2007年08月03日

丸の内ピカデリー・丸の内松竹閉館…「グレート・メモリーズ」

 「華麗なるパラマウント映画時代」からの2008年カレンダーが出るようです。左にアマゾンで発売のを追加しているので、見てみてください。でも「Page a Day Box Cale」ってどんなカレンダーなんですかね?日めくり??ご存知の方がいらしたら、教えてくださいです。m(_ _)m

丸の内ピカデリー・丸の内松竹閉館…「グレート・メモリーズ」 これは1984年、昔の丸の内ピカデリーと丸の内松竹が閉館するお別れ上映の際に作られたパンフレットです。

 丸の内ピカデリー1は今でも802席もありますが、この当時の丸の内ピカデリーは1000席以上、おそらく1300席~1500席の大きな映画館だったはずです。
 もちろん松竹系のチェーンマスターの映画館。

 その歴史は大正時代にまでさかのぼり、大正13年7月の「邦楽座」というのがルーツであることが述べられています。
 邦楽座→丸の内松竹劇場→国際ニュース劇場→邦楽座と改名したあと、戦後の1946年9月に米軍に接収されてピカデリーと改名。1949年に松竹に返還。

 その後1956年6月から改築され、1957年7月に地上が大作封切館の丸の内ピカデリー、地下にリバイバルや小品用の丸の内松竹として再オープン。
 丸の内ピカデリーのこけらおとしは38週続映の「80日間世界一周」だったそうです。

 オードリー作品は丸の内ピカデリーで1963年の「シャレード」を皮切りに、67年「いつも2人で」、68年「暗くなるまで待って」、69年「マイ・フェア・レディ」、73年「戦争と平和」、80年「華麗なる相続人」を公開。
 丸の内松竹では1971年にクリスマス興行で「ティファニーで朝食を」と「シャレード」を2本立上映、72年に「パリで一緒に」をリバイバル公開。

 この閉館にあたって、過去の大ヒット作品から9本を選んで上映。「サウンド・オブ・ミュージック」「ある愛の詩」「クレイマー・クレイマー」「エデンの東」「俺たちに明日はない」「ジョーズ」「タワーリング・インフェルノ」「お熱いのがお好き」そしてオードリーの「暗くなるまで待って」です。

 このパンフでは丸の内ピカデリーと丸の内松竹の1957年の改装後の上映全作品紹介、劇場の歴史、各作品見開き2ページずつの解説、深澤哲也さんという映画評論家の解説、そして上映作品のポスターやプレスシートの写真、最後に有楽町マリオンに場所を変えて10/6に開館する新しい丸の内ピカデリー1・2の紹介になっています。

丸の内ピカデリー・丸の内松竹閉館…「グレート・メモリーズ」 「暗くなるまで待って」も1968年の配給収入第6位の大ヒットですが、丸の内ピカデリーでのオードリーとしては1963年7位、64年5位と2年にまたがってランクインした「シャレード」の方がよりヒットしたと思います。

 ですが、1984年当時、「シャレード」はフィルムの権利が切れており、上映できるのが「暗くなるまで待って」だったのでしょう。

 ここでの「暗くなるまで待って」の紹介は初版のパンフレットと同じ解説・同じ画像で、読む価値などは低いのですが、最後の上映にあたって、「暗くなるまで待って」を選んでくれたこと、そしてこういうパンフを作ってくれたことが嬉しい!のでした。

 5月に閉館した神戸の阪急会館でもOSグループさんにこういうパンフを作って欲しかったです。昔と違って小部数でも刷れますし、余裕で1000部は売れたと思うのですが…。

レア度:★★★




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この記事へのコメント
お久しぶりです。
懐かしいですねぇ、ちょうど上京した年でした。
「暗くなるまで待って」を劇場で初めて観たのがコレです。
友人にこの映画のことを吹聴していたので、
そんなに面白いならと同行を求められ、意気揚々と鑑賞に臨みました。
しかしひどい欠損プリントで、
初めて観た人は何がなんだかわからなかったのでなないかと心配しました。
友人にもちょっと悪いことしましたね、イヤ別に僕が悪いわけではないですが。
欠損箇所が多いと、伏線もなにもあったもんじゃなく、
あの電話のベルが二回鳴るシーンが、二回目の肝心な所も飛んでいたので、
もうめちゃくちゃでした。
ただこのとき、TV放送ではすげ替えられていたマンシーニの音楽を
ちゃんと確認できて感動しましたよ。

このチラシは、僕が持っているのはこんなに綺麗なフルカラーではなく、
オレンジ色とモノクロの3色版です。
Posted by まる at 2007年08月05日 22:11
おお~っ!まるさん心配しましたよー。
まるさんの文章をいつも楽しみにしてるので、
書き込みがないと寂しいです。

欠損プリント…残念でしたね。
僕のエッセイの方、まるさんは読んでいただいたかどうか、
僕の場合、無理矢理友人をいっぱい連れて行った「暗くなるまで待って」で、
なんと!巻の順番を間違えて上映!などという
トンでもないことが起こったんですよ!
暗くなった後で、また夕方に戻ってびっくりしました!

横で女の子が途中寝ていたくせに、あのシーンで“キャ~~~ッ!!!”
って図々しく叫んでいたのもびっくりでしたが…。(^^;A

チラシはネットで一度見たことがあります。
えっ!というか、まるさん、この上映の時にご覧になったのに、
このパンフはお買いじゃなかったんですか??

でも当時の丸の内ピカデリー、いかがでした??
やっぱりすっごいロビーのある、
風格のある大劇場でした??
Posted by みつお at 2007年08月06日 17:59
当時の丸の内ピカデリーの印象、ないんですよぉ。
もうとにかく、めちゃめちゃ混んでいて凄まじかったです。
同時期に、今の有楽町マリオンになった・・・ええっと日劇でしたっけ?
そこのサヨナラ上映もありまして、
オードリィではお約束の「ローマの休日」でした。
友人が行ったそうですが、殺人的な混雑ぶりだったそうです。
今、シネコンなんかで話題の新作でも超快適に観ることができることに比すれば、
なんか隔世の感ありですね~。

「暗くなるまで待って」のクライマックスシーン
劇場で5回くらい観ていますが、毎回観客席にハプニングが起こるんで面白かったです。
例のぎゃぁぁぁ~の足首わしづかみシーンのことです。
ある時、最前列で鑑賞していたら(混んでいたのでそこしか空いてなかった)
隣の女性が飛びついてきて、そっちのほうでびっくらこいたことも
今じゃ懐かしい思い出です。
Posted by まる at 2007年08月07日 00:34
あー、そうですかー。
劇場の感じがわかれば、勝手に想像のピカデリーを散歩してみようかと
思ったんですが…。

でもそんなに混んでいたんですかーっ!
確かに今のシネコンのことを考えると、
過去の映画館って席取りが大変だったなーって思います。
しかも席は硬いし狭いしでしたもんねー。

しかし、やっぱり「暗くなるまで待って」は映画館で見てこそナンボですよねー。
例の場面、そんなことがありましたかーっ。
確かに突然掴まれたら、ホラー映画みたいで怖いかも(爆)!

でも僕は一度もないことなんですが、
あのシーンは叫び声の後に自分が叫んだことによる照れから
失笑が起きることもあるんですか?
失笑してる間って映画から集中力が逸れてるってことなので、
それはそれでちょっと悲しいかも…。
Posted by みつお at 2007年08月07日 18:26
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