2025年03月03日
「ティファニーで朝食を」1995年リバイバルチラシ

というわけで、今回は1995年リバイバル時のチラシを紹介。
1995年リバイバルは3月3日から30日まで東京の銀座文化劇場で最初に公開されました。
当時、朝の10時の1回だけの「サウンド・オブ・ミュージック」と併映だったようです。
1日の残りの4回(金曜はさらにもう1回)が「ティファニーで朝食を」だったというわけですね。
この記事のアップもその時の最初の「ティファニーで朝食を」上映の13:10にしてみました。
ちなみに銀座文化劇場で「ティファニーで朝食を」が終わった3月31日からは、「マイ・フェア・レディ」の1995年リバイバルに突入します。
どちらの映画も1993年に“I’ll オードリー・シアター”として上映しているのに、2年でまたリバイバルの先鞭を引き受けるとは、さすが当時“オードリー専用劇場”と言われただけのことはありますね。
95年の「ティファニーで朝食を」リバイバルでは、このチラシと、さらに同柄のB1ポスターが新たにデザインされて制作されました。
でもこのチラシ、なんかメインの画像が暗いんですよね。もっと綺麗なカラーを使えばいいのに、なんでこんなの選んできたんでしょうね。それにメインの画像の切り抜きが雑。
全体にあんまりいい出来だとは思わない。
メインの画像の下には、ティファニー本店の前に立つホリー、ニューヨークで歩くポールとホリー、夜にポールの部屋に逃れてきたホリーの3点の画像があしらわれてますけど、全然映えてないし効果ない。
89年リバイバルの「昼下りの情事」のデザインがかなり気合入ってたのに比べると、また86年あたりのやっつけ仕事っぽい出来になってます。
予算カットのために日本ヘラルドさんの身内でデザインしたんでしょうか?

映画にはティファニー・ブルーの要素って全くないですもんね。
それになんとなく発色が良くないのは、紙がコート紙ではなくマットコート紙だから。
あきませんよ!チラシにマットコート使うのは!
それでなくてもメインの画像が暗いのに、ますます色が沈んでしまいます。
これはこの紙を選んだ担当者の失敗ですね。
チラシの裏面も墨一色で刷られていて、マットコート紙と合わさって華やかさや高級感とは無縁。
そういえば真ん中の上部にある画像、2Eとホリーとポールの画像ですけど、珍しく正向きで画像が載ってます。
チラシの解説では、“オードリー・ヘプバーンの代表作中の代表作” “オードリーの小粋な姿が多くの人の眼にいまなお深く強く焼き付いている都会映画の傑作である” “ヘンリー・マンシーニにとってもこれは生涯を代表する仕事となった”と書かれています。
この1985年に始まった日本ヘラルド配給のオードリー映画のリバイバル、86年からはオードリーが再ブームの大ブームになって、女性誌なんかでもオードリーを載せれば売れる!という時代でした。
でも1993年に「尼僧物語」と「許されざる者」と「ロビンとマリアン」以降を除く主な作品(「初恋」を含む15作品で17回)のリバイバルは全て終わってしまい(さらにこの時期には新作「オールウェイズ」上映と「おしゃれ泥棒2」ビデオ発売もあった)、同じ93年にオードリーが亡くなってしまうとさすがにそのブームもだんだんと落ち着き始め、1995年はもうオードリーブームにも翳りが見えてきました。
なので僕的にはこの85年から始まるオードリーの大ブームは、95年までの約10年というイメージで捉えています。