2023年12月27日
「華麗なる相続人」2枚組エクスパンデッド・リマスター盤サントラCD、届きました!
なんと!「華麗なる相続人」の新しい2枚組オリジナル・サウンドトラックCDですが、クリスマスに早くも届きました!
ポストに入っていたので、なんじゃい?と思って開封すると「華麗なる相続人」のサントラCDが入っていました!
“エッ!?もう届いたん!?”とビックリ。1月発売やと思ってたのに。
これはオードリーからのクリスマスプレゼントだったわけですね。
早速聴いてみました。
Disc1が26曲60:12、Disc2が28曲64:39で、合計54曲124分51秒もの大作になっています。
ディスク1は作曲のエンニオ・モリコーネが作ったそのままのオリジナル・サウンドスコア21曲、それと映画内のバックで流れるミュージック・ソース5曲となっています。
1曲めの壮大な「メインタイトル - 愛のテーマ」で2分32秒と、これまでの1分50秒を40秒以上も上回るタイム。
映画のメインタイトルで使用された部分の後にも、エンドタイトルのような部分が続いていました。
2曲めの「山での殺人」では、逆にメインタイトルで使われていた山から落ちるような音の前に聞いたことの無い部分がありました。
こちらも今までの1分47秒と比べて、3分18秒。最初の1分30秒が新しい部分になっています。
3曲目は「愛のテーマ」のアレンジ、「別荘への到着」。でも、この曲の冒頭は実はオードリー扮するエリザベスの初登場シーンで使われていますね。
4曲めの「薬のパレード」は映画で使用されていないオリジナルバージョンで、タイムも同じなんですが、ここでは“Pills On Parade (Factory Fantasy)”とされています。
5曲めからは「過去の回想」3連発!「過去の回想1」「過去の回想2」「過去の回想3」となっています。
「過去の回想」は「愛のテーマ」のバリエーションで、「華麗なる相続人」の曲の中でも白眉の聞き所なんですが、これが3つも!
でも聴くとわかるのですが、3曲全く同じというわけではありません。アレンジや声の入れ方が違ったり。
今回のCDで分かったのですが、僕は「過去の回想」をそういう曲名の1曲なんだと思っていましたが、エンニオ・モリコーネの作り方としては捉え方が違うことがわかりました。
これは作曲する側としては、“過去の回想”をしているシーンで使われる曲、ということなんですね。
だから映画では最初にオードリー扮するエリザベスが父親サムの過去のアルバムを開くシーンで最初に静かに使われている短い部分、ポーランドのゲットーを入る時の曲に声が入り始める部分、ゲットー内で本格的に思い出す部分、恋人のお父さんが血清によって回復する部分と、音楽が使われている部分は全て「過去の回想」というわけです。
それだからここで3曲あるというわけですね。ちなみに今まででお馴染みの「過去の回想」の曲は「過去の回想2」に当たります。
それについ「華麗なる相続人」のDVDを引っ張り出して見てしまいましたが、この部分、本当に音楽に助けられていると感じます。サムがどのように薬屋になるきっかけを作ったのか、というのを描いているのですが、この音楽のおかげて退屈せずに見ていられるのですよね。
でも、ここ本当は原作ではエリザベスの祖父のお話で、その祖父が医者になるきっかけを描いていて、実際に薬屋をやり始めるのはその子供達なのですが、映画ではオードリーの年齢に合わせて祖父から父の話に1世代飛ばしているので、医者になったのか、それともすぐに薬屋になったのかがはっきりしません。
映画でのサムは64才で死んだということなので、じゃあオードリーのエリザベスの設定は何才なんでしょうね?確か年齢不詳にされていましたが。
撮影は78年〜79年でしたから実際のオードリーは49才なんですが、やはりシドニー・シェルダンがソフトカバーで書き直した35才なんですかね。
映画ではエリザベスの上に死んだ兄がいたと語っているので、やはりそれくらいが妥当なんでしょうね。
でもこの映画のオードリーはメイクが悪くてかなり薹が立っているので、35才はムリがあるような…。
ディスク2も含めて、「過去の回想」は全部で7つのバージョンを聞くことができます。
ちなみに美しく印象的な女声はエッダ・デル・オルソ(エッダ・デロッソとも表記)という人だそうで、この人はモリコーネの作品ではよく組んでいたようです。
「過去の回想」だけではなく、「Lights Out」や「Bloodline Murder」も全部で4パターンあります。
10曲めには「Extortion(恐喝)」という、今まで無かった題名の曲もありますが、これは今までの「Corporate Maneuvers」や「Horrible Discovery」といった曲の別バージョン。ティンパニが目立ってるのが目新しいです。
前回全曲盤CDが出たときにこちらでは僕が書きましたけど、ネットでは世界で他の誰も指摘していなかった“「An Almost Perfect Indiscretion」がレコードではロングバージョンだったのに、CDでは短くなってる!”っていうのは、今回、ディスク2のこれまでの全曲盤CDのリマスターの方で短いバージョン、ディスク1の13曲めにレコードと同じロングバージョンが「An Almost Perfect Indiscretion (Extended Version)」として収録されました。
これで1980年に出たサントラ・レコードの全曲が43年かかってやっとCDに収録されたことになります!
16曲めには「Love Theme From Bloodline 1」という、「愛のテーマ」のまた聞いたことのない別アレンジがあって、ディスク2で声も入ったさらに別のアレンジの「Love Theme From Bloodline 2」とともに、またまた嬉しい愛のテーマの変奏版。
ディスク1に入っている「Resolution / End Credits」は同じ題名で今までのレコード・CDにもありましたが、「Resolution」の部分が違う!
今までのはおどろおどろしい音楽から始まって、愛のテーマに替わるものでしたが、ここで聴けるものは「山での殺人」の叩きつけるような音楽から始まって、愛のテーマに変わるという、メインタイトルの逆バージョンになっています。
そして22曲めから始まるミュージック・ソースですが、22曲めの「Gambling Casino」では、今回映画で確かめると、確かにビビアンがカジノをしている時の後ろで小さく鳴ってました!
「華麗なる相続人」は同じ曲の変奏が多い印象なのですが、他の曲と全く違う旋律のミュージック・ソースの音楽たちが今まで入ってなかったのがもったいない!と思いました。
他にも23曲め「Bedroom Muzak」25曲め「Bloodline Muzak」も他にない、全く新たな音楽でした。
ちなみに、レコードの時代から収録されてましたけど、「Bobsled」って、どこで使用されているのか全然わからなかったのですけど、それはずっと僕の探し方が悪いんだと思っていましたが、今回のだか前回のCDだかで、実は完成版の映画では使用されてなかったことがわかりました!
本来「Bobsled」は「薬のパレード」と共に、工場の薬のシーン用に用意されていたそうです。
26曲めの「マキシムでのディナー」は今までもありましたが、これは使用されなかった別バージョン。
後ろで鳴っているリズムが今までの倍速の早さで取られています。これはこれで面白いです。
ディスク2は1曲めから19曲めまでは今までの全曲版CDのリマスター。
と言っても、今までのも充分綺麗だったのですが、今回のは音量はやや抑え気味。
でもそのおかげで、音が割れたりってことは無くなっています。
こちらの20曲めからは「過去の回想」「Bloodline Murder」などの使用しなかった別バージョンなどがありますが、注目すべきはラストの「メインタイトルと山での殺人(フィルム・バージョン)」。
「華麗なる相続人」をご覧になった方ならご存知のように、映画ではまず「愛のテーマ」が流れたあと、「Bloodline」とタイトルが出るときに「山での殺人」の音楽に切り替わりますが、そのタイトルの出る前に“溜め”の無音部分があります。
「愛のテーマ」と「山での殺人」が1曲になっていたレコードではこれが溜め部分が無く、すぐに「山での殺人」に入っていたのですが、このラストの曲では、その溜めの無音部分もある、まさにフィルム・バージョンで収録されています。
さて、今回のCDケースの裏側はレアなオードリーのポートレートになってますし、ライナーノートも写真集的なものを期待したのですが…。
オードリーに関しては、今までもよくある画像ばかりでした。残念!
ただ「華麗なる相続人」って実はオールスター・キャストじゃないですか。
なので今回のは他のスターの出演者の画像が掲載されてて、それが珍しくて新鮮でした!
ライナーノートの裏表紙はイラストだし、ケースの裏側のオードリーは裏焼きだし、オードリーに関してはほんとダメダメ。
この衣装を映画で見ていれば、こんな間違いするはずもないのに!足のシースルースリットはオードリーの左側ですよ!
だいたい、オードリーを熟知したジバンシィが、衆目を集める目立つ方をオードリーが注目してほしくない右側に作るはずがなかろう!と思います。
この衣装、左胸もシースルーで、花で隠しているようなデザイン。下半身もこうしてシースルーなのですが、もちろんオードリーは下に肌色の下着をつけているものと思われます。
最近の女優さんだと、胸とかおへそとかがほぼ見えててもそのままで着てらっしゃるようですけどね。
あと、「華麗なる相続人」がレーザーディスクで出た時にジャケットで使われたのはこのメインの画像ではなく、赤いリボンの別の女性の写真だったのですが、この2枚組CDではケースの裏写真の裏側に収められています。
おー!久々に見たよ、この画像!全然使われないのはなんでかいなと思っていましたが、やっと日の目を見ましたね。
今回のCDのレーベル面は文字だけで、ディスク1が赤地、ディスク2が黒地になってて、あんまり面白くないのがもったいない!
ここもパラマウントさんと組んでるんだから、写真を使ってもっと凝って欲しかったですね。
それと、今は翻訳ソフトがあるので、ある程度内容がわかるようになっているのも嬉しいところ。
発売元のカルテットレコードさんのサイトでは「ハリウッド映画における彼の最高の作品のひとつを提供しています。」と書いています。
また、音源はパラマントが持っていることも書かれていますね。「華麗なる相続人」は僕はパラマウントは配給だけで、素材は製作会社であるゲリアが持っているのかと思っていましたが、パラマウントが新品同様に16トラックのマスターを持っているそうです。
でもさすが映画会社のパラマウントですね。音源などの素材をきっちり残してらっしゃる。
「マイ・フェア・レディ」が1971年にワーナーからCBSに権利が移って、素材(オードリーの完成版の歌のマスターを含む)もCBSに移したら、その重要性がわからず、全部捨ててしまったテレビ会社のCBSとはワケが違います。
さらに今回のライナーノートでは、ディスク1の並び順はモリコーネが映画に合わせて組み立てた順に並んでいるということが書かれています。
これを読むと、完成版の映画が、いかに編集でカットされたかがわかりますね。
アメリカのABCテレビで放送されたロングバージョンのことも書かれていましたが、その後見れないのが残念ですね。日本ではまだ一度も放映も商品化もされていないし。
同じ経緯を辿って、ABCテレビの放映時に劇場公開版ではカットされていたシーンが追加されて143分となった同じ1979年の「スター・トレック」映画版は、レーザーディスクやビデオ化されて日本でも見ることができましたが(「スター・トレック」には劇場公開版・ABCテレビ版・ディレクターズカット版がありますが、脇役が活躍するABC版が僕は1番好き!)、「華麗なる相続人」はついに市販されませんでしたね。放映当時に録画した人だけが見れるんですよね。うーん、見てみたい!
それと、今回音楽と照らし合わせるためにDVDを掛けたのですが、やっぱりつい見入ってしまいました。
やっぱりなんと言われようと、僕は「華麗なる相続人」も好きなんだなーと思いました。そりゃオードリー主演ですもんね。
発売元、QUARTET RECORDSさんの公式サイト→こちら
ARK SQUAREさんのサイト→こちら
タワーレコードさん→こちら
オススメ度:★★★★★(はい、満点。こんなに色々聞かせてくれたことに感謝!です。「華麗なる相続人」の完全版サントラ。)
ポストに入っていたので、なんじゃい?と思って開封すると「華麗なる相続人」のサントラCDが入っていました!
“エッ!?もう届いたん!?”とビックリ。1月発売やと思ってたのに。
これはオードリーからのクリスマスプレゼントだったわけですね。
早速聴いてみました。
Disc1が26曲60:12、Disc2が28曲64:39で、合計54曲124分51秒もの大作になっています。
ディスク1は作曲のエンニオ・モリコーネが作ったそのままのオリジナル・サウンドスコア21曲、それと映画内のバックで流れるミュージック・ソース5曲となっています。
1曲めの壮大な「メインタイトル - 愛のテーマ」で2分32秒と、これまでの1分50秒を40秒以上も上回るタイム。
映画のメインタイトルで使用された部分の後にも、エンドタイトルのような部分が続いていました。
2曲めの「山での殺人」では、逆にメインタイトルで使われていた山から落ちるような音の前に聞いたことの無い部分がありました。
こちらも今までの1分47秒と比べて、3分18秒。最初の1分30秒が新しい部分になっています。
3曲目は「愛のテーマ」のアレンジ、「別荘への到着」。でも、この曲の冒頭は実はオードリー扮するエリザベスの初登場シーンで使われていますね。
4曲めの「薬のパレード」は映画で使用されていないオリジナルバージョンで、タイムも同じなんですが、ここでは“Pills On Parade (Factory Fantasy)”とされています。
5曲めからは「過去の回想」3連発!「過去の回想1」「過去の回想2」「過去の回想3」となっています。
「過去の回想」は「愛のテーマ」のバリエーションで、「華麗なる相続人」の曲の中でも白眉の聞き所なんですが、これが3つも!
でも聴くとわかるのですが、3曲全く同じというわけではありません。アレンジや声の入れ方が違ったり。
今回のCDで分かったのですが、僕は「過去の回想」をそういう曲名の1曲なんだと思っていましたが、エンニオ・モリコーネの作り方としては捉え方が違うことがわかりました。
これは作曲する側としては、“過去の回想”をしているシーンで使われる曲、ということなんですね。
だから映画では最初にオードリー扮するエリザベスが父親サムの過去のアルバムを開くシーンで最初に静かに使われている短い部分、ポーランドのゲットーを入る時の曲に声が入り始める部分、ゲットー内で本格的に思い出す部分、恋人のお父さんが血清によって回復する部分と、音楽が使われている部分は全て「過去の回想」というわけです。
それだからここで3曲あるというわけですね。ちなみに今まででお馴染みの「過去の回想」の曲は「過去の回想2」に当たります。
それについ「華麗なる相続人」のDVDを引っ張り出して見てしまいましたが、この部分、本当に音楽に助けられていると感じます。サムがどのように薬屋になるきっかけを作ったのか、というのを描いているのですが、この音楽のおかげて退屈せずに見ていられるのですよね。
でも、ここ本当は原作ではエリザベスの祖父のお話で、その祖父が医者になるきっかけを描いていて、実際に薬屋をやり始めるのはその子供達なのですが、映画ではオードリーの年齢に合わせて祖父から父の話に1世代飛ばしているので、医者になったのか、それともすぐに薬屋になったのかがはっきりしません。
映画でのサムは64才で死んだということなので、じゃあオードリーのエリザベスの設定は何才なんでしょうね?確か年齢不詳にされていましたが。
撮影は78年〜79年でしたから実際のオードリーは49才なんですが、やはりシドニー・シェルダンがソフトカバーで書き直した35才なんですかね。
映画ではエリザベスの上に死んだ兄がいたと語っているので、やはりそれくらいが妥当なんでしょうね。
でもこの映画のオードリーはメイクが悪くてかなり薹が立っているので、35才はムリがあるような…。
ディスク2も含めて、「過去の回想」は全部で7つのバージョンを聞くことができます。
ちなみに美しく印象的な女声はエッダ・デル・オルソ(エッダ・デロッソとも表記)という人だそうで、この人はモリコーネの作品ではよく組んでいたようです。
「過去の回想」だけではなく、「Lights Out」や「Bloodline Murder」も全部で4パターンあります。
10曲めには「Extortion(恐喝)」という、今まで無かった題名の曲もありますが、これは今までの「Corporate Maneuvers」や「Horrible Discovery」といった曲の別バージョン。ティンパニが目立ってるのが目新しいです。
前回全曲盤CDが出たときにこちらでは僕が書きましたけど、ネットでは世界で他の誰も指摘していなかった“「An Almost Perfect Indiscretion」がレコードではロングバージョンだったのに、CDでは短くなってる!”っていうのは、今回、ディスク2のこれまでの全曲盤CDのリマスターの方で短いバージョン、ディスク1の13曲めにレコードと同じロングバージョンが「An Almost Perfect Indiscretion (Extended Version)」として収録されました。
これで1980年に出たサントラ・レコードの全曲が43年かかってやっとCDに収録されたことになります!
16曲めには「Love Theme From Bloodline 1」という、「愛のテーマ」のまた聞いたことのない別アレンジがあって、ディスク2で声も入ったさらに別のアレンジの「Love Theme From Bloodline 2」とともに、またまた嬉しい愛のテーマの変奏版。
ディスク1に入っている「Resolution / End Credits」は同じ題名で今までのレコード・CDにもありましたが、「Resolution」の部分が違う!
今までのはおどろおどろしい音楽から始まって、愛のテーマに替わるものでしたが、ここで聴けるものは「山での殺人」の叩きつけるような音楽から始まって、愛のテーマに変わるという、メインタイトルの逆バージョンになっています。
そして22曲めから始まるミュージック・ソースですが、22曲めの「Gambling Casino」では、今回映画で確かめると、確かにビビアンがカジノをしている時の後ろで小さく鳴ってました!
「華麗なる相続人」は同じ曲の変奏が多い印象なのですが、他の曲と全く違う旋律のミュージック・ソースの音楽たちが今まで入ってなかったのがもったいない!と思いました。
他にも23曲め「Bedroom Muzak」25曲め「Bloodline Muzak」も他にない、全く新たな音楽でした。
ちなみに、レコードの時代から収録されてましたけど、「Bobsled」って、どこで使用されているのか全然わからなかったのですけど、それはずっと僕の探し方が悪いんだと思っていましたが、今回のだか前回のCDだかで、実は完成版の映画では使用されてなかったことがわかりました!
本来「Bobsled」は「薬のパレード」と共に、工場の薬のシーン用に用意されていたそうです。
26曲めの「マキシムでのディナー」は今までもありましたが、これは使用されなかった別バージョン。
後ろで鳴っているリズムが今までの倍速の早さで取られています。これはこれで面白いです。
ディスク2は1曲めから19曲めまでは今までの全曲版CDのリマスター。
と言っても、今までのも充分綺麗だったのですが、今回のは音量はやや抑え気味。
でもそのおかげで、音が割れたりってことは無くなっています。
こちらの20曲めからは「過去の回想」「Bloodline Murder」などの使用しなかった別バージョンなどがありますが、注目すべきはラストの「メインタイトルと山での殺人(フィルム・バージョン)」。
「華麗なる相続人」をご覧になった方ならご存知のように、映画ではまず「愛のテーマ」が流れたあと、「Bloodline」とタイトルが出るときに「山での殺人」の音楽に切り替わりますが、そのタイトルの出る前に“溜め”の無音部分があります。
「愛のテーマ」と「山での殺人」が1曲になっていたレコードではこれが溜め部分が無く、すぐに「山での殺人」に入っていたのですが、このラストの曲では、その溜めの無音部分もある、まさにフィルム・バージョンで収録されています。
さて、今回のCDケースの裏側はレアなオードリーのポートレートになってますし、ライナーノートも写真集的なものを期待したのですが…。
オードリーに関しては、今までもよくある画像ばかりでした。残念!
ただ「華麗なる相続人」って実はオールスター・キャストじゃないですか。
なので今回のは他のスターの出演者の画像が掲載されてて、それが珍しくて新鮮でした!
ライナーノートの裏表紙はイラストだし、ケースの裏側のオードリーは裏焼きだし、オードリーに関してはほんとダメダメ。
この衣装を映画で見ていれば、こんな間違いするはずもないのに!足のシースルースリットはオードリーの左側ですよ!
だいたい、オードリーを熟知したジバンシィが、衆目を集める目立つ方をオードリーが注目してほしくない右側に作るはずがなかろう!と思います。
この衣装、左胸もシースルーで、花で隠しているようなデザイン。下半身もこうしてシースルーなのですが、もちろんオードリーは下に肌色の下着をつけているものと思われます。
最近の女優さんだと、胸とかおへそとかがほぼ見えててもそのままで着てらっしゃるようですけどね。
あと、「華麗なる相続人」がレーザーディスクで出た時にジャケットで使われたのはこのメインの画像ではなく、赤いリボンの別の女性の写真だったのですが、この2枚組CDではケースの裏写真の裏側に収められています。
おー!久々に見たよ、この画像!全然使われないのはなんでかいなと思っていましたが、やっと日の目を見ましたね。
今回のCDのレーベル面は文字だけで、ディスク1が赤地、ディスク2が黒地になってて、あんまり面白くないのがもったいない!
ここもパラマウントさんと組んでるんだから、写真を使ってもっと凝って欲しかったですね。
それと、今は翻訳ソフトがあるので、ある程度内容がわかるようになっているのも嬉しいところ。
発売元のカルテットレコードさんのサイトでは「ハリウッド映画における彼の最高の作品のひとつを提供しています。」と書いています。
また、音源はパラマントが持っていることも書かれていますね。「華麗なる相続人」は僕はパラマウントは配給だけで、素材は製作会社であるゲリアが持っているのかと思っていましたが、パラマウントが新品同様に16トラックのマスターを持っているそうです。
でもさすが映画会社のパラマウントですね。音源などの素材をきっちり残してらっしゃる。
「マイ・フェア・レディ」が1971年にワーナーからCBSに権利が移って、素材(オードリーの完成版の歌のマスターを含む)もCBSに移したら、その重要性がわからず、全部捨ててしまったテレビ会社のCBSとはワケが違います。
さらに今回のライナーノートでは、ディスク1の並び順はモリコーネが映画に合わせて組み立てた順に並んでいるということが書かれています。
これを読むと、完成版の映画が、いかに編集でカットされたかがわかりますね。
アメリカのABCテレビで放送されたロングバージョンのことも書かれていましたが、その後見れないのが残念ですね。日本ではまだ一度も放映も商品化もされていないし。
同じ経緯を辿って、ABCテレビの放映時に劇場公開版ではカットされていたシーンが追加されて143分となった同じ1979年の「スター・トレック」映画版は、レーザーディスクやビデオ化されて日本でも見ることができましたが(「スター・トレック」には劇場公開版・ABCテレビ版・ディレクターズカット版がありますが、脇役が活躍するABC版が僕は1番好き!)、「華麗なる相続人」はついに市販されませんでしたね。放映当時に録画した人だけが見れるんですよね。うーん、見てみたい!
それと、今回音楽と照らし合わせるためにDVDを掛けたのですが、やっぱりつい見入ってしまいました。
やっぱりなんと言われようと、僕は「華麗なる相続人」も好きなんだなーと思いました。そりゃオードリー主演ですもんね。
発売元、QUARTET RECORDSさんの公式サイト→こちら
ARK SQUAREさんのサイト→こちら
タワーレコードさん→こちら
オススメ度:★★★★★(はい、満点。こんなに色々聞かせてくれたことに感謝!です。「華麗なる相続人」の完全版サントラ。)
この記事へのコメント
みつお様、本年もありがとうございました。年末にAmazonの暴挙であたふたしましたが、腹を立てていても仕方ないのではてブロにせっせと書き込もうと思います。自分自身の「年の残り」と照らし合わせ、さてどれほどの戯言を述べられるものか…まだほんの数件ですが
http//edipore.hatenablog.com/
ご笑覧くださいませ。
良い年をお迎えください…。
http//edipore.hatenablog.com/
ご笑覧くださいませ。
良い年をお迎えください…。
Posted by Edipo Re at 2023年12月31日 15:54
失礼いたしました。https//edipore.hatenablog.com/でございました^^;。
Posted by Edipo Re at 2024年01月04日 20:08
Edipo Reさん、返事が遅くなって申し訳ありません。
正月はずっと予定があってこちらに来れなかったのと、6日からは熱出して寝込んでました。今日やっと熱が引いて、明日病院へ行くことになりました。
Edipo Reさんのブログのアドレスもありがとうございます。
もうすでに興味深い記事が並んでますね。
まだ本調子では無いのと明日が早いので、また日を改めてじっくりと読ませていただきます!
年末年始と来てくださり、ありがとうございました。
正月はずっと予定があってこちらに来れなかったのと、6日からは熱出して寝込んでました。今日やっと熱が引いて、明日病院へ行くことになりました。
Edipo Reさんのブログのアドレスもありがとうございます。
もうすでに興味深い記事が並んでますね。
まだ本調子では無いのと明日が早いので、また日を改めてじっくりと読ませていただきます!
年末年始と来てくださり、ありがとうございました。
Posted by みつお at 2024年01月09日 22:50