2023年11月19日

写真集「AUDREY in Cinema」

写真集「AUDREY in Cinema」 今年中に紹介しないと!の第2弾。こちらは今年、美術館「えき」KYOTOでやっていたオードリーの写真展、“AUDREY in Cinema”の展覧会図録、兼写真集の「AUDREY in Cinema」です。

 僕が写真集や伝記をすぐに紹介しない時は気に入ってない時、というのが今まであったので、手に入れてからあんまり遅くの紹介になってしまうとそういうことなのかな?と思われてしまうので、今年中に紹介しないと!と思ってました。

 別にそこまでこの写真集が悪いわけではないです。かといってトップクラスでもないですが…。
 うーん、まあ凡打の写真集ってところでしょうか。

 クレヴィス社の写真集は、全体的にキャプションはどんどん良くなっています。
 素人感丸出しだった写真集「AUDREY HEPBURN オードリー・ヘプバーン」に比べると雲泥の差。

写真集「AUDREY in Cinema」 「AUDREY HEPBURN オードリー・ヘプバーン」が、オードリーについて調べもせずに出してしまった、ちょっとオードリーを好きなクレヴィスの人たち。っていうのが丸わかりで、キャプションも間違いだらけ、写真展ではキャプションがてれこで展示されているなど、写真展共々見ててとっても恥ずかしいものでした。

 その後に出たマーティン・ギトリン著のオードリーの伝記(もどき)はさらに輪をかけてひどく、オードリーのことを知らない出版社の人がオードリーのことを知らない訳者によってオードリーのことを知らない人の書いた本を出したという三重苦。
 オードリーのことをちゃんと調べていたら、これは絶対出さない!というトンデモ本でした。

 だって超高級有名宝飾店の「ブルガリ」で買ったダイヤの指輪を、「ブルガリア」から取り寄せたダイヤなんて書いてる著者と、それをなんとも思わない訳者と出版社ですよ。

写真集「AUDREY in Cinema」 他の部分も、息子から訴えられたという、ダイアナ・メイチックの伝記(デタラメ本)から原著の2009年にもなって持ってきてるというおぞましさ。
 それを訳者もクレヴィス社も誰も知らないという不勉強。

 他にも矛盾だらけの文章で、よくこんなので海外も日本も出版のOK出したな、という酷さ、恥ずかしさ。

 これがクレヴィスのオードリー展でまだ売られていて、重刷されているという恐ろしさ!
 こんなのさっさと絶版にして、もうちょっとマシな他のオードリーの伝記本を出版すればいいのに!と思います。ウォレン・ハリスの伝記とか読んでみたいです。

 そんな全くクレヴィス社に期待しない中で出た第2弾の写真展と写真集「オードリー・スタイル」となると、かなりオードリーに対して勉強したのがわかって、画像も珍しいものや晩年のものがぐっと多くなっていました。キャプションも間違いはほぼなく、裏焼きの画像を指摘すると、2刷では正向きにして出版するという素晴らしさ。クレヴィス社の名誉を回復したのでした。

写真集「AUDREY in Cinema」 その上で第3の展示会と写真集「AUDREY in Cinema」ですから、今度は期待大で待ったのですが…。

 今回の趣旨はとてもいいんです。“映画の中のオードリー”っていうとで、「ローマの休日」以降の全映画の紹介プラス「庭園紀行」の21作品の紹介。

 「華麗なる相続人」や「ニューヨークの恋人たち」も入るので、それはいい!と思ったわけです。たとえそれらの作品の画像の点数が少なくても、取り上げられないことがほとんどなので。

 でも、となると今度は珍しい画像を揃えるのが困難になってくるわけです。
 参考資料がこの本の最後の方のページでも載っているのですが、うーん、これだけじゃこういう仕上がりになるかなーって感じ。

 資料として載ってない過去の写真集で収録されている画像が多くなってしまってます。特にボブ・ウィロビーのとか。

写真集「AUDREY in Cinema」 ボブ・ウィロビーはもう何冊目?って感じで写真集を出しているので、1冊くらいしか参考にしてなかったら、まあこういう画像の選択になるよねーってガッカリ。もうボブ・ウィロビーの画像はハッキリ言って食傷ぎみ。

 オードリーのバイオグラフィー的なことは充実したんですが、フォトグラフィー的な面で今回はちょっとスカスカになってしまいました。初めて画像もあるにはあるんですけどね。

 クレヴィス社第3弾ということで期待しすぎたのがマズかったですかね。

 それに、展示会ではオードリーのイメージのピンクでビジュアルがまとめられていたのに、この写真集ではまたティファニーブルーのイメージですか?というガッカリデザイン。写真集「オードリー・スタイル」と一緒やん。

 このブログでは、この記事はささやかな抵抗として、文字はピンクにしました。

写真集「AUDREY in Cinema」 それにこの表紙の「ティファニーで朝食を」の画像、オードリーの最高傑作写真集「デラックスカラー・シネアルバム」とその改訂版「決定版オードリー・ヘプバーン」を知っていたら、本来超絶美麗なカラーをこんなモノクロ化したものは使わない。いや、使えない。

 えっと、写真展でも誤っていたのはそのまま写真集で掲載されています。

 まずは「ローマの休日」のところのp7に出てくる「パリの恋人」の宣伝写真(2枚目の画像)。

 これって“timeless audrey”展で売ってたポストカードでもしっかり「パリの恋人」って書いてました。
 だいたい髪型とメイク(特に眉毛)見たらわかるやん!「ローマの休日」要素、1個もないやん!ってものですよね。

 こんなのを「ローマの休日」に入れちゃうところがまだまだです。

 他には「昼下りの情事」のp60(4枚目の画像)、「尼僧物語」のp75、「ティファニーで朝食を」のp96(6枚目の画像)などで画像が裏焼きになってます。

写真集「AUDREY in Cinema」 「昼下りの情事」と「尼僧物語」は鼻や十字架で見分けるしかないので難しいでしょうが、「ティファニーで朝食を」はジョージ・ペパードのジャケットのボタンホールが女前になってるやん、とかオードリーの帽子のヒラヒラでわかりそうなもんですけどね。

 横長の写真は、見開き2pで載せているのもあります(8枚目、一番下の画像)。
 真ん中は僕がうまく写せないので、ピーター・オトゥールの手が変になっちゃってますね。

 「尼僧物語」のほぼスッピンのオードリー(5枚目の画像)や「噂の二人」のカラー画像(7枚目の画像)なんかは珍しいので嬉しくなりますね。

 それにカラー画像の質は、「オードリー・スタイル」より遥かに綺麗なものが多いのも書き添えておきます。

写真集「AUDREY in Cinema」 まあ画像は平凡なのも多いんですが、キャプションは充実してるし、展示会もとてもいいと思うのですが、京都以外では日本全国まだどこもやってませんね。
 最初の「AUDREY HEPBURN オードリー・ヘプバーン」展や写真展「オードリー・スタイル」はまだやってるのにね。

オススメ度;★★★(珍しい画像もあるけど、まあ出来は普通の写真集)


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Posted by みつお at 20:00│Comments(2)日本の写真集
この記事へのコメント
この本、たぶん紹介が遅れるだろうな~と思ってました。
惜しい写真集だと思います。
ところどころに珍しい画像やWebでは見たことあるけど知る限り掲載されたことのない画像が結構あるのに、微妙な部類になってしまったはなぜでしょう。
・紙質が残念(これは昨今の状況では仕方がないのかな)
でも写真集でこれはもったいない
・平凡画像が足を引っ張りすぎ
またコレ?、しかもかなり多いので興ざめ
・印刷の質、画質がばらばら
今更こんな印刷?色調?
こういった視覚的なマイナス点が長所を凌駕してしまったんでしょうね。

それでも77頁の「尼僧物語」ほぼノーメイクのオードリィしかもカラー!
113頁「噂の二人」超珍しいカラー!なかなか美麗
この2つのレア画像の破壊力(魅力)があまりに強大なのでつい購入してしまいました。
う~ん、113頁ってまたもやウィロビーじゃんヽ(`Д´)ノプンプン
他にも85頁インゲ・モラスの「許されざる者」なんかもなかなか見かけないし(マグナムフォトの方ですよね?)
せっかくいいネタ持っているのに詰めが甘くて中途半端感のある結果になったのは惜しい限りです。
今の紙モノってこのての紙質でぼんやり気味の甘い印刷が主流なんですかね?でもそんなに安い価格ではなかったのだが・・・
Posted by まる at 2023年12月24日 21:31
まるさんは紹介が遅れるだろうなーと思ってらしたのですね。
さすがまるさん!

確かに惜しい感じが凄いしますよね。方向性は合ってる。
でもクレヴィスの人の過去のオードリー写真集を知らなさすぎなのが足を引っ張ってしまったというのが、めっちゃわかる出来です。
平凡画像をこれでもか!と入れ込んでくるのは、決してわざとではないのでしょうが、過去の写真集の参考資料が巻末のくらいでは、まあこういうガッカリ写真集が出来上がるのは仕方ないですよね。
無知の罪、という感じの仕上がりですよね。

せっかく新規の素晴らしい写真もあるのに、平凡画像が足を引っ張る…まるさんの分析も流石です!

画質の甘さは、やはり元のポジ(や、そのデュープ)ではなく、デジタルデータからの印刷だから、こんなボヤッとしたものになるんでしょうね。

全体的にもっとオードリーの写真集を知ってくれてたら、素晴らしい写真集が出来そうなのに…残念です!
まずはせめて「デラックスカラーシネアルバム」と各種ボブ・ウィロビー写真集を見てもらうだけでも、質はガラッと変わるだろうになーと思います。
Posted by みつおみつお at 2023年12月25日 09:40
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