2019年06月25日

スター・チャンネル オードリー・ヘプバーン映画祭パンフレット



 今日は、行けなかった僕の代わりに行ってくれた友達が送ってくれた“スター・チャンネル”主催の“オードリー・ヘプバーン映画祭”のパンフレットの紹介。
 まあ売っていたのではなく、無料で置いてあったものなのでプログラム、というのが正しいかもしれませんが。

 この映画祭でパンフレットを売る、というのは“オードリー・ヘプバーン映画祭”の公式サイトに書いてあったんですが、それは問い合わせをしたところ新たに作るものではなく、過去の映画パンフレットを売るだけとのこと。
 新しいパンフレットは作らない、ということだったのですが、無料で配布する冊子は作るとのことだったので、めっちゃ気になってました。

 実際届いてみると全20ページで、しっかりオードリーや作品の解説が載っており、中身はもう完全に映画パンフレット!これを無料で配るとは!
 まあこれを映画パンフレットとして売ると、売上を各オードリー作品の映画会社に分配しないといけないので、却って赤字になるからかもしれませんが。

 なので建前上は“無料で配る映画祭の宣伝の為の販促物”なのかもしれませんが、これは新しいオードリー・ヘプバーン映画のパンフレット!と言っていいと思います。それくらいの内容。

 iTSCOM STUDIO & HALL 二子玉川ライズでのパネル展で置いてあったのは最初の↑の画像のような感じだそうです。

 “えっ!4種類も!?”と思いますが、友人が“4種類に見えるけど、2種類やでー”と言ってました。
 表と裏と両方をそれぞれ見せているだけで、実際は2種類しかないとのこと。

 表紙がブルーの「ティファニーで朝食を」版(裏表紙はピンクの「昼下りの情事」)と、グレーの“自称”「麗しのサブリナ」版(裏表紙黄土色の「ローマの休日」)。

 でもこの自称:「麗しのサブリナ」っていう画像、「麗しのサブリナ」じゃないですよね。
 メイクも髪型も全然違うし、これは「ローマの休日」撮影後で「麗しのサブリナ」撮影前の間に撮影されたオードリー本人の宣伝写真。

 むしろ「ローマの休日」寄り。この撮影の時に「ローマの休日」のネグリジェの衣装で宣伝写真を撮っているのがボブ・ウィロビーの写真とかで残ってますよね。

 著作権者はパラマウントになってますけど、まあパラマウントは過去にニコスカードの提携で明らかに「パリの恋人」の画像も「麗しのサブリナ」ということにしてましたし、「パリの恋人」DVDで「麗しのサブリナ」画像を使ってジャケットを製作したりしてましたから、権利者でも実は写真の扱いはちょっといい加減。

 さて最初のページを開いてみると “あれっっ??”…。

 ティファニー版の表2(表紙の裏側にあたるページ)は自称「麗しのサブリナ」版の表4(裏表紙)だった「ローマの休日」。

 もしかして…と思って表3(裏表紙の裏にあたるページ)を見ると、そこには“自称”「麗しのサブリナ」が!
 “自称”「麗しのサブリナ」版の方も確かめると、表2が「昼下りの情事」、表3が「ティファニーで朝食を」!

 ということは結局表紙だけ裏表を替えて2種作っただけで、実際の中身は1種類だけ、ということになりますね。

 さて、本文の1ページめに当たるところはこの映画祭で上映する作品の画像集になってますね。え?なんでこんなに見え難いのか?ですか?

 これ、実際にこんな薄い感じなんです。モノクロ写真を特色グレー(あるいはシルバー)と色の掛け合わせで載せてるので、元々がグレーなので薄いんですよね。

 紙は表紙も本文も同じです。上質系の紙で、お安いけど写真には向いてない。表紙も元々モノクロ画像の「ローマの休日」・自称「麗しのサブリナ」・「昼下りの情事」とかは大丈夫だけど、スター・チャンネルが手に入れたのがカラーかモノクロかは知りませんが、本来カラーだったはずの「ティファニーで朝食を」は肌に陰影があるぶん紙目が見えて汚くなってますもん。

 2ページ目はオードリー生誕90年の序文と映画上映のスケジュール。
 以前のチラシの紹介でスケジュールは載せたので、ここでは割愛。

 3ページ目からは上映作品のストーリーと解説が始まります。上映順でもなく、制作順でもないこの並び方はどういう基準?
 まさかとは思いますけど、「初恋」「若妻物語」「ラベンダー・ヒル・モブ」の順に並んでるこれを制作順だと思ったんじゃないでしょうね?
 「パリの恋人」と「昼下りの情事」も順番が逆ですけど…。

 「初恋」の解説はバレエのことに焦点を当てて書いてますね。「若妻物語」は劇場初上映とのこと。まあ日本初上映ですよね。
 
 次のページの「ラベンダー・ヒル・モブ」も劇場初上映ってなってますけど、日本初上映ではないですよね。東京のフィルムセンターで既に上映済み。
 それと「麗しのサブリナ」の紹介。

 次は「昼下りの情事」「パリの恋人」、その次は「ティファニーで朝食を」と「噂の二人」、さらにその次は「おしゃれ泥棒」と「いつも2人で」です。
 うーんと「いつも2人で」の解説ですけど、“バーバリーのトレンチコートなどを披露”って書いてますけど、映画の中で披露してましたっけ?撮影スナップでは確かに着てましたけど、1回目の旅の衣装の上から羽織ってたんですが、1回目の旅だとバーバリーなんて絶対買えませんよね?

 その次は「女優として、そして一人の女性としてのオードリーをさらに知るためのトピックスをご紹介します」とのことですが、ここも割と知ってる事のみで構成されているので割愛。

 ちなみにオードリーが楽屋のナンバー55を所望、というのは一体どこから出てきた話なんですか?なんか最近当たり前のように話されるんですが、出典を見つけることが出来ません。

 だいたいトレーラーを使うことの多いスターが、楽屋って使うのかな…。しかも55ってどこにでもあるものなのかな?あったとしても、主演女優の使う物としてどこでも十分な広さがあるものなのかな?
 などとかなり眉唾モノじゃないかと疑ってるんですが…。もしwikiやそれを元にした話以外の出典をご存知でしたら、教えてください。m(_ _)m

 次のページからは今回の映画祭で上映されない残りの作品に触れています。が、「オランダの7つの教訓」「若気のいたり」「ニューヨークの恋人たち」は載っていません(英語版「モンテカルロ・ベイビー」も)。これはスター・チャンネルで放送されないものは全て省かれた、ということですね。

 p14には「オールウェイズ」と共に、ショーンが語るオードリーの思い出とユニセフのことが載っています。

 p15はオードリー映画祭の案内。パネル展やトークショー、ミニコンサートなどの案内。

 p16は二子玉川エクセルホテル東急でのコラボメニューと清藤秀人さんの紹介。書いてないのでわかりませんが、このパンフレットの文章は清藤さんが書いたのかな?

 内容的には可も無く不可も無くなんですが、こうして新しいパンフレットが作られたことが嬉しい!

オススメ度:★★★

 なお、映画祭では他にも色々とチラシがあったみたいなので、それらを次々と紹介して行きますね。
  


2016年12月17日

「ムーン・リバー」「シャレード」弦楽四重奏用(弦楽合奏用)楽譜


 今回もオードリーの弦楽四重奏用or弦楽合奏用の楽譜を紹介します。

 こちらは「Henry Mancini for Strings VOLUME TWO」。
 ヘンリー・マンシーニの曲が10曲、弦楽器用の編曲をされています。弦楽器5種のパート譜です。

(←1stVn「子象の行進」の譜面。書き込みがいっぱい)

 オードリー作品では「ムーン・リバー」と「シャレード」が入っています。
 それ以外では「酒とバラの日々」「子象の行進(「ハタリ!」より)」「グレート・レース」などが収録。

 この2冊の曲集で、「ひまわり」「暗くなるまで待って」などが落ちていますね。

 こちらも編曲はウィリアム・ジン。そしてやっぱりあんまりよろしくないアレンジ。

 「ムーン・リバー」も音大の先生に編曲していただいた物を使用していますので、この譜面は使いません。
 悲しくなるほどスカスカの響きがします。

(→2ndVnの「シャレード」。付箋が貼ってあります)

 「シャレード」は代替の楽譜が無いので、渋々使用しています。

 僕の中での「シャレード」の曲といえば、何と言っても軽妙なウッドブロックのリズムに乗せたメイン・タイトル!
 なので、テンポは速めなんですよねー。

 でもこの編曲はとってもスローリーなものに仕上がっています。
 おそらく元にしたのはオリジナル・サウンドスコア盤の “シャレード(ヴォーカル)” って曲。

 いっつも “ああ、やだやだ!” と思いながら弾いています。
 いつかちゃんとしたアレンジでこの楽譜から脱却したいです。

(←Vaの「ムーン・リバー」。弾いてないので、楽譜が綺麗)

 「シャレード」の曲としては、音大の先生に編曲していただいた「オレンジ・タムレ」の方が、みんなもノって弾いています。

 この曲集では、「シャレード」以外に「子象の行進」もよく弾く曲です。
 曲自体がノリがいいので、演奏曲目にのぼるんですけど、子象のように可愛く…というよりもドスドス弾いてます。(^^;;;

 いろんな所で弾く機会が多いので、「シャレード」と「子象の行進」には結構みんな書き込みをしています。
 逆に「ムーン・リバー」はこの譜面では弾かないのでまっさらのまま。

(→Vcの「シャレード」譜面。)

 以前の記事でも書きましたが、オードリー関連で今持っている譜面は

「麗しのサブリナ」の“メイン・タイトル”“ラ・ビアン・ローズ”“バナナ”
「戦争と平和」の“ナターシャのワルツ”
「昼下りの情事」の“魅惑のワルツ”
「許されざる者」の“メイン&エンディングテーマ”
「ティファニーで朝食を」の“ムーン・リヴァー”
「パリで一緒に」の“THAT FACE”
「シャレード」の“シャレード”“オレンジ・タムレ”
「マイ・フェア・レディ」の“序曲”
「おしゃれ泥棒」の“メインテーマ”“鍵”
「いつも2人で」の“メイン・タイトル”
「華麗なる相続人」の“別荘への到着”

です。

(←Cbの「シャレード」)

 他にも「ロビンとマリアン」「緑の館」「暗くなるまで待って」なんかも絶対欲しいし、「パリの恋人」の“ボンジュール・パリ!”だとか「ティファニーで朝食を」のフィナーレだとか、新盤のサントラCDが出たばかりの「パリで一緒に」とか、言い出したらキリが無いですね。

 いつか全主演作品の楽譜が欲しいです!

 ちなみに、このウィリアム・ジン編曲の楽譜で「シャレード」を弾いているんだろうなーという動画をみつけましたので、↓下に埋め込んでみました。
 教会での演奏でしょうか?神父さんか牧師さんのような方が登場します。
 天井が高いホールで演奏されているのでエコーがかかってそれなりに美しく聴こえますが、エコーが無かったら…と想像してみてください。

  


2016年11月04日

「ティファニー ニューヨーク五番街の秘密」チラシ

 この11月からは、ブログ開設10周年として、頑張って記事を多めに書いてきますね。
 なので、ちょこちょこ見に来てくださって、新しい記事・古い記事関係なくコメントとか頂けると嬉しいです。

 まずは「ティファニーで朝食を」日本初公開日の1961年11月4日からちょうど55周年を記念して、何ともタイミングのいいことに、明日11/5から公開になる「ティファニー ニューヨーク五番街の秘密」チラシの紹介。

 まあ、基本的には宝石店のティファニーのドキュメンタリー映画なので、オードリーはあんまり関係ないでしょう。

 でも、何と言ってもティファニーを全世界的に広めたのは「ティファニーで朝食を」という映画とオードリーのおかげ。
 たとえカポーティ本人やファンが原作のホリーと違う!と言っても、「ティファニーで朝食を」という映画の持つパワーはもう動かしがたい事実。

 というわけで、このチラシやポスターにも裏表共にオードリーがあしらわれています。

 表面には上部に「ティファニーで朝食を」の冒頭シーン、そして下部の左端には小さく有名な「ティファニーで朝食を」の宣伝写真、
 裏面には最下部にハウエル・コナンの撮ったオードリーの宣伝写真が載っています。

 欧米でのオードリーの最大の代表作とされているのは「ティファニーで朝食を」。
 オードリー=「ティファニーで朝食を」のホリー
 という扱いで、オードリー=アン王女 的イメージが最近強い日本とは大きな違い。

 僕はというと、オードリーはオードリーで、アン王女のイメージも持ってないしホリーのイメージも持っていません。
 おそらくコアなオードリーファンはみんなそうかと思います。
 オードリーを知れば知るほど、オードリー本来のイメージはそれらではないので。

 まあそれはいいとして、ティファニーのドキュメンタリーを作るのにオードリーと「ティファニーで朝食を」の映画を外すわけにはいきません。
 現在までティファニーが “おしゃれで高級で。でもカジュアルさも併せ持ってて若い人にも人気” みたいなブランドイメージがあるのは、やっぱりオードリーがそのイメージを体現しているから。

 下世話な話をするとティファニー側からすれば1円も払わずに「ティファニーで朝食を」のおかげでもの凄い宣伝効果がいつまでもあるわけで、本当にオードリーさまさまですよね。
 これがカポーティが希望したマリリン・モンローではそうはいかなかったでしょう。

 オードリー自身は自分の映画をプレミア以降全然見ない人なので、おそらく61年のプレミア以降は見てなかったのでしょうが、後年やっと見返してみて、恋人のロバート・ウォルダーズに “なかなかいいじゃない?” と笑いながら語ったそうなので、お気に入りの1本だったと思います。

 でもオードリーって、このホリーとは全く違って、あらたまったパーティや映画以外では宝石はほとんど付けないので有名。付けても真珠、ってのが多いです。
 なので「ティファニーで朝食を」でティファニーのシンボルみたいな感じですが、実際にはオードリーとティファニーってあんまり縁がないかもしれませんね。

 宝石店なので、当たり前ですがティファニーには食事を摂れるところなどはありませんが、1990年にチャリティーのためにティファニー本店で朝食会が開かれたことがあり、そこで招待されたVIPのオードリーは文字通り “ティファニーで朝食を” 食べたという写真が残っています。2015年9月号の “ハーパース・バザー”日本版の付録にその画像が付いていました。

 あ、そうそう、映画「ティファニーで朝食を」を見て、実際にティファニーってお菓子のおまけの指輪に文字入れだけとか本当にやってくれるのかな?って思いませんか?

 これってやっぱり多くの人が思うようで、ティファニーの日本語版公式サイトにも “よくあるご質問” の中の “文字入れに関するFAQ” の中に “ティファニー商品以外の文字入れはできますか。” というのがあります。
 それを見ると “ティファニー商品以外の文字入れは承っておりません。” という回答が載っています。

 まあ当然と言えば当然ですよね。なので映画みたいにグリコのおまけに名入れはしてもらえない、と。
 でもこれを見たらホリーはガッカリするでしょうね。

 はたして今ティファニーに当時の10ドル相当の品はあるんでしょうか?もう現代じゃ電話のダイヤル回しのピンなんて存在しないでしょうし…。
 今だと100ドル相当くらいでしょうか。ホリーは何を買うのでしょうねー。

 さてさて、映画とは何の関係もない話ばかりでしたが、この映画は札幌・東京・横浜・名古屋・京都・大阪・神戸・広島・福岡の11/5を皮切りに、全国で公開されます。興味のある方は公式サイトでご覧ください。
  


2016年05月21日

「午前十時の映画祭7」グループA チラシ

 全国での “午前十時の映画祭7”で「マイ・フェア・レディ」が始まっています!

 ★「マイ・フェア・レディ」
 2016/05/14(土)~2016/05/27(金):GROUP A(上映中)
 2016/05/28(土)~2016/06/10(金):GROUP B(近日公開)

 グループ分けなど詳しくはこちらの記事で。
 また、今回の映画祭ではオードリーに出演依頼がなされながらも諸事情で断った「ロシュフォールの恋人たち」「愛と哀しみの果て」もリバイバルされます。

 現在 “午前十時の映画祭7” ではグループAにて「マイ・フェア・レディ」が上映中ですが、今回はそのチラシを紹介。

 というか、まずはニュースを!
 今回の “午前十時の映画祭7” での記事がネットに上がっていました。
 なんとなんと今回トップバッターとして上映された「ティファニーで朝食を」が、 “午前十時の映画祭” で観客動員新記録を樹立したそうです!

 「ティファニーで朝食を」はグループA・B足して4週で2万9942人を動員。
 去年トップの「ショーシャンクの空に」(4週で2万5711人)、おととしトップの「砂の器」(6週で2万7545人)を抜いて、作品動員の最高記録を更新したそうです。

 オードリーの人気の高さへの驚きと、「マイ・フェア・レディ」への期待も書かれていました。

 記事はこちらこちら

 ただ、大ヒットしたと言われる第1回時の「ローマの休日」や第2回時の「風と共に去りぬ」よりも上なの?と最初は思いました。
 でもよく考えると第1回と第2回は劇場も25劇場ほどでしたし、1週で交替の上映だったので、やっぱり55劇場で4週ともなると規模が違いますよね。

 チラシの表紙を見ていただくとわかる通り、今回の上映の目玉は「マイ・フェア・レディ」と「七人の侍」です。
 この2作品だけが別格に大きく扱われていますよね。
 サイズはB5の三つ折り。開くと横長です。

 「ティファニーで朝食を」も開いてすぐのところの一番目立つところに左右ページとも配置されています。
 ただし2013年に “スクリーン・ビューティーズ” としてリバイバル済みだったので、「午前十時の映画祭」実行委員会もそこまで動員に期待してなかったのかもしれませんが、フタを開けたら、予想外に大ヒットだったわけですね。

 実際今回の「ティファニーで朝食を」は僕も平日に見に行ったのにほぼ満席でしたし、主にネットのみで宣伝が展開された “スクリーン・ビューティーズ” よりも、ネットを見ない高齢者にはもう7年も継続されている “午前十時の映画祭” の方が知られているということですね。

 ちなみに “スクリーン・ビューティーズ” の公式サイトは、公開終了後HPから削除して行く、という方針だったので、No.1だったオードリーの作品群の部分は残っていません。その後更新も無しになりましたので、オードリーだけが無い状態になっています。残念ですね。
 
 「マイ・フェア・レディ」の方は「午前十時の映画祭」実行委員会も念願の作品ですし、ぜひ大ヒットして欲しいと思います。
 ただ、昨年カルチャビル配給でリバイバルされたばかりですので、それが観客動員数に響かないか心配です。

 ここで2作品ともが大ヒット!になると、来年度もオードリーが2作品…ってことになればいいなあと思います。
 “午前十時の映画祭” でまだ上映されてない残る作品では
 「暗くなるまで待って」
 「おしゃれ泥棒」
 「尼僧物語」
 「噂の二人」

 そして別の配給会社からここ数年でリバイバルされましたが
 「パリの恋人」
 「いつも2人で」
 辺りが名作として候補に上がるのではないでしょうか。

 この辺はやっぱり傑作が多いオードリーならではですよね。
 出演作品を厳選してきたことが、現在も上映される作品の候補を数多くさせる力になってますよね。
 “午前十時の映画祭” が続く限り、オードリーの作品が上映されるチャンスが大いにあるわけです。

 でも最終的には「パリで一緒に」「許されざる者」「ロビンとマリアン」なども劇場で観たいなぁ…。
  


2016年03月13日

「ティファニーで朝食を」1969年リバイバル版プレスシート

 4月に入るとすぐに全国で “午前十時の映画祭7”が始まります。

 ★「ティファニーで朝食を」
 2016/04/02(土)~2016/04/15(金):GROUP A
 2016/04/16(土)~2016/04/29(金):GROUP B

 ★「マイ・フェア・レディ」
 2016/05/14(土)~2016/05/27(金):GROUP A
 2016/05/28(土)~2016/06/10(金):GROUP B

 グループ分けなど詳しくはこちらの記事で。
 また、今回の映画祭ではオードリーに出演依頼がなされながらも断った「ロシュフォールの恋人たち」「愛と哀しみの果て」もリバイバルされます。

 今回は“午前十時の映画祭7”での上映記念として「ティファニーで朝食を」の1969年リバイバル版のプレスシートを紹介。

 これもずーっと紹介してこなかったですねー。特にこれに関して書きたいと思うことがなく、放置状態でした。
 今回せっかく “午前十時の映画祭” でほぼトップバッターとして全国リバイバルされるので、それに合わせて書くことにしました。

 サイズは29.4cm×55.4cmくらいの変形サイズ。目立つためでしょうか、60年代は各々こういう特殊なサイズのプレスシートが流行ってたみたいです。
 表面に凹凸のある紙で、これってパンフレットでも60年代後半〜70年代はじめにかけて流行っていたもの。

 さてプレスシートというのは、基本マスコミや劇場向けに公開前に宣伝を書いてもらうためのもので、一般には出回りません。
 初公開時はもちろん、正式なリバイバルが来た場合に制作されていました。
 その映画の特徴や撮影裏話のような解説、ストーリーや出演者の紹介が載っています。

 最近ではネット配信がメインになってきましたので、新作ではなくリバイバルという、お金をかけなくてもお客がある程度見込めて、逆にお金をかけてもそれほど人が入らないであろう作品ではプレスシートというものが作られなくなりつつありますね。

 でもネットなどしてるかどうかわからないような高齢の方に訴求したい場合、ネットでいくらマスコミに書いてもらっても、興行収入には繋がらなさそうですけどねー。昨年の「マイ・フェア・レディ」リバイバルなんかも宣伝方法がちょっと疑問でしたね。

 このプレスは表が縦型なのに、裏面は横型レイアウト。
 表は有名な画像ですけど、この当時はまだこの程度なのかな?という印刷の質。あまりカラーが綺麗ではありません。

 「ティファニーで朝食を」って日本初公開は61年だったのですが、63年公開の「シャレード」に68年に先にリバイバルされてしまい、ちょっと遅れた印象があります。

 というかリバイバルって63年に「ローマの休日」、64年「戦争と平和」、65年「麗しのサブリナ」「昼下りの情事」、66年「パリの恋人」と来て、1967年はリバイバルは1本もなし。
 そして1968年に「シャレード」、69年に「ティファニーで朝食を」「マイ・フェア・レディ」と続いていって、見事に第二期作品群「尼僧物語」「緑の館」「許されざる者」のリバイバルは飛ばされてしまいましたね。

 1960年代後半はマカロニ・ウエスタンが流行っていたので、1960年に大ヒットした西部劇の「許されざる者」くらいはリバイバルしてあげても良かったのに…と思いますが、あくまでもクリント・イーストウッドとジュリアーノ・ジェンマだけのブームだったのかもしれませんね。

 そしてその後「尼僧物語」「緑の館」「許されざる者」はリバイバルに恵まれずに今日に至ります。(「緑の館」だけは地方のみで88年にリバイバルされましたけど)

 …と、ちょっと脱線しましたが、「ティファニーで朝食を」のリバイバルが遅れたのは、やっぱり「シャレード」の方が圧倒的にヒットしたからでしょうね。

 「ティファニーで朝食を」初公開時、映画評論家もオードリーファンも今までになかったその個性の輝きに目を見張ったようですが、それが上手く日本では大ヒットに結びつけられなくて水準ヒットに終わったようです。
 でも作品は良いので、こうして69年にも大々的にB2ポスター2種類作って(こちらこちら)お金をかけてリバイバルしたみたいですね。 

 でもこの作品も「いつも2人で」ほどではないにしろ見る人を選びますよね。中身の無いスカスカ作品と見るか、名作と見るか。
 見る人の感性によって評価が大きく変わる作品です。

 とても清純とは言えない主人公ホリーが、清純派の代表のオードリーによって演じられたことでアメリカの女性の価値観を大きく変えたことは「オードリー・ヘプバーンとティファニーで朝食を」という本でも書かれていました。

 オードリーのホリーは原作のホリーのイメージとは違うと言われてますけど、でも原作者のトルーマン・カポーティが推したというマリリン・モンローのホリーだったらどうでしょう?

 確かにマリリンは見た目はホリーだったかもしれません。ですが原作のホリーは飄々としてるんですけど、実際のマリリンはよく知られているようにちょっとしたことにビクついてしまうほどかなり神経過敏。
 もしマリリンが演じていたらもっとずっと神経質な、か弱いホリーになってしまっていたのでは…と思います。

 オードリーはというと、華奢に見えるのに実際はかなりしっかりした芯があって、そういう部分がこの作品でも現れています。それとオードリーが本来持つ妖精的な雰囲気。そういう面がこの映画版ホリーにピッタリなのではないでしょうか。
 実際今見てもモブキャラの女性たちがすっかり古くなっているのに、オードリーだけがちっとも古びていません。それこそが真のホリーだったのではないかと…。

 “もう一度原作通りに映画化を…” と村上春樹さんなども書いておられますが、これは撮影時の1960年や公開時の1961年だったからキラめいた役だと思います。
 現代のメイクと衣装で原作通りの戦時中という過去の設定にするのも破綻しそうだし、現代では内面は違えど、ホリーのような行動をする女性は決して珍しくはないです。
 1960年という時代と31才という大人になったオードリーと原作が運命的に出会って出来上がったのがこの唯一無二の映画版「ティファニーで朝食を」だと思ってます。

 それに今どんな女優さんが「ティファニーで朝食を」のリメイクで主演してもオードリーと比較されて酷評されるのは目に見えてますよね。
 衣装だってジバンシィに寄せたら “オードリーの真似”、離れたら離れたで “全然違う!” と言われて一巻の終わり。
 おそらく10年もすればリメイク映画は古色蒼然となるに違いないでしょう。きっと誰もホリーを演じたがらないと思います。

 このホリー=オードリーは欧米ではもの凄く高く評価されていて、「ローマの休日」一辺倒の日本とは違い、オードリー最大の当たり役は「ティファニーで朝食を」というのが定説です。

 このプレスでも、解説で最初に書かれているのが “数多くの秀作を誇るオードリー・ヘプバーンの主演映画のなかでもこの作品は、彼女の個性が百パーセント活かされた最高の当たり役といえよう。” という文章で始まっています。

 他には “出演者は長い人気を保ち続けるオードリー・ヘプバーン” という記述。1969年時点で1954年の「ローマの休日」日本初公開から15年ですけど、このように長い間トップの人気というのは過去にはなかったこと。
 実際「スクリーン」や「映画の友」「ロードショー」などを見ればわかりますが、10年も経てばすっかり載っている俳優さん、特に女優さんは変わっています。

 でもまさかそれが21世紀に入ってもまだ続くとはさすがにこの文章を書いた方も予想だにしてなかったことでしょうね。過去に戻ってそれを伝えたら、本当にビックリするでしょうねー。

 オードリーの紹介欄では原作を引用しています。
 “いかにもシックな感じがする程スッキリやせていたが、ほとんど朝飯に出る穀物みたいに健康的な雰囲気と、石鹸とレモンの清潔さと、頬のあたりに一段と深まったピンクの色彩とを持っていた”
 …これってマリリンではなくオードリーの描写に近いですよね?

 あとはこの当時は馴染みが無かったのであろう “ティファニー宝石店” の説明があるのが時代ですね。

 それと、このプレスシートで面白いのが、オードリーの生年を1930年にしているところ。そして 2E を演じたパトリシア・ニールが1921年生まれとなっています。

 これに従えば、オードリーとパトリシア・ニールとは9才差。わかりますわかります。オードリーって若く見えるから演じてる感じとピッタリやね。
 でもオードリーって実際は1929年生まれだから8才差。うん大丈夫、一緒一緒。

 ところが!パトリシア・ニールって本当は1926年生まれだったようなのです!!!(Wikipedia と IMDb によると)
 ええええーっっ!そしたら「ティファニーで朝食を」撮影時はオードリーの3才上の34才???見えないっ!!!

 パトリシア・ニールって大人の女性の役が多かったので、逆サバでもよんでいたのでしょうか。
 この映画でのオードリーは20代のおそらく前半の役(原作では19才だけど)。当時の女性の見た目を考えるととても自然な設定です。
 でも2Eは!

 ……うーん。
 設定は40代半ばくらいでしょうか。とても3才差に見えない2人なのでした。
  


Posted by みつお at 21:00Comments(0)ティファニーで朝食を

2015年05月17日

ミニチュア版「ティファニーで朝食を」1969年リバイバル立看ポスター

 さて、ミニチュア版ポスターの紹介も最後になりました。今回は「ティファニーで朝食を」の1969年リバイバル時の立看ポスター。

 これ結構有名な絵柄で、僕もこのミニチュア版で持っているせいか、本物を持っていると錯覚してしまいます。実際に持っているのは初公開時の立看ポスターなんですけれども…。
 それに、入っている要素はB2ポスターと同じで、イメージがダブります。

 これも英国のポスター蒐集家であり、“リール・ポスター・ギャラリー”も経営しているトニー・ヌールマンドの「華麗なるパラマウント映画時代」という写真集でも掲載されていました。

 「ティファニーで朝食を」のアートワークというとロバート・E・マッギニス(マクギニス)作のイラストポスターが超有名。最近でも本物のサントラCDのジャケットに採用されてました。

 「ティファニーで朝食を」は世界的にはオードリーでは一番の人気作なので、マッギニスのポスターはおそらくオードリー作品では世界で一番値段の高いポスターなんでしょうが、残念ながらオードリーはイラストなので、僕的にはあんまり興味はありません。そこで描かれるオードリーは顔もプロポーションもオードリーじゃないですしね。衣装もジバンシィのとちょっと違うし。

 あとは、かつて “サントラ”と称して売られていたヘンリー・マンシーニが演奏し直した盤のジャケットが有名ですね。こちらはオードリーは写真。

 それらと比べると、1969年リバイバルの立看ポスターはちょっとマイナーかな?とは思いますねー。色使いも「ティファニーで朝食を」のイメージではない赤〜朱色系の部分が大きいし。

 僕の持つ「ティファニーで朝食を」のイメージは原色に近い青だし、“ティファニー” だけだとやっぱりミントグリーン色のティファニーブルー。おそらく今「ティファニーで朝食を」だけの映画ポスターを制作したら、デザイナーさんは映画と関係なくティファニーブルーを使用するんじゃないかなー。

 でもやはり1960年代後半の作だけあって、充分世界レベルのデザインになっていると思います。写真を使用したポスターとしては僕はB2ポスターと共に一番好き!です。(^-^
  


Posted by みつお at 09:00Comments(4)ティファニーで朝食を

2013年12月19日

「ティファニーで朝食を」フィルムバージョンサントラ発売!-2

 さて「ティファニーで朝食を」の新しいサントラについてですが、今回はいよいよ楽曲へ。

 その前にジャケットは前回載せたのなんですが、あの有名なイラスト、デザインはいいんだけど僕はあんまり好きじゃない(イラストオードリーが怖い、色気出し過ぎ)なので、今回はブックレットの裏表紙の画像。
 自分のMacのitunesにもこちらの画像で登録してます。(^^;

 まず、各曲名がブートレグ盤と全く違うのが驚きです。「Moon River and Me」ではブートレグにわりと揃えてあったので、今回全然違うのがなんでかなーって。
 マンシーニのスコア(総譜)にはいったいどう書かれてあったんでしょうねー。あるいは残っていたマスターテープには。

 どちらにしてもブートレグってやっぱり海賊盤だし、そちらをメインに…ってわけにもいかないですよね。
 こちらがれっきとした正統盤なのですから、今後はこちらの曲名で考えないといけないのでしょうねー。

 まずは1曲めのメインタイトル。これが実はまず画期的!今までこれが収録されていたブート盤ではオードリーが扉を開ける効果音なんかが入ってたし、50周年記念盤と「Moon River and Me」ではそれをごまかす為か、フェイドアウト。
 こちらにお越しいただいてるまるさんはこれをずっと不満に思ってらしたのを知ってるんですが、今回ので初めて効果音もごまかしも無い、最後まで完全な版が収録されました!オリジナル、残ってたんですねー!

 2曲目の“Paul Meets Cat”は「Moon River and Me」には未収録のもの。

 6曲目の“Moon River (Cha Cha)”(旧名:Party One)は、ブート盤と「Moon River and Me」では5:00だったのに、今回は2:35。なんでこんなに違うのかなーと思って聞き直したら、ブート盤と「Moon River and Me」は同じのを2回繰り返していました。
 どっちが正しいのかはちょっと僕にはわかりません。

 今回のCDで特徴的なのは、今までのブート盤とか「Moon River and Me」で二重で少しずらしにしてた音声を元の1つのままにしていること。それが今までのを聞き慣れた耳には“おおっ!”と思いましたね。
 でも、オードリーの歌う11曲目の“ムーン・リバー”は逆にエコーを大きくかけてます。ちょっとかけすぎじゃないかなー…。不自然。お風呂で歌うオードリーになってます。

 12曲目の“Meet The Doc (With Organ Grinder)”はドクがポールについてくる公園のシーンの曲なんですが、With Organ Grinder って書いてるように、手回しオルガンの音付き。これが収録されたのは初めてですね!今までは手回しオルガンの音は無しで収録されてましたから。

 その手回しオルガンの無いバージョンは、今回はボーナストラック(33曲目)で収録されてるんですが、じゃあ手回しオルガンだけのは?って見たら、それは未収録。これ、ブート盤では手回しオルガンだけのもあったのに…。

 13曲目から19曲目は「Moon River and Me」未収録のもの。中でも14曲目“You're So Skinny”は今回初収録!ドクがホリーと再会するシーンの音楽です。

 17曲目“Rats And Super Rats”は映画で使ってないやんかー!これブート盤では“アウトテイクキュー1”ってボーナストラックにあったもの。1曲前はストリップの音楽だし、この位置に入ってるってことは、本来酔ったホリーが家に帰るまでにケンケンパーとかしてるカットされたシーンのものだったんでしょうねー。

 21曲目の“A Lovely Place”はこれまた初収録。ティファニーの中で指輪に名前を入れてもらうことになったホリーが店員さんにキスするシーンのもの。なんかこれだけ音が悪いように思うけど…。20曲目の“Holly(旧名:Tiffany's)”のちょっと違う版といった感じ。

 22曲目の“Burmuda Nights”は映画には使われてない曲。ブート盤では“アウトテイクキュー2”になってましたし。ここで入れられてるって何かシーンがカットされたのかな?

 ストリップの音楽も今回1曲扱いになってましたけど(ブート盤では2曲)、23曲目の“The Big Heist”も今まで2曲だったものが1曲になっています。万引きをするシーンと、走って帰る部分ですね。

 25曲目“Just Like Holly”はこれも初収録、ポールがホリーを街で探すシーンの曲。

 27曲目“Feathers(旧名:Telegram)”28曲目“Let's Eat”はこれまた「Moon River and Me」未収録。特に“Let's Eat”は初収録!
 ホセと結婚するホリーと引っ越ししてしまったポールが久々に会って、外に食べに行った所。

 29曲目にエンドタイトルである“Where's The Cat? And End Title (Moon River)”(旧名:25 Search For Cat - Finale)があって、それ以降がボーナストラック。
 でもこれがビミョー!

 最初の30曲目“Moon River (Audrey Hepburn & Guitar)”は良いんです。オーケストラを重ねる前のオードリーとギターだけの音源。初収録だしね。これはすっごい嬉しい!

 最後の38曲目の“Moon River (Whistling)”も嬉しい!ってか、なんでボーナストラックなのかなー。これ、ポールが口笛噴きながら階段登ってて、届いてる郵便見たら自分の小説を採用されてた、ってれっきとした本編のシーンのだし。
 でもここに入ってるってことは、これジョージ・ペパードが口笛吹いたんじゃないのかな?

 あと、前に書いた33曲目の手回しオルガン無しバージョンもいいけど、それ以外が…。

 31曲目と32曲目はどちらも「ムーン・リバー」なんだけど、ピアノ版とハーモニカ版。これでアレレ?って思ってたら、34〜36曲目は“Piano Practice”って…。
 これ、映画での曲を練習してるんじゃなく、なんか指慣らし?で適当に弾いてるっぽい音階練習みたいなの。こんなのいるかなー。
 そして37曲目は“Moon River (Demo)”ってのなんですけど、アレンジも全然映画のと違うし、なんなんでしょうねーこれ。歌も誰だか…。なんかどこかのイージーリスニングみたい。キライ。

 これらのちょっとどうでもいいのが多いボーナストラックが残念!
 こんなの入れるくらいなら、ブート盤に入ってた“Holly(旧名:Tiffany's)”と“Finale”のオーケストラだけ版、コーラスだけ版、“Search For Cat ”の映画より長い版、手回しオルガンだけ版なんかを入れてくれた方が遥かに良かったのになー。

 などと、完全版というにはちょっと残念なところもありますが、とうとう本物の「ティファニーで朝食を」のサントラが、映画で使われているものは全部入って登場しました!

 作曲のヘンリー・マンシーニは本当の「ティファニーで朝食を」サントラを生前には絶対に出さなかったので、このCDはホントに画期的!
 本物が聴けるなんて、以前では考えられなかったことなんですよ!

 別にこれは限定盤でもないみたいだし、売れたらきちんと残っていくCDなんでしょうねー。
 僕はRCA盤のはあんまり…どころか嫌いだったので、こうして本物のサントラを広く一般に手に入るようにしてくれたINTRADA社には本当に感謝しています!
 みなさんも、今後は絶対にこちらですよ!

 あと、ブックレットはケースに差し込みにくいほどの24pの豪華版!CDを取り出すと、そこにはユニヨシ氏が(笑)。
 ちなみに、僕は以前も書きましたが、別にユニヨシ氏が国辱だとかアジア人に対する差別だとか、ぜーんぜん思ってない人なので。
 ユニヨシ氏の言動も楽しく見ていられます。

オススメ度:★★★★★(個人的に「ロビンとマリアン」や「華麗なる相続人」のテーマの方が好きですが、客観的に★5つはもう抗えないでしょうね。)


  


2013年12月16日

「ティファニーで朝食を」フィルムバージョンサントラ発売!-1

 僕のもうひとつのブログ、“おしゃれ泥棒、オードリー・ヘップバーン!”の方に“みつおの映画とオードリーのお話”時代の記事をアップしました。
 若書きで、今となっては恥ずかしい内容や、こちらで一部転用したものとかありますが…。
 そちらは25日まで毎日昔の記事をアップしていきますので、よろしければご覧ください。m(_ _)m

 「ティファニーで朝食を」の音楽、本当の本物のオリジナル・サウンドトラックのほぼ完全版がやっと市販の物で発売されました!
 もちろんオードリー自身が歌う“ムーン・リバー”もなんと2バージョンで収録!

 これに関しては色々と書きたいことがあり、ちょっと長くなりそうなので、今回は2回に分けて載せたいと思います。
 写真集などでは2回以上に分けて…ってのはありましたが、サントラでは初!それだけこのサントラは意義あることだと思って、許してくださいです。(^^;;;

 1回目はこれまでの「ティファニーで朝食を」サントラ発売の流れ

 映画公開当時RCA盤「ティファニーで朝食を」サントラレコード発売。その後2000年代までレコード・CDで何度も何度も再発売。
 (ただしこれはマンシーニ自身が編曲し直して録音し直したもので、本当のサントラではない。また、オードリーの歌は入っていない。)
 長い間これがサントラとして扱われてきました。でもアレンジや楽器が違い映画の雰囲気が全く無いので、僕はこれを全然気に入ってなかったし、聴くこともあまりありませんでした。オススメ度は★だったけど…今となってはもう買う価値はないかな。
 12曲入り34:51。



 ↓
 1993年のオードリー追悼のオールサントラのオムニバス盤「ムーン・リバー~オードリー・ヘプバーン スクリーン・テーマ・ベスト」にて初めてオードリーの歌う“ムーン・リバー”が収録される。
 これはその“ムーン・リバー”がウリになったほど、画期的事件でした。他に収録されている曲も当時は入手が難しかったものが多く、盤全体で画期的出来事でした。オススメ度は★★★★★でした。今でもオードリーサントラの初心者には★5つです(でも廃盤になってて、高額!)。



 ↓
 2000年前後、どこかの国で海賊盤発売。本当のフィルム・バージョンのサントラだった。全34曲、74:20らしい。稀少。未入手なので詳細は不明。未だに価値があるのかも不明。


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 2001年ブートレグの日本盤発売。本編25曲+ボーナストラック8曲の計33曲、68:35収録。稀少盤。
 上記のものが元になったと思われるが、収録曲数・タイムとも違い、どこが違うかは不明。
 これは初めて聴いた時は“うおおおお〜〜〜っ!!”と叫んでしまったほど。もの凄い衝撃のCD。「ティファニーで朝食を」のフィルムバージョンが惜しげも無く収録された、これぞ本当のサントラ!今回発売のCDにも未収録の曲があり、今でもこの盤の価値は絶大。音質はちょっと悪い。オススメ度は★★★★だが、入手は困難。




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 2011年「ティファニーで朝食を」公開50周年記念盤発売。ただし、内容はRCA盤にメインタイトルとオードリーの歌う“ムーン・リバー”を足しただけのもの。
 50周年記念というウリだったが、ベースは結局RCAのものだったのでめっちゃ期待はずれ。音が良くなっているのが救い。オススメは★★だったが、今となってはRCA盤を聴くだけのもので、オススメ度はギリギリ★。14曲入り39:38



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 2012年1月別の会社から別の50周年記念盤が発売。RCA盤にオードリーの“ムーン・リバー”を1曲付けて、他の人の「ティファニーで朝食を」の楽曲をつけただけ。おススメする理由がまるで見当たらない。



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 2012年3月「Moon River and Me」発売。ブートレグを除くと、初めて市販盤で本当のサントラであるフィルムバージョンが手に入るようになった。ただしサントラの収録曲は17曲46分だけで、それに他の人の「ティファニーで朝食を」の楽曲を付けて29曲約80分にしたもの。音質はブートレグよりぐっと向上。
 やっと市販盤で一般に手に入るようになったフィルム・バージョンのサントラ。オススメ度は★★★だったが、今回のが出てしまっては、存在価値自体が危うい。ただ、出してくれた意義は発売当時とても大きかった。



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 2012年6月さらに他社からRCA盤のリマスター版が発売。それだけのものでオードリーの歌も無く、この時点ではもう既に買う価値が全くないもの。何の為に発売したのかわからない。オススメ度はもとから無し。



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 2013年11月今回のINTRADA版発売。本当のサントラであるフィルム・バージョン!本編29曲+ボーナストラック9曲の計38曲、79:05収録。ほぼCDの収録時間ギリギリを使っての収録。
 2001年のブートレグよりも音質は格段に上昇。また、色々な面でいままで中途半端だったものが完全版になっているが、ボーナストラックには“?”なものが多く、ブートレグ盤のボーナストラックの方に軍配が上がります。


 次回はいよいよサントラの中身を見ていきましょう!(サントラだから聞いていきましょう、かな?)
  


2013年09月25日

いよいよ公開!「スクリーン・ビューティーズ」チラシ

 いよいよ今週末からリバイバルが始まる「スクリーン・ビューティーズVol.1 オードリー・ヘプバーン」!
 みなさん、ご覧になれそうですか?お近くの劇場でぜひぜひご覧になってくださいねー!
 もうネットでの座席指定が始まっている劇場もあります。

 ちなみに、3作品ともが9月28日〜10月18日にやっているのではなく、
「ティファニーで朝食を」9月28日〜10月4日
「パリの恋人」10月5日〜10月11日
「麗しのサブリナ」10月12日〜10月18日
の週替わりって劇場がほとんどですので、お間違えにならないように、です。

 東京の新宿ピカデリーさんでは3作品とも、時間別でやっていますので、みなさんのお近くの劇場での情報は公式HPからどうぞ。

 さて、今回はその「スクリーン・ビューティーズ」のチラシをご紹介。

 ちなみに、前も書きましたけど、残念ながら今回のリバイバルではプレスシートやパンフレットは制作されなかったそうです。
 なので、これが一般的に手に入る唯一の公式のもの、ということになりますね。

 表はこの「スクリーン・ビューティーズ」でのおなじみ、「ティファニーで朝食を」の画像で“ヘプバーンに恋して”。

 この「オードリーがティファニーでキセルを持って、テーブルに肘をついて」っていう画像は別ショットを含めて、61年初公開時、69年リバイバル時、85年リバイバル時、95年上映時、そして今回2013年リバイバル時、と全てで日本版ポスターを飾っています。
 それだけ「ティファニーで朝食を」のイメージが強い画像なんですよね。

 裏面は3作品のスクリーン・ショットの画像とともに。
 僕は新宿ピカデリーのと、関西バージョンのを手に入れました。
 関西版は、“なんばパークスにも、もらいに行かなあかんかなー…。”と思ってたら、尼崎で3劇場合同でのチラシだったのでホッとしたような、残念なような…。(^^;;;

 「パリの恋人」はもっと明るいイメージの画像でも良かったんじゃないかなー。もちろんこれも悪くないけど、撮影風景の凱旋門前で風船持つのとか、花市場のとかの方が、「パリの恋人」の作品イメージを伝えやすいかなーと。幸福そうなオードリーの方がいいです。

 でも、オードリーの作品って、周りの脇役や端役の出演者(特に女性のメイクや衣装や髪型)を見ると、やっぱりとっても時代が経ってるなーって実感するんですけど、その中でオードリーだけがいつまでたっても古くならない!ってのが驚異的!
 オードリーのキャッチコピーで“永遠の妖精”ってのは昔から言われてたんですけど、まさにそんな感じですね。
 当時オードリーを起用した慧眼な映画人がすごいなーって思います。

 とにかく、本当にこうしてリバイバルされることは嬉しいです!
 2003年に「ローマの休日」がリバイバルされて大ヒットだったのに、その後他の作品のリバイバルがなく残念だったので、「午前十時の映画祭」と「スクリーン・ビューティーズ」でこうして他の作品も劇場で見ることができて、ファンは大感激!ですよねー。

 今回のリバイバルがヒットして、また新しい若いファンを作ってくれたらなーと思います。
 そして、これ以降も続々とオードリーの映画が劇場で上映されるきっかけになれば、と思っています。

絵柄のお気に入り度:★★★
映画のオススメ度:★★★★★(もちろん最大限のお勧めに決まってます!)
  


2013年09月03日

「スクリーン・ビューティーズ vol.1」オードリーの前売券




 さあ、いよいよ9月になりました。今月末にはいよいよ「スクリーン・ビューティーズ vol.1 オードリー・ヘプバーン」が始まりますね!
 というわけで、今回は「スクリーン・ビューティーズ vol.1 オードリー・ヘプバーン」の前売券とおまけのポストカードの紹介。

 僕は3回券を買いましたが、みなさんはどうですか?
 できれば、3作品のポートレートで行って欲しかったですが、どうもスチール写真で契約したのはこの「ティファニーで朝食を」だけみたいですし、仕方ないのかなーと。すんごい権利金高いらしいですし。(^^;

 ちなみに、前売券の下の方がシワになってるって?
 はい、ちょっと水を飛ばしてしまいました〜。オードリー、ゴメン!てへぺろ。

 これ、でも買ってから気づきましたけど、座席の指定が出来ませんよね。
 最近ネットで先に席を指定してから映画を見に行くことが多いので、これ、ちゃんと使えるかなー。(^^;;;

 さてさて、「スクリーン・ビューティーズ vol.1 オードリー・ヘプバーン」の公式HPへ行くと、さらに公開する劇場が増えてるじゃないですかーっ!!
 前の記事で、33劇場に増えてる!って書きましたけど、今はさらに増えて、全国44劇場!

 何県かは公開が無いみたいですけど、北海道から沖縄までホンと全国ですねー!
 全国の劇場さん、それに映画の配給会社の営業の方々、本当にありがとうございます!

 あ、それと最近またウィキペディアにどっさりオードリーの文章が追加されているみたいですけど、相変わらずちょっとこれは…。
 もともとwikiのオードリーに関しての内容はいまいち、というかいまさんぐらいかなと感じてるんですけど、今回も海外の文献ばかりに頼ったとても偏った(&一部誤った)内容ですね(単に英語版wikipediaの翻訳かもね)。

 またまたオードリー自身が生前に日本のためだけに出た、全世界的にも貴重な「エクスラン・ヴァリーエ」と「銀座リザ」CMのことが削除されて、死後の2次使用の午後の紅茶とか三井住友銀行とかGAPとか、単なるCGの英国のチョコのCMとかが載るって…どっちがオードリー的に本当に重要やねん!って感じです。

 日本でたいした話題にもならなかったジェニファー・ラブ・ヒューイットのテレビ映画のこととか。そんな記事がオードリーの欄に必要でしょうか?「エクスラン・ヴァリーエ」や「銀座リザ」の記事を削ってまで???

 あと、海外文献の参考だけだからなのか、「噂の二人」の評価が海外のだけで、日本では高評価だったとかっていう記述はないし、正直片手落ち的内容。

 日本とアメリカの評価が違う作品って、いくつかありますけど、たとえば日本ではオードリーの最高傑作の中の1本で有名な「昼下りの情事」とか、アメリカではなぜか評価がかなり低くって、日本の評価の方が正しいやん!って思うこともあります。
 なので、海外の批評だけを鵜呑みにしちゃダメ。

 「パリで一緒に」のルノワールの解雇に関しても、タイミングも解雇の理由も全然違いますね。
 1967年にオードリーは「暗くなるまで待って」しか出とらんわ!とか(「いつも2人で」は66年撮影)。

 「マイヤーリング」はヨーロッパのどこで劇場公開したのか、本当のことならそれもちゃんと説明して欲しいですね。これって伝記だけで載っている、誰もこれまで確かめてない、ただの都市伝説じゃん!みたいな。

 それに「いつも2人で」が「いつも“二人”で」とか「昼下りの情事」が「昼下“が”りの情事」とか、表記がまた何年も前の間違った状態に後退してるし。

 とにかく、なんでもかんでも海外の文献に頼るのは大間違い!その文献も取捨選択しないと、確認もせず根拠無く書いてたり、伝記や文献自体が間違ってるときがありますしね(エッダが本名とか、ショーンの誕生日とか)。

 関連文献では嘘で固めたダイアナ・メイチックの伝記とか、トンデモ本まで未だに混じってるもんなー。
 また、翻訳の仕方でも大きく意味も変わってしまうし。

 あと、「ローマの休日」のウィキペディアもヒドいですね。“ダブル・ミーニングこそが本作に通底するテーマである。”って、なんで誰かの感想が堂々と載ってるねん!みたいな。こんなの聞いたこと無いし!みたいな。
 これこそ「ローマの休日」ファンは怒らなアカンでー。三井住友銀行の宣伝なんかで怒ってる場合ちゃうで!
 要、書き換え!ですね。

 ということで、知らないことでは利用させてもらうウィキですけど、オードリーに関してはいっつもイライラさせられてて、改善の余地が大いにあり!と僕は思ってます。