「マイ・フェア・レディ」のアスコット競馬場イライザの裏焼き画像。

 表紙も出現率の低い60年代前半のオードリーは嬉しいんですが、裏焼きに全く無頓着な当時の「スクリーン」らしく、ここでも裏焼きオードリー。
 だから~!60年代のポートレートにこの向きのオードリーはないんだってば!!

 昔こういう特集号が発行されてたことを知った時は、「スクリーン」の編集だから!って将来手に入れることを思い、もの凄く期待したものですが、残念ながら70年代以前に発行された「スクリーン」のオードリー特集号にはことごとく裏切られてます。
 この特集号も作った人の姿勢がオードリーファンの方を向いているとは思えないのが悲しいです。

 オードリーがリアルタイムで人気があった頃の最後に「スクリーン」から発行された特集号ですが、名前だけが「魅力集」で、魅力には乏しい…。
 おそらく「SCREEN」が現在までに作ったオードリーの特集号としては、最低の出来だと思われます。

 ただ画質は悪いですが、これ以外の写真集や特集号では取り上げられてない画像も多く、今の若いファンの方は見たことの無い60年代のオードリーに会えるのが新鮮なんじゃないかと…。それが取り柄になっています。

オススメ度;★(この★1つは、僕の好きな60年代の画像中心で構成されている、ということに対してであって、正直サービスなのが残念です。)


 明日予定していた記事は、神戸阪急会館閉館に伴う「ローマの休日」お別れ上映の記事に緊急で差し替えます。


タグ :★写真集

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Posted by みつお at 00:00│Comments(5)特集号スクリーン
この記事へのコメント
なんたる偶然。
たまたま5月2日に神保町古本屋で発見!
でも中味はたしかにスカでしたね。
ただ、レアな・・・すくなくとも僕は初めて見る写真多く、
濃いカラーと大きさとで迫力もあり。
しかし見開きいっぱいに顔のアップはいけません。
顔のところにホチギスがかかるんだもん。
ついでに言うと、これに限らず写真集といい雑誌といい、
編集者ってなんでこんなことするんでしょうね?
不思議だし、見て醜いっ、台無しって思わないんでしょうか?

ドロンとの組み合わせがいかにも70年代日本って感じですね。
で、今は・・・今でもオードリィは人気ってのも凄い!
あの頃、クラスでファンであるかどうかに関わらず、
アラン・ドロンを知らない奴っていなかった。(語呂のよさもあるしね)
で、オードリィは結構知らない人いたんですよ。

ドロン氏はオードリィの葬儀に出席されていましたが、なんか意外でした。
Posted by まる at 2007年05月08日 00:11
おお~~!まるさんにはグッドタイミングだったんですね!(^^

確かに画像は珍しい物が多く、
この画像でもっとレイアウトや印刷をきれいにすれば、
もっともっといいものが作れたと思うんですが…。
サイズはA4、無駄な見開きカラーはなくして、
もっとコンパクトに仕上げれば、
画像の粒子もきめ細かくなったでしょうし、
評価はガラッとかわっていたでしょうねー。

そもそもこの量で1冊というのが苦しく感じます。
この内容だと、「スクリーン」本誌のオードリー特集ぐらいで
充分だと思います。

アラン・ドロンは本当に若い頃はびっくりするくらい男前ですよね~!
ただ、彼の映画は暗い物が多く、あんまり見る気がおこりません。(^^;;;
影を背負ってない、「お嬢さん、お手やわらかに!」は観てみたいと
思っているのですが…。
Posted by みつお at 2007年05月08日 11:21
もっと構成がしっかりしていれば、相当質のいいものだったかもしれませんね。
アラン・ドロンとオードリーなんて、私にとってはズドーン☆です(笑)

「太陽がいっぱい」はもちろん持っていますけど、
先日やっと「冒険者たち」を購入。
前にBSで見た衝撃が大きくて、一目で気に入ったんですが
その時には廃盤になっていて、やっと再版を購入できました。

しかしこのドロンの写真は、顔にお肉が付きはじめた?
微妙な時期ですね(苦笑)
Posted by カリン at 2007年05月09日 01:56
あらら、カリンさんもドロンファンだったんですか!それは初耳!

僕は「冒険者」、観たこと無いんです。
ドロンでは「太陽がいっぱい」に次ぐ代表作のようですね。
僕は「太陽がいっぱい」以外では「若者のすべて」(これも暗かった!)、
「黒いチューリップ」しか観た事ないです。

それとこのドロンですが、お肉が付き始めた…というより、
たるんできた頃のドロン、というほうがあたってるかも。(^^;;;
その後のアラン・ドロンも知っているだけに、
“超ハンサム、年をとったらただのオッサン”と思ってしまって…。
いや、自分もそうなんですが…(汗)。
Posted by みつお at 2007年05月09日 11:34
きゃ~~、カリンさん、自分で読んでて、
誤解を与える書き方になっている!

“超ハンサム、年をとったらただのオッサン”
の部分ですが、“自分もそう”というのは“オッサン”にかかる言葉で、
“超ハンサム”は自分とは縁が無い言葉です。

それとまるさんに書いた返事では、
“もっと”がやたら多いですよね。文章力皆無バレバレ…。(- -;;;
Posted by みつお at 2007年05月11日 15:40
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