2023年09月07日
1963年 “映画の友” 公開60周年「シャレード」誌上プレビュー
「ローマの休日」、上映始まってますが、みなさんもうご覧になりましたか?
僕は今回はいろんなロケ地のことを考えながら見てました。
あと、8月14日の記事でも書いてますが、やっぱり当時の人にとって、あの「ローマの休日」の髪型(いわゆるヘプバーン・カット)は難しかったのかなーとか思いながら見てました。
アン王女も、テヴェレ川に飛び込んだ後は、あのヘアスタイルに戻すことが出来なかったみたいですもんね。
やはり当時は家庭用のドライヤーが無く、ブローという技術もないので、ヘアスタイルはピンカールやカーラーで一晩置いて作るものだったので、濡れた後はもう戻せなかったんかなーとかっていう設定を思っていました。
映画館によっては7日までという所もあったので、みなさんもお早めに劇場で見てくださいねー。
あと関西では、4Kレストア版だけど劇場に4Kの設備がないので、どこも素材は4Kでレストアされたものだけど、2Kで上映っていう劇場ばかりでした。
4Kを4Kで観れる東京の人たちが羨ましいなぁ〜と思っていました。
さて、今回は今年初公開から60周年を迎える「シャレード」関連の紹介。
“オードリイ・ヘップバーン”表記なので、これは「映画の友」での記事だとはわかるのですが、本体は解体して残っていません。
これはたぶんむかーしむかしに買った古本から手に入れたもの。
これは「映画の友」での初公開の時のモノクログラビアページの誌上プレビュー。
文章はオードリー評論家のひとり、山本恭子さんがお書きになっています。
でも誌上プレビューって、実質ストーリー紹介なんですけどね。
なので、このブログで紹介できることがありません。山本恭子さんの無駄遣い。
というわけで、いきおいここでの画像のお話になってしまうのですが…。
実はこれまた書くことがない。
「シャレード」って、レアな画像ってのがほとんどないんです。紹介の時はいつも同じ画像ばっかり。
2010年にちょっとだけ出てた「週刊オードリー・ヘプバーン」の最終号である第9号での「シャレード」特集でも、これは初公開時の映画パンフレットから持ってきたんちゃう???っていう平凡&低画質の見慣れた画像ばかりでした。
もともと執筆者がオードリーに全然詳しくないという間違いだらけでレベルの低い「週刊オードリー・ヘプバーン」でしたけど、画像が酷いことでそれに輪をかけてひどい最終号の仕上がりになっていました。
さて、なんで「シャレード」にはこんなに画像の種類が少ないのか、というのには理由があります。
ほかの作品だと、初公開前の宣伝写真とかには今見るとめっちゃ珍しいのがあって嬉しくなったりするんですけど、「シャレード」にはあんまりそれがない。
オードリーの伝記でも割と信頼のおけるハイアムとパリスの伝記にその理由だと思われることが書いてあります。
オードリーって自分の写真写りをめっちゃ気にする人じゃないですか。
自分のことを全然美しいとは思ってない。なのでポートレートを撮る時も映画界での地位が固まってきた「パリの恋人」以降は(オードリー自身にとっては多少マシに写る)必ず左からか正面に限定している。
これはユニセフに関わるようになった晩年でも譲れないほどの、オードリーを撮影する際の絶対条件だった。
そんな自分の写真うつりに自信のないオードリーに対して、実はケーリー・グラントもそういう人だった。
まあケーリー・グラントの場合は自分に自信がない、というよりも、普段の言動をみると自分がカッコよく写ってないと嫌な人だったんじゃないかと思うのですけどもね。
なので、宣伝係の人はフィルムのベタ焼き2枚焼いて、オードリーとグラントに見てもらい、それぞれ自分が気に入らない写真はパンチで穴を開けてもらっていたとのこと。
そしたらオードリーが穴を開けた写真と、グラントが穴を開けた写真を合わせてみて、どっちか一つでも穴が開いてたらそれはもう宣伝写真として使えないわけです。
自分の容姿を気にする2人が、自分の写りが悪いと思っている写真をボツにしていったら、そりゃ使えるのは数少なくなりますよね。
なので「シャレード」はいつもいつも同じ写真ばっかり使われるんじゃないかなーと思うんですよね。
「シャレード」は大好きな映画ではあるんですけど、画像を「見る」楽しみは少ない映画だなーとは思いますね。
でも、そうすると裏を返せばここで見れる画像は、ふたりとものOKが出た、厳しい基準をクリアした画像ということになりますね。そうすると味わい深いかも…。
ポートレートじゃないので、オードリーも右から写っている画像がありますよね。
僕は今回はいろんなロケ地のことを考えながら見てました。
あと、8月14日の記事でも書いてますが、やっぱり当時の人にとって、あの「ローマの休日」の髪型(いわゆるヘプバーン・カット)は難しかったのかなーとか思いながら見てました。
アン王女も、テヴェレ川に飛び込んだ後は、あのヘアスタイルに戻すことが出来なかったみたいですもんね。
やはり当時は家庭用のドライヤーが無く、ブローという技術もないので、ヘアスタイルはピンカールやカーラーで一晩置いて作るものだったので、濡れた後はもう戻せなかったんかなーとかっていう設定を思っていました。
映画館によっては7日までという所もあったので、みなさんもお早めに劇場で見てくださいねー。
あと関西では、4Kレストア版だけど劇場に4Kの設備がないので、どこも素材は4Kでレストアされたものだけど、2Kで上映っていう劇場ばかりでした。
4Kを4Kで観れる東京の人たちが羨ましいなぁ〜と思っていました。

“オードリイ・ヘップバーン”表記なので、これは「映画の友」での記事だとはわかるのですが、本体は解体して残っていません。
これはたぶんむかーしむかしに買った古本から手に入れたもの。
これは「映画の友」での初公開の時のモノクログラビアページの誌上プレビュー。
文章はオードリー評論家のひとり、山本恭子さんがお書きになっています。
でも誌上プレビューって、実質ストーリー紹介なんですけどね。
なので、このブログで紹介できることがありません。山本恭子さんの無駄遣い。
というわけで、いきおいここでの画像のお話になってしまうのですが…。
実はこれまた書くことがない。
「シャレード」って、レアな画像ってのがほとんどないんです。紹介の時はいつも同じ画像ばっかり。
2010年にちょっとだけ出てた「週刊オードリー・ヘプバーン」の最終号である第9号での「シャレード」特集でも、これは初公開時の映画パンフレットから持ってきたんちゃう???っていう平凡&低画質の見慣れた画像ばかりでした。

さて、なんで「シャレード」にはこんなに画像の種類が少ないのか、というのには理由があります。
ほかの作品だと、初公開前の宣伝写真とかには今見るとめっちゃ珍しいのがあって嬉しくなったりするんですけど、「シャレード」にはあんまりそれがない。

オードリーって自分の写真写りをめっちゃ気にする人じゃないですか。
自分のことを全然美しいとは思ってない。なのでポートレートを撮る時も映画界での地位が固まってきた「パリの恋人」以降は(オードリー自身にとっては多少マシに写る)必ず左からか正面に限定している。
これはユニセフに関わるようになった晩年でも譲れないほどの、オードリーを撮影する際の絶対条件だった。

まあケーリー・グラントの場合は自分に自信がない、というよりも、普段の言動をみると自分がカッコよく写ってないと嫌な人だったんじゃないかと思うのですけどもね。
なので、宣伝係の人はフィルムのベタ焼き2枚焼いて、オードリーとグラントに見てもらい、それぞれ自分が気に入らない写真はパンチで穴を開けてもらっていたとのこと。

自分の容姿を気にする2人が、自分の写りが悪いと思っている写真をボツにしていったら、そりゃ使えるのは数少なくなりますよね。
なので「シャレード」はいつもいつも同じ写真ばっかり使われるんじゃないかなーと思うんですよね。
「シャレード」は大好きな映画ではあるんですけど、画像を「見る」楽しみは少ない映画だなーとは思いますね。
でも、そうすると裏を返せばここで見れる画像は、ふたりとものOKが出た、厳しい基準をクリアした画像ということになりますね。そうすると味わい深いかも…。
ポートレートじゃないので、オードリーも右から写っている画像がありますよね。
この記事へのコメント
30年前
若い女の子が
オードリーは動くと綺麗
と言ってました。
世界一の美人と洗脳するのは
難しいですね。
若い女の子が
オードリーは動くと綺麗
と言ってました。
世界一の美人と洗脳するのは
難しいですね。
Posted by 明智常楽 at 2023年09月08日 06:24
30年前というと、オードリーが亡くなった頃でしょうか。
まだその頃はオードリーを世界一の美女と評価する人はあまりいなかったですよね。
なのに今はそう思う人がいるということで、本当に美の基準が変わってしまったのでしょうねー。
まだその頃はオードリーを世界一の美女と評価する人はあまりいなかったですよね。
なのに今はそう思う人がいるということで、本当に美の基準が変わってしまったのでしょうねー。
Posted by みつお at 2023年09月08日 16:06
みつお様、ふと気づいたのですが「シャレード」出演者でオードリーのアカデミー主演男優賞は言わずもがなですが、脇のウォルター・マッソー、ジョージ・ケネディ、ジェームズ・コバーンの三人もが後に助演男優賞を受けているのですね。一方でケーリー・グラントは名誉賞のみでしたから何となく皮肉で。
またオープニングを観ていて以前感じたのですが、ヘンリー・マンシーニのイ短調のタイトルナンバーにモーリス・ビンダーのヴィヴィッドなタイトルバックはどうしても「北北西に進路を取れ」を思い出させます。バーナード・ハーマンも同じイ短調でソール・バスのタイトルも含めて。
以下は勝手な想像ですが、スタンリー・ドーネンはヒッチコックがオードリーの起用で企画していた「判事に保釈なし」が実現しなかったのも意識して「シャレード」を企画したのではないかと。また「北北西〜」の巻き込まれた男と謎の女の裏返しの構図ですし、グラントの高所スタントも「北北西〜」「泥棒成金」を思い出させますし。
まあそれでも「シャレード」はヒッチとは一味違う洒落っ気たっぷりのいかにもドーネンらしい仕上がりで、オードリーの魅力も存分に活かしているのですから我々としては大満足なのですが…。
またオープニングを観ていて以前感じたのですが、ヘンリー・マンシーニのイ短調のタイトルナンバーにモーリス・ビンダーのヴィヴィッドなタイトルバックはどうしても「北北西に進路を取れ」を思い出させます。バーナード・ハーマンも同じイ短調でソール・バスのタイトルも含めて。
以下は勝手な想像ですが、スタンリー・ドーネンはヒッチコックがオードリーの起用で企画していた「判事に保釈なし」が実現しなかったのも意識して「シャレード」を企画したのではないかと。また「北北西〜」の巻き込まれた男と謎の女の裏返しの構図ですし、グラントの高所スタントも「北北西〜」「泥棒成金」を思い出させますし。
まあそれでも「シャレード」はヒッチとは一味違う洒落っ気たっぷりのいかにもドーネンらしい仕上がりで、オードリーの魅力も存分に活かしているのですから我々としては大満足なのですが…。
Posted by Edipo Re at 2023年09月16日 12:09
あな恥ずかしや「オードリーの主演男優賞」などととんでもない間違いをば。当然ながら「主演女優賞」でありました。まさに汗顔の至りでございます…。
Posted by Edipo Re at 2023年09月16日 13:09
Edipo Re さん、こんばんは。
「シャレード」の男性俳優、見てきました。
確かにケーリー・グラントのみ名誉賞ですね。と言うかノミネートも 2回だけで、「断崖」「泥棒成金」「北北西に進路を取れ」といった代表作でノミネートもされてないとは!
後付けの理由としては、あまりにもいつもケーリー・グラント過ぎてノミネートされなかった、ということでしょうか。ちょっと可哀想な気もします。
「北北西に進路を取れ」はまさにドーネンが「シャレード」で目指していたものですし、男女が逆転しているということなので、さもありなんと思います。
僕はヒッチコックの作品を見たことが無いので(!)なんとも言えないのですが、オードリーがヒッチコック作品をシニカル過ぎて好きではなかったと言うくらいですので、やはりタッチがドーネンとは違うのでしょうね。「シャレード」は全編これおしゃれ!という感じですもんね。
ヒッチコックの作品はオシャレという形容詞は聞いたことがありません。その辺に大きな違いがあると思っています。
ドーネンはホントにオードリーの魅力を引き出すのが巧いですね。
「シャレード」の男性俳優、見てきました。
確かにケーリー・グラントのみ名誉賞ですね。と言うかノミネートも 2回だけで、「断崖」「泥棒成金」「北北西に進路を取れ」といった代表作でノミネートもされてないとは!
後付けの理由としては、あまりにもいつもケーリー・グラント過ぎてノミネートされなかった、ということでしょうか。ちょっと可哀想な気もします。
「北北西に進路を取れ」はまさにドーネンが「シャレード」で目指していたものですし、男女が逆転しているということなので、さもありなんと思います。
僕はヒッチコックの作品を見たことが無いので(!)なんとも言えないのですが、オードリーがヒッチコック作品をシニカル過ぎて好きではなかったと言うくらいですので、やはりタッチがドーネンとは違うのでしょうね。「シャレード」は全編これおしゃれ!という感じですもんね。
ヒッチコックの作品はオシャレという形容詞は聞いたことがありません。その辺に大きな違いがあると思っています。
ドーネンはホントにオードリーの魅力を引き出すのが巧いですね。
Posted by みつお at 2023年09月17日 21:41