2022年03月18日
「いつも2人で」上映記念!映画の友1967年9月号
2週間ほど前ですが、前回の「ジジ」の記事を上げてすぐ、うちのブログが入りにくくなっていたのはご存知でしょうか?
そこから2〜3日はなかなか入れなかったんですけども、どうも僕が使ってるko-coのブログが全体的にダメだったんですけど、問い合わせたら返事が来まして、いま某国を攻めているところからの大量の不正アクセスのためko-coだけでなく、おおもとのサーバーがダウンしたそうです。
ちょうどその数日前に侵●が始まったばかりで、日本がそれにセイサイをするみたいなことを言ったからなんでしょうかね。
繋がらなくなった初日は昼間にウィキペディアも繋がらなくなってて、もしかして同一のサイバー攻撃だったのかも…と思ってました。
ウィキペディアみたいな大きなところは、2時間くらいでサーバーが回復してましたけど、僕の使ってるここは小さいところなので、回復に3日ほどかかりました。
なんか攻撃対象になっていたサーバーのサイトなんかは一旦公開を見送って、ko-coとかは全部回復したそうなんですが、あそこさんを批判すると、そういう攻撃も受けるんだねー、と怖くなりました。
さて、「午前十時の映画祭12」での「いつも2人で」の上映ですが、何度かチェックしていると、ある情報が追加されました。
“こぼれ話”って部分も追加されてますけど、そこではなく、備考欄!なんと4Kになってるじゃありませんか!!確認はこちら。
おおおお、スゴイスゴイ!!
上映期間はゴールデン・ウィークです。2022/04/29(金)~2022/05/12(木)
「ローマの休日」とかと違って、いつでも劇場で見られるものじゃないので、ぜひぜひ万障繰り合わせて見に行ってくださいねー!
下手するとこれが一生で最後のチャンスかもですよー!
作品ラインナップを発表した2月21日は、「いつも2人で」は4Kではなかったんですよね。(発表時のニュースはこちらやこちらで)
それが新たに4Kマスターで観れるとは!
今発売中のDVDは画質めっちゃ悪いんですよね。本家のアメリカ版が発売前に「ローマの休日」の初DVD化の時に一緒に売ろうとしたため、日本が世界での先行発売になってしまって、レーザー・ディスクで売ってたような古いマスター。しかも特典とかは一切なし。
しかもスクイーズじゃなく、大昔の4:3の画面にワイドなシネマスコープサイズの画面を入れたレター・ボックスタイプで、実質使用している画素数はめっちゃ少ない物。
3回目の旅が最初に出てくるシーンのパスポートのスタンプも、日付がわからないくらい画質が低いんです。
だからでしょうか、「いつも2人で」を映画評論家や映画サイトでもスタンプがわからないんで、3回目のMGの旅を、2回目だ新婚旅行だ、などと書いているのが多いのは。NHKのBSプレミアムだとはっきりわかるんですけれども。
でも今回は4Kリマスターなら、絶対にスタンプの日付も1959年って誰でもわかりますよね!
さて、そんな「いつも2人で」公開に合わせて、今回は「映画の友」1967年9月号の紹介。7月発売ですね。
表紙はまもなく公開の「ロシュフォールの恋人たち」のカトリーヌ・ドヌーヴ。
でもこの号はドヌーヴのお姉さんのフランソワーズ・ドルレアックにしてあげて欲しかった…。
この前の8月号で「いつも2人で」は新作映画紹介はされていますので、ここでは映画評論家の批評、というよりガイドが載っていますね。
そのガイドを書いているのが淀川長治さん!
えーと、割とオードリー本人と作品の両方に対して辛辣な批評を下す映画評論家ですね。
しかも書くたびに書いてあることが全然違ったりして、あんまりオードリー・ファンには快くは思われてないです。
さて、この号で最初に出てくるオードリーは見開きのカラーグラビア。7月15日から公開が始まったばかりの「いつも2人で」のカラー写真ですが、わりと有名な画像ばかりです。キャプションは「オードリーの魅力はファンタスティック」「文句のない好演を示しました」と褒めてありますね。
その次のオードリーはモノクロ・グラビア。こちらでは1967年7月ではとっくに撮影終了している「暗くなるまで待って」の画像になってますね。
まだ公開だいぶ前の時は「暗くなるまで待て」という表記になってますね。右は演技するオードリーのポートレートですけど、左の写真はスナップですね。
左の画像でオードリーが持っているのは、昔はなんだろうと思って、肩たたきかな?とも思っていましたが、これ、ボールみたいなところを押さえると、パプー!って音のなる楽器ですね。ホルンみたいにくるっと金管が曲がってて、オードリーの肩に引っかかってますね。
「暗くなるまで待って」の撮影中は、4時からティータイムがあって、みんなこういう楽器を持ち込んで鳴らしていたらしいですからね。
もしかしたらこれはオードリーが持ち込んだ楽器なのではなく、あまりにうるさいので誰かから取り上げて、鳴らさせないようにしているのかもしれません。
それと、この号ではセンセーショナルにフランソワーズ・ドルレアックが事故死したことが何ページも使って書かれています。カトリーヌ・ドヌーヴの実のお姉さんでもありますし、ちょうど「ロシュフォールの恋人たち」の公開寸前で、公開時には日本に来日する予定があったそうです。
新しい映画の契約のために、ハリウッドへ飛ぼうとニース空港に向かっていた途中で標識に激突、車は火を吹き、後ろの人が駆けつけたときには火の回りが早く、もうどうしようもなかったそうです。
消防車が来て、やっと火が消えた時には、彼女の面影は何も残っていなかったとか。
カトリーヌ・ドヌーヴは姉の悲報を聞いた時は、「ママはフランソワーズのめちゃめちゃの死体を見てはいけないわ!絶対にいけないわ!」と半狂乱で叫び続けたそうです。
「ロシュフォールの恋人たち」、オードリーがドルレアックの役で最初にオファーされていましたよね。
でもドルレアックの死のイメージに負けることなく、「ロシュフォールの恋人たち」は明るい楽しい作品として生き残りましたよね。
「ニューヨークの恋人たち」がどうしてもまずドロシー・ストラットンの死のイメージから抜け出せないのとは対照的です。
そして、本文での紹介のページの横にはジェーン・マンスフィールドもまた事故死したことが書かれており、“顔と胴体がわかれわかれになった”とショッキングなことが述べられて、その事故車のジェーンの頭が写っているという生々しい写真も載っているのですが、わら半紙のような本文ページだったせいか、幸いにして何が何だかよくわかりません。
ちなみにWikipediaでは頭じゃなくてカツラだと書かれていますね。
でも僕的にはそれらのセンセーショナルな2人の死よりももっと悲しい記事が死亡欄に小さく載っていました。
“その類いまれなる美しさと演技力でオスカーを二度もとっているヴィヴィアン・リイが七月八日に肺結核で死亡しました。53歳でした。”
そっか、この時だったのかーと思いましたね。
50年代は映画雑誌でも大きく取り上げられており、このころは「風と共に去りぬ」がリバイバルするたびにベスト10に復活してましたけど、訃報はこんなにひっそりと紹介されたんだね…と思いました。
病気の欄にはヴィヴィアン最愛のローレンス・オリヴィエが前立腺ガンになり、放射線治療を受けることが書かれていました。思わず、最期に一緒に載れて良かったね、と思いました。
さて、本文ページの前に、もうひとつオードリー関連が濃い紫のグラビアページに載っています。それは「タイトル・コレクション」というコーナー。
このコーナーがあったことで「昼下りの情事」の初公開と65年のリバイバルは、タイトルバックが今とは違う!っていうのがわかって良かったですよね。
今号ではモーリス・ビンダーの「007は二度死ぬ」と「いつも2人で」、それとビンダーじゃない「おしゃれスパイ/危機連発」ってのが紹介されています。
「007は二度死ぬ」は、ビンダーが張り切ったのは認めながらも、“「明治の日本」的センスがいただけない”と書かれてます。
確かに、これは60年代の日本ではなく、欧米人が見た、番傘・鼻ぺちゃ・ゲイシャ(ハダカ?)のステレオタイプな感覚ですよね。
「いつも2人で」はその点、内容ともマッチして大変結構!と書かれています。
僕はこの「いつも2人で」のタイトルバックが、全オードリー映画のタイトルバックの中で1番好きなんです!スタンリー・ドーネン監督は「パリの恋人」も「シャレード」もやっぱりセンスありますけど、「いつも2人で」のが1番!だと思っています。
標識のマークや信号が入れ替わり立ち替わり出たり入ったりするのとか、透けた木々とか、本当にうっとり&ゾクゾクします。
もうもうこれが劇場で見れるだけで、「いつも2人で」の最初の泣きポイント入ってしまいますね。
しかも今回は4K!めちゃめちゃ楽しみです!
さてその次のオードリーは本文ページの「あの人 この人」って欄。この欄の最後の方にヴィヴィアン・リーの訃報があるわけですけど、ここには3つオードリーの話題が載っています。
1つめのオードリーは、リチャード・クレンナ夫妻がオードリーの人柄にすっかり魅せられたということ。スイスの自宅にも招かれたそうで、羨まし〜い!
でもこの後はオードリーはすぐメル・ファーラーと別居に入りますから、行くチャンスは無さそうですね。
2つめは日本のお相撲さんの横綱大鵬が新婚旅行でヨーロッパに行ったら、オードリーと同じ飛行機で、記者たちは大きな大鵬と細いオードリーを一緒に撮りたがったらしいのですが、オードリーは時間がないとメルと車で走り去ったとか。
まあこれももうすぐメル・ファーラーと別居に入りますから、一緒に笑顔で写真とか、そんな余裕オードリーにないですよね。
3つめは“ジュリー・アンドリュースは野暮!?”衣装で決まる女優のイメージってところ。
さて、次がいよいよ淀川長治さんの「いつも2人で」ガイド。
タイトルは“映画ならではのタッチで描かれた「いつも2人で」”ってなってます。
小見出しでは“シワのないオードリーの若々しさ”“「バージニア・ウルフなんかこわくない」のピンク版”“フィニーのあひるの鳴き声”となっています。
“シワのないオードリーの若々しさ”ではオードリーのことを見事だ、気をつけないと彼女だけで見てしまって細かいところは忘れてしまうと書かれています。
さらに「マイ・フェア・レディ」でオスカーを受けなくて、「おしゃれ泥棒」では枯れ木のようだといういつもの持論が書かれています。
ところが「いつも2人で」はオードリーがどアップになってもシワが見えない!と感嘆。
(でも僕は「いつも2人で」は「おしゃれ泥棒」よりシワが見えると思ってるんですけどね)
だからこの映画は3回見る必要がある、とのこと。
2回目に車・車・車で、3回目がフィニーの芝居、だそうです。
車、この当時めっちゃ流行ってたみたいですね。実際の車だけじゃなく、なんていうんでしょうね、見る・知ることがオシャレ的風潮だったようです。
だって洋画に出てくる自動車って、みんな外車じゃないですか。そんなの当時の普通の日本人には買えませんよね。
だから外車を持って、乗ってればもちろん凄いステイタスですけど、実際は趣味として本を読むとかがメインだったんでしょうね。
「映画の友」でもこの時期は車の紹介のページがあって、この号でも「いつも2人で」が取り上げられています。
さて、フィニーですけど、淀川長治さんは “この映画、アルバート・フィニーで見ても大した映画”だと褒めています。
“オードリーとその衣服とメガネと車であまりにもご機嫌になってしまう”と。
でもいくらご機嫌でも肝心の映画の出来が悪ければそうなるわけもなく、フレデリック・ラファエルが自分の小説を「目に見せる」見事な文章に書き換えた。映画になってさらに鮮やかになったことは間違いない。とベタ褒め。
“「バージニア・ウルフ…」のピンク版”というのは、ピンクの持ついやらしい意味の方ではなく、オードリーのイメージやスタンリー・ドーネン監督の持つエレガントとソフィスティケーションの意味で書かれています。
ここでの淀川長治さんは土管のことをマンホールと書いてるんですが、雨を避けるためマンホールには入れませんよねー。
「バージニア・ウルフ…」では夫婦喧嘩でも舞台劇を守ったのに比べて、「いつも2人で」ではロケの限りないカット割りは目もくらむばかりである、マンホール(本当は土管)の円形の向こうに見える大自然の風景などドーネン好みの美術エネルギーには驚くばかりである。と書いてます。
“フィニーのあひるの鳴き声”というのは、それまで「土曜の夜と日曜の朝」や「トム・ジョーンズの華麗な冒険」でそれまでの大人に逆らう若者という役を演じてきたフィニーに、アヒルの鳴き声をさせるなどという、フィニーをオードリー映画のエレガントの中に、ドーネン映画に溶け込ませようとしてそれに成功していることの演出の力と、フィニーの芸の広さを例えています。
そしてこれまでのオードリー・タッチを叩き潰し、そのオードリー・タッチを壊して壊さずの新しいオードリーの開花についても書いています。
「幸せそうじゃないわね」「だって結婚したんだからな」という台詞の後で、現在と過去が入り混じる変遷万化脚色の呼吸を、最後まで崩すことなく見事呼吸した。この映画はオードリーとフィニーの会話のやり取りとそのタイミングの美しさで見とれ聞き惚れさせていく。このストーリーにはミスキャストな2人から、チャーミングのありったけを搾り出したスタンリー・ドーネン監督、さすがである!と書いてます。
この後の号で、淀川長治さんは「映画の友 友の会」でも「いつも2人で」のことを語ってらしたそうですし、ここまで褒めていたのに、後の「FLIX」で書いていた文章は何だったんでしょうね。
「いつも2人で」は67年の公開の後、91年までリバイバルが来ませんでしたし、きっと淀長さんはこの最初の公開以降は見てないのでしょうね。
そしてこの文章で最後の最後に書いてある、“ミスキャストな2人”という部分だけが記憶に残って、“チャーミングのありったけを搾り出した”方はどこかに飛んで行ってしまって後年の文章になったとしか思えません。
「パリで一緒に」のパンフレットで書いたことと「オードリイ・ヘップバーン全集」で書いたこととが全く違うのは建前と本音という二枚舌、ってことでわかるんですけど、「いつも2人で」は変質としか思えませんよね。淀川長治さんがオードリーの演技力を推す「暗くなるまで待って」が次に来たから、「いつも2人で」の見事さの印象が薄れてしまったのでしょうか。
次のオードリーは車の紹介ページ。今号はベントレーで、モーリスの車が載っています。これは上流社会のシンボルなんだそうです。
確かにモーリスの別荘は上流階級の家だったですもんね。
さらに次は「今月の映画音楽」コーナー。もちろん「いつも2人で」のLPレコードが紹介されています。
このチャリンコオードリーのジャケットは日本独自のもの。この本文ページではバックの色がわかりませんけど、実際には黄色になってましたよね。
このデザインは、日本で最初に「いつも2人で」のCDが出た時には復刻されてましたね。
アメリカの本来のジャケットは見慣れてしまったので、昔は好きだったんですけど、いまは日本盤の方が好きです。
その次は「外国スター名鑑」という本の宣伝。表紙が「いつも2人で」のオードリーです。これ、よく見かけるんですけど、オードリーの特集をやってるわけでもないし、買ってません。広角レンズで撮ったようなこの写真もあんまり気に入ってません。
読者投稿欄でもオードリーファンがいるのがわかりますね。「いつも2人で」はもともと賛否両論起こる映画ですけど、文化人とか映画業界人とかわりと芸術的な人ほど高評価。ここで投稿してくれた人は高評価してくれてます。
さて本文最後の「映画の友」のポートレートの発売のところでは、オードリー、ヴィヴィアン・リー、「いつも2人で」の写真が新発売、
残念ながら、これは欲しい!という珍しいものはありませんね。
ジュリアーノ・ジェンマが登場しているのがさすが60年代後半ですね。
最後の最後に編集後記ですが、竹内さんという方がこんなの書いてます。
“恋をして結婚して一生を夢見心地でホワーンと行きたいんだけれど、そうはいかないことを見せてくれたオードリイの「いつも2人で」”
ムムム。そうですよねー。
「いつも2人で」は僕のベスト1オードリー映画です!
皆さんもぜひぜひ!この貴重な劇場で見るチャンスを逃さないでくださいねー!
ここで「いつも2人で」も好成績なら、いよいよ“午前十時の映画祭”での「噂の二人」「尼僧物語」も現実味を帯びるかも…。
そこから2〜3日はなかなか入れなかったんですけども、どうも僕が使ってるko-coのブログが全体的にダメだったんですけど、問い合わせたら返事が来まして、いま某国を攻めているところからの大量の不正アクセスのためko-coだけでなく、おおもとのサーバーがダウンしたそうです。
ちょうどその数日前に侵●が始まったばかりで、日本がそれにセイサイをするみたいなことを言ったからなんでしょうかね。
繋がらなくなった初日は昼間にウィキペディアも繋がらなくなってて、もしかして同一のサイバー攻撃だったのかも…と思ってました。
ウィキペディアみたいな大きなところは、2時間くらいでサーバーが回復してましたけど、僕の使ってるここは小さいところなので、回復に3日ほどかかりました。
なんか攻撃対象になっていたサーバーのサイトなんかは一旦公開を見送って、ko-coとかは全部回復したそうなんですが、あそこさんを批判すると、そういう攻撃も受けるんだねー、と怖くなりました。
さて、「午前十時の映画祭12」での「いつも2人で」の上映ですが、何度かチェックしていると、ある情報が追加されました。
“こぼれ話”って部分も追加されてますけど、そこではなく、備考欄!なんと4Kになってるじゃありませんか!!確認はこちら。
おおおお、スゴイスゴイ!!
上映期間はゴールデン・ウィークです。2022/04/29(金)~2022/05/12(木)
「ローマの休日」とかと違って、いつでも劇場で見られるものじゃないので、ぜひぜひ万障繰り合わせて見に行ってくださいねー!
下手するとこれが一生で最後のチャンスかもですよー!
作品ラインナップを発表した2月21日は、「いつも2人で」は4Kではなかったんですよね。(発表時のニュースはこちらやこちらで)
それが新たに4Kマスターで観れるとは!
今発売中のDVDは画質めっちゃ悪いんですよね。本家のアメリカ版が発売前に「ローマの休日」の初DVD化の時に一緒に売ろうとしたため、日本が世界での先行発売になってしまって、レーザー・ディスクで売ってたような古いマスター。しかも特典とかは一切なし。
しかもスクイーズじゃなく、大昔の4:3の画面にワイドなシネマスコープサイズの画面を入れたレター・ボックスタイプで、実質使用している画素数はめっちゃ少ない物。
3回目の旅が最初に出てくるシーンのパスポートのスタンプも、日付がわからないくらい画質が低いんです。
だからでしょうか、「いつも2人で」を映画評論家や映画サイトでもスタンプがわからないんで、3回目のMGの旅を、2回目だ新婚旅行だ、などと書いているのが多いのは。NHKのBSプレミアムだとはっきりわかるんですけれども。
でも今回は4Kリマスターなら、絶対にスタンプの日付も1959年って誰でもわかりますよね!
さて、そんな「いつも2人で」公開に合わせて、今回は「映画の友」1967年9月号の紹介。7月発売ですね。
表紙はまもなく公開の「ロシュフォールの恋人たち」のカトリーヌ・ドヌーヴ。
でもこの号はドヌーヴのお姉さんのフランソワーズ・ドルレアックにしてあげて欲しかった…。
この前の8月号で「いつも2人で」は新作映画紹介はされていますので、ここでは映画評論家の批評、というよりガイドが載っていますね。
そのガイドを書いているのが淀川長治さん!
えーと、割とオードリー本人と作品の両方に対して辛辣な批評を下す映画評論家ですね。
しかも書くたびに書いてあることが全然違ったりして、あんまりオードリー・ファンには快くは思われてないです。
さて、この号で最初に出てくるオードリーは見開きのカラーグラビア。7月15日から公開が始まったばかりの「いつも2人で」のカラー写真ですが、わりと有名な画像ばかりです。キャプションは「オードリーの魅力はファンタスティック」「文句のない好演を示しました」と褒めてありますね。
その次のオードリーはモノクロ・グラビア。こちらでは1967年7月ではとっくに撮影終了している「暗くなるまで待って」の画像になってますね。
まだ公開だいぶ前の時は「暗くなるまで待て」という表記になってますね。右は演技するオードリーのポートレートですけど、左の写真はスナップですね。
左の画像でオードリーが持っているのは、昔はなんだろうと思って、肩たたきかな?とも思っていましたが、これ、ボールみたいなところを押さえると、パプー!って音のなる楽器ですね。ホルンみたいにくるっと金管が曲がってて、オードリーの肩に引っかかってますね。
「暗くなるまで待って」の撮影中は、4時からティータイムがあって、みんなこういう楽器を持ち込んで鳴らしていたらしいですからね。
もしかしたらこれはオードリーが持ち込んだ楽器なのではなく、あまりにうるさいので誰かから取り上げて、鳴らさせないようにしているのかもしれません。
それと、この号ではセンセーショナルにフランソワーズ・ドルレアックが事故死したことが何ページも使って書かれています。カトリーヌ・ドヌーヴの実のお姉さんでもありますし、ちょうど「ロシュフォールの恋人たち」の公開寸前で、公開時には日本に来日する予定があったそうです。
新しい映画の契約のために、ハリウッドへ飛ぼうとニース空港に向かっていた途中で標識に激突、車は火を吹き、後ろの人が駆けつけたときには火の回りが早く、もうどうしようもなかったそうです。
消防車が来て、やっと火が消えた時には、彼女の面影は何も残っていなかったとか。
カトリーヌ・ドヌーヴは姉の悲報を聞いた時は、「ママはフランソワーズのめちゃめちゃの死体を見てはいけないわ!絶対にいけないわ!」と半狂乱で叫び続けたそうです。
「ロシュフォールの恋人たち」、オードリーがドルレアックの役で最初にオファーされていましたよね。
でもドルレアックの死のイメージに負けることなく、「ロシュフォールの恋人たち」は明るい楽しい作品として生き残りましたよね。
「ニューヨークの恋人たち」がどうしてもまずドロシー・ストラットンの死のイメージから抜け出せないのとは対照的です。
そして、本文での紹介のページの横にはジェーン・マンスフィールドもまた事故死したことが書かれており、“顔と胴体がわかれわかれになった”とショッキングなことが述べられて、その事故車のジェーンの頭が写っているという生々しい写真も載っているのですが、わら半紙のような本文ページだったせいか、幸いにして何が何だかよくわかりません。
ちなみにWikipediaでは頭じゃなくてカツラだと書かれていますね。
でも僕的にはそれらのセンセーショナルな2人の死よりももっと悲しい記事が死亡欄に小さく載っていました。
“その類いまれなる美しさと演技力でオスカーを二度もとっているヴィヴィアン・リイが七月八日に肺結核で死亡しました。53歳でした。”
そっか、この時だったのかーと思いましたね。
50年代は映画雑誌でも大きく取り上げられており、このころは「風と共に去りぬ」がリバイバルするたびにベスト10に復活してましたけど、訃報はこんなにひっそりと紹介されたんだね…と思いました。
病気の欄にはヴィヴィアン最愛のローレンス・オリヴィエが前立腺ガンになり、放射線治療を受けることが書かれていました。思わず、最期に一緒に載れて良かったね、と思いました。
さて、本文ページの前に、もうひとつオードリー関連が濃い紫のグラビアページに載っています。それは「タイトル・コレクション」というコーナー。
このコーナーがあったことで「昼下りの情事」の初公開と65年のリバイバルは、タイトルバックが今とは違う!っていうのがわかって良かったですよね。
今号ではモーリス・ビンダーの「007は二度死ぬ」と「いつも2人で」、それとビンダーじゃない「おしゃれスパイ/危機連発」ってのが紹介されています。
「007は二度死ぬ」は、ビンダーが張り切ったのは認めながらも、“「明治の日本」的センスがいただけない”と書かれてます。
確かに、これは60年代の日本ではなく、欧米人が見た、番傘・鼻ぺちゃ・ゲイシャ(ハダカ?)のステレオタイプな感覚ですよね。
「いつも2人で」はその点、内容ともマッチして大変結構!と書かれています。
僕はこの「いつも2人で」のタイトルバックが、全オードリー映画のタイトルバックの中で1番好きなんです!スタンリー・ドーネン監督は「パリの恋人」も「シャレード」もやっぱりセンスありますけど、「いつも2人で」のが1番!だと思っています。
標識のマークや信号が入れ替わり立ち替わり出たり入ったりするのとか、透けた木々とか、本当にうっとり&ゾクゾクします。
もうもうこれが劇場で見れるだけで、「いつも2人で」の最初の泣きポイント入ってしまいますね。
しかも今回は4K!めちゃめちゃ楽しみです!
さてその次のオードリーは本文ページの「あの人 この人」って欄。この欄の最後の方にヴィヴィアン・リーの訃報があるわけですけど、ここには3つオードリーの話題が載っています。
1つめのオードリーは、リチャード・クレンナ夫妻がオードリーの人柄にすっかり魅せられたということ。スイスの自宅にも招かれたそうで、羨まし〜い!
でもこの後はオードリーはすぐメル・ファーラーと別居に入りますから、行くチャンスは無さそうですね。
2つめは日本のお相撲さんの横綱大鵬が新婚旅行でヨーロッパに行ったら、オードリーと同じ飛行機で、記者たちは大きな大鵬と細いオードリーを一緒に撮りたがったらしいのですが、オードリーは時間がないとメルと車で走り去ったとか。
まあこれももうすぐメル・ファーラーと別居に入りますから、一緒に笑顔で写真とか、そんな余裕オードリーにないですよね。
3つめは“ジュリー・アンドリュースは野暮!?”衣装で決まる女優のイメージってところ。
さて、次がいよいよ淀川長治さんの「いつも2人で」ガイド。
タイトルは“映画ならではのタッチで描かれた「いつも2人で」”ってなってます。
小見出しでは“シワのないオードリーの若々しさ”“「バージニア・ウルフなんかこわくない」のピンク版”“フィニーのあひるの鳴き声”となっています。
“シワのないオードリーの若々しさ”ではオードリーのことを見事だ、気をつけないと彼女だけで見てしまって細かいところは忘れてしまうと書かれています。
さらに「マイ・フェア・レディ」でオスカーを受けなくて、「おしゃれ泥棒」では枯れ木のようだといういつもの持論が書かれています。
ところが「いつも2人で」はオードリーがどアップになってもシワが見えない!と感嘆。
(でも僕は「いつも2人で」は「おしゃれ泥棒」よりシワが見えると思ってるんですけどね)
だからこの映画は3回見る必要がある、とのこと。
2回目に車・車・車で、3回目がフィニーの芝居、だそうです。
車、この当時めっちゃ流行ってたみたいですね。実際の車だけじゃなく、なんていうんでしょうね、見る・知ることがオシャレ的風潮だったようです。
だって洋画に出てくる自動車って、みんな外車じゃないですか。そんなの当時の普通の日本人には買えませんよね。
だから外車を持って、乗ってればもちろん凄いステイタスですけど、実際は趣味として本を読むとかがメインだったんでしょうね。
「映画の友」でもこの時期は車の紹介のページがあって、この号でも「いつも2人で」が取り上げられています。
さて、フィニーですけど、淀川長治さんは “この映画、アルバート・フィニーで見ても大した映画”だと褒めています。
“オードリーとその衣服とメガネと車であまりにもご機嫌になってしまう”と。
でもいくらご機嫌でも肝心の映画の出来が悪ければそうなるわけもなく、フレデリック・ラファエルが自分の小説を「目に見せる」見事な文章に書き換えた。映画になってさらに鮮やかになったことは間違いない。とベタ褒め。
“「バージニア・ウルフ…」のピンク版”というのは、ピンクの持ついやらしい意味の方ではなく、オードリーのイメージやスタンリー・ドーネン監督の持つエレガントとソフィスティケーションの意味で書かれています。
ここでの淀川長治さんは土管のことをマンホールと書いてるんですが、雨を避けるためマンホールには入れませんよねー。
「バージニア・ウルフ…」では夫婦喧嘩でも舞台劇を守ったのに比べて、「いつも2人で」ではロケの限りないカット割りは目もくらむばかりである、マンホール(本当は土管)の円形の向こうに見える大自然の風景などドーネン好みの美術エネルギーには驚くばかりである。と書いてます。
“フィニーのあひるの鳴き声”というのは、それまで「土曜の夜と日曜の朝」や「トム・ジョーンズの華麗な冒険」でそれまでの大人に逆らう若者という役を演じてきたフィニーに、アヒルの鳴き声をさせるなどという、フィニーをオードリー映画のエレガントの中に、ドーネン映画に溶け込ませようとしてそれに成功していることの演出の力と、フィニーの芸の広さを例えています。
そしてこれまでのオードリー・タッチを叩き潰し、そのオードリー・タッチを壊して壊さずの新しいオードリーの開花についても書いています。
「幸せそうじゃないわね」「だって結婚したんだからな」という台詞の後で、現在と過去が入り混じる変遷万化脚色の呼吸を、最後まで崩すことなく見事呼吸した。この映画はオードリーとフィニーの会話のやり取りとそのタイミングの美しさで見とれ聞き惚れさせていく。このストーリーにはミスキャストな2人から、チャーミングのありったけを搾り出したスタンリー・ドーネン監督、さすがである!と書いてます。
この後の号で、淀川長治さんは「映画の友 友の会」でも「いつも2人で」のことを語ってらしたそうですし、ここまで褒めていたのに、後の「FLIX」で書いていた文章は何だったんでしょうね。
「いつも2人で」は67年の公開の後、91年までリバイバルが来ませんでしたし、きっと淀長さんはこの最初の公開以降は見てないのでしょうね。
そしてこの文章で最後の最後に書いてある、“ミスキャストな2人”という部分だけが記憶に残って、“チャーミングのありったけを搾り出した”方はどこかに飛んで行ってしまって後年の文章になったとしか思えません。
「パリで一緒に」のパンフレットで書いたことと「オードリイ・ヘップバーン全集」で書いたこととが全く違うのは建前と本音という二枚舌、ってことでわかるんですけど、「いつも2人で」は変質としか思えませんよね。淀川長治さんがオードリーの演技力を推す「暗くなるまで待って」が次に来たから、「いつも2人で」の見事さの印象が薄れてしまったのでしょうか。
次のオードリーは車の紹介ページ。今号はベントレーで、モーリスの車が載っています。これは上流社会のシンボルなんだそうです。
確かにモーリスの別荘は上流階級の家だったですもんね。
さらに次は「今月の映画音楽」コーナー。もちろん「いつも2人で」のLPレコードが紹介されています。
このチャリンコオードリーのジャケットは日本独自のもの。この本文ページではバックの色がわかりませんけど、実際には黄色になってましたよね。
このデザインは、日本で最初に「いつも2人で」のCDが出た時には復刻されてましたね。
アメリカの本来のジャケットは見慣れてしまったので、昔は好きだったんですけど、いまは日本盤の方が好きです。
その次は「外国スター名鑑」という本の宣伝。表紙が「いつも2人で」のオードリーです。これ、よく見かけるんですけど、オードリーの特集をやってるわけでもないし、買ってません。広角レンズで撮ったようなこの写真もあんまり気に入ってません。
読者投稿欄でもオードリーファンがいるのがわかりますね。「いつも2人で」はもともと賛否両論起こる映画ですけど、文化人とか映画業界人とかわりと芸術的な人ほど高評価。ここで投稿してくれた人は高評価してくれてます。
さて本文最後の「映画の友」のポートレートの発売のところでは、オードリー、ヴィヴィアン・リー、「いつも2人で」の写真が新発売、
残念ながら、これは欲しい!という珍しいものはありませんね。
ジュリアーノ・ジェンマが登場しているのがさすが60年代後半ですね。
最後の最後に編集後記ですが、竹内さんという方がこんなの書いてます。
“恋をして結婚して一生を夢見心地でホワーンと行きたいんだけれど、そうはいかないことを見せてくれたオードリイの「いつも2人で」”
ムムム。そうですよねー。
「いつも2人で」は僕のベスト1オードリー映画です!
皆さんもぜひぜひ!この貴重な劇場で見るチャンスを逃さないでくださいねー!
ここで「いつも2人で」も好成績なら、いよいよ“午前十時の映画祭”での「噂の二人」「尼僧物語」も現実味を帯びるかも…。
この記事へのコメント
ヴィヴィアン・リーといえば、この年4月に『風と共に去りぬ』70ミリバージョンの上映が行われたのですね。
※こちらを参照しました
http://ambayassy.blogspot.com/2014/06/mgm.html
※こちらを参照しました
http://ambayassy.blogspot.com/2014/06/mgm.html
Posted by take at 2022年03月20日 13:55
今更ですが、オードリーとカトリーヌ・ドヌーヴとダニエル・ダリュー(『ロシュフォールの恋人たち』の母親役)はそれぞれ『うたかたの恋』のマリーを演じていますね。
※1936年版=ルドルフ:シャルル・ボワイエ、マリー:ダニエル・ダリュー
1957年『マイヤーリング』=ルドルフ:メル・ファーラー、マリー:オードリー
1968年版=ルドルフ:オマー・シャリフ、マリー:カトリーヌ・ドヌーヴ
※1936年版=ルドルフ:シャルル・ボワイエ、マリー:ダニエル・ダリュー
1957年『マイヤーリング』=ルドルフ:メル・ファーラー、マリー:オードリー
1968年版=ルドルフ:オマー・シャリフ、マリー:カトリーヌ・ドヌーヴ
Posted by take at 2022年03月20日 14:02
おお~「いつも2人で」上映は4Kですか~!!
ますます楽しみですね。わくわく・・・でも一抹の不安も・・・
だって4Kレストアって、結構黒々とした画面になってますよね~
ちなみに4K版の動画がありましたので紹介します。
たぶん正式版ではなくUP主の自主制作版ではないと思うのですが、かなり鮮明でこれだとこれまでの《曇り空の屋外シーン》とはならなさそうな気がしますので、他の本編のも観てみたい気がします。
https://www.youtube.com/watch?v=5gcYF3dxgP4&t=4s
https://www.youtube.com/watch?v=JlB4GgxYB7M&t=139s
https://www.youtube.com/watch?v=-L80LejWQn4&t=74s
https://www.youtube.com/watch?v=54no3oyHFWQ
この『映画の友』持ってましたよ~かなり初期に購入した分なので懐かしいし思い入れがあります。
カラーグラビア頁は当時宝物にしてました。
淀川さんの(かなり好意的な)紹介記事も覚えてます。
書き方がくだけていてこの映画のテンポっぽくて楽しくもあります。
別の号でのこの年度の読者ベストテンでもコメントされていて
”ドーネン監督が本当の意味で名監督になれた記念すべき作品”と書いてありました。
驚いたのはキネ旬でも作品紹介をされていて、(さすがに同時期なので2枚舌になるわけにいかず?)同じく好意的な内容ですが、感心(?)したのが
書き方がぐっと固く知的な-なんというか論文みたいな、まさに批評文という感じであったことです。
キネ旬で作品紹介を自らするのはかなり気に入っていた証拠だと思いたいですけどね~なかなかないことですから。
「暗くなるまで待って」の左側写真、そういうことだったんですね!
てっきりサムの撮影器具かなんかを片付け手伝っているのかと思ってました。あの楽しかったという毎日のティータイムですかぁ~
ドルレアックの事故、痛ましいです。当時のドヌーヴの悲しみはいかばかりか
でも可憐でどちらかというとひっこみがちなドーヌーヴは、花のように華やかで社交的で表通りにいるドルレアックの後ろにいる感じだったのが、
この後すっかり変わっていきますね。もうなんというか向かうところ敵なしのフランス大女優大スターって感じで貫禄もついて・・・
「いつも2人で」で新しくなったと言われたオードリィだけど、本質的にはずっと変わらないある意味ぶれないスターだったのと対照的な感じがします。
勿論どちらがいいかとかの問題ではないですね。
フランスを舞台に同じ監督でおしゃれな作品を3本(ドヌーヴは実は4本)
時代も一部同じ時期に作ったという共通点はあります。どちらもステキ!
ますます楽しみですね。わくわく・・・でも一抹の不安も・・・
だって4Kレストアって、結構黒々とした画面になってますよね~
ちなみに4K版の動画がありましたので紹介します。
たぶん正式版ではなくUP主の自主制作版ではないと思うのですが、かなり鮮明でこれだとこれまでの《曇り空の屋外シーン》とはならなさそうな気がしますので、他の本編のも観てみたい気がします。
https://www.youtube.com/watch?v=5gcYF3dxgP4&t=4s
https://www.youtube.com/watch?v=JlB4GgxYB7M&t=139s
https://www.youtube.com/watch?v=-L80LejWQn4&t=74s
https://www.youtube.com/watch?v=54no3oyHFWQ
この『映画の友』持ってましたよ~かなり初期に購入した分なので懐かしいし思い入れがあります。
カラーグラビア頁は当時宝物にしてました。
淀川さんの(かなり好意的な)紹介記事も覚えてます。
書き方がくだけていてこの映画のテンポっぽくて楽しくもあります。
別の号でのこの年度の読者ベストテンでもコメントされていて
”ドーネン監督が本当の意味で名監督になれた記念すべき作品”と書いてありました。
驚いたのはキネ旬でも作品紹介をされていて、(さすがに同時期なので2枚舌になるわけにいかず?)同じく好意的な内容ですが、感心(?)したのが
書き方がぐっと固く知的な-なんというか論文みたいな、まさに批評文という感じであったことです。
キネ旬で作品紹介を自らするのはかなり気に入っていた証拠だと思いたいですけどね~なかなかないことですから。
「暗くなるまで待って」の左側写真、そういうことだったんですね!
てっきりサムの撮影器具かなんかを片付け手伝っているのかと思ってました。あの楽しかったという毎日のティータイムですかぁ~
ドルレアックの事故、痛ましいです。当時のドヌーヴの悲しみはいかばかりか
でも可憐でどちらかというとひっこみがちなドーヌーヴは、花のように華やかで社交的で表通りにいるドルレアックの後ろにいる感じだったのが、
この後すっかり変わっていきますね。もうなんというか向かうところ敵なしのフランス大女優大スターって感じで貫禄もついて・・・
「いつも2人で」で新しくなったと言われたオードリィだけど、本質的にはずっと変わらないある意味ぶれないスターだったのと対照的な感じがします。
勿論どちらがいいかとかの問題ではないですね。
フランスを舞台に同じ監督でおしゃれな作品を3本(ドヌーヴは実は4本)
時代も一部同じ時期に作ったという共通点はあります。どちらもステキ!
Posted by まる at 2022年03月20日 21:37
>takeさん
あー、70mmバージョンはこの年だったんですね!
でも7月に亡くなっていたら、アメリカ公開は10月なので、ヴィヴィアン・リーは70mmバージョンを見ずに亡くなったことになりますよね。
最後に見せてあげたかった気もします。
今では35mmの映画を70mmにするのは邪道だと考えられていますけど、「風と共に去りぬ」が時代に遅れないようにと、最新の技術の装いで生まれ変わることには、ヴィヴィアン・リーは誇りに思っていたに違いないと思うのです。
しかしオードリーとカトリーヌ・ドヌーヴとダニエル・ダリューが「うたかたの恋」繋がりだったとは!
takeさんの着眼点に感動です!
あー、70mmバージョンはこの年だったんですね!
でも7月に亡くなっていたら、アメリカ公開は10月なので、ヴィヴィアン・リーは70mmバージョンを見ずに亡くなったことになりますよね。
最後に見せてあげたかった気もします。
今では35mmの映画を70mmにするのは邪道だと考えられていますけど、「風と共に去りぬ」が時代に遅れないようにと、最新の技術の装いで生まれ変わることには、ヴィヴィアン・リーは誇りに思っていたに違いないと思うのです。
しかしオードリーとカトリーヌ・ドヌーヴとダニエル・ダリューが「うたかたの恋」繋がりだったとは!
takeさんの着眼点に感動です!
Posted by みつお at 2022年03月21日 20:32
まるさん、教えていただいた4K、美しいですね!
確かに素人さんだからなのか、海や標識のシーンで色が安定してなかったり、オードリーとフィニーが向かい合うシーンで最初真っ黒だったりしてるんですけど、黒くて濃い最近の変なリマスターと違い、明るさも肌の色もちょうどいい感じですよね!
これならオードリーのシワが見えないという淀川長治さんの意見にも賛成です。
こんな方向でリマスターってやって欲しいです!
2005年だったかの「ロシュフォールの恋人たち」リバイバルも、リマスターは濃すぎて、映画館でこの空の色は本気か??と思いました。めっちゃ暗いんです!暗いフィルターが2枚くらいかかってる感じでしたし、ドルレアックとドヌーヴのシワがめっちゃ深いんです!25才とか23才が悪い意味で嘘のようでした。
本当に最近のリマスターはなってないですよね!
誰か指摘する人はいないんでしょうか…。
まるさんのお話で、今度も「いつも2人で」も、また“いつも曇りで”にならないか不安になってきました。“いつも曇りで”だったら台無しですもんね。
以前に淀川長治さんが「いつも2人で」を褒めてたとまるさんに伺ってたので、これのことかと思っていたのですが、他にもと淀川長治さんの「いつも2人で」褒めてる評があったのですね!
読者投票なら1968年5月号の「スクリーン」でしょうし、キネ旬なら図書館にあるでしょうから、ぜひ読んでみたいですね!
「暗くなるまで待って」の左側の写真、そーなんです!
今回記事にするにあたって、画像をよーく見てみたら、なんとトランペットのように広がっているではありませんか!
「暗くなるまで待って」で楽器となると、もうティータイムしかありませんよね!なんか撮影当時の楽しさが伝わってくるようで、嬉しくなりました。
でもティータイムでアラン・アーキンまで楽しくしてしまうと、撮影に戻ったときに、怖がる演技に没入できなさそうにも思うんですけど、撮影時はオードリーはアラン・アーキンに距離を取ってましたっけ?
それともサングラスをかけるとサッと別人格になれるから大丈夫だったのかな?
ドヌーヴはほんとですよね。僕はドヌーヴと言えば70b年代前半はオードリーのライバルで、「ロードショー」ではオードリーが勝てなくて…って感じだったんですけど、「ロシュフォール」まではかわいい女性だったのかも、と思いますね。
何と言っても橋本治さんの “ドヌーヴがドスドス歩く「終電車」”のイメージが強くて…笑。
僕はドヌーヴと言えば「ロシュフォール」しか多分見てないと思うんですけど、モンローと同じで、とてもかわいい女性だったのかもしれませんよね。
でもこの姉妹を見るたび、なぜ本当は金髪に近いドルレアックが黒く染めてて、本当はブルネットのドヌーヴが金髪に染めてるんだろう…。と思います。根元が黒くなるため、常に脱色して染めなければいけないドヌーヴのめんどくささたるやすごいだろうなーと思いますし、髪の毛に悪そう…と思います。
男性だったら、とっくに髪の毛が薄くなってそうです。
確かに素人さんだからなのか、海や標識のシーンで色が安定してなかったり、オードリーとフィニーが向かい合うシーンで最初真っ黒だったりしてるんですけど、黒くて濃い最近の変なリマスターと違い、明るさも肌の色もちょうどいい感じですよね!
これならオードリーのシワが見えないという淀川長治さんの意見にも賛成です。
こんな方向でリマスターってやって欲しいです!
2005年だったかの「ロシュフォールの恋人たち」リバイバルも、リマスターは濃すぎて、映画館でこの空の色は本気か??と思いました。めっちゃ暗いんです!暗いフィルターが2枚くらいかかってる感じでしたし、ドルレアックとドヌーヴのシワがめっちゃ深いんです!25才とか23才が悪い意味で嘘のようでした。
本当に最近のリマスターはなってないですよね!
誰か指摘する人はいないんでしょうか…。
まるさんのお話で、今度も「いつも2人で」も、また“いつも曇りで”にならないか不安になってきました。“いつも曇りで”だったら台無しですもんね。
以前に淀川長治さんが「いつも2人で」を褒めてたとまるさんに伺ってたので、これのことかと思っていたのですが、他にもと淀川長治さんの「いつも2人で」褒めてる評があったのですね!
読者投票なら1968年5月号の「スクリーン」でしょうし、キネ旬なら図書館にあるでしょうから、ぜひ読んでみたいですね!
「暗くなるまで待って」の左側の写真、そーなんです!
今回記事にするにあたって、画像をよーく見てみたら、なんとトランペットのように広がっているではありませんか!
「暗くなるまで待って」で楽器となると、もうティータイムしかありませんよね!なんか撮影当時の楽しさが伝わってくるようで、嬉しくなりました。
でもティータイムでアラン・アーキンまで楽しくしてしまうと、撮影に戻ったときに、怖がる演技に没入できなさそうにも思うんですけど、撮影時はオードリーはアラン・アーキンに距離を取ってましたっけ?
それともサングラスをかけるとサッと別人格になれるから大丈夫だったのかな?
ドヌーヴはほんとですよね。僕はドヌーヴと言えば70b年代前半はオードリーのライバルで、「ロードショー」ではオードリーが勝てなくて…って感じだったんですけど、「ロシュフォール」まではかわいい女性だったのかも、と思いますね。
何と言っても橋本治さんの “ドヌーヴがドスドス歩く「終電車」”のイメージが強くて…笑。
僕はドヌーヴと言えば「ロシュフォール」しか多分見てないと思うんですけど、モンローと同じで、とてもかわいい女性だったのかもしれませんよね。
でもこの姉妹を見るたび、なぜ本当は金髪に近いドルレアックが黒く染めてて、本当はブルネットのドヌーヴが金髪に染めてるんだろう…。と思います。根元が黒くなるため、常に脱色して染めなければいけないドヌーヴのめんどくささたるやすごいだろうなーと思いますし、髪の毛に悪そう…と思います。
男性だったら、とっくに髪の毛が薄くなってそうです。
Posted by みつお at 2022年03月21日 21:09
私設4K動画、キレイですよね。
このUP主の方は他のオードリィ映画もいろいろUPされていますが、ちょっと不安定ながら「いつも2人で」が一番うまくいっているような気がします。
あと「パリの恋人」も相当ですが、特に下記なんて絵みたいです。
https://www.youtube.com/watch?v=LqZECPUT0sI&list=LL&index=284&t=46s
元々超絶美麗な映画ですからね~
濃い葡萄みたいな紫色の頁のタイトルコレクションも懐かしいです。
これ古本で順に探していくとき毎号楽しみにしていました。
畑(ハタ)あきお(漢字忘れた)さんって方ですよね?
この号はまだ「いつも2人で」を観る前に購入したので、この記事見てからますます狂おしいばかりに見たくなったのも懐かしい思い出です。
隣の二度死ぬは子供のころからおなじみのタイトルでしたので多少悪趣味でも大好きでして、ただもう載ってるだけで保存版でしたねぇ~
で下の「おしゃれスパイ~」はこのときからどんなんやろって興味津々でしたがなかなか観る機会なく、最近になって内容を知りました。
↓のような感じです。さすがYOUTUBE、便利な世の中になりました。
https://www.youtube.com/watch?v=ffTH480cJCg&t=3s
淀川さんの紹介にもあった、フィニーで見ても相当に良いという意見について
当時、オードリィのことは衣装のことばかり言及されていて、一方で演技ではフィニーのほうを持ち上げている記事が多かったのも覚えています。
キネ旬編集の電話帳みたいな『外国映画全集(アメリカ映画だったけ?ちょっとあやふやです)』での解説文では、《オードリィの色とりどりに変わる衣装(プレタポルテという表記のもあった)、フィニーの味のある演技の幅の広さ、C・チャリスの鮮やかな撮影、南仏の風景も美しく、味わい深い佳品》ってな感じでした。同じような趣向の紹介文は他にも多くありました。
でも僕はフィニーの演技については、それほどではないんです。6つのステージの演じ分けってあんまりなくてむしろ平板な感じがするし、どっちかというと投げやりな感じがするかな、役柄のせいですかね?英国演劇界のホープで、L・オリヴィエの後継者とまで言われていたので忖度したんじゃないかとさえ感じてます。あ、でも好きな役者ですよ。いないと困る女って苦手だとか言いながらもパートナーとして選ぶのはやはりそうなのだと共感させられます。あの陥落していくあたりの感じはイイ。
ただ演技でいくとオードリィのほうがはるかに味わい深いです。ニュアンスをつかんでいて、声で出す言葉は幾重にも表現の手段があって当意即妙だし、加えて全身のフィジカルな動きもいい。なんか衣装のとっかえひっかえとか今回はジヴァンシィではないとかそんなことばかりが優先されて言われてしまう頃だったんでしょうかね。
あと旅の回数カウント間違いについて、ふと思ったのですが、新婚時代の順番を間違えるなんかは論外としても、5回とカウントしてしまうのはまぁありうるかもなと許せるようになってきました。
4回目ってマーク一人だし2分間くらいだし5回目と車おんなじですしね。2人では実質5回かなぁと。
それよりマークの浮気を知ってジョアンナがあてつけのようにダヴィ(デイヴィッド)と浮気した・・なんていうストーリー解説がよくあって、そのほうがつっこみどころですね。
キャロラインを演じた娘は、「シャレード」のジャンルイ役の妹だそうですね。
そういえば苗字おんなじだ。(キリムスキィまたはチェリムスキイ)
このUP主の方は他のオードリィ映画もいろいろUPされていますが、ちょっと不安定ながら「いつも2人で」が一番うまくいっているような気がします。
あと「パリの恋人」も相当ですが、特に下記なんて絵みたいです。
https://www.youtube.com/watch?v=LqZECPUT0sI&list=LL&index=284&t=46s
元々超絶美麗な映画ですからね~
濃い葡萄みたいな紫色の頁のタイトルコレクションも懐かしいです。
これ古本で順に探していくとき毎号楽しみにしていました。
畑(ハタ)あきお(漢字忘れた)さんって方ですよね?
この号はまだ「いつも2人で」を観る前に購入したので、この記事見てからますます狂おしいばかりに見たくなったのも懐かしい思い出です。
隣の二度死ぬは子供のころからおなじみのタイトルでしたので多少悪趣味でも大好きでして、ただもう載ってるだけで保存版でしたねぇ~
で下の「おしゃれスパイ~」はこのときからどんなんやろって興味津々でしたがなかなか観る機会なく、最近になって内容を知りました。
↓のような感じです。さすがYOUTUBE、便利な世の中になりました。
https://www.youtube.com/watch?v=ffTH480cJCg&t=3s
淀川さんの紹介にもあった、フィニーで見ても相当に良いという意見について
当時、オードリィのことは衣装のことばかり言及されていて、一方で演技ではフィニーのほうを持ち上げている記事が多かったのも覚えています。
キネ旬編集の電話帳みたいな『外国映画全集(アメリカ映画だったけ?ちょっとあやふやです)』での解説文では、《オードリィの色とりどりに変わる衣装(プレタポルテという表記のもあった)、フィニーの味のある演技の幅の広さ、C・チャリスの鮮やかな撮影、南仏の風景も美しく、味わい深い佳品》ってな感じでした。同じような趣向の紹介文は他にも多くありました。
でも僕はフィニーの演技については、それほどではないんです。6つのステージの演じ分けってあんまりなくてむしろ平板な感じがするし、どっちかというと投げやりな感じがするかな、役柄のせいですかね?英国演劇界のホープで、L・オリヴィエの後継者とまで言われていたので忖度したんじゃないかとさえ感じてます。あ、でも好きな役者ですよ。いないと困る女って苦手だとか言いながらもパートナーとして選ぶのはやはりそうなのだと共感させられます。あの陥落していくあたりの感じはイイ。
ただ演技でいくとオードリィのほうがはるかに味わい深いです。ニュアンスをつかんでいて、声で出す言葉は幾重にも表現の手段があって当意即妙だし、加えて全身のフィジカルな動きもいい。なんか衣装のとっかえひっかえとか今回はジヴァンシィではないとかそんなことばかりが優先されて言われてしまう頃だったんでしょうかね。
あと旅の回数カウント間違いについて、ふと思ったのですが、新婚時代の順番を間違えるなんかは論外としても、5回とカウントしてしまうのはまぁありうるかもなと許せるようになってきました。
4回目ってマーク一人だし2分間くらいだし5回目と車おんなじですしね。2人では実質5回かなぁと。
それよりマークの浮気を知ってジョアンナがあてつけのようにダヴィ(デイヴィッド)と浮気した・・なんていうストーリー解説がよくあって、そのほうがつっこみどころですね。
キャロラインを演じた娘は、「シャレード」のジャンルイ役の妹だそうですね。
そういえば苗字おんなじだ。(キリムスキィまたはチェリムスキイ)
Posted by まる at 2022年03月23日 00:52
まるさん、またまた新しい4Kのを教えていただきありがとうございます。
「パリの恋人」も見てきました。でも僕もまるさんと同じように、「いつも2人で」の方がうまくいってると思います。プールサイドでオードリーが下にひいているバスタオルやプールの水の色のなんと綺麗なこと!絶対本当はこういう色だったんだろうなーと思います。クリストファー・チャリスも、こういう色を意図していただろうと。
この4Kのような色で劇場の大画面で見れたら、その色彩の美しさにみんなきっと惚れ込みますよね!
タイトルコレクションはまるさんのおっしゃるように、畑暉男さんです。
名前まで覚えているなんて、すごいですね!
「おしゃれスパイ」も見てきましたよー。
「シャレード」みたいな文字の出し方ですね。でもところどころうまく合ってない感じがするところがあって、やっぱりビンダーの方が上手ですよね。
ついでに「007は二度死ぬ」も見てきましたけど、これは…思ってたよりもさらに良くなかったです。番傘の骨もいい加減ですし、ゲイシャ?の捉え方が、僕にはユニオシどころではない不快さでした。
「いつも2人で」のタイトルバックは、初めて見た時からめっちゃ印象に残っていて、その後ももう一度見たいと思っていたんですけど、たまたま新聞を見逃した時に「いつも2人で」を深夜で放映してたりしてめっちゃ悔しい思いをしたこともありましたが、その時でも「いつも2人で」のタイトルバックが思い出されて、「いつも2人で」に飢えていた、というか恋い焦がれましたね。なのでやっと友達の家のLDでやっと「いつも2人で」に再会できた時はジーンとしました。
「いつも2人で」ですが、初公開時、オードリーがファッションばっかり取り上げられていたのが多かったというのも知らなかったので、えーっ!って感じでした。
“オードリー・ヘプバーン・ワンウーマンショー”のパンフレットで、なぜかファッションばかりが取り上げられると書いていたんですけど、僕はそういう意見を見たことがなかったので、実は初公開時はそういう文章が多かったとは!!
フィニーは僕も好きなんですけど、「いつも2人で」は“いつも不機嫌”なんで、同じような感じですよね。その点オードリーの方はもっと喜怒哀楽が大きいですよね。
海外では「いつも2人で」のオードリーの演技は高く評価されてますし、やっぱり「いつも2人で」は海外の方が評価高いですねー。
“マークの浮気を知ってジョアンナも浮気”の方は僕も違和感を感じてました。どう見てもジョアンナはマークの浮気は知らないですよね。字幕で翻訳が抜かされてる、ってこともないでしょうし、そういう裏設定があるのかなとかも思いましたが、やっぱり映画で出てこないことは書いちゃダメなんでは?と思います。でももしかして原作にはあったりして…。
あと、「シャレード」と「いつも2人で」の子役が兄妹だとは!今知りました!子役の両親とドーネン監督は何かつながりでもあるのでしょうか。
「パリの恋人」も見てきました。でも僕もまるさんと同じように、「いつも2人で」の方がうまくいってると思います。プールサイドでオードリーが下にひいているバスタオルやプールの水の色のなんと綺麗なこと!絶対本当はこういう色だったんだろうなーと思います。クリストファー・チャリスも、こういう色を意図していただろうと。
この4Kのような色で劇場の大画面で見れたら、その色彩の美しさにみんなきっと惚れ込みますよね!
タイトルコレクションはまるさんのおっしゃるように、畑暉男さんです。
名前まで覚えているなんて、すごいですね!
「おしゃれスパイ」も見てきましたよー。
「シャレード」みたいな文字の出し方ですね。でもところどころうまく合ってない感じがするところがあって、やっぱりビンダーの方が上手ですよね。
ついでに「007は二度死ぬ」も見てきましたけど、これは…思ってたよりもさらに良くなかったです。番傘の骨もいい加減ですし、ゲイシャ?の捉え方が、僕にはユニオシどころではない不快さでした。
「いつも2人で」のタイトルバックは、初めて見た時からめっちゃ印象に残っていて、その後ももう一度見たいと思っていたんですけど、たまたま新聞を見逃した時に「いつも2人で」を深夜で放映してたりしてめっちゃ悔しい思いをしたこともありましたが、その時でも「いつも2人で」のタイトルバックが思い出されて、「いつも2人で」に飢えていた、というか恋い焦がれましたね。なのでやっと友達の家のLDでやっと「いつも2人で」に再会できた時はジーンとしました。
「いつも2人で」ですが、初公開時、オードリーがファッションばっかり取り上げられていたのが多かったというのも知らなかったので、えーっ!って感じでした。
“オードリー・ヘプバーン・ワンウーマンショー”のパンフレットで、なぜかファッションばかりが取り上げられると書いていたんですけど、僕はそういう意見を見たことがなかったので、実は初公開時はそういう文章が多かったとは!!
フィニーは僕も好きなんですけど、「いつも2人で」は“いつも不機嫌”なんで、同じような感じですよね。その点オードリーの方はもっと喜怒哀楽が大きいですよね。
海外では「いつも2人で」のオードリーの演技は高く評価されてますし、やっぱり「いつも2人で」は海外の方が評価高いですねー。
“マークの浮気を知ってジョアンナも浮気”の方は僕も違和感を感じてました。どう見てもジョアンナはマークの浮気は知らないですよね。字幕で翻訳が抜かされてる、ってこともないでしょうし、そういう裏設定があるのかなとかも思いましたが、やっぱり映画で出てこないことは書いちゃダメなんでは?と思います。でももしかして原作にはあったりして…。
あと、「シャレード」と「いつも2人で」の子役が兄妹だとは!今知りました!子役の両親とドーネン監督は何かつながりでもあるのでしょうか。
Posted by みつお at 2022年03月24日 00:47
こんにちは。
「いつも2人で」は公開当時からアメリカではオードリィの演技が高く評価されていたようですが、日本だとイメージやレッテルが先行していたのでしょうか、あの頃って評価とか表現の内容がどこか素朴な感じがありましたもんね。
この点に関しては米国の方が大人だったような気がします。
「パリの恋人」がユーモアを効かせて"FUNNY FACE"としていたのに、オードリィにそんな扱いはけしからんとでもいうような、わざわざ平凡な邦題に変えてしまうような野暮なところがある時代でもありました。もっとも今が改善されてるかは疑問ですが。
子供のころ昔の資料いろいろ見ていたときに、人気では前作の「おしゃれ泥棒」演技では次の「暗くなるまで待って」その間に埋もれているような感じを受けたし、等身大の人妻役を体当たりで熱演という表現はあっても、彼女でなくても演じられる役だったという意見が目立っていたように思います。
昔NHK-FMで『軽音楽をあなたに』という番組があって、'81'か'82頃に《ヘンリーマンシーニ特集》が組まれたことがありました。その際「いつも2人で」も選ばれていまして、MCの方が曲の前に[当時、ヘップバーン・パリ・マンシーニで映画を作ると必ずヒットすると言われてました。でもこの作品は彼女たち(その3つの組み合わせ)の映画なんですが、あまり広まりませんでした。でもヘップバーンの演技が最も冴えている・・・という人が多いようです。]と紹介されていたのをはっきり覚えています。
正直、その時期(高校生)までスルーしていた作品でしたが、僕はこれをきっかけに俄然気になるようになったわけですね。ということは、80年代初めには日本でも演技を評価する流れが表立ってきたというわけだったんでしょうかね。
余談ですが、「いつも2人で」は、実はNOジヴァンシィではなく一部起用されているそうです。たぶんオードリィのためにドーネンが妥協したんでしょうね。
スミングキャップと白のタートルネックセーター
後者はビーチリゾート現在篇でロングショットでちらっと映るやつ黄色のビニールジャケットのインナーなか、日本では絶対にありえない夏のファッション
モーリス・ビンダーのアニメなタイトルバック大好きでした。
でもおっしゃるように二度死ぬって今見ると、う~ん
勿論初見(TVで70年代後期?)のときから悪趣味だとは感じていたんですが、なにせ日本を舞台のメジャーな大作映画ってことでだいぶコーフンしていたんだと思います。なんといってもモデルがマズイですね。加えてその表現がダメに拍車をかけている。あのシルエットいやだな-
確か畑さんも[ビンダーとしては我が意を得たりと張り切っているようだが、明治の日本風のセンスはいただけない]とか書いてあったような記憶が・・・
ビンダーは007がなんといっても有名ですが、正直ビミョーなものがほとんどです。(ファンの方、ゴメンナサイ)僕にとってはビンダーといえばドーネン作品ですね。実際、ある時期以降のドーネン映画のほぼすべて担当しているんじゃなかったかな。
なかでもこの「いつも2人で」が一番好きですね。
「いつも2人で」は公開当時からアメリカではオードリィの演技が高く評価されていたようですが、日本だとイメージやレッテルが先行していたのでしょうか、あの頃って評価とか表現の内容がどこか素朴な感じがありましたもんね。
この点に関しては米国の方が大人だったような気がします。
「パリの恋人」がユーモアを効かせて"FUNNY FACE"としていたのに、オードリィにそんな扱いはけしからんとでもいうような、わざわざ平凡な邦題に変えてしまうような野暮なところがある時代でもありました。もっとも今が改善されてるかは疑問ですが。
子供のころ昔の資料いろいろ見ていたときに、人気では前作の「おしゃれ泥棒」演技では次の「暗くなるまで待って」その間に埋もれているような感じを受けたし、等身大の人妻役を体当たりで熱演という表現はあっても、彼女でなくても演じられる役だったという意見が目立っていたように思います。
昔NHK-FMで『軽音楽をあなたに』という番組があって、'81'か'82頃に《ヘンリーマンシーニ特集》が組まれたことがありました。その際「いつも2人で」も選ばれていまして、MCの方が曲の前に[当時、ヘップバーン・パリ・マンシーニで映画を作ると必ずヒットすると言われてました。でもこの作品は彼女たち(その3つの組み合わせ)の映画なんですが、あまり広まりませんでした。でもヘップバーンの演技が最も冴えている・・・という人が多いようです。]と紹介されていたのをはっきり覚えています。
正直、その時期(高校生)までスルーしていた作品でしたが、僕はこれをきっかけに俄然気になるようになったわけですね。ということは、80年代初めには日本でも演技を評価する流れが表立ってきたというわけだったんでしょうかね。
余談ですが、「いつも2人で」は、実はNOジヴァンシィではなく一部起用されているそうです。たぶんオードリィのためにドーネンが妥協したんでしょうね。
スミングキャップと白のタートルネックセーター
後者はビーチリゾート現在篇でロングショットでちらっと映るやつ黄色のビニールジャケットのインナーなか、日本では絶対にありえない夏のファッション
モーリス・ビンダーのアニメなタイトルバック大好きでした。
でもおっしゃるように二度死ぬって今見ると、う~ん
勿論初見(TVで70年代後期?)のときから悪趣味だとは感じていたんですが、なにせ日本を舞台のメジャーな大作映画ってことでだいぶコーフンしていたんだと思います。なんといってもモデルがマズイですね。加えてその表現がダメに拍車をかけている。あのシルエットいやだな-
確か畑さんも[ビンダーとしては我が意を得たりと張り切っているようだが、明治の日本風のセンスはいただけない]とか書いてあったような記憶が・・・
ビンダーは007がなんといっても有名ですが、正直ビミョーなものがほとんどです。(ファンの方、ゴメンナサイ)僕にとってはビンダーといえばドーネン作品ですね。実際、ある時期以降のドーネン映画のほぼすべて担当しているんじゃなかったかな。
なかでもこの「いつも2人で」が一番好きですね。
Posted by まる at 2022年03月26日 19:30
そうですよねー、アメリカでは「暗くなるまで待って」より「いつも2人で」で、日本では「いつも2人で」より「暗くなるまで待って」でオードリーの演技力が評価されていますよね。
“人気では前作の「おしゃれ泥棒」演技では次の「暗くなるまで待って」その間に埋もれているような感じ” 確かに!そんな感じですよね。「いつも2人で」、上映期間は12週で「おしゃれ泥棒」「暗くなるまで待って」と全く同じでヒットしたのに、僕がファンになった頃のイメージもいまのイメージも、その2作に埋れてる感じですよね!
そして『軽音楽をあなたに』のその内容、初耳でめっちゃホーー!って感じでした!シネアルバムでも「いつも2人で」以外はヒットしましたって書かれてましたけど、それを裏付ける言葉ですね。どうしても僕らはリアルタイムのその2世代下の世代なんで、そういうのは知りませんもんね。でも80年代前半で既に“ヘップバーンの演技が最も冴えている”と言ってくれる人がいたとは!有り難いし、会ってお礼言いたいくらいです!
ジバンシィを実は着ていた…というのは、僕もネットで知りました。プールサイドでもジバンシィがあったみたいですし、まあ目立たないところで自分の落ち着けるブランドをやっぱり着てたってことですね。特にセーターとかはニットだから体のシルエットが出るんで、オードリーを知り尽くしたジバンシィがよかったのかもですよね。
ただ、そのサイトでは映画内での年代で“50年代の”とかって書いてましたけど、オードリーは当時のプレタポルテから選んでるので、やっぱりどれも1965年66年のものですよね。化粧と同じで50年代は全く考慮されてない。
もし本当に50年代を描くつもりなら、それこそイーディス・ヘッドみたいな映画スタジオのデザイナーに古めかしく作ってもらわないといけなかったでしょうね。フィニーの衣装も多分やっぱり66年のものなんでしょうね。
となるとやっぱりドーネン監督の意図は元々クルマ以外は過去を表現するつもりはなかったということに。そのクルマも、主人公以外のものは全然時代と合ってないみたいですしね。
それと「パリの恋人」の邦題問題…。あまりにも平々凡々で今や検索してもオードリー作品じゃない方が出てくる始末。でも当時でも“ファニー・フェイス”の方が流行語になったくらいですから、「パリの恋人」の題名がいかにダサかったかの証明ですね。
「007は二度死ぬ」そうでしょそうでしょ?
波なのか噴火なのかわからないバックに誤解された日本趣味。昔の欧米人が見た“ゲイシャ”って感覚が、日本まで来てわざわざロケしたのに、何やっとんじゃいって感じです。まあビンダーは来てないでしょうけど。
カポーティもホリーは“アメリカン・ゲイシャ”だとか言ってるんですが、その内容を見たら“気に入ったら寝る”とか、もう全然日本の芸者じゃないわけですよ。50年代だから仕方ないのかもしれませんけど、芸者ってそんな好色的な色眼鏡で見られてたわけですよね。
あのタイトルバック、せっかく日本の浜美枝さんとかが出演しているのに、そのシャープな横顔ではなく、やっぱり欧米人の考える日本人なんですよね。
007といえば、オープニングのピストルで撃たれるところのが集められた動画を見て来ましたが、「シャレード」「いつも2人で」の洗練の極致を作った人と同じとは思えないような、(今みると)ダサいなーって感じのものでした。僕は、ですけど。
で、まるさんも「いつも2人で」のオープニングが一番お好きだと伺って、嬉しくなりました!やっぱり「シャレード」なのかな?とかとも思っていましたので。
それと、なんかまるさんのお話でドーネン監督作品のオープニング、みんな見てみたくなりました!「アラベスク」は見たんですけどね。それは音楽は好きなんですけど、タイトルバックは「シャレード」の劣化版のようでした。
“人気では前作の「おしゃれ泥棒」演技では次の「暗くなるまで待って」その間に埋もれているような感じ” 確かに!そんな感じですよね。「いつも2人で」、上映期間は12週で「おしゃれ泥棒」「暗くなるまで待って」と全く同じでヒットしたのに、僕がファンになった頃のイメージもいまのイメージも、その2作に埋れてる感じですよね!
そして『軽音楽をあなたに』のその内容、初耳でめっちゃホーー!って感じでした!シネアルバムでも「いつも2人で」以外はヒットしましたって書かれてましたけど、それを裏付ける言葉ですね。どうしても僕らはリアルタイムのその2世代下の世代なんで、そういうのは知りませんもんね。でも80年代前半で既に“ヘップバーンの演技が最も冴えている”と言ってくれる人がいたとは!有り難いし、会ってお礼言いたいくらいです!
ジバンシィを実は着ていた…というのは、僕もネットで知りました。プールサイドでもジバンシィがあったみたいですし、まあ目立たないところで自分の落ち着けるブランドをやっぱり着てたってことですね。特にセーターとかはニットだから体のシルエットが出るんで、オードリーを知り尽くしたジバンシィがよかったのかもですよね。
ただ、そのサイトでは映画内での年代で“50年代の”とかって書いてましたけど、オードリーは当時のプレタポルテから選んでるので、やっぱりどれも1965年66年のものですよね。化粧と同じで50年代は全く考慮されてない。
もし本当に50年代を描くつもりなら、それこそイーディス・ヘッドみたいな映画スタジオのデザイナーに古めかしく作ってもらわないといけなかったでしょうね。フィニーの衣装も多分やっぱり66年のものなんでしょうね。
となるとやっぱりドーネン監督の意図は元々クルマ以外は過去を表現するつもりはなかったということに。そのクルマも、主人公以外のものは全然時代と合ってないみたいですしね。
それと「パリの恋人」の邦題問題…。あまりにも平々凡々で今や検索してもオードリー作品じゃない方が出てくる始末。でも当時でも“ファニー・フェイス”の方が流行語になったくらいですから、「パリの恋人」の題名がいかにダサかったかの証明ですね。
「007は二度死ぬ」そうでしょそうでしょ?
波なのか噴火なのかわからないバックに誤解された日本趣味。昔の欧米人が見た“ゲイシャ”って感覚が、日本まで来てわざわざロケしたのに、何やっとんじゃいって感じです。まあビンダーは来てないでしょうけど。
カポーティもホリーは“アメリカン・ゲイシャ”だとか言ってるんですが、その内容を見たら“気に入ったら寝る”とか、もう全然日本の芸者じゃないわけですよ。50年代だから仕方ないのかもしれませんけど、芸者ってそんな好色的な色眼鏡で見られてたわけですよね。
あのタイトルバック、せっかく日本の浜美枝さんとかが出演しているのに、そのシャープな横顔ではなく、やっぱり欧米人の考える日本人なんですよね。
007といえば、オープニングのピストルで撃たれるところのが集められた動画を見て来ましたが、「シャレード」「いつも2人で」の洗練の極致を作った人と同じとは思えないような、(今みると)ダサいなーって感じのものでした。僕は、ですけど。
で、まるさんも「いつも2人で」のオープニングが一番お好きだと伺って、嬉しくなりました!やっぱり「シャレード」なのかな?とかとも思っていましたので。
それと、なんかまるさんのお話でドーネン監督作品のオープニング、みんな見てみたくなりました!「アラベスク」は見たんですけどね。それは音楽は好きなんですけど、タイトルバックは「シャレード」の劣化版のようでした。
Posted by みつお at 2022年03月27日 16:38