2008年03月28日
私の一本の映画1 キネマ旬報社・編
著名人50人に、想い出に残る一本の映画、ということで選んでもらい、その映画について語ってもらう、という内容です。
中では阿久悠さんが「ローマの休日」を、村上春樹さんが「いつも2人で」を挙げておられます。
阿久悠さんは「ローマの休日」を観た時に、オードリーという“奇跡の妖精”の存在に対して“アッ!”と声を出したそうです。
“光がそのまま凝結し、人間の体温まで冷却したという感じで、オードリー・ヘップバーンは現れた。”と書いておられます。
これはわかるわかる!って感じですよね。「ローマの休日」に限らず、オードリー映画を最初に見た人に起こる共通のことですもんね。僕なんかは「いつも2人で」でそれが起こりました。
きっとみなさんも、最初に見たオードリー映画でそれが起きたことでしょう。
でも阿久悠さんは別にオードリーファンにもならなかった、と書いておられます。
僕にしても、これは阿久悠さんの文章ではなく、村上春樹さんの「いつも2人で」の文章にぐっと惹かれたんですよね。
やっぱり僕としては「いつも2人で」に関する文章なんて、それだけでも嬉しいじゃないですか!その上、村上春樹さんは、神戸でこの映画を観たと書いておられるんです!
初版時だか新装再版時だかの神戸新聞で、この本の書評が出て、やはり神戸新聞会館大劇場で「いつも2人で」を観たという村上春樹さんのことが書かれていました。
でも、「いつも2人で」は松竹系の配給でしたし、東宝系の神戸新聞会館大劇場で公開されたとは考えにくく、これは村上春樹さんの記憶違いだろうと思うんですけどね。(^^;;
おそらく神戸で松竹系としては最大級の劇場だった、神戸国際会館内の国際松竹でご覧になったんだろうと思われます。
村上春樹さんは、高校時代に当時のガールフレンドと一緒に「いつも2人で」を観たそうです。
その彼女が観終わったあとに「もう一度観たいな。」と言ったそうで、村上春樹さんもこの映画を気に入ってたので、もう一度観たそうです。そしてもう一度観ても面白かったと。
そして、村上春樹さんの周りにはこの映画のファンが多くて、みんなで「いつも2人で」について語るとのこと。当時、「いつも2人で」どころか、オードリーについて語れる人は周りにいなかったので、そんな状況がすごく羨ましく&想像だけでも嬉しくて、妙に印象に残ったものでした。
これは1982年に「私の一本の映画」として初版が出たのですが、当時は立ち読みで済ましていました。でも村上春樹さんの「いつも2人で」のことはもの凄く印象に残っていて、1996年に遅れて第2巻が出ることになり、新装再版が第1巻ということで発行された時にやはり買っておこうと思い、買ったんですよね。
(でもまさか初版から14年も間があいていたとは!この間に、オードリー冬の時代からリバイバルの嵐による再ブーム、そしてオードリーの死まで劇的な変化を遂げてました。)
他にもいろんな方の思い出話が載っていて、それぞれに楽しく、なかなかな一冊になっていると思います。たまに読み返してしまうんですよねー。(^-^
オススメ度:★★
Posted by みつお at 16:00│Comments(2)
│批評・評論など
この記事へのコメント
村上春樹さんのは映画「いつも2人で」が好きですか?
私にかなりびっくりさせるニュースです
この数年、映画「いつも2人で」の評価はゆっくりと高く上がります
確かにオードリーの最優秀代表的作品の1つです
私にかなりびっくりさせるニュースです
この数年、映画「いつも2人で」の評価はゆっくりと高く上がります
確かにオードリーの最優秀代表的作品の1つです
Posted by meng at 2008年03月29日 20:31
mengさんは村上春樹さんもご存知ですか!?
日本文学にも造詣が深いんですね!
勉強熱心なので、本当にびっくりします。
「いつも2人で」の評価は、確かにここのところ
少しずつですが、着実に上がってますよね。
「いつも2人で」ファンとしては嬉しい限りです!(^-^
これでリバイバルがあればいいのですが…。
日本文学にも造詣が深いんですね!
勉強熱心なので、本当にびっくりします。
「いつも2人で」の評価は、確かにここのところ
少しずつですが、着実に上がってますよね。
「いつも2人で」ファンとしては嬉しい限りです!(^-^
これでリバイバルがあればいいのですが…。
Posted by みつお
at 2008年03月30日 20:17
