2021年11月13日

「AMUSE アミューズ」2000年2月9日号

「AMUSE アミューズ」2000年2月9日号 これは毎日新聞社が出していた毎月第2週第4週刊の雑誌「AMUSE アミューズ」の2000年2月9日号です。
 隔週刊でもないし、こういうのどういうんだろうと思っていたら、半月刊というのだそうです。知らんかった〜。

 確かこれは自分で買ったのではなく、チネアルテさんでオードリーのものを買ったときにいただいたものだったと思います。多分。
 今ではもう刊行してないようですね。いつ頃無くなったんでしょうね。

 表紙にも大きく書かれているように、この号でオードリーと関係するのは「なつかしの映画ポスター・パンフが買える厳選6店」という部分。
 雑誌の最後の方に16ページの特集で載っています。

 昔の「スクリーン」や「ロードショー」ではよくこういう映画の店の宣伝が載っていましたよね。
 今みたいなネットで買う、という環境がなかった時代では、こういうお店で買うしかありませんでした。

 近くに店がある人はいいのですが、地方に住んでいるとそういう店って少ないですから、どうしてもそういう宣伝している店のカタログを手に入れて、希望の商品を書いて、在庫があれば売ってもらえる、というものでした。

 僕なんかも中学の時にまずオードリーのコレクションの第1次マイブームが来た時があって、かなりのお店にお世話になりました。

 特にFOXスクリーンフレンドさんにはえらくお世話になりました。

 古本で見つけた、その時にはもう売ってなかった「おしゃれ泥棒」「いつも2人で」の100枚セットのキャビネ写真を無理言って売っていただいたり、「戦争と平和」の冊子型チラシを格安で売っていただいたり、上部のみ残っていて販売できないからと「噂の二人」の立看のオードリーが載っている部分をタダで譲っていただいたり、「尼僧物語」のポスターも折り畳まれているからとこれまたタダでいただいたりとめっちゃ親切にしていただきました。

 他にもシネマブティック鷹さんではオードリーのポスターパンフレットなるものも売っていたので買いましたし、バート・ビー・リビングストンっていうお店でもカタログを取り寄せたりしていました。

 苦い思い出はA社。全体になんでも高額で、しかも70年代後半でまだあまり「シャレード」の73年リバイバルから日も経ってないし、絶対まだそんな価値のなかったはずの73年リバイバル版パンフレットが法外な値段で売られていました。何回かカタログを取り寄せましたが、後で取り寄せた時にその「シャレード」パンフが500円くらいの通常品で売っていたので、嬉しくて即頼みましたが、“売り切れた”という返事で、同じものが高額品の方にあるので、そっちならあるとかって勧めてきました。子供でも、いやそれって同じものを高く売ろうとしてるやろ!とわかりました。

「AMUSE アミューズ」2000年2月9日号 それにそのA社は「おしゃれ泥棒」71年リバイバルパンフの印刷が黒いニセモノバージョンを送ってきたりと、本当にアコギな商売やってました。それがニセモノとされるものだとわかったのは、ずっと後年の2000年代にチネアルテさんにそういうショップの裏の話を伺ってからです。

 ずっと後年にも本屋とのコラボでA社がその「おしゃれ泥棒」の黒い版を売ってたりして、その後もずっとそういう商売してきてるのがわかりました。
 なので現在でもものすごーく印象悪いです。

 あと、中学時代には神戸三宮のセンタープラザ地下にあったシネマガイドさんでオードリー作品の大阪映実版とか買ってましたね。
 子供が見ても大阪映実版って着色が杜撰で汚くて、60年代ってすごい時代やったんやなーと思ってました。
 僕が買ってた時代だと、大阪映実版が作られていたのと10年ほどしか変わらなかったんですけどね。

 でもまあ後年、60年代当時は東京は1色刷りだったのに、大阪は印刷代が高くつく4色刷りで印刷してたと知ると、頑張ってたんだなーとわかって、そのキチャない印刷も愛しくなってしまったんですけどね笑。

 さて、高校時代にはオードリーのコレクション熱も冷めて、一旦手放しました。それ以降は伊丹にあった別のシネマガイドさんとかなどでちょこちょこしかオードリーの物って買わなかったんですが、1990年代終わりの方にパソコンが普及し始めて、Mさん・Tさんそれぞれのオードリーサイトにお邪魔するようになってから、再度オードリーのコレクション熱が再燃しました。

 そこでまたこういう映画のお店のお世話になるようになりましたね。

 この本での特集の最初には「心に刻まれた愛しきポスター」という見開きのページがあって、そこでは「ローマの休日」や「風と共に去りぬ」のポスターが載っています。
 
 ここではその「ローマの休日」の初公開時の日本版ポスターが15万円って書いてますけど、ヤフオクがメジャーな今では15万円では買えません。
 出てくるとだいたい70万円〜100万円以上というところでしょうか。貧乏な僕にはとてもじゃないですけど手が出ません。

「AMUSE アミューズ」2000年2月9日号 左側には野口久光さんの絵のポスターもあるのですが、絵としての価値は高くても、僕は写真のオードリーなりヴィヴィアン・リーなりのものが欲しいので、あんまり興味がありません。
 ヴィヴィアン・リーの「シーザーとクレオパトラ」などは野口久光さんの絵でしたね。

 さて僕のオードリーのコレクター熱が復活した時に最初に買ったのがここに載っている赤坂シネマテイクさんで、電話でオードリーのパンフレットを問い合わせたら名古屋ミリオン座のレアな「ローマの休日」パンフがあるよって教えていただいて、それを買ったのが復活での最初でした。

 ここに載っているお店ではチネアルテさんにはお店で膨大なオードリーコレクションを見せていただきました。ここでは欲しくて欲しくて僕の夢にまで出てきた「マイ・フェア・レディ」の千日前スバル座版パンフレットが紹介されています。

 同じく掲載されているシネマブティック鷹さんでは昔のポスターコレクションを制作することになった経緯のお話を伺ったりして、話が弾んだりしていました。

 2000年代前半にはここには掲載されていない映画や古書のお店にも、ネットで調べたりして日本全国のお店でお世話になっていました。北海道にあったシネビーム さんというところには僕が作り方を知らないので、わざわざ僕のサイト(当時の「みつおの映画とオードリーのお話」というサイト)の宣伝まで作ってお店のサイトに貼っていただいたり、たなべ書店さんにも色々とオードリーパンフレットの細かな違いを教えていただいたり、川崎市にあった銀河堂さんには自作パンフレット・リストを送ったら、ものすごく丁寧なお手紙澪いただきましたし、ブログにもそのパンフレットリストを見て感激したという文章を2回もブログに上げていただいて、こっちが感激していました。

 神戸にあったシネマガイドさん(三宮から元町に移転、その後大阪へ)でもしょっちゅう訪れてはプレスシートの定義を教えていただいたり、戦前のパンフレットでヴィヴィアン・リーの「無敵艦隊」「間諜」「響け凱歌」のを見つけたり、とめっちゃお世話になりました。

 有名な矢口書店さんには未だに新しい在庫リストを送っていただいていますし、@ワンダーさんにも今もリストをメールで送っていただいたりとずっとご親切にしていただいています。他にも名古屋の海星堂さんなどにもお世話になっていましたね。東京の、名前は忘れましたが、お世話になっていたので友人と直接お店に行ったところもあったんですがその日は休みなのか実店舗は既に閉店なのかわからないってお店もありました。

「AMUSE アミューズ」2000年2月9日号 同じくここには載っていませんけれども、渋谷にあったシネマショップさん!僕が作った「オードリー・ヘプバーン パンフレットリスト」を送ったら、めちゃめちゃ親切にしていただいて、僕がまだ未入手の2003年リバイバルの「ローマの休日」プレスブックを誰よりも先に売っていただいたり、貴重なオードリーのパンフの入荷を教えていただいてました。2008年に閉店されていますね。閉店されたと分かった時はかなり寂しかったです…。

 もう1軒どうしても書いておかないといけないのは伊丹から西宮に移ったシネマガイドさん!ここは西宮のお店が広々としていて、ここで昔からとても美人の店長さんといろんなオードリーのお話をしたり、いろんなグッズを売っていただいたりしてました。
 ボロい「マイ・フェア・レディ」千日前スバル座版のパンフしか持ってなかった時に、折り目のない綺麗なのを売っていただいたのもここでした。

 このシネマガイドさんは今でも実店舗がありますが、時代の流れと共にこういう映画グッズはヤフオクでの取引が主になり、お店が無くなることが多いですよね。

 僕がお世話になったお店はA社を除いてみんな親切で適正価格ばかりでしたが、ヤフオクで実態が分かる前はこういう映画グッズのお店の中でも老舗の何軒かが実際には「シャレード」73年リバイバルのパンフレットみたいに在庫がまだめっちゃあるようなものでも高額で売りつけて仕切っていた代わりに、「ローマの休日」初版ポスターが10万円程度と、超高額になりそうなお宝は実は売価は抑えられていた、という功罪併せ持っていたんだなーと思います。

 チネアルテさんがおっしゃってましたが、70年代後半って、例えば「尼僧物語」公開からまだわずか15年くらいしか経ってなかったんですよね。そしたらきっとたくさんまだポスターの在庫はあって入手は簡単だったはずなのに、とても高額で、老舗のお店に価格を操作されていたに違いない、っておっしゃっていました。

 この「アミューズ」での特集はネットが普及して、全国から注文が入るようになったという、ヤフオクに飲み込まれる寸前の実店舗の最後の輝きの時代を切り取った貴重なものだったんでしょうね。

 僕の今のオードリー・コレクションはこれらの数多くの親切な映画のお店のおかげで成り立っています。大感謝しております!


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この記事へのコメント
1970~1972年
神田神保町と名古屋の自宅
夜行バスで映画雑誌を買い漁って
妙な子供達がいると評判
80円~3800円に吊り上げられ、それでも全て買いました。
切り抜き残りは、ロードショー編集部に寄付。
雑誌の宣伝効果は抜群
日本中のオードリーファンOBからたくさん貰いました。
300坪のスペースが5坪に縮小。
ほとんど分けてしまいました。

北海道の江刺のレストラン
オードリーの額縁が大量に飾りつけ。
妻と北海道ツアー計画したいです。
Posted by 明智常楽 at 2021年11月23日 10:34
80円が3800円ってヒドイですね!
どこがそんなボッタクリを。
当時の3800円ってめっちゃ高いですよね??
71年ごろって「スクリーン」とかって定価100円くらいでしたっけ?

でもOBの方からたくさんオードリーグッズをもらえたなら、3800円でも甲斐はあったということでしょうか?
僕もそんなOBさんがいて欲しい!って思いますが、明智常楽さんにキャビネ写真をいただきましたよね!
それに気づけば僕がもうOBの年齢なのかもですね笑。

江差のレストラン、調べましたよ!すごいですね!
ただ、ちょっと場所的には行きにくいところにありますよね。
なかなか僕は行けそうもないです…。
あと、僕がレストランの店主なら、僕の好みで60年代が多くなってしまいそうです。
なので僕の店だと一般受けはしなさそうですね。
Posted by みつおみつお at 2021年11月23日 20:14
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