2019年12月11日

写真集「オードリー・ヘプバーン 映画ポスター・コレクション」

 前回、オードリー・ヘプバーンとタバコのことで僕の文章をパクって載せているサイトがあると書きましたけど、指摘されると謝罪もなく無言でその部分だけ言い方を変えて、12月7日に記事をアップし直していました。

 でも「ティファニーで朝食を」風に撮ったオードリーじゃない写真はそのままだし、丸パクリを変えた部分では「ティファニーで朝食を(1958年)」とか「華麗なる相続人(1977年・1979年)」とかもうね、お粗末すぎて…。
 ほんと書いた人はオードリーのこと知らないし、調べてもないんだろうなーと。

 過去にも別のセレブサイトで文章をパクられたことがあって、指摘すると逆ギレ&パクリ記事は“消してあげます!”ってなぜか上から。
 もうもう海外セレブ(映画スターや各国王室)の記事を書いてるサイトにはロクなのがない印象です。

 最初にひとこと言ってくれるか、せめて出典をきちんと書いてさえくれればどうぞどうぞだったりするんですけどねー。
 やっぱり無断でパクるってのはやましいことをしてる意識があるからなんでしょうかね。

写真集「オードリー・ヘプバーン 映画ポスター・コレクション」 良いです!

 今回は井上由一さんの「オードリー・ヘプバーン 映画ポスター・コレクション ポスター・アートでめぐる世界のオードリー」の紹介です。

 井上由一さんはブロードメディア・スタジオさんにいらっしゃって、「マイヤーリング」上映に尽力なさった方。
 井上さんのおかげで日本で「マイヤーリング」を見れるようになったと言っても過言ではないでしょう!

 それまでは本当に幻と化してて、2000年前半にパラマウントさん(オードリー作品が最も多い)や20世紀フォックスさん(いつも親切)やワーナーさんやユニバーサルさん(「マイヤーリング」が放送されたNBCを系列に持つ)やジェネオンさん(発掘するのに前向き)に「マイヤーリング」を出してください!って直接電話しまくっても、そんな作品が存在することすらみんなご存知無い上に現存するのかどうかもわからない状態で、あまり真剣に取り上げてくださらなかったんですよね〜。

写真集「オードリー・ヘプバーン 映画ポスター・コレクション」 それでそのまま何年も経ったんですが、2009年にこちらのブログでりとヴぁく74さんに権利元の情報を教えていただき、一部映像も見ることが出来て、おおおお〜っ!と思ったんですよね。そこで再度パラマウントさんとかに電話もしたのですが、やっぱりそれほど乗り気じゃ無いみたいで…。

 「昼下りの情事」の黒沢良さんの吹替版を探してらした株式会社フィールドワークスさんに頼んで、2009年に自分で「マイヤーリング」のDVDを出せないかと動きましたが、オードリーが日本で人気が高いことを知っていて権利金がめっちゃ高いことがわかって断念しました。
 今ならクラウドファンディングという手もあったかもしれませんけどね〜。

写真集「オードリー・ヘプバーン 映画ポスター・コレクション」 そんな「マイヤーリング」だったのですが、2013年にアメリカでDVD-Rが出て、さらにドイツで1回だけ特別上映されたのを機に井上由一さんが動くこととなり、日本でDVDどころか、劇場上映という凄い形でのお披露目となりました。

 上映劇場は限られていたし上映回数も少なかったのですが、当時の興行収入のスレで「マイヤーリング」が健闘しているのがわかって嬉しかったです!
 初日は大阪の座席も売り切れていましたしね。東京もほぼ完売だったそうです。

 さて、大きく脱線しましたが、この本はそんな井上さんが実はオードリーのポスターコレクターだった!ということで出版なさった日本の写真集です!

写真集「オードリー・ヘプバーン 映画ポスター・コレクション」 日本のオードリー写真集というと、最近はなかなか出なかったし、出たら出たでここんとこいまいち出来が良くないものが続いたんですが、やっと出来の良いものが出てきました!という感じです。

 オードリーのポスターと言えば今まで、海外のものは「オードリー・ヘプバーン 華麗なるパラマウント映画時代」、日本のものは「オードリー玉手箱」で見ることが出来ましたが、ポスターだけという写真集は実はこれが初めて!

写真集「オードリー・ヘプバーン 映画ポスター・コレクション」 版型はA4ですね。ソフトカバーなので軽くて見やすいです。井上さんもおっしゃってましたが、表紙は奇しくも「オードリー玉手箱」と同じで、「ティファニーで朝食を」初版立看の上部からとったもの。

 サイズがB5だった「オードリー玉手箱」よりもひと回り大きいので、1ページにドーンと載ってると迫力がありますね!
 「オードリー玉手箱」だと載ってるものが多くて、小さくなってしまうものも多かったのですが、こちらは割と余裕があります。

写真集「オードリー・ヘプバーン 映画ポスター・コレクション」 そして「オードリー玉手箱」にも載ってなかった「パリで一緒に」の72年リバイバルの立看がっっっ!!
 
 1972年リバイバルの立看は、オードリー作品としては最後の立看。それ以降立看というものは作られなくなってしまいましたし、「パリで一緒に」72年の立看は数も少ないので、見ることが出来てめっちゃ嬉しいです!これ、欲しいなあ〜。

 これでB1(B全)サイズと、キングサイズ(2シート)と言われるものを除けば、あと未だに掲載されていないのは「昼下りの情事」初版立看と「尼僧物語」初版立看だけになりますね。世の中にはそれも持っている人がいるんだろうな〜。

 他にも「マイ・フェア・レディ」の梅田スカラ座版の小ポスターが初掲載です。もちろん「マイヤーリング」全種も初掲載ですね!

写真集「オードリー・ヘプバーン 映画ポスター・コレクション」 日本版ポスターはオードリーの写真を使っており、海外のはイラストのものが多いですよね。
 僕はオードリーのファンなので、やっぱりそこに本物のオードリーがいる日本版が好きです。海外版は何と言ってもオードリーがいないので…。

 日本版はいくらなんでもよくここまで写真を大きく出来たなー!というのをいつも思ってしまいます。
 写真って、大きくすれば粒子が荒れてボケてしまうんですよね。印刷だと特に今のWeb上での72dpiとかじゃなく、実寸で350dpiくらい必要なんですよねー。
写真集「オードリー・ヘプバーン 映画ポスター・コレクション」 それがこのポスターの大きさじゃないですか!それがボケもせず、粒子も見せずで綺麗に着色とか、本当に昔のポスターの職人さんは凄かったんだなー!と思ってしまいますよね。

 海外版は、写実的なものと完全にデフォルメしてるものとがありますよね。

 写実的なものの中では「昼下りの情事」や「尼僧物語」のスペイン版とかは好きなんですけど、中には写実的なのに、誰これ?みたいなのもあります。
 
写真集「オードリー・ヘプバーン 映画ポスター・コレクション」 「マイ・フェア・レディ」のイギリス版のは誰これ?タイプですね。あれれ、オードリー(らしき人)と腕を組んで踊っているのは岡村隆史さん?

 スペイン版の「ローマの休日」もどなた?って感じだし、ロシア版のも顔はあのティアラオードリーなんだけど、なんか違う…。

写真集「オードリー・ヘプバーン 映画ポスター・コレクション」 西ドイツ版「マイ・フェア・レディ」は明らかにボブ・ピークがベースになってますけど、顔はちょっとオードリーじゃないですね。

 逆にデフォルメのはポーランド版の「麗しのサブリナ」なんかがカワイイです。

 サイケ調のポーランド版「おしゃれ泥棒」や「いつも2人で」もなんか好きですね。「おしゃれ泥棒」なんかはオードリーとは似ても似つかないですけど。

写真集「オードリー・ヘプバーン 映画ポスター・コレクション」 ちなみに、「ローマの休日」の最初のリバイバルがこの本では1962年になってしまってますが、本当は1963年です。

「映画の友」でも1963年4月号でリバイバル紹介がされていて、その後の号で5月18日にリバイバルされたって載ってますし、これは井上由一さんにお伝えしておきました。
 そこがこの本での唯一の間違いでしょうか。

写真集「オードリー・ヘプバーン 映画ポスター・コレクション」 あとは「初恋」などの初期作品と「ロビンとマリアン」以降が無いですね。「華麗なる相続人」とか各国版がどうなっているのかちょっと興味あります。オードリー、大きく扱われているのかな?みたいな。

 今はポスターの絵柄も海外と同じになってしまって面白みがないんですけど、かつてはこうして各国の職人さんが腕をふるっていたのがわかるのが楽しいですよね。

 なお部数限定発売なので、欲しい方は急いでくださいです。アマゾンでは新品がなくなることを見越して、すでに定価の倍以上の暴利を貪ろうとしている業者もあるようです。

オススメ度;★★★★(各国のこれだけの数を見せていただいたことに感謝!)







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Posted by みつお at 20:00│Comments(8)日本の写真集
この記事へのコメント
この本の最初の紹介記事を読んですぐ予約購入しました!
ほんと見てて飽きないポスター集で、買えて良かったです。
ありがとうございます
Posted by れい at 2019年12月11日 23:33
れいさん、はじめまして!

この写真集をお買いになったのですね!(^∇^)
記事がお役に立てて良かったです!
いろんな素敵なポスターが見られて嬉しくなりますよね!

れいさんはどのポスターがお気に入りですか?
またぜひ書き込んでくださいです!
Posted by みつおみつお at 2019年12月12日 20:47
この写真集いいですね、僕も大好きです。
玉手箱もそうだったけど、本物のファンの方が作られた本はいいですね。
最初は躊躇したんですよ、買うのを。
海外版のポスター結構知っているし、なんで今更と思っていて、
実際今回収録されたのもほとんど既知のものだったんです。
でも、あれれ・・・こんな写真集って今までなかったんですね!
なんで持っている気でいたんだろう?
海外版はパラマウント時代のオードリーと、
あと中国の写真集にも多く掲載されていましたよね。
だからなのかなぁ?
あとはあちこちのWEBで見かけたからかもしれません。
ポーランドのポスターは専用のページがあった記憶があります。
でも今までこんなに大きく見ることはなかったので嬉しいです。
本当、頁いっぱいで掲載されているのは初めてじゃないかな?

僕はイラストのポスターは結構好きで、
楽しく誇張されていたりすると気に入ることが多いです。
ただ70sくらいの日本のセンスが一番かな~
なんか映画を観てる気になるポスターですよね、
観たことなくても観たような気になるというか、そそるというか・・・
129頁の「パリで一緒に」、僕もひときわ大好きです。

あとカラーは印刷でかなり印象が変わりますね。
玉手箱のときと比べると、日本版ポスター今回は柔らかい印象を受けます。
それにしてもポーランドやチェコのセンスって独特ですね。
イタリアはイラストがどぎついのありますね~、
今回は未掲載だけど夜の女になっている尼僧物語なんてのがありました。
猟奇ホラーな「暗くなるまで待って」には笑います。
個人的に好きなのは「おしゃれ泥棒」のR・マクギニスによるイラストの別バージョンがあって、
今回でいえば156頁左の絵柄と似ています。
これのイギリス版で横サイズのが好きでした。
服のセンスが?な154頁より気に入っています。
147頁のハリソン氏、確かに岡村だァ(笑)
真ん中のイライザが不思議、誰?状態ですね。
37頁のフランス版戦争と平和、アートですな。
オードリィは似てないけど、このタッチ、フランスのポスターだなぁ
惜しいのは「噂の二人」がちょっと少ないことかな

巻末にアーティスト紹介があるのも嬉しいです。
あとがきに書かれている各国の特徴は、読んでいてうんうん頷きました。
日本との文化の違いが面白いですね~
最近の国別の独自デザインが許されなくなっているのはつまらないですね。

井上さん、「マイヤーリング」への多大なる情熱と尽力
本当にありがとうございます。
またこの本を紹介してくれたみつおさんにも感謝!です。

師走に大賞候補登場、ホッとしています。
(あともうひとつありますね)
Posted by まる at 2019年12月12日 21:21
まるさん!お待ちしていましたよ!
長い間ご無沙汰だったので、心配していました。

確かに本当のファンの方の作る本は違いますよね!コアなファンも、初心者のファンも楽しめる納得の内容になっています。

それと、中国の写真集!忘れてましたけど、確かに海外のポスター載ってましたよね!

「華麗なるパラマウント映画時代」と「永远的奥黛丽·赫本」と「オードリー玉手箱」と今回の「オードリー・ヘプバーン 映画ポスター・コレクション」でそれぞれ被っているものも被っていないのもあって、全てに写真集としての価値がありますね!

でも本当にページ全体を使っての迫力ってこんなにあるのか!と今回は実感しました。
写真が小さいけどたくさん載っているのも好きなのですが、ポスターって特になるべく大きいものが本来の使い方に近いわけですからね。
でも普通の写真集でやたら無駄にページを使ったり、判型がデカイのは迷惑ですけどね笑。

p129の「パリで一緒に」はいいですよね〜。
でもこれを見てて、あ、特別出演のトニー・カーティスとかフランク・シナトラとかフレッド・アステアとかポスターに書いちゃうんだ!と思いました。

それと今回の、カラーが淡い、というのは僕も思ってました。
あとがきに井上さんが、映画館で使用済みです修正せずに載せていますって書いてらっしゃるので、それもあるのかもしれませんね。

「オードリー玉手箱」の方は、全体的に余白部分も含めてドギツイ色だったですよね。
なんか同じ「ティファニーで朝食を」立看を使用しても表紙のイメージが違うように、表紙がその写真集の内容も表していますね。

それと夜の女の「尼僧物語」!
見てみたい気もしますねー笑。まあ日本版がそんなのでなくてよかったです。

でも海外のはアメコミみたいなタッチのもあって、あれは受け入れられないです。影を入れすぎの写実的なのはちょっと苦手ですー。

「暗くなるまで待って」は日本版を見るたびに、まるさんが以前おっしゃった“勝った!”というのが思い出されます。
今、DVDで使われているのは日本版のデザインがベースになってますもんね。

「おしゃれ泥棒」の別バージョン、ありましたね!どんなんだったかなー。どれで見たんだったかなー。
このロバート・マッギニスって人、「ティファニーで朝食を」もなんですけど、ちょっと女性に色気を入れすぎな気もするんですよね。
絵柄は有名なんですけど、僕と相入れないのはそこかなーと思ってます。「おしゃれ泥棒」の洋服のセンスゼロのは何度見てもうーん…です。
きっとめっちゃ男らしい人なんだろうなーとは思うんですが、オードリーだけにフォーカス合わせるとちょっと違う…といつも感じています。
まあ色気を入れるのも時代だったんでしょうかね。

p147の岡村「マイ・フェア・レディ」は、本物と比べると寸足らずで首が短いんですよね。なので岡村隆史さんの方により似てしまう、みたいな感じですよね。
オードリー(らしき人)も服は家出のサーモンの衣装がベースなんでしょうが、顔はもちろん髪型や衣装の着こなしがオードリーじゃない誰かになってしまってます。

p37の「戦争と平和」も確かにほっぺたぷっくりで戦中戦後の日本の女優さんみたいになってしまってますね笑。

「噂の二人」も確かに少ないですね。やっぱりポスター界でも作品によっての人気・不人気があるんでしょうね。海外ではおそらく「ティファニーで朝食を」が筆頭だろうし、日本では「ローマの休日」だろうし、みたいな。
僕は「パリで一緒に」と「いつも2人で」の日本版がいつか全種手に入るといいなあと思っています。

最近、映画館で海外作品のポスターとか見ても、絶対にこれ日本のタッチじゃないよね?っていうのがわかりますよね。
お仕着せのポスターなんだろうなー、みたいな。市販の映像もDVDからは海外と同じものになって、「パリの恋人」とか「パリで一緒に」とか影響受けてますよね。
各国違う方がそれぞれの事情に合わせて良いのに…と思ってしまいます。
オードリー作品も、当時押し付けられていたら…と思うとゾッとしますね。「おしゃれ泥棒」の鉄兜オードリーも「いつも2人で」サングラスバージョンも「シャレード」と「戦争と平和」73年版も「パリで一緒に」72年版も「ローマの休日」1970年版のティアラオードリーも生まれなかったのかも、と考えると日本独自で良かった!と思います。

僕の紹介などは全然ですけど、井上さん、本当に「マイヤーリング」へのご尽力はありがたいですよね!

対象候補は、僕もホッとしました笑。
Posted by みつおみつお at 2019年12月13日 23:56
今回、レックス・ハリソンが岡村だったのは発見でした(え、そうなの??)
こんなイラスト描いてたら、チコちゃんに叱られるよ~
海外のイラスト、色気を強調しているというのは分かりますね。
女優の魅力をそこに重点を置いているんでしょうね。
アメリカやラテン系は特にそうだといいますね。
サブリナの一連のポスターも妙に胸が大きくグラマーですしね。
そうしないとお客を呼べないという考えがあったのかもしれません。
17頁の「ローマの休日」デンマーク版
なかなか面白くてユニークなポスターではありますが、
これだってわざわざ胸を強調してますしね。
このオードリィはなんかアジア娘風な感じがします。
そんな中でボブ・ピークの「マイ・フェア・レディ」の有名なイラストは傑作の部類ですよね。
ただよく海外のイラストでよくある、眼元がなんかきついんですよね。もっと優しいのに~
「マイ・フェア・レディ」の日本版1974Rポスターは、例外的になぜこの写真を使うのかな~と昔から疑問でした。
アスコットの衣装は圧倒的で大いに結構なんだけれども、
顔は四角が強調されてるし、鼻の穴が正面からなのに丸見えだし、
眼のメイクがなんか濃いしな~ ⇒だからイラストもきつくなるのかもしれない。
これたぶんウィロビーなんでしょうね。
もっと他に写りのいい写真あったんじゃないかなと子供のころ思ってました。
ただ色合いはよくて、オリジナルのイラストとのバランスもいいし、
さすが70Sの日本版ではあります。
60S終り頃から70S前半くらいって、日本のポスター職人キレッキレッだったのではないかと今更ながら思います。
120頁の73R「シャレード」うずまき&サングラス外しや6頁「ローマの休日」ティアラ王女
それに166頁「暗くなるまで待って」暗闇の対決・・・もう他には考えられないです。
「暗くなるまで待って」日本版の”勝った~”は、嬉しいですよね。
今回掲載の166頁は、惹句が”練りに練った本格的スリラー”になっているのも僕的には嬉しい。
ここが”本格的ミステリー”になっているのがあって、そちらを掲載されることが多いので・・・
ミステリーとちゃうやんって(でも観方によってはどうなんだろう)
ただ、168頁のUS版は初めて見たときは衝撃でした。
これ実物も輸入ポスター店で見せてもらったことがあります。
正反対の白地というのが逆転の発想で字体のレイアウト絶妙
58頁のソール・バス版「昼下りの情事」と並ぶ、オードリィ作品のグラフィカルなカッコいいポスターと思っています。
「噂の二人」は115頁のを初めてカラーで見たとき、結構驚きましたね。
でっきり白黒だと思っていたので、どピンク?ラヴェンダー色なんでしょうか?
でこのイラスト関連の別バージョンが結構あって、
DIFFERENT…のフォントが違うのとか、カレンがうつむいているのとか、
マーサの髪型が本編と全然違うショートででっかいイヤリングつけているのとかありました。
115頁のは腕のあたりのデッサンのタッチ(省略の仕方)なんて好きです。

他に好きなのは色々ありますが・・・
78頁のフランス版「尼僧物語」尼僧姿を選ばないところが新鮮だし、地味なのにちゃんとオードリィしてる
スペイン版イラストの「昼下りの情事」は僕も好きです。あと61頁イタリア版も好きですね。
後者は複数のバージョンがあったと思います。
今回帯にもなっている106頁の有名なスペイン版ティファニー(レイアウトが絶妙)
フランス版「いつも2人で」VOYAGE A 2も結構好きなんですよ、なんか楽しそ~で。
日本版の初公開時では32頁の「戦争と平和」
本編でも雨の窓ガラス越しのナターシャが凄く好きだったのでそこをピックアップしてくれて嬉しい。
あと玉手箱のときに書いたと思いますが、46頁の「パリの恋人」
斬新なデザインで強烈に印象的です。
確かみつおさんは黒が基調なので違う…という話でしたよね。
黒が違う気がするのは140頁「マイ・フェア・レディ」
これ横長サイズで白基調バージョンがあるんですよ、映画ポスター史展で観たことがあります。

つらつら書いていると尽きませんね。
それだけオードリィってイメージが湧くし、描きたくなるのかもしれません。
今の中途半端なイラスト(映画のスチールをなぞっているだけ)
違う作品の画像を持て来ているもの、色を間違えているもの
そういうのでパッケージ化されているのは残念ですね。
イラストにするんだったら「パリの恋人」LD版の雲間に浮かぶ二人の顔みたいな、あのレベルくらいにしなきゃね。

この本、ルカも見てるんですよね。
プレゼントされたのでしょうか。
あまりにも自分の母の映画経歴を知らなさすぎる息子たち
これを機会にしっかり習得してほしいところです。
(余計なお世話?)
Posted by まる at 2019年12月14日 21:12
「麗しのサブリナ」や「ローマの休日」ポスター、思わず見返してしまいました。ホントだ!確かにオードリーの胸が盛ってありますね笑。
「麗しのサブリナ」は日本版ポスターが写真なので、いつも通りペタンコなのと比べるとはっきりしますね。
「ローマの休日」デンマーク版は…!!!!わざわざ胸の形を描いていますね!まるさんに指摘されるまで全然気づきませんでした!
確かどれかのオードリーの伝記で、「ローマの休日」が不入りなので、オードリーの胸を大きくしたらお客さんが来た!っていうのがありましたよね。みんなオードリーの胸なんか気にしてるのかなー。
まあ「ローマの休日」や「麗しのサブリナ」はオードリーが出て来たばかりの作品なので、まずは見てもらわないと!と言う考えだったのかもしれませんね。

それとなぜか海外のイラストオードリーは目がキツイけんですけど、全くその通りですよね。
やはりどれかの写真集(おそらく近代映画社の追悼版)で、「緑の館」のオードリーを描いていて、やっぱり目が違いました。
有名な「ティファニーで朝食を」もオードリーというよりも、ソフィア・ローレン的な目ですもんね。
確かにつり目なオードリーですけど、優しさがあって弱さもあって意思もあって、っていう目なんですけどどうも海外のイラストは強固な意志ばかりの目になってますよね。海外の人ってオードリーをそんな風に捉えてるんでしょうか…。

日本版の74年「マイ・フェア・レディ」メインイメージは確かに70年代ではちょっと劣る気がしますよね。これっていうアピールも何もない感じで。
でもすっかりあの写真が「マイ・フェア・レディ」のイメージで定着してたので、実はあの画像は珍しいもので、その後の写真集では全く収録されないものだなんて思いもしませんでした。(^^;;;
むしろ今ではレア画像の部類。
同じ74年ポスターではコラージュ版の方が中学生だか高校生だかの僕にとっては思わず見とれる美しさでした。

それと本当に60年代後半〜70年代前半のポスター職人さんはキレッキレですよね!
「シャレード」73年版、「おしゃれ泥棒」鉄兜版、「パリで一緒に」72年版なんかは本当にこれ以外考えられないです。
「ローマの休日」も日本ではやっぱりティアラオードリーだし、「暗くなるまで待って」ももちろん日本版一択なんですけど黒っぽいのがちょっと飾るには暗い。もちろん映画の内容的にはピッタリなんですけどね笑。
ところで「暗くなるまで待って」のミステリーはプレスシートとか87年リバイバルとかみたいですね。確かにミステリーではないですよね。

p168の「暗くなるまで待って」は確かに日本版に対抗するのはこれでしょうね。というか今のDVDって、この分割手法を取り入れた日本版の絵柄になってますよね。
「噂の二人」は確かにピンクのようでもあり紫のようでもあり…というマゼンタですよね。確かに映画本編にはこんな色のイメージは無いですよね。ひたすらグレーの世界。
マーサのでっかいイヤリング版は思い浮かばないですけど、それってきっと別の映画のシャーリー・マクレーンですよね。
「噂の二人」だと、ポスターじゃないですけど、撮影前の宣伝写真だと思うんですが、オードリーの髪が真ん中分けになってておでこ見えてるのが違和感ありまくりです。あの髪型にならなくてよかった!と思います。「ティファニーで朝食を」で短かった前髪が伸びるまでの過渡期の髪型ですよね。でも「ティファニーで朝食を」のわりとすぐ後に「噂の二人」撮影に入ってますから、ホリーの一部ブリーチは即行染めたんですかね。

他の海外版のまるさんのオススメポスターは全部写真集をひっくり返して確認しちゃいました!(^-^
ボブ・ピークの「マイ・フェア・レディ」の白基調版なんて見てみたいですね!

「戦争と平和」初版の雨の日本版、僕も欲しいんですよね〜。なんか「戦争と平和」初版の一連のポスターだけは、1950年代なのに1960年代後半のような新しさがあるのはなんででしょうね。職人さんが違うのかもしれませんね。
p46の「パリの恋人」も確かに黒が支配してますけど、レイアウトや感覚は60年代先取りですよね。p45のレトロ感とは全く別物ですよね。

現在のDVDジャケットはちょっとこれは…というものが多いですよね。優れているならまだしも、出来の悪いものを押し付けるパラマウントとかどうなってるの?と思います。でもパラマウントの方がおっしゃってた、もし日本独自のに替えたいなら、それを使うことによってどれくらい売上の数字が上がるのかアメリカのパラマウントに出さなければいけない、とかって本社の横暴だと思いますよね。「麗しのサブリナ」を使った「パリの恋人」(2種)とか本当に最低です。LDやビデオのジャケットが恋しいです。雲の「パリの恋人」なら喜んで!なんですけどね。

そしてまるさんの最後の “あまりにも自分の母の映画経歴を知らなさすぎる息子たち”に笑ってしまいました。確かに!
ショーンの最初の伝記とか“timeless Audrey”の図録とか、女優オードリーを知らないの丸出しでしたからね。
少しずつ改善はされているのでしょうが、未だに裏焼きとかは絶対わかってないでしょうねー。
Posted by みつおみつお at 2019年12月15日 20:33
>もし日本独自のに替えたいなら、それを使うことによってどれくらい売上の数字が上がるのかアメリカのパラマウントに出さなければいけない

うへぇ~そーなんですか?
それが今の企業としてのコンプライアンス?
多様性がトレンドのようでありながら、そのへんは画一的なんですね。
また各方面への忖度があるのかもしれません。
だったらパラマントさん,
唸らせるようなハイセンスなものにしてほしいところです。

スペインって現役当時からオードリィに好意的だったと聞いたことがあります。
独自企画のオードリィ絡みの映画音楽レコードなんか見たことあります。
今回もイラストにいい感じのが多い気がします。
おんなじラテンでも違うんですね。
(隣のポルトガルになるとどうなんだろう?)
イタリアは独特だしビミョーかなぁ
155頁の「おしゃれ泥棒」はポスターというよりロビーカードな感じがしますが、
面白いコラージュになっていますね。
全く別のシーンのコラボ
この趣向「いつも2人で」にもありましたので、
この時代イタリアで流行っていたのかもしれません。

井上さんはレイアウトにも気遣われていますね。
左右で関連性のあるデザインだったり、見比べることができるようになっていたりして、
余計に味わい深くなっています。
「尼僧物語」のデッサンとか「パリで一緒に」イラストとか
72-73頁の「緑の館」このあたりの見せ方なんて好き
出典はこの画像なんだなぁって

「許されざる者」はUSでのメインイメージが、
大地引きずられるレイチェルなんですよね。
フレンク・マッカーシーという方のイラスト原画っぽい特大画像が
WEBであってかなりよかったのですが、今は行方不明になってしまいました。
このイメージはサントラジャケにも写真で使用されているけど、
いつも残念に思うのは、本編にないから(おそらくカットされている)からなんですよね~
どんなシーンだったのでしょう。
メインイメージになるくらいだから重要だったんじゃないかと思うのですが、
製作者でもあるランカスターの独断なのか
やる気のないヒューストンのせいなのか
ポスターを見るたびに頭によぎります。
でも96頁西ドイツ版R1968になるとオードリィじゃない別のオバサンになってしまっていますね。
同じ頁の上になると、あっまた無駄にセクシーになってるッ

中国の写真集のとき思っていたのですが、中国には外国映画のポスター
ってないんですかね?もしくはどうなっているんでしょう?
今回、日本と欧米でしたが、他のアジアがどうなのか興味があります。
韓国や台湾でも大人気だし、中国やフィリピンで「ローマの休日」上映したときは大センセーションだったというし、
なんかぜったいありますよね。
映画大国インドだとどんな感じなのか
もっともっと濃厚美女として描かれていたりして・・・
オードリィがユニセフで回った国々では、
外国映画なんて上映しなさそうな、それどころじゃない所もありそうだけど、どういう認識がなされているのかとかも機会があれば知っていきたいです。
Posted by まる at 2019年12月17日 00:39
ですよね。パラマウントももっと唸らせるような凄いのを考えて欲しいです。
バックが赤のとか、ホントやる気ナシって感じで。特に「華麗なる相続人」とか酷すぎますよね。
ブルーレイを見てると、もし今公開されたらこういうポスターになるのか…と思うと、日本独自ので本当に良かった!と思います。
そういえば、もし配給会社から単品扱い(何作品かまとめてではなく)でリバイバルされたら、ポスターとかどうなっちゃうんでしょうね!このブルーレイのような絵柄??

p155のは確かにロビーカードっぽい!けどサイズはそこそこデカイんですね。「いつも2人で」の日本公開時にもB3のロビーカードが何枚か組みでありますから、そういう類の感じなんでしょうね。どこに飾っていたのやら…。

レイアウトは本当にそうですね。
それでまるさんのおっしゃる「緑の館」とか見てたんですけど、各国版のリーマ、みんなアイシャドウ濃いくないですか?
どっちかって言うと「緑の館」は役柄上メイクが薄い方だと思っていたので、こんなにどのポスターもアイシャドウバリバリだと違和感が…。
これも欧米オードリーお色気大作戦の一環なんでしょうかね?

「許されざる者」の引きずり写真は僕もなんだろうと思っています。
本編を思い返してもそんなシーンが入り込む余地がないんですよね。
「許されざる者」って何度も(骨子は変わらなくても)脚本が変更されている感じなので、消されたシーンなんでしょうねー。まさか単なる宣伝写真だけとか??

“製作者でもあるランカスターの独断なのか
やる気のないヒューストンのせいなのか”
このまるさんの言い回し、めっちゃ凄い!って思いました。ホントホント!
バート・ランカスターが主張しなければ、この作品はもっとオードリーが際立つ作品になっていたはずなので、名作なんだろうけど活躍しないオードリーが勿体無いです。
リリアン・ギッシュの言う通りですよね。ここはもっと監督が主張して欲しかったです。
で、p96の西ドイツリバイバル版は本当にどこのオバサンですか?って感じですよね。これはきっと隣家のオバサンに違いない!笑
って、初公開時は上半身裸ですか!ええええ!?
て言うか、西ドイツでは1968年にもリバイバルしてるんですね!
日本は未だにリバイバル無しの「許されざる者」…。ちょっと羨ましいかも。

それと、確かに全体に日本と欧米とヨーロッパの元植民地だけですよね。
まさかアジアは日本以外ポスターは作ってないとか!?
何かの本に、確かタイだかフィリピンだかの写真が載ってましたけど、ポスターあったのかな?うーん、本がどれだったかを思い出せない…。
もしかしたら当時貧しかった国々では、手書きのビラみたいなのしか無かった、とかってこともあるかもしれませんね。
Posted by みつおみつお at 2019年12月17日 20:48
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