2007年01月31日

これは本物かいな?「華麗なる相続人」初版松竹ピカデリー版

 1980年2月に公開された「華麗なる相続人」の初版パンフです。初版たって、リバイバルしてないからこれだけなんですけどね。(^^;;;

 さて、このパンフレットには館名の表記があります。真ん中の下部に小さな英文字で“Marunouchi PICCADILLY”って。
 でもこの時代、松竹丸の内ピカデリーってまだ館名入れてたんでしょうか…?

 他にあれば、“館名入りです!”ってイバれるんでしょうけど、他に館名の入ってるこのパンフを見たことないんですよね。ヒットしてないとはいえ、現実にあるなら1回くらい見てもよさそうなんですけどねー。松竹ピカデリーで公開したことは事実だし、パンフ自体は本物なんですけど、ピカデリーの館名は本当なのかどうなのか…。

 パンフのコレクターさんの世界には館名を珍重する傾向がありまして、それを狙って高額で売りつけようという魂胆かもしれません。ピカデリーで働いてた人とかだったらご存知かもしれませんが。
 もし他にも「自分も持ってるよ!」って方がいらっしゃいましたら、ぜひ!教えてください。(^^

 こちらは館名のない普通のタイプ。僕が神戸の劇場で見たときに買った大事なパンフ。
 当時は劇場ポスターなんかも売っていたので、見に行った時はパンフとポスターを買って映画を見ました。

 パンフレットの中身は、昔のパンフのように映画評論家が執筆しているわけでもなく、読むには物足りないパンフ。それでも撮影エピソードみたいなのは、若いファンの人には“ほ~!”なことばかりなんじゃないでしょうか。そしてなんといっても「華麗なる相続人」の貴重な画像がいっぱい!「華麗なる相続人」なんて、今ではあんまり大きく取り上げてくれませんもんね。
 これは「華麗なる相続人」写真集、として捉えればいいんじゃないでしょうか。

 それとこれは読んでると、まだオードリーが“普通の女優さん”扱いなんだなーってわかる最後のパンフレット。当時は過去の人扱いのオードリーと、もひとつ出来がよくない作品(でも僕は嫌いじゃないけど…)をどうやって売ろう…とCICが苦しんでいるのが手に取るようだし(笑)。
 「オールウェイズ」なんかだと、もうヘラルドのリバイバルが始まってて、“生きた伝説”扱いだもんなー。この作品よりもっと宣伝がラクだっただろうなー。
 …などと余計なことを考えてしまいました。(^^;;

レア度:本物だとすると館名入りは★★★★★
     館名無しはレア度なし。


  


Posted by みつお at 00:00Comments(2)華麗なる相続人

2007年01月30日

MOVIE★ICONS A.HEPBURN TASCHEN

 ええっと、昨日新しい写真集を見つけてしまったので、臨時でこれを入れます。本来今日紹介する予定だった物は明日にします。(^^;;;

 「スクリーン」から1月に出るってなってた新しい写真集出てるかな~?って、昨日神戸最大の本屋のジュンク堂に行ったんですが、その写真集はまだでした。でも偶然見つけたこの出たばっかりの洋書の写真集!見本を見たら、サイズはA5よりもさらに小さくて小ぶりなのに、内容はボリュームたっぷり!

 しかも「若妻たちの物語」「初恋」も含んで、主演作の全作品に珍しい画像が!!!まあまあ安いし(1575円)即買いしてしまいました。(^^;;;

 もうもう珍しい画像はどれも嬉しいんですけど、
「パリの恋人」で真っ赤な現像室で明るさを測っているオードリー、風船と共に出番を待つオードリー、
「緑の館」で森に立つリーマ、炎が燃え盛る木の上で逃げ場を失った中森明菜のようなリーマ、
「ティファニーで朝食を」で変な顔してるオードリー、
「噂の二人」で映画ではカットされた裁判中に見つめあうマーサとカレン、
「パリで一緒に」で柱の影からこっちを見て微笑むめっちゃかわいいガブリエル、
「いつも2人で」でおそらく冗談を言ったのであろうアルバート・フィニーに“もうバカね!”ぺチン!“イテッ!”って感じの思わず笑ってしまうスナップ(右の画像)、
「ロビンとマリアン」の、後ろにロバート・ショーが立ってるから誰を切ったのかちっともわからないけど、血まみれの剣をこちらに向けてマリアンを抱きしめるロビン…などがお気に入り。
 表紙裏と裏表紙裏が「ティファニーで朝食を」のホリーのテイク違い画像なのもオシャレ。

 でもこの写真集の最大の見所は、なんといっても「昼下りの情事」の豊富なカラー写真にあると言っていいでしょう!

 わかりますか?あの「昼下りの情事」がカラーなんですよ!「昼下りの情事」ってモノクロ映画じゃないですか!それがこうしてカラー写真でいっぱい見れるなんて!!

 印刷および製版技術の進歩で、1956年撮影の「昼下りの情事」から51年も経っているのに、まるで昨日撮ったかのような美しいカラー!
 この画像達を見ていると、「昼下りの情事」を全編カラーで見てみたい!と思ってしまいます。モノクロなんてもったいない!どれほどオードリーが輝いていただろう…と思わせるパワーを持つ画像達でした!

 追って日本版も出るのかもしれませんが、これは超買い!な写真集です。他にマーロン・ブランド、チャップリンなどの写真集もありました。シリーズの中の1冊のようです。

オススメ度:★★★★(裏焼きが数枚ありましたが、それを補ってあまりある出来の良さ!)


  


Posted by みつお at 00:00Comments(7)海外の写真集

2007年01月29日

映画よりも傑作!?アラン・ルメイ著「許されざる者」

 こちらはオードリーの「許されざる者」の原作です。作者はアラン・ルメイ、訳者は「緑の館」も訳出してる蕗沢忠枝。新書サイズ、奥付は1960年7月20日発行になってて、発行元は新潮社。現在は絶版。

 「許されざる者」は原作を読んだオードリーが演じたがった、という記述をよく見るのですが、映画を観てもレイチェルのどこにそんなに惹かれたのかがわからない…。あんまり演じ甲斐があったようにも思えないし。設定がドラマティックな役だから?なんて思ってましたが…。

 この原作を読んで思ったのは、レイチェルの重要さが全然違うということ!他のキャラもかな~り映画と違います。長男ベンは出番は少ないながら、もっともっと家族のことを考えて慎重だし、次男キャッシュはめっちゃカッコいい!!(←おそらく映画と原作で性格が一番違うのがこのキャッシュ) 三男アンディもめっちゃ頼もしい。母マティルダはもっと優しい。
 隣のジョージアもザカリー家と共に戦う、そのお母さんのヘイガーのカイオワを憎む理由もきちんと説明される、ケルシーはもっと卑怯。そしてカイオワはもっともっと残忍。

 テキサスで生きていくことの難しさは、映画で描かれている様子の比ではないです。もし映画のように暮らしていたら、ザカリー家はおそらく1年ももたないうちに全滅間違いなし!

 たまに映画「許されざる者」は人種差別してる云々…っていう記述をみかけるんですけど、僕はむしろかなりネイティブアメリカンに対して配慮していると思います。だいたいザカリー家を差別するのは白人だし。少なくとも白人に対してと同じ扱いである、と僕は思ってます。

 原作も人種差別とかじゃなく、“カイオワ族とはこういうものである”って正確な当時のカイオワ族を淡々と述べてるだけなような気がするんです。
 頭の皮を剥ぐ、というのも当時現実にあったことだし、だからって作者はそれを否定も肯定もしてない、“そんなことがあった”というだけなんですよね。

 原作はそういったかなり残酷な描写があり、文章であってもそういうのが苦手な人にはオススメしません。
 ただ、読んでいると途中からは読むのを止められなくなります!それだけ惹き付ける力がすごい作品なんでしょう。
 友人のMさんが先に手に入れて、僕は貸してもらってたんですが、合言葉は“リンダは来ましたか?”(笑)。これ、「どうにもとまらない」とかけてあるんですけどね。(^^;;;
 あまりの面白さに、後に自分でも入手。

 そしてカイオワとの戦いは、ベンは留守中、キャッシュはジョージアを送っていった帰りに殺され、母マティルダは戦いではなく病気で死亡。結局家で戦っているのはアンディとレイチェルだけ。しかもアンディは映画のように途中で怪我をして戦線離脱…ということはレイチェルはたった一人で最後戦うんですよ!ベンが戻ってくるのは何もかも終わった後…。
 まさにレイチェルのための「許されざる者」なんです!オードリーがなぜ演じたがったのか、よ~くわかります。イメージもレイチェル=オードリーで読み進められます。キャッシュはもっとハンサム・マンが浮かんでくるけど(笑)。

 もしこの原作のままで映画になっていたらどうなっていたか…そんなことを考えながら読むととても感慨深いです。原作の読ませる力も凄い作品で、とても気に入ってます。(^^

オススメ度:★★★★★(めっちゃ面白いです!)

  


Posted by みつお at 00:00Comments(0)許されざる者原作本

2007年01月28日

ティファニー仕様の「麗しのサブリナ」65R大阪映実版

 これ、「ティファニーで朝食を」のパンフレットちゃいますよ。「麗しのサブリナ」65年リバイバルのパンフなんです。(^^;;

 オードリー作品だけのパンフで、その作品じゃない画像が使われたのは、これ以外には「戦争と平和」と「パリの恋人」にあるんですけど…なんなんだろ。別作品のオードリーを出して、なんか意味があるんかな~。

 とまあ、表紙のことはさておいて、中身は半分は豪華カラーページ!カラーったって、本物ちゃいますけどね。あの大阪映実独特の着色。でも大阪映実のやる気あるパンフで、お金かかってるのがわかります。

 中身も、東京の本命、ニュー東宝版にもない小森のおばちゃまと淀川長治さんの豪華執筆陣による長文解説、それとファッション解説があって、読み応えは満点!東京ものに負けへんで!っていう意気込みの感じられる出来。これだけで評価ぐーんとアップ。パンフ買った人が家に帰っても、じっくり読むことができるようになってる。さすが大阪!ソンはさせまへん、というわけですね。東京の一般用のパンフの出来は軽~く越えてます。ページ数も本命版と同じ20p。ボリュームあります。

 僕も昔はこの大阪映実版の着色がイヤでしたけど、今見るとものすごい手間とお金をかけてる!今みたいに簡単にパソコンで着色できる時代じゃないし、当時の技術でカラーにするって大変やったやろなーってわかります。東京の1色刷りなんてメじゃない、豪華4色刷り!
 単なるパンフコレクターなんかは、着色のエグさだけを見て大阪映実版の評価を下げてますけど、中を全然読まないのかなー…。読んだら、いかに内容が濃いかわかるんですけどね。それプラス大阪映実のやる気を考えたら、大阪映実って凄いよねー!って思います。(レイアウトはヘタだけど)

レア度:★★(僕の評価は非常に高いパンフ)


  


Posted by みつお at 00:00Comments(2)麗しのサブリナ

2007年01月27日

FRAU Legenden Audrey Hepburn

 これはドイツ版FRAU、2005年5月12日のオードリー特集号です。全100pのうち、ごくごくわずかな広告ページを除いて、裏表紙までまるまる1冊オードリー。

 息子ショーンの伝記やボブ・ウィロビーの写真集で見知った画像も多いですが、これは珍しい!っていう画像も多く、嬉しい特集号。というか、オードリーを好きな人が作ってる!って感じられる丁寧な造りが嬉しい。やっつけ仕事でやっていると発生しがちな、オードリーの画像の裏焼きは2点だけです。

 オードリーの誕生から、順を追って節目節目に章に区切ってあって、タイトルページにはそこで重要となる画像が見開き2Pにわたってデーン!と(僕の最愛の「いつも2人で」のもおっきい画像があった)。おそらく内容もオードリーの伝記的なことが綴られているんだろうけど、ドイツ語読めないのでよーわからん…。(^^;;;

 オードリーは戦時中の忌まわしい思い出から、ドイツ語が好きではなかったようですが、戦争をすでに知らない世代のドイツ人には、とてもオードリーを愛している心優しい人がいる!っていうのがわかる特集号。ぜひオードリーの精神も受け継いでほしいですね!(人のこと言える立場ではありませんが…)

 なお、Legenden シリーズにはマリリン・モンローとかのもあるみたいなので、入手したい方は要注意。

オススメ度:★★★★(選ばれている画像、ページ構成、すべてが素晴らしい特集号)








  
タグ :雑誌特集号


Posted by みつお at 00:00Comments(2)特集号海外の雑誌

2007年01月26日

本命版「緑の館」1959年初版 有楽座館名入りパンフレット

 はい、これは1959年初版の有楽座版です。これが「緑の館」の本命版といわれてます。サイズはB5。

 さすがに本命版だけあって、写真も綺麗だし、「緑の館」のすべてのパンフの中で一番ページ数も多く20p。真ん中のページあたりには画像だけのページがあるなど、贅沢なつくり。

 そして、このパンフのウリは、「緑の館を見て」という津田幸夫さんという方の解説。これ、復刻版にも載ってたんですけど、全然分量が違う!復刻版に載っていたのはこの解説のほんのサワリの部分。全体の1/4から1/5に過ぎません。このパンフを入手して初めて全容が読める、というわけ。
 現在、「緑の館」に関しての文章があまりに少ないことを考えると、これはとっても貴重。

 難を言えば、全体的にもっと珍しい画像を採用して欲しかった…ってどれが将来珍しい画像になるかなんて、公開当時にわかるわけないけど(笑)。

 「緑の館」はそんなにヒットしなかったので、このパンフはとてもレアだと言われ、高額で取引されてますけど、実は意外とよく出る。「緑の館」パンフの中では一番入手が簡単なくらい。裏表紙違いがあるところを見ると、パンフを追加で刷るなんて、現在世間で思われているほど実際はコケてないんじゃないか、と思います。主演が当時大人気のコンビだしね。

レア度:★★★


追記:「緑の館」の初公開は、1959年5月20日の有楽座とされていますが、実際には大阪の北野劇場にて5月16日から公開が始まっています。

  


Posted by みつお at 00:00Comments(2)緑の館

2007年01月25日

怒りの「シャレード」1987年リバイバルポスター

 さて、1968年に礎を築いて、73年に頂点を極めた「シャレード」ポスターですけど、1987年リバイバルのはこんな感じです…。

 なんじゃ~これ!?やる気あんのか???というのが正直な感想。見てるだけでムカムカするポスター。

 お手軽にオードリーの写真2枚並べてるだけで、訴求ポイントもなんもなし。「シャレード」なんて美しいオードリーの画像、いくらでもあるはずなのに、どうってことない画像だし(1枚はオードリーの嫌いな右側からの写真を使用)。しかもこのオードリーの写真、PCではわかりにくいでしょうけど、実際はかなり粒子の粗い画像を使用…ピンボケしまくり。というか、どこまでの拡大率だと画像が印刷に耐えられるかちっともわかってないデザイナーの仕事っぽい。ちゃんと色校正したのか?と言いたくなる全くのガサガサ画像(怒)。文字も全然デザインせずに、既存の印刷用書体を使って並べただけ。
 映画に対する愛情もオードリーに対する愛情も、作り手には全然ないとわかるお粗末ポスター。

 60年代後半~70年代前半のあのやる気まんまんの時代はどこへやら、です。これを見て“「シャレード」って面白そう!観に行きたいね!”って思う人がいるとは到底思えません。
 実質劇場ポスターの役目を果たしてないということですよね。

 オードリーの劇場ポスターワースト1!の最有力候補。

レア度:なし
絵柄好き度:嫌い!存在価値はオードリーが写ってるというただそれだけ。


  


Posted by みつお at 00:00Comments(6)シャレード

2007年01月24日

「ティファニーで朝食を」61初版大阪映実版ピンクバックパンフ

 遅くなってしまいました!やっとのことで「ティファニーで朝食を」登場です。
 本当は先に別の「ティファニーで朝食を」パンフを紹介したかったんですが、それはちょっと変わったワケありパンフなので、それを紹介する前にさらに他の作品のを紹介するべきだよな~…って考えるともうちょっとかかりそうなので保留。先にこちらを紹介することにしました。

 これは大阪映画実業社の「ティファニーで朝食を」初版パンフレットです。下の画像の左2つには大阪映実社の表記も印刷されています。

 裏に大阪映実の表記がなくて、東京の広告があるものがありますが、これは大阪映実東京支社(映画実業出版社?)のものでしょう。中身は全て一緒で、裏表紙は判明している限りで4種類。
 ただし、東京版でストーリーの下が広告になっている所は、大阪版では画像になっていますので、大阪版のほうが少しトクした気分(笑)。

 なお、大阪映実の初版パンフレットには別タイプのものがあるので、ここでは書き込みや館名などから先に作られたと思われるこの柄のものをピンクバックタイプと便宜上呼ばせてもらいます。館名は大阪ミナミのロードショー館である松竹座(なぜ東宝系公開の「ティファニーで朝食を」が松竹直営の松竹座で封切られたのかは不明)があることがわかっており(松竹座封切は1961年11月23日頃)、初版では一応本命スカラ座タイプの次に格があるパンフなのかな?と。

↓裏表紙。左2つが大阪版、右2つが東京版。左端のオードリー画像の物が中の紙質もいいです。











 オードリー作品では1960年の「許されざる者」から登場する大阪映実版。これはその次のパンフなので、まだちょっと出来は芳しくない。ページ数も12pで少ないし、このパンフだけの解説もない。後年のパンフで見られる豪華カラーもまだ無し。特に読むにも見るにもいいパンフではないです。

レア度:★★★(出てくるときは次々出てくる。出ないときはちっともっていうパンフ。)


  


Posted by みつお at 00:00Comments(10)ティファニーで朝食を

2007年01月23日

写真集「AUDREY HIGHNESS & SABRINA」

 今回は1987年11月発行と奥付に書いてある、シンコーミュージック社の写真集、「AUDREY HIGHNESS & SABRINA」を紹介。

 「ローマの休日」と「麗しのサブリナ」に特化した写真集で、それ以外はこの2作のつなぎで「パリの恋人」の写真が3葉挟まれるだけ。ハードカバー、サイズはA4。

 …と紹介しておきながらなんですが、この写真集はオススメできません。画像は正直ありふれたものばかりで、他の写真集で十分代用が利きます。その上、左ページは真っ白で右のページだけ画像1枚、といった紙の使い方をしてるので、高級感は出ても写真の収録点数は異様に少ないし。あえて手に入れる必要はないんじゃないかな~。

 むしろこの写真集の意義は、裏表紙の裏にあるポケットに差し込まれている16pの冊子にあります。当時の雑誌や新聞に載った「ローマの休日」「麗しのサブリナ」の記事や宣伝が縮刷で載せられており、とても興味深く読めます。「ローマの休日」と「麗しのサブリナ」における動員数や興行収入なども載っています。

 ただ、「麗しのサブリナ」の動員数のところで、東京の本所映画館ではカラーで公開、と書いてあるんです。ご存知のとおり、「麗しのサブリナ」はモノクロ映画。カラーって、当時に映画1本丸々着色する技術なんてあったんかいな?と思ったので、ずっと昔に閉館になってる本所映画館の親会社、東京楽天地さんに問い合わせてみました。既に当時を知る方はいらっしゃらないそうなのですが、“たぶんそんなことはしなかったと思いますよ”とのこと。まー、そうでしょうねー。1週間くらいの上映の為に、わざわざそんな特殊なことするとは思えないし。

オススメ度:なし(入手の際はきちんと別冊付録があるかどうか確認したほうがいいです)


  


Posted by みつお at 00:00Comments(8)日本の写真集

2007年01月22日

93年「I'll AUDREY THEATER」パンフ

 今回のパンフは、1993年、オードリーツアーを計画していたJALが、当時オードリー映画の権利を持っていた日本ヘラルドと組んで連続上映した時の物。
 載っている作品は

「ローマの休日」
「麗しのサブリナ」
「パリの恋人」
「昼下りの情事」
「ティファニーで朝食を」
「噂の二人」
「パリで一緒に」
「シャレード」
「マイ・フェア・レディ」
「おしゃれ泥棒」
「いつも2人で」
「暗くなるまで待って」
の12作品。

 東京の銀座文化劇場ではここに載っているすべての作品が4月~9月まで、5か月にわたって上映されたようですけど、地方では何作品か省かれたようです。たとえば大阪のシネマアルゴ梅田で上映されたのは6作品、京都朝日シネマではたったの4作品。当時ヘラルドは他にも「戦争と平和」「緑の館」の権利を持ってたはずだけど、この上映では省かれちゃいました。

 さて、このパンフはサイズがB4の上下がちょっと短いもの。かなりな大判である上に、総ページ数44P!相当なボリューム。さっすがJALとヘラルドがタッグ組んだだけの事はあります。お金かかってる。映画パンフなんだけど、オードリー特集号の勢い!

 そして注目は各作品紹介のページの合間にはさまれる“ENCYCLOPEDIA”のページ。“オードリー百科”として「ララビー家」「うつぶせ寝」「ジャガーEタイプ」「スリッパ」など、ありがちではない観点からオードリーの魅力を分析してます。「ブーメラン」の欄では、誰もが思う“「おしゃれ泥棒」でブーメランを使う必然性があったのだろうか?”ということをズバッと書いているので大笑い。

 なお、このパンフは僕は映画館で買ったんじゃないです。94年頃、まさにこのオードリーツアーを企画したJALPAKの方と神戸で偶然知り合いまして意気投合。それでこういうパンフがあることを知りまして、いただいたものです。
 その方がおっしゃっていましたが、このツアーの企画はオードリーがまだ亡くなっていない段階(92年)で企画がたてられたらしいんですが、結果的にオードリーのための追悼上映になり、オードリーを偲ぶツアーになってしまったそうです。添乗員としてもツアーに同行されたそうで、ツアー中にオードリーの曲をバスの中で流すと、泣いてしまうお客様も多かったそうです。
 
 他にI'll AUDREY THEATERのテレカ、劇場入場券などもその方からいただきました。またその方主催で、93年のツアーのお客様(I'llはJALのツアーでも高級な方だそうです)とオードリーの集いを毎年設けていたそうなのですが、96年の集いには弦楽四重奏のヴィオラ演奏者兼オードリー講演の特別講師(!)として参加させていただきました。その際は大阪のロイヤルホテルで83年来日時にオードリーが泊まった部屋を見せていただき、オードリーの担当をされたホテルの方にお話を伺って、サインも見せていただきました。
 そうそう、関係ないんですけど、そういえば神戸にはオードリーのレシピでケーキを作っているお店がありますよ、灘に。本当は95年の集いでそのケーキを出す計画だったんですけど、なんせ95年は大震災があったもので…。それで96年に1年ずれたというわけです。

 なおその時のカルテットの演奏では当然すべてオードリー映画の曲でして、
「麗しのサブリナ」の“ラ・ビアン・ローズ”“バナナ”
「戦争と平和」の“ナターシャのワルツ”
「昼下りの情事」の“魅惑のワルツ”
「許されざる者」の“メイン&エンディングテーマ”
「ティファニーで朝食を」の“ムーン・リヴァー”
「パリで一緒に」の“THAT FACE”
「シャレード」の“シャレード”“オレンジ・タムレ”
「マイ・フェア・レディ」の“序曲”
「おしゃれ泥棒」の“メインテーマ”“鍵”
「いつも2人で」の“メイン・タイトル”
「華麗なる相続人」の“別荘への到着”

を演奏しました。
 そのときは僕の手持ちのお金が少なかったので、上記のものしか音大の先生に編曲を頼めませんでしたけど、今ならさらに「パリの恋人」「尼僧物語」「暗くなるまで待って」「ロビンとマリアン」なんかも追加するでしょうねー。
もっと余裕があったら「ローマの休日」や「緑の館」「おしゃれ泥棒2」とかも。
 あ、今でも演奏受け付けてますよ~。もしご希望の方がいらっしゃったら、ぜひ!メール欄でご依頼ください(笑)。

レア度:★★(きちんとオードリーの映画を見て丁寧に作りました、ということがわかるのが嬉しいパンフ!コレクターには価値がなくても、オードリーファンには非常に価値あるパンフ。)